【完結】偶像は堕ちていく

asami

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第十六話

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 礼子さんが授業のあと「ちょっと相談したいことがあるの」と言って私を大学の食堂に誘いました。
相談したいってよっぽど大変なことなのかしらと私は思いました。
自動販売機でコーヒーを買うと私達は席について、礼子さんの話を聞くことにしました。
「実はね」と礼子さんが話をきりだすと、私は思わず身を乗り出してしまいました。
「いま私喫茶店でアルバイトしてるんだけど、都合があってやめるので替わりにアルバイトやって欲しいの」と礼子さんが話を続けました。
なんだそんな話だったのと私はあっけに取られて話を聞いていました。
「ほかに頼める人居ないし、お願いだから」と言われてなんでアルバイトくらいでそんな大げさに言うのかとびっくりしました。
私が「アルバイトくらいならかまわないけど」と言うと「これから一緒にすぐ来て欲しいの」と言います。
私は礼子さんに連れられて大学から少し離れた喫茶店まで行きました。
店にはお客は全然いませんでしたが、マスターと名乗るひとがカウンターに立っていました。
どこの大学とか聞かれただけで、すぐに採用になってびっくりしてしまいました。
翌日から夕方2時間ほどアルバイトすることになりました。
仕事の仕方を一通り教えてもらっいましたが覚えが悪いと何度もしかられました。
これでは、アルバイトをやとってもすぐやめてしまうはずだと思いました。



 一月ほどたって、毎日喫茶店に通ってくるお客さんに温泉旅行に誘われました。
お客さんは近所で事務所を開いている会社の社長さんだそうです。
二人で旅行というのもちょっと危ないと思って、マスターに相談すると「だったら友達誘ったら」と言われました。
それもそうだと思って礼子さんと三人でならいいですと、お客さんに返事をすると
女二人、男一人で部屋を取るからと言われました。
それならいいやと思って、礼子さんと一緒に車で奥日光の温泉に行くことになりました。
昼間はあちこち見物して歩いて、夕方温泉に着きました。
部屋に案内されると、小部屋が二つ襖で仕切られて「6畳の部屋に女二人、残りの小さな部屋に男一人で寝てください」と仲居さんに案内されました。
別の部屋とばかり思っていたので、私はちょっと困ったなあと不安になりました。
温泉に入って礼子さんと部屋に戻ると、ちょうど仲居さんがお布団を敷いている所でした。
私たちはちょっと退屈してたので、なにか面白い所はないですかと仲居に聞いてみました。
すると「この辺は温泉しかないんですよ」とがっかりする返事が返ってきました。
「劇場ならありますけどね」と言われて「面白そうだね」と礼子さんに話しかけると、仲居さんは「ストリップ劇場ですけどね」と笑いましたた。
「お座敷ストリップもあって、部屋にも呼べますよ」と仲居さんが続けます。
「それはちょっと」と私が言いかけると「女性の方もごらんになってますよ、この間は女子大生の方もご覧になって喜んでましたよ」と言われました。
「素人ストリップもありますから、お客さん出てみませんか。見るだけじゃつまらないでしょう」と言われて、私はそんなことあるはずないし、仲居さんも話がうまいと思いました。
しばらくお茶を飲んでいると、向かいの部屋の男性が部屋にきて「お座敷ストリップ呼んだから見にきませんか」とのお誘いにきました。
「今日は東京からきた女子大生が特別出演だからね、これは見ないと損だよ。一緒に見ようよ面白いよ」と盛んに誘います。
ずいぶんお酒に酔った様子で「素人の本番がみられるんだよ」とか何度も繰り返し廊下に聞こえるような大きな声でいいます。
私たちはなんとかなだめて部屋に帰ってもらいました。
ようやく社長さんが露天風呂から帰ってくると、仲居さんにマッサージを呼んでくれるよう頼んでいました。
仲居さんが帰るのと入れ替わりにマッサージ師の男性が部屋に来ました。
社長さんは私たちの部屋のお布団に横になって、しばらくマッサージを受けていました。
それから今度は礼子さんに、マッサージを勧めます。
礼子さんが布団に横になり、しばらくマッサージを受けていました。
一通り終わると「気持ちのよくなるマッサージがあるってすが、いかがですか」とマッサージ師さんがいいます。
礼子さんが返事をする前に社長さんがぶっきらぼうな声で「ああ、やってくれ」と頼んでいました。
マッサージ師さんの手が礼子さんのわき腹をくすぐるように撫でると、今度は腿の内側をもみ始めました。
私はこうゆうマッサージだったのと、びっくりして成り行きを見守っていました。
社長さんが目で合図をするとマッサージ師さんは心得た様子で、礼子さんの丹前を脱がせました。
マッサージ師さんは礼子さんのパンティーを脱がすと、指先を花園に直に入れてきました。
マッサージ師さんはわざと礼子さんの花園が社長さんに丸見えになるように姿勢を変えるとさらに激しく
女友達]を責め続けました。
繰り返し体を仰け反らせながら大きな声で泣きじゃくる礼子さんの姿は私の知っている礼子さんとはまるで別人でした。
私は目の前でよがり狂う礼子さんの様子を見ていて、とても信じられませんでした。
マッサージが終わると社長さんはかなり高額な料金を払ってマッサージ師さんに帰ってもらいました。
礼子さんは「お願い、しばらく一人で温泉に入ってきてくれない」と半分泣き出しそうになりながら言います。
私はどうゆうことかすぐ分かりましたが、言うとおりするしかないと思いました。
部屋の出ようとすると部屋のなかから礼子さんが「お願い、はやくして、」と泣き叫ぶような声が聞こえてきました。
私の耳にはその声が焼き付いて離れなくなりました。
どうして「お願い、はやくして、」と言わされるのが私でなくて礼子さんなのか、ひどく腹が立つような気持ちさえしてきました。


