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第四話
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わたしは奈々子です。これから13年前にわたし自身が経験したとても怖いこの世のものではない幽霊か何かに襲われた体験についてお話します。
あれはまだ、幼稚園の年少組に通っていた頃のことです。
当時、わたしには大好きな女の子がいました。同じクラスの友恵ちゃんです。彼女はとても優しくてかわいらしい女の子だったのですが、ちょっと不思議なところがあるというか……たとえば、ある日突然、先生に呼ばれて教室からいなくなることがあったり、何日も学校に来なかったりしたこともあります。また、他のクラスメートが遊んでいる時に、一人だけ教卓の前に座り込んで本を読んでいたりすることもあって……今考えると、あの頃からすでに不思議な雰囲気を漂わせていたような気がします。
でも、わたし自身はそんな彼女のことが大好きでしたし、彼女が学校へ来た時には喜んで一緒に遊びました。
そんなある日のことです。いつものように、わたしは彼女と二人で裏庭の花壇のところで砂遊びをしていました。すると、そこに一人の男の子が現れて、こう言いました。
「ねえ、君たち。花占いって知ってる?」
わたしたちは顔を見合わせました。わたしはもちろん、彼女も知らなかったのです。「知らない」
わたしたちが答えると、彼は得意げな顔をして説明を始めました。
「いいかい? 花びらを一枚ずつちぎっていくんだ。そしてね……」
彼の言う通りに、わたしたちも花びらを取り始めました。一枚、二枚、三枚……。
でも、なかなか上手くいきません。四枚目を手に取った時、ふとその手が止まりました。なぜだかわかりませんでしたが、その時、目の前にいたはずの友恵ちゃんの姿が消えていたことに気付いたのです。わたしは驚いて辺りを見回しました。けれど、どこを探してみても友恵ちゃんはいません。ただ、風に吹かれて散った白い花びらがヒラヒラと舞っているだけでした。
あれはまだ、幼稚園の年少組に通っていた頃のことです。
当時、わたしには大好きな女の子がいました。同じクラスの友恵ちゃんです。彼女はとても優しくてかわいらしい女の子だったのですが、ちょっと不思議なところがあるというか……たとえば、ある日突然、先生に呼ばれて教室からいなくなることがあったり、何日も学校に来なかったりしたこともあります。また、他のクラスメートが遊んでいる時に、一人だけ教卓の前に座り込んで本を読んでいたりすることもあって……今考えると、あの頃からすでに不思議な雰囲気を漂わせていたような気がします。
でも、わたし自身はそんな彼女のことが大好きでしたし、彼女が学校へ来た時には喜んで一緒に遊びました。
そんなある日のことです。いつものように、わたしは彼女と二人で裏庭の花壇のところで砂遊びをしていました。すると、そこに一人の男の子が現れて、こう言いました。
「ねえ、君たち。花占いって知ってる?」
わたしたちは顔を見合わせました。わたしはもちろん、彼女も知らなかったのです。「知らない」
わたしたちが答えると、彼は得意げな顔をして説明を始めました。
「いいかい? 花びらを一枚ずつちぎっていくんだ。そしてね……」
彼の言う通りに、わたしたちも花びらを取り始めました。一枚、二枚、三枚……。
でも、なかなか上手くいきません。四枚目を手に取った時、ふとその手が止まりました。なぜだかわかりませんでしたが、その時、目の前にいたはずの友恵ちゃんの姿が消えていたことに気付いたのです。わたしは驚いて辺りを見回しました。けれど、どこを探してみても友恵ちゃんはいません。ただ、風に吹かれて散った白い花びらがヒラヒラと舞っているだけでした。
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