あなたにとって一番辛いと思われる復讐をご用意させていただきました

asami

文字の大きさ
上 下
14 / 89

第十二話

しおりを挟む
 その会社は電車を使って約40分ほどの距離にある隣の市の金属リサイクル工場からだった。なんでも現在求人募集はしていないものの、わざわざそうやって問い合わせてくれたのだからぜひ見学と面談をしたいと返してくれたのである。
他の同じような業種の企業は完全にスルーしていたのにこういうことをしてくれるところもあるのならやってみた甲斐があるものだ。ということで早速履歴書を送ってそれの日取りを決め行ってみた。少し待たされたもののメールを返信してくれた人が出てきて色々と説明してくれた。その間もたびたび電話を受けて中断していたのでかなり忙しいようであった。工場を見学させてもらったり、手の空いている社員の方とお話しさせてもらったとそれだけで1時間以上経っていた。それだけで今までのどの面接よりも長い時間になる。その後は場所を移して履歴書を見ながらの面談が始まった。そこでも会社の資料などを見せて詳しい説明をしてもらった。そこでそのとき求人募集してないのは社内工事を行っており仕事量が減っているため新入社員を取る余裕がないということも教えてくれた。とはいえ、希望者がいるならぜひ社長に紹介したいとのことでこれはかなりいけるんじゃないかと思っていた。しかし、後日結局社員としてもバイトとしても今は人を雇う余裕がないため今回は採用見送りとのメールが来た。残念ではあったもののいきなりメールしてきた相手にここまで時間を割ってもらったことを考えると恨む気にはなれないのだった……。

  基本的にアルバイトぐらいで書類選考というのはほとんどないのだがないわけではない。ということで今まで自分が経験した書類選考について書く。前にも書いたが一つ目はバネ工場だ。履歴書を出したらわざわざ電話で不採用を連絡してきた。その次はリサイクルプラントで重機による作業もバイトがやる場合もあるということで資格持ちの自分ならもしかして……と考えて履歴書を送ったのだが一週間経っても二週間経っても返事が来なかったため仕方なくメールで履歴書の返却を催促して返してもらった。「返送が遅れてすみません」と殴り書きのようなメモも付いていた。
他には化学工場のようなところを見つけて「全員と面接予定!」と記載されてあったのに書類選考で不採用になった工場もあった。

「あなたは愚痴を言っているような余裕なんてないでしょうが、さっさと採用されて働きなさいよ!」
ビビリリリリィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

婚約したら幼馴染から絶縁状が届きました。

黒蜜きな粉
恋愛
婚約が決まった翌日、登校してくると机の上に一通の手紙が置いてあった。 差出人は幼馴染。 手紙には絶縁状と書かれている。 手紙の内容は、婚約することを発表するまで自分に黙っていたから傷ついたというもの。 いや、幼馴染だからって何でもかんでも報告しませんよ。 そもそも幼馴染は親友って、そんなことはないと思うのだけど……? そのうち機嫌を直すだろうと思っていたら、嫌がらせがはじまってしまった。 しかも、婚約者や周囲の友人たちまで巻き込むから大変。 どうやら私の評判を落として婚約を破談にさせたいらしい。

勘違いも凄いと思ってしまったが、王女の婚約を破棄させておいて、やり直せると暗躍するのにも驚かされてしまいました

珠宮さくら
恋愛
プルメリアは、何かと張り合おうとして来る令嬢に謝罪されたのだが、謝られる理由がプルメリアには思い当たらなかったのだが、一緒にいた王女には心当たりがあったようで……。 ※全3話。

仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが

ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。 定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──

十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!

翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。 「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。 そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。 死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。 どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。 その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない! そして死なない!! そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、 何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?! 「殿下!私、死にたくありません!」 ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼ ※他サイトより転載した作品です。

子持ちの私は、夫に駆け落ちされました

月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。

貴方にはもう何も期待しません〜夫は唯の同居人〜

きんのたまご
恋愛
夫に何かを期待するから裏切られた気持ちになるの。 もう期待しなければ裏切られる事も無い。

覚悟は良いですか、お父様? ―虐げられた娘はお家乗っ取りを企んだ婿の父とその愛人の娘である異母妹をまとめて追い出す―

Erin
恋愛
【完結済・全3話】伯爵令嬢のカメリアは母が死んだ直後に、父が屋敷に連れ込んだ愛人とその子に虐げられていた。その挙句、カメリアが十六歳の成人後に継ぐ予定の伯爵家から追い出し、伯爵家の血を一滴も引かない異母妹に継がせると言い出す。後を継がないカメリアには嗜虐趣味のある男に嫁がられることになった。絶対に父たちの言いなりになりたくないカメリアは家を出て復讐することにした。7/6に最終話投稿予定。

【完結】婚約破棄中に思い出した三人~恐らく私のお父様が最強~

かのん
恋愛
どこにでもある婚約破棄。 だが、その中心にいる王子、その婚約者、そして男爵令嬢の三人は婚約破棄の瞬間に雷に打たれたかのように思い出す。 だめだ。 このまま婚約破棄したらこの国が亡びる。 これは、婚約破棄直後に、白昼夢によって未来を見てしまった三人の婚約破棄騒動物語。

処理中です...