 温泉にはいろうと思って、ホールに出ると、露天風呂は10時からは混浴で女性もはいれるとポスターが貼ってありました。
せっかく温泉に来たのだから、露天風呂にはいらなくちゃと思い、混浴でも気にしないと中に入りました。
もう時間も遅いので温泉にはほとんど人影がありませんでした。
しばらく温泉につかっていると、社長さんが入ってきました。
これで部屋に帰れるのかしらと思っていると「一緒にいたらよかったのに、あのあと、お座敷ストリップを呼んでね」と社長さんが言います。
なんだ私の思ってたようにはならなかったのねと分かって気分が安心しました。
きっと礼子さんは10時から露天風呂に入れるのを知らないのねと思って、私は礼子さんを呼びに部屋に戻りました。
しかし、部屋には誰もいませんでした。
行き違いになったのかしらと部屋をでると、向かいの部屋で大きな男達の歓声が聞こえてきました。
それにまじって女性の声も聞こえてきます。
なにかしらと思って半分開いたまま戸口から中をのぞくと、中年の男性が数人座って見ている前で女性と男性が体を重ねているのが目に入りました。
これが例のお座敷ストリップなのねと私は気がつきました。
きっと礼子さんは入れ違いに露天風呂に行ったのねと思って、露天風呂に戻ると社長さんがちょうど出てくる所でした。
礼子さん来ませんでしたと私が聞くと社長さんは「礼子さんだったら向かいの部屋でお座敷ストリップ見てるよ」と言います。
私は社長さんと一緒に向かいの部屋に戻ると、もう一度部屋の中をドア越しにのぞきました。
しかしストリップを見ているのは男性だけで女性は見あたりませんでした。
すると社長さんは私をつれて部屋の中に入りました。
女性の体にのしかかっている男性はさっきのマッサージ師さんでした。
男達の横に座ると目の前のお座敷ストリップの女性の顔が見えました。
間違いなく礼子さんでした。
「あのマッサージ師はおっきくて俺よりいいそうだ」と社長さんが私の耳元でささやきました。
マッサージ師さんは私に気がつく、私を礼子さんの上に押し倒してました。
私は逃げ出す余裕があるはずもないとすぐに分かりました。
許しを請う時も与えられずに、私の体は征服者に汚されました。
激しさと優しさを繰り返しながら、征服される喜びが体に流し込まれてきました。
繰り返される欲望の儀式は、時の流れが止まったように終わることがありませんでした。
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