【完結】淫獄の玩具箱

asami

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第百七話

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 学校で英語の授業中に俺は急に気分が悪くなった。
先生が俺の様子が変なのに気がついて保健室に行くように薦めてくれた。
友達が手伝ってくれて保健室に行こうとしたがとても歩けない。
先生が救急車を呼んでくれて俺は病院に運ばれた。
目が覚めたとき俺は病室でベッドで寝ていた。
医者の話では突発性女体化症とかの難病らしい。
身体が女体化する病気で100万人に一人の難病だとの話だ。
遺伝性の病気で中学生頃に発症して治療法はないと言われた。
そういえばおばあちゃんも中学生までは男の子として育てられたとの話を聞いた覚えがある。
一週間ほどで女体化がすむまでは体中が痛いので入院が必要だと言われた。
毎日少しづつ胸が大きくなり、睾丸も小さくなって行った。
俺は自分の体に起こった変化にとまどうだけだった。
オXンXンも小さくなってしまいには消えてしまった。
立ちションベンができないので、トイレでは女の子みたいに座って小便をするようになった。
俺は将来の事や学校のことが心配になって夜もなかなか寝つけなかった。



 一週間たって退院の日が来たとき、俺の身体はどこから見ても女の身体だった。
お母さんが着替えを持ってきてくれたが女物の服だった。
下着も女物のパンティーとブラジャーだった。
ブラジャーは初めてなので着け方が分からなかったがお母さんに教えてもらってなんとか付けた。
家に戻って自分の部屋のベッドで寝ているとやっと気持ちが楽になった。
翌日学校に行こうと思って制服を着ようとすると女物のセーラー服を渡された。
俺は学園祭の余興で女装したときにセーラー服を来たことがあるがまさか本当にセーラー服を着て学校に行くとは思わなかった。
学校に着いて教室に入るとき俺は友達がどんな顔をして俺がセーラー服を着ているのをみるのか不安な気持ちだった。
友達はみな俺の変化に気がつかないふりをしてくれた。
授業のあと幼稚園の時に仲良しだった邦美ちゃんが俺の教室にやってきた。
「信夫ちゃん病気で女の子になっちゃったんだってね。信夫ちゃんは幼稚園の時から可愛くてよく女の子に間違えられてたわよね」と俺の気にしてることをずけずけと言う。
「私は今は信江なんだから信江と呼んでもらえないかな」と俺は邦美ちゃんに言い返した。
「あごめんなさい。それはそうとねえ信江ちゃん、ちょっと頼みたいことがあるんだけど」と邦美ちゃんに言われて俺は「どんな頼みなの」と聞き返した。
「信江ちゃんバスケットボール得意だったわよね。バスケットボール部で部員が足りなくて困ってるのよ。もともと部員が少ない上に盲腸で一人入院しちゃってね、どうしても人数が足りないの」
「もうすぐ全国高校バスケットボール大会があるのよ、人数がたりないと困るのよ」
「信江ちゃん今は女の子なんだから、出てくれるわよね。私が頼んでるんだからやってもらえるわよね」と邦美ちゃんに強く言われて俺は断れなかった。
さっとく体育館に案内されるとバスケットボール部の女の子たちが練習をしている。
「じゃあこれに着替えてね」と邦美ちゃんが俺に体操着を渡した。
更衣室で着替えようと思って広げてみるとブルマーとTシャツだ。
俺は元々男だから女の子がブルマーをはいてるのをみるとドキドキしちゃうがまさか自分がブルマーを履くことになるとは思わなかった。
ブルマーを履くには抵抗感があるが、すぐに練習に加わらなければいけないのでそんな事を言っている暇はない。
急いでブルマーに着替えて体育館に戻ると練習に加わった。
バスケットボールをやってる女の子たちは俺よりもみな体格がよくて一緒に練習していても体で押されて負けそうになったがロングシュートは俺が一番上手かった。


