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第三十四話

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 重機の洗車や点検作業をするアルバイトが隣町で募集されていたので応募しようか迷っていた。結構大きな会社でいろいろな地域で洗車点検などの作業が部署ごとに募集されていたのは知っていたが近くで募集を見たのは初めてだった。ただ近くといっても歩いたら40分近くかかり、一時間に一本しか来ないバスぐらいでしか快適に通勤できないというのがネックであり、しかもほかのところでは一日4時間で週二日からとかになっていたのだがそこでは週6で9時間拘束の8時間勤務が絶対になっていたことも応募を躊躇する理由だった。応募要件については詳しくは書かれていなかったが特にはなかったようで、年金受給しているような高齢者もいるらしく車両系の資格を持っている自分が応募すればこれはかなり高い確率で採用されるかなという感じではあったのだが(まあそう思って応募しても実際は落とされまくってきているのだけれど)やはりこの暑い時期に屋外で洗車などの作業はきついだろうし下手したら歩いて片道40分というのもこの時期はきつい。迷っているうちに応募締め切りの最終日が来た、そして一応応募しておくかと考えてフォームを開こうと思ったが募集が終了していた。締切日は書かれていたがそれが何時までなのかはかかれていなかったため深夜ギリギリにやろうとしたのが失敗した。まあ応募したところで結局不採用になっていた可能性も十分あるのだが……。

 近所にタオル配送の仕事が出ていた。バイ〇ルのしごと体験応募があり免許証さえ持っていけば一日体験で日当8000円ほどもらえるということであった。体験後面接するのであれば履歴書も必要となっていたので体験だけならそれすら用意する必要もないのだろうと早速web応募した。するとすぐに電話があった。
「では面接するので履歴書を持ってきてください」
「えっ!?」
いやいや体験に応募しただけなのになぜ履歴書が必要なんだよと電話を切った後状況を自分なりに整理しようとしたのだが意味が分からなかった。後日もう一度でんわをかけてそれについて確認してみた。今度は別の人が電話に出た。
「あのー仕事体験にだけ応募したはずなのになぜ履歴書必須なのでしょうか?」
「え、あー体験だけなら履歴書必要ないってありますね、でしたら~」
とどうやらしごと体験と面接の区別をその会社はよく理解しないまま出していたらしい。ばかばかしくなったので今回はキャンセルすると言ってそれから一度も電話をかけることはなかった。

「せっかく重機の資格あるんだからそこは何が何でも受けに行けやぁああああああああああああああああ!!


ビリリリリリィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!
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