【完結】令嬢はされるがままに

asami

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第百五話

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 いつも遊びにきている百合絵さんが、「最近うちで車買ったのね、旦那が欲しいて言うんで」と話しを始めました。
「それで、近所のファミリーレストランとかちょくちょく行ってるんだけどね」
「別も用もないのに、高速に乗ってファミレスいくのよ、コーヒー飲みに、馬鹿みたいでしょう」と百合絵さんの話しが続きました。
「それでね、こんど温泉旅行したいっていいだしてね、よかったら来てくれないかしら旦那と一緒に」
「うちの旦那、私と二人きりで旅行いっいてもつまらないっていうのよ、失礼しちゃうわよね」
「あたしと二人じゃ、することないっていうの、あんまりよね」
「でもまあ仕方ないから有紀ちゃん誘ってみるって言ったらね、どうゆうわけか旦那が喜んじゃってね、まったく失礼しちゃうわよね」
「そんで鬼怒川温泉だけど、旦那に話してみてくれない」と今度は旅行に誘われました。
私は断る理由もないので旦那に「温泉旅行に誘われたんだけど、」と聞いてみると、珍しく旦那の機嫌がよかったようで「ちょうど会社の社員旅行の前の週で仕事も暇だから」と言ってくれました。
そんな訳で私達は百合絵さん夫婦と鬼怒川まで温泉に入りに行くことにしました。
当日は百合絵さん夫婦が車で迎えに来てくれて、無事温泉旅館までつきました。
翌日は名物のウェスタン村で焼き肉を食べてショーを見てから帰ることになりました。
来た道を逆にもどって、高速に乗ると私達は東京に戻りました。



 まっすぐ家に戻る前に、この間出来たばかりのファミリーレストランに寄って一休みすることになりました。
旦那は今日は疲れたからと言ってビールを頼みました。
百合絵さんの旦那も、ビールを頼みましたが家ももうすぐ近くなので大丈夫だろうと思いました。
私達はビールを飲み終わると店を出ました。
もうすぐ、角を曲がれば私のマンションだという道で、急に自転車が飛び出してきました。
二人乗りの自転車は、車にはわずかに当たった程度でしたが、勢いよく横に倒れました。
すぐに運転していた男の子が起きあがって自転車を起こそうとしましたが、様子が変でした。
後ろの席に二人乗りしていた女の子が立ち上がれませんでした。
あわてて駆け寄ると、顔をゆがめて痛がっていました。
どうも、倒れた拍子にどこか怪我をしたようてした。
旦那が慌てて救急車を呼ぶと、しばらくしてサイレンの音がしてきました。
近所の人が数人、私達の近くで様子をうかがっていました。
救急車に女の子が乗り込むと、男の子と私が一緒についていく事にしました。
近くの病院の救急入り口から運び込まれるとすぐにレントゲンを撮りました。
私達は、担当の医者に呼ばれて説明を受けました。
自転車が倒れた拍子に、足を突いたのが悪かったらしくて、左足が骨折しているそうでした。
女の子はすぐに手当を受けて病室に運ばれました。
私は旦那に事情を連絡しましたが、警察は呼ばないことにしたと言っていました。
なんでも百合絵さんの旦那が、今度友達とスキーに行くことになっていて、免停になると困るからと言っているそうでした。
飲酒運転だとすぐ免停だから、それだったら治療費払ったほうが全然いいからと百合絵さんの旦那が言っているそうでした。
私はそうゆう問題ではないと思いましたが、「治療費は全部払いますから」と二人に言うと、二人とも警察に届けないことには同意してくれました。
私はそれだけでは申し訳ないと思って「ほかになにか出来ることあったら行って下さいね」と言ってみました。
すると女の子が「着替えの下着とパジャマを取ってきて欲しいんですが」とおそるおそる聞いてきました。
確かにそれもそうねと思って私はタクシーを呼んで男の子と一緒に女の子の部屋に行きました。
私のマンションの裏手にある小さなワンルームマンションは日当たりが悪くてあまり住みやすそうには見えませんでした。
男の子に鍵をもらって中に入ると、部屋には洗濯物がかけてありました。
私は洗濯物をかたづけてから、押入を開けて下着とパジャマを探しました。
押入の下半分にはお布団が入っていて、お布団の上に今朝着たネグリジェが載せてありました。
黒のスケスケのネグリジェはずいぶんとお色気のあるデザインで、こんなネグリジェを着て寝るなんてどうゆう女の子なのかしらと思いました。
きっとこの男の子のために着たネグリジェなのねと思って、後ろを振り返って男の子の方を見ました。
男の子の視線が私の視線と会った瞬間、男の子の目つきが変わるのが分かりました。
まずいなと思う間もなく、後ろから押さえ込むようにして男の子が私の身体に手を回してきました。
欲望の嵐が激しい竜巻となって私の体に襲いかかってきました。
私の身体を包み込んだ欲望の渦は、すぐには激しくならずに、私の感触を楽しんでいるようでした。
激しい渦の流れに私の体は飲み込まれ、体ごと深く沈み込んで浮き上がる望みもなくなりました。
子宮からあふれる潮の流れがつま先から頭のてっぺんまでを奔流となって走り抜けていきました。
私に許されたのは、望みを捨てて従属する快感に身をゆだねることだけでした。
天国に投げ上げられた私の身体は、至福の快楽を目指して昇り続けました。
男は私の身体を一撃で貫き通すと、最後の砦を打ち破って果てました。
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