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第四十三話
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礼子さんが授業のあと「ちょっと相談したいことがあるの」と言って私を大学の食堂に誘いました。
相談したいってよっぽど大変なことなのかしらと私は思いました。
自動販売機でコーヒーを買うと私達は席について、礼子さんの話を聞くことにしました。
「実はね」と礼子さんが話をきりだすと、私は思わず身を乗り出してしまいました。
「いま私出版社ででアルバイトしてるんだけど、都合があってやめるので替わりにアルバイトやって欲しいの」と礼子さんが話を続けました。
なんだそんな話だったのと私はあっけに取られて話を聞いていました。
「ほかに頼める人居ないし、お願いだから」と言われてなんでアルバイトくらいでそんな大げさに言うのかとびっくりしました。
私が「アルバイトくらいならかまわないけど」と言うと「これから一緒にすぐ来て欲しいの」と言います。
私は礼子さんに連れられて地下鉄に乗ると、すこし離れた駅で降りました。
駅前には大きな書店がたくさんならんでいて、すこし裏にはいると出版社のビルがありました。
礼子さんは私を総務部長さんに紹介してくれました。
すこし話をしてから今日からすぐ仕事して下さいと言われました。
私の席だからと、机の所に連れていかれました。
じゃあ今日はこれ読んでくださいとワープロのマニュアルを渡されました。
大学の情報処理演習で習っているのと同じソフトだったのでこれならすぐできると思いました。
しかしすぐに仕事を始めるよりはワープロのマニュアルを読んでいた方が時間が稼げるからと思いしばらくマニュアルを読むことにしました。
当日はマニュアルを読むだけで終わったので、これでお金がもらえるのだから得をしたと思いました。
翌日からは手書きの草稿を入力する仕事が始まりました。
分量はそれほど多くなかったので私はわざとゆっくり入力することにしました。
ばれたら怒られるかと思いましたが誰も私の仕事ぶりを見ている人などいませんでした。
夕方になって、歓迎会をしますから来て下さいと言われました。
私はアルバイトなのにわざわざ歓迎会をするなんてと思いましたが、ほかにも入社した人がいるらしくてその人の歓迎会についでに招待されただけのようでした。
私は適当にほかの人の相手をしていればいいと思いましたが、社員の女性の人が男性社員にお酌をして回っていたので、私もこれはお酌をしなければいけないと思いました。
愛想をふりまいてお酌をして回ると「彼氏はいるの」とか聞かれて困りました。
「一人だとさみしいだろう、俺の胸で泣かしてやるよ」と部長さんが半分冗談の様に私に言います。
私は悔しくて泣き出しそうな気分になりましたが、じっとこらえて笑顔を作ってごまかしました。
早めに帰ろうとしたのですが、2次会にカラオケに行こうと無理矢理誘われました。
私は何度も断ったのですが、結局近くのカラオケボックスまで連れ込まれてしまいました。
男の子達は、みんな機嫌よく歌っていて、とても私だけ帰ることはできませんでした。
私は仕方なくこの間学園祭でやったお得意のモーニング娘の曲などを踊りも適当につけて歌いました。
すると男の子達は一緒になって踊りを始めて結局大騒ぎになってしまいました。
終電でアパートに帰ると明日の締め切りのレポートをなんとか書こうとしましたが、頭が重くなってとても書けませんでした。
しかたなく朝早く起きてレポートを書こうと思って寝ました。
しかし朝起きようと思ってもどうしても起きられませんでした。
レポートをどうしようと思いながら授業に出ると、授業中にレポートを書いてる人がいました。
私もそれしかないと思い授業中にレポートを書くことにしました。
授業の後レポートをやっとのことで出すと一安心しました。
もうすぐバイトをやめる頃になって社員旅行に誘われました。
いく予定だった人が退社したため人数があまってしまったそうでした。
お金は少しだけだしてくれればいいと言われて行くことにしました。
観光バスは途中で休憩のために茶店のような所に止まりました。
社員の男の人たちはみんなバスから降りて自動販売機のコーヒーを飲んだりしていました。
私も、ウーロン茶を飲んで、土産物をみてあるきました。
バスに乗る前にトイレに寄りました。
女子トイレは混んでいて随分時間がかかりました。
そとに出てみるともう会社の社員は誰もいませんでした。
バスは私をおいて出発してしまったようでした。
私が慌てていると「車で追いかけましょう」と声をかけてくれる男性がいました。
私は車に乗せてもらってバスの後を追いました。
私を乗せた車はバスのあとを追って走り始めました。
しかしすぐに大きな通りから山の奥に通じる細い道を上っていきました。
それから道をはずれて林の奥に車が進んでいきました。
車が止まったとき私はドアを開けて外に飛び出し必死で駆け出しました。
しかしすぐに後ろから捕まえられてしまいました。
男は私をすぐそばの大きな木の幹まで引っ張ってくると、私の両手を木の幹を抱きかかえるようにして手首のところで縛り付けました。
私はもうどうにもならないと諦めました。
熱く煮えたぎった欲望を前にして、私の心は逆らう気力を失いました。
しだいに激しさを増す欲望には抵抗する気力もなくなるほどの荒々しさがありました。
激しい渦の流れに私の体は飲み込まれ、体ごと深く沈み込んで浮き上がる望みもなくなりました。
支配者に従属するのが女の宿命だと私は心のそこから思い知らされました。
