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第三十二話

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 クラブのマネージャが文化祭の打ち合わせから帰ってくると、話があるからとみんなを集めました。
なんでもテニス部で着替えの下着が盗まれたということで、最近盗難が多いから文化祭の準備のときも現金や貴重品をおきっぱなしにしないように注意して下さいとの話でした。
ドロボーは男性らしいのですが、なんでも女装して盗みに入ってくるらしいとの話でした。
様子のおかしい人や、身なりが不自然な人を見つけたらすぐ守衛さんに連絡するようにと言われました。
しばらくたって次の体育の授業では年に一度の体力測定とのことで1500メートル走をやらされました。
私はコーラス部なので大学にはいってから全然運動はしていませんでした。
体育系のクラブの女の子達は普段からトレーニングしているせいか、全然余裕で走っていました。
ほか女の子達は、ほとんど歩くような速さでなんとか走っていました。
礼子さんは途中で胸が痛いといってダウンしてしまいました。
私は礼子さんが休んでいるのを待ってから一緒に更衣室に入りました。
着替えをしようとすると部屋に様子の変な人がいるのに気が付きました。
テニスウェア姿の女性のようでしたが、ほかの人の着替えをあちこち探しているようでした。
もしかして、噂の下着ドロかしらと私は思いました。
礼子さんが「守衛さんに知らせてくるから、見ててね」といって更衣室からこっそりでていきました。
男が更衣室から出ていく様子だったので、私はこっそりと男の後をつけました。
大学の裏門を抜けて近所の公園まで後をつけましたが、トイレの前で見失いました。



 私はもしかしたらと思って公園の女子トイレにはいってみました。
そして個室を一つづつノックしてみました。
2つ目の個室をノックしたときドアがあいて、さっきの男が私を中にひっぱりこみました。
男は私の体を後ろから抱え込んで押さえつけてきました。
欲望の儀式が始まる予感が、私の身体を襲いました。
逆らう気持ちが、諦めの気持ちに変わったとき、ふいに体中が喜びで震えてきました。
竜巻のような激しい勢いで吹き抜ける嵐の中では、もう逃げることもできませんでした。
支配者に従属するのが女の宿命だと私は心のそこから思い知らされました。
予期しない律動が私の身体を捕らえると、準備のための痙攣を繰り返しました。
男の欲望は私の体を十分に楽しむと、ようやく最後の一撃で私を打ち砕きました。
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