8 / 98
第七話
しおりを挟む
みなさんこんにちは、桜月りまです。
今回は、私が高校一年生のときのお話になります。
その頃、私は友達と一緒に帰っていたのですが、ちょうど家の近くまで来た時、その友達のお母さんに呼び止められました。
「ねえ、あなた」
私と友人は振り向きました。すると、そこには見たことのないおばさんがいました。そして彼女は言いました。
「今度、うちでお葬式があるんだけど……来ない?」
えっ?と思いました。なぜならその時、私はそのおばさんのことを知らなかったからです。でも、彼女の方では私のことを知っていたようでした。
どうしようか迷っているうちに、彼女は私たちを強引に連れて行こうとしたのです。困った私たちは、「用事がある」と言って断りました。しかし、そのおばさんはしつこく何度も誘ってきました。
「そんなこと言わずにさあ! いいじゃない!」
あまりにしつこいので、とうとう友だちの方がキレてしまいました。
「うるせーな!! 俺たち忙しいんだよ!!」「何よあんたたち!? 人の親切心をなんだと思ってるわけ!?」
おばさんも負けじと言い返していました。私は怖くて何も言えず、ただ黙って見ているだけでした。そのうちにおじさんや男の人がやって来て、なんとかその場を収めてくれました。おばさんは泣きながら帰って行きました。
家に帰ると、母には心配され、父からは怒られました。そして、なぜあんなことを言ったのかと聞かれたので、正直に答えました。すると父はこう言いました。
「ああいう時はな、ちゃんと断らなくちゃダメだぞ。あの人はお前たちを気に入ってくれたんだろうけど、それは迷惑だったはずだ。それに、そういうことは親とか親戚に言うべきだ。もし俺がお前たちの立場ならそうするだろうし、きっとそうしたと思うぞ」私はすごく反省しました。そして、二度とこんなことがないようにしようと思いました。
今考えると、あのおばさんは誰なんでしょうね。多分近所に住んでいる人だと思うんですが……。まあ、今はもう会うこともないと思います。
今回は、私が高校一年生のときのお話になります。
その頃、私は友達と一緒に帰っていたのですが、ちょうど家の近くまで来た時、その友達のお母さんに呼び止められました。
「ねえ、あなた」
私と友人は振り向きました。すると、そこには見たことのないおばさんがいました。そして彼女は言いました。
「今度、うちでお葬式があるんだけど……来ない?」
えっ?と思いました。なぜならその時、私はそのおばさんのことを知らなかったからです。でも、彼女の方では私のことを知っていたようでした。
どうしようか迷っているうちに、彼女は私たちを強引に連れて行こうとしたのです。困った私たちは、「用事がある」と言って断りました。しかし、そのおばさんはしつこく何度も誘ってきました。
「そんなこと言わずにさあ! いいじゃない!」
あまりにしつこいので、とうとう友だちの方がキレてしまいました。
「うるせーな!! 俺たち忙しいんだよ!!」「何よあんたたち!? 人の親切心をなんだと思ってるわけ!?」
おばさんも負けじと言い返していました。私は怖くて何も言えず、ただ黙って見ているだけでした。そのうちにおじさんや男の人がやって来て、なんとかその場を収めてくれました。おばさんは泣きながら帰って行きました。
家に帰ると、母には心配され、父からは怒られました。そして、なぜあんなことを言ったのかと聞かれたので、正直に答えました。すると父はこう言いました。
「ああいう時はな、ちゃんと断らなくちゃダメだぞ。あの人はお前たちを気に入ってくれたんだろうけど、それは迷惑だったはずだ。それに、そういうことは親とか親戚に言うべきだ。もし俺がお前たちの立場ならそうするだろうし、きっとそうしたと思うぞ」私はすごく反省しました。そして、二度とこんなことがないようにしようと思いました。
今考えると、あのおばさんは誰なんでしょうね。多分近所に住んでいる人だと思うんですが……。まあ、今はもう会うこともないと思います。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説

【完結】悪役令嬢の反撃の日々
くも
恋愛
「ロゼリア、お茶会の準備はできていますか?」侍女のクラリスが部屋に入ってくる。
「ええ、ありがとう。今日も大勢の方々がいらっしゃるわね。」ロゼリアは微笑みながら答える。その微笑みは氷のように冷たく見えたが、心の中では別の計画を巡らせていた。
お茶会の席で、ロゼリアはいつものように優雅に振る舞い、貴族たちの陰口に耳を傾けた。その時、一人の男性が現れた。彼は王国の第一王子であり、ロゼリアの婚約者でもあるレオンハルトだった。
「ロゼリア、君の美しさは今日も輝いているね。」レオンハルトは優雅に頭を下げる。

王族に婚約破棄させたらそりゃそうなるよね? ……って話
ノ木瀬 優
恋愛
ぽっと出のヒロインが王族に婚約破棄させたらこうなるんじゃないかなって話を書いてみました。
完全に勢いで書いた話ですので、お気軽に読んで頂けたらなと思います。

婚約破棄?一体何のお話ですか?
リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。
エルバルド学園卒業記念パーティー。
それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる…
※エブリスタさんでも投稿しています

罪なき令嬢 (11話作成済み)
京月
恋愛
無実の罪で塔に幽閉されてしまったレレイナ公爵令嬢。
5年間、誰も来ない塔での生活は死刑宣告。
5年の月日が経ち、その塔へと足を運んだ衛兵が見たのは、
見る者の心を奪う美女だった。
※完結済みです。
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる