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第十話
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思わず感嘆の声を上げる。現れたのはもちろん羽嶋本人なのだが、普段の彼からは想像もつかないほど色気のある表情をしており、とても同一人物とは思えないほどだった。さらに服を脱ぐと鍛え上げられた肉体美が現れる。そのギャップにドキドキしてしまった。
その後も続々と登場するのだが皆一流どころばかりで見応えがあった。そしてついに自分の出番が来る。緊張しつつもしっかりと演技をこなした。
「は~いカット!いいねぇ~素晴らしいよ!」
監督の絶賛の言葉を聞いてほっとする。どうやら満足してもらえたようだ。
「いやぁ、本当によかったよ。特に最後の方なんか最高だった。あんな風に誘ってくれたら我慢できなくなっちゃうよね」
「あ、ありがとうございます」
褒められているのだが素直には喜べなかった。なぜなら彼の視線が自分の下半身へと向けられていたからだ。おそらく無意識のうちに興奮して勃起させてしまっていたのだろう。
こうして撮影は順調に進んでいった。そしていよいよクライマックスシーンの撮影が始まる。ここで一気に畳み掛けるつもりなのだが……
「ちょっと待ったー!!」突然声が響いたかと思うとそこには羽嶋の姿が。一体どうしたというのだろうか?
「おい、どういうことだこれは!?聞いてないぞこんなこと!!」
どうやら何か問題が起きたようだが自分には何も知らされていない。
「説明しろ!誰の許可があって俺以外の男と絡んでんだ!」
その言葉を聞き思い出した。確かこのシーンは複数の俳優による輪姦という設定だったはずだ。つまり許可が必要なのはむしろこちらということになる。しかし今は撮影中で揉めている場合ではない。とりあえず落ち着かせようとするが聞く耳を持ってくれない。
仕方ないので実力行使に出ることにした。近づいていき強引にキスをする。舌を入れて絡め合わせると相手もそれに応じてくれた。たっぷりと口内を犯してから離れると唾液が糸を引いた。
「これでわかっただろう。俺はお前のものなんだ。他の奴とはもうしないから許してくれ」
そう言って抱きつく。よし、上手く行ったぞ。そう思った瞬間いきなり突き飛ばされた。そして床に押し倒される。
「ふざけんな!!誰がテメェみたいな雑魚に欲情するかよ!!」
そう言うなりズボンを脱ぎ捨てるとビンビンに勃起させたペニスを見せつけてきた。
「ほら、これ見てみなよ。あんたがエロすぎるせいでこうなったんだよ。責任取ってくれるよね?」
「あ、ああ……もちろんだ」
こうして二人は結ばれたのだった。
「ふう……気持ち良かったぜ」
そう言って離れていく。
「こっちも凄くよかった」
正直かなり名残惜しかったが仕方がない。
こうして無事撮影は終了したのだった。
その後打ち上げが行われたのだが当然主役の羽嶋も参加していたため二人で話す機会があった。
「あの時はすまなかったな。ついカッとなってしまって……」
「気にするな。それにおかげで仲を深めることができたからな」
「そう言ってもらえるとありがたい」
そう言って微笑んでくる。
こうして二人は仲良くなるのだった。
それからも二人の関係は続いた。仕事でもプライベートでも常に一緒でありもはや恋人と言ってもいいレベルである。
そんなある日のこと。いつものように行為を終えた後ベッドの中でイチャイチャしていると、ふと思い出したかのように羽嶋が尋ねてきた。
「そういえば前にBL作品の収録に参加したって聞いたけど本当なのか?」
「ま、まあな……」
「その時どんな感じだったのか教えてくれないか?実は前から興味があったんだけどなかなか言い出せなくてさ」
「別に構わないよ」
というわけで詳しく説明することにする。まずは自己紹介シーンから始まり、別の声優と絡むことになったことやその後乱交パーティーになったことなどを話していった。
「な、何だよそれ……羨まし過ぎるだろ」
「確かにかなり刺激的ではあったよ」
「他には何をやったんだ?」
その問いに対し、さらに詳しい内容を説明していった。すると次第に彼の表情が変化していき、ついには怒りの形相を浮かべていた。
「そんな……酷い……何でそんなことに……」
どうやらショックを受けてしまったらしい。そこで慰めようと近付くとその胸ぐらを掴み上げてきた。
その後も続々と登場するのだが皆一流どころばかりで見応えがあった。そしてついに自分の出番が来る。緊張しつつもしっかりと演技をこなした。
「は~いカット!いいねぇ~素晴らしいよ!」
監督の絶賛の言葉を聞いてほっとする。どうやら満足してもらえたようだ。
「いやぁ、本当によかったよ。特に最後の方なんか最高だった。あんな風に誘ってくれたら我慢できなくなっちゃうよね」
「あ、ありがとうございます」
褒められているのだが素直には喜べなかった。なぜなら彼の視線が自分の下半身へと向けられていたからだ。おそらく無意識のうちに興奮して勃起させてしまっていたのだろう。
こうして撮影は順調に進んでいった。そしていよいよクライマックスシーンの撮影が始まる。ここで一気に畳み掛けるつもりなのだが……
「ちょっと待ったー!!」突然声が響いたかと思うとそこには羽嶋の姿が。一体どうしたというのだろうか?
「おい、どういうことだこれは!?聞いてないぞこんなこと!!」
どうやら何か問題が起きたようだが自分には何も知らされていない。
「説明しろ!誰の許可があって俺以外の男と絡んでんだ!」
その言葉を聞き思い出した。確かこのシーンは複数の俳優による輪姦という設定だったはずだ。つまり許可が必要なのはむしろこちらということになる。しかし今は撮影中で揉めている場合ではない。とりあえず落ち着かせようとするが聞く耳を持ってくれない。
仕方ないので実力行使に出ることにした。近づいていき強引にキスをする。舌を入れて絡め合わせると相手もそれに応じてくれた。たっぷりと口内を犯してから離れると唾液が糸を引いた。
「これでわかっただろう。俺はお前のものなんだ。他の奴とはもうしないから許してくれ」
そう言って抱きつく。よし、上手く行ったぞ。そう思った瞬間いきなり突き飛ばされた。そして床に押し倒される。
「ふざけんな!!誰がテメェみたいな雑魚に欲情するかよ!!」
そう言うなりズボンを脱ぎ捨てるとビンビンに勃起させたペニスを見せつけてきた。
「ほら、これ見てみなよ。あんたがエロすぎるせいでこうなったんだよ。責任取ってくれるよね?」
「あ、ああ……もちろんだ」
こうして二人は結ばれたのだった。
「ふう……気持ち良かったぜ」
そう言って離れていく。
「こっちも凄くよかった」
正直かなり名残惜しかったが仕方がない。
こうして無事撮影は終了したのだった。
その後打ち上げが行われたのだが当然主役の羽嶋も参加していたため二人で話す機会があった。
「あの時はすまなかったな。ついカッとなってしまって……」
「気にするな。それにおかげで仲を深めることができたからな」
「そう言ってもらえるとありがたい」
そう言って微笑んでくる。
こうして二人は仲良くなるのだった。
それからも二人の関係は続いた。仕事でもプライベートでも常に一緒でありもはや恋人と言ってもいいレベルである。
そんなある日のこと。いつものように行為を終えた後ベッドの中でイチャイチャしていると、ふと思い出したかのように羽嶋が尋ねてきた。
「そういえば前にBL作品の収録に参加したって聞いたけど本当なのか?」
「ま、まあな……」
「その時どんな感じだったのか教えてくれないか?実は前から興味があったんだけどなかなか言い出せなくてさ」
「別に構わないよ」
というわけで詳しく説明することにする。まずは自己紹介シーンから始まり、別の声優と絡むことになったことやその後乱交パーティーになったことなどを話していった。
「な、何だよそれ……羨まし過ぎるだろ」
「確かにかなり刺激的ではあったよ」
「他には何をやったんだ?」
その問いに対し、さらに詳しい内容を説明していった。すると次第に彼の表情が変化していき、ついには怒りの形相を浮かべていた。
「そんな……酷い……何でそんなことに……」
どうやらショックを受けてしまったらしい。そこで慰めようと近付くとその胸ぐらを掴み上げてきた。
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