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第二十九話

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 みなさんは子供の頃どんな遊びをしていたでしょうか? 鬼ごっことか隠れんぼなどいろいろあると思います。

かくいう私も小さい頃はよく友達と遊んでいました。その日もいつものように公園でみんなと一緒に遊んでいた時のことです。

ふと砂場の方を見てみると一人の女の子がいました。

その子は他の子達とは違って一人で黙々と何かを作っています。

気になって話しかけてみることにしました。

「何作ってるの?」

すると彼女はこちらを見上げて言いました。

「お城だよ」

見るとそこには小さな山のようなものがありました。

おそらくこれが彼女の言っていた『お城』なのかもしれません。

私は思わず感心してしまいました。

なぜなら私の目にはその『お城』はとても立派に見えたからです。

しかしよく見てみると所々崩れていて、少しバランスが悪いように見えました。

そこで私は彼女に提案することにしました。

「もっと大きくしようよ」

「どうやって?」

「周りを土で固めたらどうかな?」

「うん、やって見るね」

それから二人で協力して土台を作りました。

出来上がったところで彼女が言いました。

「今度はどうすればいいかな?」

「そうだなぁ……」

正直私にもわかりませんでした。

その時たまたまテレビで放送していたテレビ番組のことを思い出しました。

確かあれは砂のお城を作れるようになるという番組だった気がします。

私達は早速試してみることにしてみました。

やり方はまず最初に大きな容器を用意してその中に水を注ぎ込みます。

次に底が平らな石を使って穴を掘り、そこに水を流し込むのです。

ある程度水が溜まったらそれをバケツなどですくい取り、また別の穴に入れていきます。

これを何度も繰り返して最終的に砂の器が完成するのです。

私達がやろうとしているのもこれと同じ方法でした。

ただ一つ違うところがあるとすればそれは完成した後の形だけでしょう。

もちろん私達の作ったものはただの泥団子に過ぎませんでした。

それでも私にとってはとても楽しいひと時でした。

一緒にいた子供達も楽しんでくれたようでした。

しかし、しばらくして私はとんでもないことに気がつきました。

それは自分の足下にできたものを見た瞬間でした。

なんとその泥団子はまるで生きているかのように動き出したのです。

そしてそのまま私の体を這い上がり、顔まで迫ってきたところで目が覚めてしまいました。

夢で良かったと思ったと同時に、とても残念な気持ちにもなりました。

あんな生き物が現実にいたらきっと楽しかったに違いないと思ったからです。

今度機会があれば是非とも捕まえてみたいものです。

皆さんは幽霊を信じていますか? 見たことがある人はいないと思いますが、実はこの世の中にはたくさんの幽霊が存在すると言われています。

実際に見たことがないので本当のことかどうかはわかりませんが、もし本当なら一度会ってみたいなと思っています。
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