あなたにとって一番辛いと思われる復讐をご用意させていただきました

asami

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第十一話

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 在宅でできるアルバイトはほかにも応募した。カスタマー対応系の仕事は完全在宅のものも多数募集されており、
全国どこからも応募できる。とはいえほとんどはコールセンターで求められるような電話対応があるものばかりでありコミュ障の自分にはきつい。ということでメールやチャットのみのものを探すのだがこうなるとかなり数は限られてくる。けれどチャット対応のみで時給制のバイトがあった。しかし当時は32歳未満となっていた。半分諦めていたのだがそこの応募先がその後なぜかその年齢制限をなくしたため応募することにした。チャットでの作業のためタイピングの速さが必要らしくイータイピングというタイピンスコア評価サイトでSランクより少し上のスコア300以上が望ましいと書かれていたためそれだけ練習して条件を余裕でクリアできるようになった。最初にアダルトな受け答えにも対応しなければいけない18歳未満禁止のゲームで抵抗はないかと言われたが問題ないと答えたし、時間はいつでも入れる。年末年始やゴールデンウィークなどの長期休暇も出られると答えたものの結果は不採用だった。やはり応募者数百名ともなればこれぐらいの人材はいくらでもいたのか、いや単に俺が相当ヤバい人間と思われただけで応募者が誰もいなくてもきっと落ちていたのだろう……。

 「こういう受け身のままじゃダメだ! そう、つまりは求人を出している企業はその時点で殺到することが多く俺のようなニートなんかを受け入れてくれるわけがない」カタリナがそんなことを突然言い出したため求人を出してはいないけれども、人手不足で応募者が来るはずのないところに入りたいと伝えれば逆にイケるんじゃないかと提案され、俺は気は進まなかったものの行動してみたことがあった。いわれるがまま(まあ拒否したらお仕置きという名の電撃びりびりを食らってしまうわけで)まずはホームページに問い合わせフォームがあるところがあれば片っ端から攻めてみた。しかし返事は来ない……ただこういうパソコン作業に疎い高齢の社長や役員が多い会社だとチェックされてないことも多いと聞いたため勇気を出して電話してみることにした。しかしこれもダメだった。

「うちは今募集してないってわかるでしょ!?」

という感じでかなりウザがられただけだった。やはり募集してないところに採用してくれなんて頼むのは無理があったのか……そう思っていた時一社だけがメールを返してくれた。

続く
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