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第四十話

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 よくよく考えて見たら一番最初にバイトの応募の電話をかけたのは面接に入ってないのだがもっと前であった。(今さっき思い出した)そのときはウェブから応募するようなことが一般的ではないと思っていたため、バイト雑誌の求人に書いてあった電話番号にいきなり電話するものだと考えそうしたのだ。電話した先はネット通販の手伝い、出品作業の一部を自分が請け負うという業務委託形式のものでこれなら在宅でもできると考えたからである。電話すると楽〇オークションのアカウントが必要と言われたので、それを作成してから再度電話をかけた。が、その後結局あまり覚えていないのだが何もしなかった。面倒くさくなったんだと思われる。

 自動車のリサイクル工場の仕事に応募したことがある。フォークリフトで廃車を運版して、ユンボでそれを解体していくようなもので、たまたまN○Kの天〇てれびくんで見たユンボのハサミを使って器用に自動車を原型から全部バラバラにしていくのが印象に残っており自分もそのときそういう仕事がしたいと思ったからである。ウェブから応募すると翌日の昼には電話がかかってきたのだが、当時別のバイトをしていたためそれには応じることができず結局またメールで面接日を予約した。しかし、面接の前日にぎっくり腰になってしまいなんとか家の中を動くことぐらいはできたのだけれど、自宅から1時間半近くかかるようなその勤務地まで出向くことなんてできなくなってしまい、面接のキャンセルをせざるを得なくなってしまった。その後一週間か二週間ほどして腰はほとんど完治したのだがまた面接の予約を取っても同じようにトラブルでまたキャンセルしてしまうことになったどうしよう……という不安が出てきてしまい気まずくなり結局そこで働くことは諦めることにしたのだった。

 フォークリフトの仕事に応募した。時給は研修期間は1300円、以前にも応募したところにあった貨物コンテナを運搬する20トン以上はありそうな普通のフォークリフトよりずっと大きいキャビンにエアコンがついてるようなトップリフターと呼ばれるものである。以前も同じようなモノを操作する仕事に応募したが研究機関の日当が8千円にも満たないようなところだったのでここはかなりマシなんだろうと思った。実際応募するとすぐに電話で連絡が来て面接日を決めた。が、その日は台風で警報まで出ていたため結局キャンセルすることにした。日を改めて面接に行くとお茶を出してくれた。大き目のフォークリフトを操作すると言っても最初は小さめ(それでも2.5トンとかの者よりはかなり大きいようだが)の者で練習してからとのことだった。けれど電車通勤では早出のときに間に合わずというかもうそこの事業所は人が集まっており、べつの支社へ行ってくれと言われたり、車通勤できないとシフトが変わった時に電車が無かったりするから難しいと言われ結局一週間後に不採用の連絡が来たのであった。その後も募集はされていたものの年齢制限もありもう受けることもできず諦めるしかなかった。

「バイト先に電話しただけで偉そうに就職活動した感だしてんじゃねぇよおおおおおおおおおお!!」

ビビリリリリリリリィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!
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