淫獄の玩具箱

asami

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第六十三話

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 夏休みも終わったころ姉が「ちっょっと頼みたいことがあるの」と言い出した。
姉の通っている女子大のバンドが有名なテレビの音楽番組に出演することになったらしい。
メンバーが足りないので俺に参加して欲しいとの頼みだった。
なんで俺にそんなことを頼むのか理由は分からなかったが姉の友達はみな就活で忙しいらしい。
タンバリンを持って適当に踊っていればいいと言われて俺は断れなかった。
収録の当日テレビ局に行って控室に通されるとバンドのメンバーに紹介された。
メンバーの一人は姉の幼馴染みの真理絵ちゃんで俺も誕生会に何度か呼ばれたことがある。
「これに着替えてね、あとお化粧はスタイリストさんがやってくれるから」と言われて渡されたのはセーラー服だ。
それも姉が通っていた高校のセーラー服だ。
普通の格好でテレビに出ても印象が薄いから全員セーラー服を着てほしいとのテレビ局のディレクターに言われたらしい。
「下着はこれに着替えてね」と真理絵ちゃんに渡されたのは女子高生が着るようなジュニア用のブラジャーとパンティーだった。
俺は真理絵ちゃんの誕生会で女装をさせられたことがあるのを思い出した。
下着も女物を着せられて、お化粧もさせられて写真まで撮られた記憶がある。
まさか今に歳になってまた女装させられるとは夢にも思わなかった。
なんとか断る言い訳を考えたがここまできて今更断れる訳がない。
俺は仕方なく服を脱いでブラジャーとパンティーを身につけるとセーラー服を着た。
女物のパンティーは前がきつくて締めつけられて履きにくいが文句も言えない。
テレビ局のスタイリストさんが丁寧にお化粧をしてくれたので見た目は女子高生らしくなった。
「可愛いじゃないの、子供のころも秀夫ちゃんは女の子みたいだったけど、いまでもいけてるわね」と真理絵ちゃんに褒められたけど嬉しくはなかった。
リハーサルのあと本番が済むとバンドのメンバーが揃って打ち上げのパーティーをすることになった。
着替えている暇はないので全員セーラー服のままテレビ局の近所の焼き肉屋に雪崩込んだ。
女の子たちだけで大騒ぎして焼き肉を食べた後お開きになって俺は店の外にでた。
他の女の子達に二次会をすると誘われたが俺は断って一人で帰ることにした。
駅までの道を歩き始めたとき「ちょっと、君可愛いねカラオケでもしないか」と男性に声を掛けられた。
知り合いかと思ったが見たことのない顔だ。
それに中年の腹のでたオヤジでどう考えても変だ。
どうやら俺の事を本物の女子高生だと思ってナンパするつもりらしい。
俺は本当の事を行った方がいいかと思ったが、女子高生の振りをして男をからかうのも面白いと思った。
男と一緒にカラオケ店に入ると飲み物を勧められた。
一口飲んで見ると舌にピリッと来た。
なんだか変だと思ったがそのまま飲み込むと胃袋が熱くなった。
頭がぼんやとして目眩がしてきた。


