【完結】淫獄の玩具箱

asami

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第五十話

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 ハロウィンの時期になって俺は友達と一緒にコスプレの衣装の相談をした。
ドンキに行けばコスプレの衣装を安く買えるとの話なのでみんなでドンキに行ってコスプレの衣装を見繕った。
思ったよりも値段が高くてとても買えないので、俺は姉にもう着なくなったセーラー服を借りることにした。
ハロウィンの当日は着替える場所がないので家からセーラー服を着ていくことにした。
姉に手伝ってもらってお化粧もすると、自分でも結構可愛いと思える女子高生に変身した。
当日は駅前で待ち合わせをしてみんなで集まった。
駅前の交差点はコスプレをした男の子達や女の子達でいっぱいだった。
露出度の高い女の子の周りにはカメラを持った男性が大勢取り囲んでいる。
俺達はコスプレをした他の女の子達を見物したあと予約しておいたカラオケ店に行った。
お酒を飲みながら歌って踊って大騒ぎをしたあと、店を出ると男の子に声を掛けられた。
どうやら本当にセーラー服を着た女子高生だと思い込んだらしい。
適当に男の子をからかってから俺は家に戻った。


 目が覚めたとき俺は公園のベンチで寝ているのに気がついた。
家に戻ったはずだと思ったがどうも違っていたらしい。
どうやらコスプレのセーラー服を着たまま公園のベンチで寝たしまったらしい。
昨日の事を思い出そうとしたが、カラオケを出てナンパされた所までは覚えているがそのあとの記憶がない。
俺はセーラー服を着たままなので着替えようと思ったが着替えがない。
持ち物をさがすと財布と携帯をもっている。
これなら家に帰る電車賃くらいはありそうだと思って公園を出たが自分がどこにいるのか分からない。
景色を確かめると高層ビルが一杯立っているのが見えた。
どうやら新宿にいるらしいと俺はなんとなく気がついた。
駅前まで歩いていくとモスバーガーを見つけたので一休みしようと思った。
エビチリバーガーとコーヒーを頼んで空いてる席に座ると食べ終わったあとトイレに立った。
セーラー服を着ているので便器に座って小便をしようとしたとき俺は愕然とした。
股間にあるべきものがないのだ。
何度も手で触って確かめたがやっぱりない。
それでも小便がでるので用は済ませたがやっぱり変だ。
トイレの鏡で自分の顔を確かめてみたがいつもの俺の顔とは全然違う。
お化粧をしているから別人に見えるのかとも思ったが顔の輪郭が全然違う。
胸に手を当てて確かめると肉の塊の感触があって本物の胸だ。
何がなんだかさっぱり訳が分からない。
俺は昨夜何があったのか思い出そうとしてみた。
俺は昨日までは確かに男だったはず。
ハロウィンのコスプレでセーラー服の女装をしたが、それだけで身体が女になるはずがない。
スカートを直して席にもどったが頭の中は混乱するばかりだった。
このまま家に帰るかどうか俺には決心がつきかねた。
俺はもともと男の子なはず。
家に戻れば家の子じゃないと言われるに決まっている。
俺はもう家には戻れないと思ったけど行く場所の当てはない。
財布を調べたが、金は小銭が少しあるだけでホテルになんかとても泊まれない
どうしようかと思案しているとき、いつかテレビ番組で「神待ちサイト」というのを紹介していたのを思い出した。
家出したい女の子が、家出先を見つけるためのサイトだ。
家出した女の子を泊めてくれる男性を「神」と呼ぶらしい。
俺は携帯をだして「神待ちサイト」のキーワードで検索してみた。
「神待ちサイト」らしい掲示板はすぐに沢山見つかった。
どこの掲示板も家出したい女の子の書き込みが沢山書いてある。
俺は他の書き込みの真似をして「今夜泊めてくれる場所を探してます、女子高生です」と書き込んでみた。
もしかしてすぐに返事の書き込みがあるかと思ってドキドキしながら掲示板を見ていたが、それらしい書き込みはない
しばらく携帯を見続けたが、全然反応らしきものはない。
やっぱりそんなに簡単には神は見つからないと思って諦めて携帯をしまおうとしたとき、返事の書き込みがあった。
俺はこれで今夜はなんとかなると思ったが、不安な気持ちが込み上げてきた。
男性が家出した女の子を家に連れ込むのは良からぬ下心があっての話。
男の誘いに乗って家までついて行けばどんなことになるのかは大体想像がつく。
だが他にいい方法も思いつかないので何があってもそれはそれで覚悟するしかない。
俺は駅前で待ち合わせをする約束をして返事を待った。
男はすぐ近くらしくてこれからすぐ来ると返事が来た。
駅前でしばらく待っていると、それらしい男が来た。
「いや、恵美ちゃんだね、可愛いじゃないか」と男は俺に気が付いてすぐに声を掛けてきた。
グレーのジャンパーを着た中年の男はサラリーマンには見えない。
歳も俺のおやじくらいで、随分と老けて見える。
「じゃあ飯でも食おうか、お腹空いてるだろう」と男に誘われて俺は男と歩き始めた。
男はすぐに手を伸ばして俺の手をしっかりと掴んできた。
俺が逃げられないようにしっかりと捕まえておく気らしい。
俺は女の子と手をつないだこともないので、手を握られると胸がドキドキして変な気分になった。
「何が食べたいんだ」と男に聞かれて俺は「何でもいいです」と答えた。
しばらく歩いて焼肉屋に着いた。
俺は焼肉屋になんか来たことはない。