 一週間程たって代々木体育館で開催される全国高校バスケットボール大会に出場することになった。
当日に引率の先生と一緒に体育館に朝早く行くと大勢の選手たちが集まっている。
開会式のあとさっそく試合が始まった。
俺のチームはそれほど強くはなかったが、俺のロングシュートがいいところで決まってなんとか決勝まで勝ち抜いた。
決勝の相手はかなり強くてとてもかなわない。
前半で大差をつけられたが、後半に俺のロングシュートでなんとか追いついた。
終了間際に俺は失敗してもいいと思ってコートの半分くらいの距離から超ロングシュートを放った。
終了の笛と同時にシュートが入って逆転の大勝利だ。
邦美ちゃんが俺に抱きついてきたので俺はびっくりしてしまった。
邦美ちゃんの大きな胸が俺の胸に押しつけられてつぶれそうになった。
俺はどうしていいのか判らずにぎゅっと邦美ちゃんの体を抱き寄せた。
俺の胸と邦美ちゃんの胸がつぶれ遭った瞬間に邦美ちゃんははっとした様子で俺の体を離した。
俺は一瞬まずいことをしてしまったらしいと思ったが、次の瞬間には別の女の子が抱きついてきて今度は唇を重ねてきた。
どうやら女の子同士で抱き合うのは普通の事らしい。
女同士ならお互いの胸がつぶれあっても全然気にしないらしいと気がついて俺は女の子をギュッと抱きしめた。
すると女の子はさらに強く俺抱きついてきた。
試合のあとに表彰式があり俺は代表して優勝カップをもらった。
表彰のあと来賓の挨拶があった。
最初に登場したのは有名な映画監督の黒沢監督だ。
なんで世界的に有名な映画監督の黒沢監督が全国高校バスケットボール大会の来賓に呼ばれたのか理由は分からない。