思いもしなかった律動が私の身体を捕らえると、準備のための痙攣を始めました。
廃墟となって燃え落ちた私の身体を、男は最後の一突きで貫きました。
相談したいってよっぽど大変なことなのかしらと私は思いました。
自動販売機でコーヒーを買うと私達は席について、礼子さんの話を聞くことにしました。
「実はね」と礼子さんが話をきりだすと、私は思わず身を乗り出してしまいました。
「いま私出版社ででアルバイトしてるんだけど、都合があってやめるので替わりにアルバイトやって欲しいの」と礼子さんが話を続けました。
なんだそんな話だったのと私はあっけに取られて話を聞いていました。
「ほかに頼める人居ないし、お願いだから」と言われてなんでアルバイトくらいでそんな大げさに言うのかとびっくりしました。
私が「アルバイトくらいならかまわないけど」と言うと「これから一緒にすぐ来て欲しいの」と言います。
私は礼子さんに連れられて地下鉄に乗ると、すこし離れた駅で降りました。
駅前には大きな書店がたくさんならんでいて、すこし裏にはいると出版社のビルがありました。
礼子さんは私を総務部長さんに紹介してくれました。
すこし話をしてから今日からすぐ仕事して下さいと言われました。
私の席だからと、机の所に連れていかれました。
じゃあ今日はこれ読んでくださいとワープロのマニュアルを渡されました。
大学の情報処理演習で習っているのと同じソフトだったのでこれならすぐできると思いました。
しかしすぐに仕事を始めるよりはワープロのマニュアルを読んでいた方が時間が稼げるからと思いしばらくマニュアルを読むことにしました。
当日はマニュアルを読むだけで終わったので、これでお金がもらえるのだから得をしたと思いました。
翌日からは手書きの草稿を入力する仕事が始まりました。
分量はそれほど多くなかったので私はわざとゆっくり入力することにしました。
ばれたら怒られるかと思いましたが誰も私の仕事ぶりを見ている人などいませんでした。
夕方になって、歓迎会をしますから来て下さいと言われました。
私はアルバイトなのにわざわざ歓迎会をするなんてと思いましたが、ほかにも入社した人がいるらしくてその人の歓迎会についでに招待されただけのようでした。
私は適当にほかの人の相手をしていればいいと思いましたが、社員の女性の人が男性社員にお酌をして回っていたので、私もこれはお酌をしなければいけないと思いました。
愛想をふりまいてお酌をして回ると「彼氏はいるの」とか聞かれて困りました。
「一人だとさみしいだろう、俺の胸で泣かしてやるよ」と部長さんが半分冗談の様に私に言います。
私は悔しくて泣き出しそうな気分になりましたが、じっとこらえて笑顔を作ってごまかしました。
早めに帰ろうとしたのですが、2次会にカラオケに行こうと無理矢理誘われました。
私は何度も断ったのですが、結局近くのカラオケボックスまで連れ込まれてしまいました。
男の子達は、みんな機嫌よく歌っていて、とても私だけ帰ることはできませんでした。
私は仕方なくこの間学園祭でやったお得意のモーニング娘の曲などを踊りも適当につけて歌いました。
すると男の子達は一緒になって踊りを始めて結局大騒ぎになってしまいました。
終電でアパートに帰ると明日の締め切りのレポートをなんとか書こうとしましたが、頭が重くなってとても書けませんでした。
しかたなく朝早く起きてレポートを書こうと思って寝ました。
しかし朝起きようと思ってもどうしても起きられませんでした。
レポートをどうしようと思いながら授業に出ると、授業中にレポートを書いてる人がいました。
私もそれしかないと思い授業中にレポートを書くことにしました。
授業の後レポートをやっとのことで出すと一安心しました。
もうすぐバイトをやめる頃になって社員旅行に誘われました。
いく予定だった人が退社したため人数があまってしまったそうでした。
お金は少しだけだしてくれればいいと言われて行くことにしました。
観光バスは途中で休憩のために茶店のような所に止まりました。
社員の男の人たちはみんなバスから降りて自動販売機のコーヒーを飲んだりしていました。
私も、ウーロン茶を飲んで、土産物をみてあるきました。
バスに乗る前にトイレに寄りました。
女子トイレは混んでいて随分時間がかかりました。
そとに出てみるともう会社の社員は誰もいませんでした。
バスは私をおいて出発してしまったようでした。
私が慌てていると「車で追いかけましょう」と声をかけてくれる男性がいました。
私は車に乗せてもらってバスの後を追いました。
私を乗せた車はバスのあとを追って走り始めました。
しかしすぐに大きな通りから山の奥に通じる細い道を上っていきました。
それから道をはずれて林の奥に車が進んでいきました。
車が止まったとき私はドアを開けて外に飛び出し必死で駆け出しました。
しかしすぐに後ろから捕まえられてしまいました。
男は私をすぐそばの大きな木の幹まで引っ張ってくると、私の両手を木の幹を抱きかかえるようにして手首のところで縛り付けました。
私はもうどうにもならないと諦めました。
熱く煮えたぎった欲望を前にして、私の心は逆らう気力を失いました。
しだいに激しさを増す欲望には抵抗する気力もなくなるほどの荒々しさがありました。
激しい渦の流れに私の体は飲み込まれ、体ごと深く沈み込んで浮き上がる望みもなくなりました。
支配者に従属するのが女の宿命だと私は心のそこから思い知らされました。
思いもしなかった律動が私の身体を捕らえると、準備のための痙攣を始めました。
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