焼肉どころか、外食なんて生まれてからほとんどしたことがない。
店に入ってメニューを見せられても何を頼んでいいのか分からない。
おすすめのセットがあったのでそれを頼むと男はビールと他に何か頼んでる。
肉を持った皿を女の子が運んできてコンロに火を着けたが、焼肉なんて初めてだからどうしていいのか分からない。
男はビールを飲み始めたが、肉に手をつける様子はない。
他のテーブルの客の様子を見ると、肉は自分で焼かないといけないらしいと気が付いた。
俺は男の顔色を伺いながら、肉を適当にコンロの上に乗せた。
男は黙って俺が肉を焼いているのを見ているだけだ。
俺は男の分の肉も俺が焼かないといけないらしいと気が付いて、男の前の皿から肉をつまんでコンロに乗せた。
「なかなか、気が利くじゃないか」と男が言うと俺にビールをすすめてきた。
俺はお酒なんか飲んだことかないが、男の機嫌を損ねてもいけないと思って口に含んだ。
苦くて舌が痺れるような感触は、どこが美味しいのかさっぱり分からない。
無理をして飲み込むと胃袋が熱くなって、眩暈がしてきた。
コンロの上に乗せた肉は火が強すぎたせいかあっというまに真っ黒こげになった。
急いで箸で肉をひっくり返したがとても間に合わない。
しかたなく真っ黒になった肉を男の前の皿に載せたが、男は気にした様子もない。
「ホルモンはよく焼いて食べた方が美味しいんだ」と男が言ってくれたので俺は男が思ったより優しいと一安心した。
食事も済んだころ男に「これからカラオケに行かないか。俺はカラオケが大好きなんだ。可愛い子とカラオケをするのはとっても楽しいからね」と誘われた。
いきなりラブホテルに誘われたら断ろうと思っていたがカラオケなら一緒に行っても大丈夫だと思った。
「私もカラオケ大好きなんです」と俺が返事をすると男は嬉しそうな顔をした。
店を出て裏通りに入ると紫色の看板の出た建物の前に来た。
カラオケ店にしてはなんだか変な気がした。
「この店はね普通のカラオケ店と違って設備が凄いんだ。大きなステージがあって照明も凄くてまるでプロの歌手が歌ってるような気分になれるんだよ」と男に言われて不審な気もしたがとりあえず一緒に中に入った。
部屋に入ると男が言っていたように部屋の中央に大きなステージがあって照明も凄い。
男にマイクを渡されて歌い始めたが部屋の奥に大きなベッドがあるのが目に入った。
どうも変だ。
普通のカラオケ店にこんな大きなベッドが置いてある訳がない。
俺はラブホテルに入ったことがないので、良く知らないがもしかしてここはカラオケの出来るラブホテルかもしれないと思った。
うっかりこんな所に長居をすればなにをされるか分からない。
「私そろそろ失礼しますね。帰りが遅くなるとお母さんに叱られちゃうんです」と適当に言い訳をして俺は部屋から出ようとした。
だが男は俺の手をとって引き止めた。
「恵美ちゃん心配いらないよ。気持ちよくしてあげくからね。恵美ちゃん気持ちいいこと大好きだよね。せっかく女に生まれたんだから気持ちよくなりたいよね」と男が甘い声で囁くと俺を抱きしめてきた。
俺の胸が男の胸に押しつぶされると俺は急に足が震えてきた。
男の手が俺のお尻を包み込むようにして撫で廻すと唇を寄せてそっとキスをしてきた。
男の唇が俺の唇に触れただけで俺は目眩がしてとても立っていられなかった。
俺が男の体に両手でしがみつくと男は俺が自分から誘っているのだと思ったらしい。
男は俺の口の中に舌をさしいれると舌先を震わせて歯茎を舐め廻してきた。
今まで体験したことのない感触が俺の口の中に広がると俺は頭がふっとびそうな快感に酔いしれた。
俺は今まで女の子とキスしたこともないが、男にキスされるというのは女の子にとってはとんでもなく気持ちがいい事だと初めて知った。
女の子が男の子にキスされて喜ぶのはもっともな話だ。
男はしばらく俺の歯茎を舐め続けると至福の時が俺の体中を包み込んで時間が止まったように感じた。
男とキスするだけでこんなに気持ちいいなら、男にオXンXンをオXXコに入れてもらったらどんな気持になるのか想像もつかない。
男は今度は俺の口の中に自分の唾を流し込んできた。
俺は体中が熱くなって必死で男にしがみついた。
男はキスを止めると俺の耳元で「もっと気持ちよくなりたいよね。女の子なんだから気持ちいいの好きだよね」と低い声で囁くと今度は耳たぶの裏を舐め始めた。
「お願いもっと気持ちよくして」と俺はとても我慢できずに小さい声で男におねだりをした。
「何をしてほしいのかちゃんと言いなさい。ちゃんと言わないとやってあげないよ」と男は意地悪そうな口調で俺の耳元で囁いた。
「私をあなたの女にしてください。あなたの好きにしてください」と俺はやっとの事で返事をした。
男は俺をベッドに押し倒してきた。
欲望の儀式が始まる予感が、俺の身体を襲った。
浜辺におしよせる波のように、欲望は繰り返し俺の体に押し寄せては退いていった。
しだいに激しさを増す欲望には抵抗する気力もなくなるほどの荒々しさがあった。
今誰が俺を支配しているのか、それだけが俺の涙を誘う喜びだった。
激しい渦の流れに俺の体は飲み込まれ、体ごと深く沈み込んで浮き上がる望みもなくなった。
意志を失った人形の体を女の宿命が支配し続けた。
このままずっと奧まで責められたら、俺の体はもう征服者に従うしかないと覚悟を決めた。
男は俺の身体を征服すると俺の身体は永遠の時に震え続けた。
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