 一通り来賓の挨拶も終わって、表彰式も終わり着替えて帰ろうとすると運営の職員らしい男に呼び止められた。
来賓の黒沢監督が俺に大事な話があるから来て欲しいとの事だった。
引率の先生に相談すると、相手は有名な映画監督だし大事な話しというのは断らない方がいいと言われた。
職員の男に案内されて控室にいくと黒沢監督がちょうど帰り支度をしている所だった。
「やあ、信江ちゃん初めまして、実は大事な話があるんだ、ここでは話せないから一緒に来てもらえるよね」と黒沢監督に言われた。
どうして俺の名前をしっているんだろうと不思議な気がしたが、さっき表彰式で一緒に居た女の子たちが俺の事を信江ちゃんと呼んでいたのを聞いていたらしい。
控室をでて駐車場に案内されると見たこともない立派な車が止まっていて運転席には運転手が座っている。
車に載せられてしばらく走ると大きなホテルに案内された。
歩いてすぐの距離だが黒沢監督ほど偉い映画監督になるとちょっと移動するだけにも車を使うらしい。
「とりあえずお茶でも飲もうか、それとも軽く食事でもした方がいいかな」と黒沢監督に聞かれたので俺は「私おなかすいてるんです」と素直に答えた。
「このホテルに美味しいロシア料理の店があるんだが、そこでいいかな」と黒沢監督に聞かれたがどう答えていいのか分からない。
「おまかせします」と俺が答えると黒沢監督にロシア料理のレストランに案内された。
二人で食事をしながら家族の事とか友達の事とかをいろいろ聞かれた。
俺は病気のせいで女の子になったことは話さない方がいいと思って適当に話を作って答えた。
「実はこんどバスケットボールの選手をテーマにした映画を作る事になってね」と黒沢監督が話を切り出した。
黒沢監督が全国高校バスケットボール大会の来賓に選ばれたのもそれが理由だったらしい。
「是非今度の映画の主役をやって欲しいんだ、やって貰えるよね」と黒沢監督に言われて私はびっくりしてしまった。
ついちょっと前に病気で女の子になったばかりなのに今度は映画の主演女優の話だ。
俺は夢でも見ているように有頂天になった。
「本当ですか」と俺が聞くと「もちろん本当だよ、僕が映画の監督なんだから主演女優は僕が決めるんだ」と黒沢監督は自信たっぷりに答えた。
「だが今度の映画はバスケットボールの選手の練習のシーンだけじゃないんだ、ラブシーンもあるんだ」と黒沢監督が話を続けた。
「それも結構大胆なラブシーンでね、裸になるのも覚悟して欲しいんだ」と黒沢監督に言われて俺は戸惑った。
俺はもともと男だから上手に男優さんを相手にラブシーンをする自信はない。
「ラブシーンですか、私にもできるんでしょうか」と俺は黒沢監督に聞いてみた。
「出来るかどうか実際に演技してもらえればすぐ分かるよ、大丈夫きっと出来るから」と黒沢監督が言ってくれた。
「演技力のテストをするからこれから一緒に来てもらえるかな。このホテルに部屋を取ってあるんだ。大丈夫普段から事務室代りに使ってる部屋なんだ」と黒沢監督に言われて俺は断れなかった。
ロシア料理店を出てエレベーターに乗って部屋に案内されると、中はかなり広い。
壁に映画のポスターが張ってあって机の上には書類がいっぱい積み上げてある。
黒沢監督は「じゃあまず身体を見せてもらおうか、裸になって貰えるよね」と言い出した。
俺は今は女の子だがついさっきまで男の身体だった。
身体を見てもらえればきっと女優には向いていないと言われると思ったが裸になるしかしょうがない。
私がセーラー服を脱いで下着だけの姿になると「全部脱いでもらえるかな、そうしないと身体の線がよくわからないからね」と黒沢監督に言われてしまった。
俺は女の子になってからは男性の前で裸になるのは初めてだったが黒沢監督に逆らうわけにはいかない。
ブラジャーとパンティーを脱いで全裸になると恥ずかしくて身体が熱くなった。
「いい身体してるじゃないか、女らしくてとても素敵だよ」と黒沢監督が言ってくれたので俺は一安心した。
「いま大好きな男の子の前で全裸になっているって想像してご覧。そのときなんて言いたくなるのか考えてご覧。一番言いたい事はなにかな」と黒沢監督に言われた。
俺はもともと男だから男の子を好きになったことなんかない。
全裸で大好きな男の子の前に立って言う言葉なんて思いつかない。
なんでもいいから言ってみるしかない。
「私あなたが大好きなんです。私の身体も心もあなたの物です。あなたの好きにして下さい」と俺は思いつく言葉を並べてみた。
「そうだね、女の子が男の子を好きになったら言いたいことは決まってるよね。その気持ちを身体全体で表現するんだ」と黒沢監督に言われたが俺はどうしていいのか分からなかった。
俺はもうどうなってもいいと思って黒沢監督に抱きつくと「お願い早くして、もう我慢できないの」と言いながら必死でしがみついた。
「そうだ、それでいいんだ、何をして欲しいのかちゃんと言いなさい。言わなければやってあげないよ」と黒沢監督が意地悪そうな口調で俺の耳元で囁いた。
「もうだめ、あなたの好きにして欲しいの。早くして」と俺が甘えた声でおねだりすると黒沢監督は俺をベッドに押し倒してきた。
熱く煮えたぎった欲望を前にして、俺の心は逆らう気力を失った。
浜辺におしよせる波のように、欲望は繰り返し俺の体に押し寄せては退いていった。
しだいに激しさを増す欲望には抵抗する気力もなくなるほどの荒々しさがあった。
逆らう気持ちが、諦めの気持ちに変わったとき、ふいに体中が喜びで震えてきた。
激しい渦の流れに俺の体は飲み込まれ、体ごと深く沈み込んで浮き上がる望みもなくなった。
信じられない感触が俺の体中に広がると許しを請うことさえできなくなった。
俺に許されたのは、望みを捨てて従属する快感に身をゆだねることだけだった。
支配者が最後の至福の時を告げるのを待つしかもう望みはなくなった。
支配者の剣は俺の体を十分に楽しむと、ようやく最後の一撃で俺を貫いた。
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