 朝になって起きてみると俺はいつものようにベッドの上でなく椅子に座ったまま寝ているのに気がついた。
すぐ目の前には大きなパソコンのディスプレーがある。
俺はすぐには自分がどこにいるのか判らなかったが部屋の様子ではインターネット喫茶らしい。
服装は昨日のセーラー服のコスプレのままなので家には帰らなかったらしい。
インターネット喫茶を出ると駅に行こうと思って大通りに進んだ。
駅前まで歩いていくとモスバーガーを見つけたので一休みしようと思った。
エビチリバーガーとコーヒーを頼んで空いてる席に座ると食べ終わったあとトイレに立った。
セーラー服を着ているので便器に座って小便をしようとしたとき俺は愕然とした。
股間にあるべきものがないのだ。
何度も手で触って確かめたがやっぱりない。
それでも小便がでるので用は済ませたがやっぱり変だ。
トイレの鏡で自分の顔を確かめてみたがいつもの俺の顔とは全然違う。
お化粧をしているから別人に見えるのかとも思ったが顔の輪郭が全然違う。
胸に手を当てて確かめると肉の塊の感触があって本物の胸だ。
何がなんだかさっぱり訳が分からない。
俺は昨夜何があったのか思い出そうとしてみた。
俺は昨日までは確かに男だったはず。
ガールズバンドでセーラー服の女装をしたが、それだけで身体が女になるはずがない。
決心がつかづにぼんやりしていると携帯にメッセージが届いた。
携帯を開いてみると「今どこにいるの」とだけ書いてあって相手に思い当たりはない。
もしかして俺が女体化した事を知っていてメッセージを送ってきたのではないかとふと思った。
だったら何か事情を知ってるかもしない。
「駅前のモスバーガーです」とだけ返事を書くとすぐに「これから会えるかな」と返事が来た。
俺はモスバーガーでメッセージの相手と待ち合わせの約束をした。
しばらく待っていると中年の男が俺の座った席の前まで来て「いや、待たせたね」と声を掛けてきた。
俺は男の顔をよくよく確かめてみたが見覚えはない。
だが相手の男が俺を知っている所をみると俺の女体化と関係がありそうだと思った。
「さっそくだけど昨日のお礼だ。約束通り三万円だ」と男が俺に一万円札の束を渡そうとした。
俺はなぜ男が俺に金を払うのか理由は分からなかったが、とりあえずお金はあったほうがいいと思ってお金を受け取った。
中年の男性が女子高生にお金を払うのはもしかしたら援助交際かもしれない。
俺は一応確かめた方がいいと思って「これは何のお金なんですか」と聞いてみた。
「昨日の分だよ、約束通り一晩で三万円だ」と男が答えるのを聞いて俺はやっぱり援助交際らしいと気が付いた。
だが援助交際とは言っても実際に何が起きたのか俺には全然記憶がない。
昨日まで俺は男だったはずなので援助交際なんかできるわけがない。
俺は男に昨日のことをどう聞いていいのか迷ったが「今日もお金はもらえるんですか」と試しに聞いてみた。
男はすぐに「もちろんだよ、遊んだ後にちゃんと渡すからね」と答えた。
やっぱり俺は昨日この男と一緒に遊んだらしいがそれと俺の女体化と関係があるのかはよく分からない。
俺が黙り込んでいるのを見て男は「今日はどんな遊びがしたいのかな」と俺に聞いてきた。
俺はとっさに「昨日と同じがいいです」と男に答えた。
そう聞けば俺が昨日男と何したのか確かめられると思ったからだ。
男は「昨日はそんなに良かったのか。よっぽどいい思いをしたんだな。初めてだったんだろう」と言って笑うと携帯を取り出した。
俺は昨日が初めての経験と聞いてもしかしたら初体験かもしれないと思った。
「昨日の女だ。手配頼む」と誰かと話をしたあと俺に「迎えの車がすぐ来るから外で待つんだ」と命じてきた。
俺は先に席を立つとトレーの後片付けをした。
いつもは自分の分しか片づけないけど、今は女の子なので気を利かせて男の分まで片づけた。
モスバーガーの前でしばらく待つと、高級な外車らしい車が止まった。
運転しているのは若い男の子で、見た目はかなりカッコいい。
男が車の後ろの席のドアを開けてくれたので、俺は奥の席に座った。



 車が動き出すと隣に座った男が手を伸ばすと俺の膝に手を載せてきた。
俺はどうしていいのか分からなくてそのままじっとしていた。
男の手が俺のセーラー服のスカートの下に入るとパンティーの上から俺のオXXコを指でなぞり始めた。
大通りをしばらく走った後車は小道に入ってラブホテルの前に着いた。
男に促されて車を降りると男の手はすぐに俺のお尻をセーラー服のスカートの下から撫で始めた。
ラブホテルに男と一緒に入ればすることは決まってる。
俺は一瞬逃げ出そうかと迷ったが、逃げても行く場所がない。
俺が急に女になったのはこの男と関係があるはず。
とりあえず昨日男と何をしたのかを確かめたほうがいいと思った。
男とエレベータに乗っている間も男の手が俺のお尻を撫で続けた。
俺は早く男と部屋にはいって、オXXコを撫でてもらいたくて気持ちがはやった。
部屋の前に来ると男が部屋のドアをノックした。
俺はそれを見てなんか変だと思った。
部屋にはもう誰かがいるらしい。
ドアが内側から開くと全裸の男が目の前に立っていた。
男は背は低いが太っていてお腹が前に突き出していて不格好な体つきだ。
男の股間のオXンXンは大きく膨れ上がってまっすぐ上を向いていた。
俺は自分のオXンXン以外は、勃起したオXンXンを見るのが初めてだ。
俺のオXンXンとはあまりに違う男のオXンXンを目の前にしてただ驚くだけだった。
俺を部屋まで案内してきた男は俺の背中を押して部屋の中に入れるとすぐにドアを閉めた。
俺は男に何をこれから何をされるんだろうと思って不安な気持ちでベッドの端に座った。
俺は部屋の電話機の横に小さなビラが置いてあるのに気が付いた。
デリヘルのビラらしい。
俺はこの男にデリヘル嬢として呼ばれて連れてこられたらしいと気が付いた。
どうやら俺が昨日付き合った男というのもデリヘルの客だったらしい。
さっきの男が車に乗ってからずっと俺の体を触り続けていたのも俺に逃げる気を起こさせないためだったんだ。
確かに男に可愛がってもらえると期待していればラブホテルに連れてこられても逃げる女はいないだろう。
デリヘルというのは電話でラブホテルに風俗女を呼べるシステムで普通の男性が利用するような遊びではない。
よっぽど素人の女が大好きで、変態セックスをしたい男でもない限りデリヘル女など呼んだりしない。
女子高生を相手にするような男はとてもまともな男なんかじゃない。
うっかりそんな男の相手をしたらどんな目に遭わされるのかわかったもんじゃない。
男は携帯を取り出して誰かと話を始めた。
どうやら相手は女らしい。
目の前に俺がいながら他の女と携帯で話をするなんていったいどうゆうつもりなんだろうと俺はちょっと腹が立った。
男は随分長い時間携帯で話をした後、やっと携帯をしまった。
俺は男がすぐに俺を可愛がってくれるものとばかり思っていたが、男は適当に世間話をするだけだ。
デリヘル女を読んでおいて世間話をするという男の神経は訳が分からない。
しばらくお喋りが続いた後ドアをノックする音がした。
ケータリングでも頼んだのかと思ったが、部屋に来たのはセーラー服を着た女子高生だ。
どうやらさっきから電話で話をしていたのはこの女らしい。
女は俺の顔を見て嬉しそうな顔をしている。
自分の交際している男性が他の女と一緒にいて喜ぶなんて、どうなってるのか意味が分からない。
女は俺のすぐ横に座るといきなり俺に抱き着いて唇を寄せてきた。
俺はどうしたらいいのか分からずに女にされるままになるしかなかった。
そのまま女は俺をベッドに押し倒すと、体を重ねてきた。
女子高生の女の子にはレズが多いとか聞いたことがあるけど、実際に女同士で何をするのかは俺には想像がつかなかった。
女同士で特別に仲がいいのは別に普通だと思ったけど、女同士でキスもするらしい。
俺は女とキスしたことなんかないが、女に舌を入られらたりするのは何だか変な気分だ。
自分が女の子になったような気がする。
俺は今女体化して女の体なんだから、女の子になったような気がするのは当たり前だと自分でもすぐに気が付いた。
女同士だとお互いにどうすれば気持ちよくなれるかよく知っているからキスをしていても女同士のほうが気持がいい。
俺は女にキスをするチャンスなど滅多にないと思って相手の女の舌に自分の舌を絡ませた。
女が体を捩って抱きついてくるのが分かって、俺は女同士もなかなかいいもんだと思って相手の女の真似をして舌を使った。
女の胸が俺の胸に押し付けられてきたので、俺は自分の胸を相手の女の胸に押し付けた。
女は体を捩って気持ちよさそうにしながら、俺の体に抱き着いてきた。
不意に男が俺と女が抱き合っている足元にしゃがみ込むと、俺の両足首をもって左右に広げた。
男は体を半分起こした姿勢のまま腰を押し付けてきた。
俺は男がなにをしようとしているのか気が付いて女を押しのけようとした。
だが女は俺が女の胸を揉もうとしていると思ったらしくて、体を少しずらしただけだ。
女が両方の手で俺の胸を揉み始めた時、俺のオXXコに逞しい物が押し付けられてきた。
男がしようとしているのは飛んでもない変態プレーだ。
逃げられない時は従うしかないと、子宮が命じる声が俺の身体に響いてきた。
これが運命の決めた時だとあきらめの気持ちは、やがてあふれ出る泉を呼び起こした。
逃げることの出来ない快楽の時が始まったことを俺は思い知らされた。
信じられない感触が俺の体中に広がると許しを請うことさえできなくなった。
時計の針が止まると、永遠の時間が俺の体を支配していた。
このままずっと最後まで責められたら、俺の体は支配者に従うしかないと覚悟した。
心を失って震え続ける俺の身体を、男はとどめの一撃きで貫き通した。
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