【完結】令嬢はされるがままに

asami

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第八十七話

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 買い物の帰りに本屋に寄って料理の本を立ち読みしたあと、地下鉄の駅の入り口の前を通るとティッシュ配りをしている女の子にティッシュを渡されました。
たいして気にもせずに家に持って帰ってからティッシューよく見るとパチスロと書いてありました。
私はパチスロと言うのはやったことがないので、ちょうど昼頃遊びに来た近所の真琴さんに聞いてみると、開店のときはよく出るから一緒に行こうと誘われました。
夜旦那に聞いてみると、パチスロはやったことがないのでよく知らないと言われました。
まだ学生の頃は夢中になってパチスロで生活費稼いでた奴もいたけど、だいたいそうゆう連中は留年したとかでした。
しかし、真琴さんの話しでは「誰でも普通に遊ぶ、割合と人気のある遊びで、大抵の人はやったことがあるし、オタクの旦那はちょっと変わってるから」と旦那の悪口を言われました。
まあ言われてみれば旦那は変わってる方なので、それもそうなのかもしれないと思いました。
それで旦那には内緒にして行こうと真琴さんと相談しました。
開店当日は早く行かないといけないと真琴さんに言われて、二人で朝早く言ってみると、気の早い人が数人もう並んでいました。
この分なら別に並ぶほどでもなかったのにと思って開店を待っていましたが、やがて開店時間が近づくにつれて行列はどんどん長くなり、店を一回りしてもたりないくらいになりました。
確かにこれは朝早くこないといけないらしいと分かりましたが、店は広くてどう見ても全員入れるので早く来る理由はいまいちよく分かりませんでした。
真琴さんの隣に座って、よく訳のわからないまま一時間ほどして帰ることになりました。
「景品をもらってそれを今度は近くの両替所でお金に換えるのよ」と真琴さんに教えられて換金してみると、4万円近くが戻ってきました。
私はなんかの間違いだと思ってお金を返そうとしたのですが真琴さんが「こんだけ勝ったんだから、もらっていいのよ」と言うので受け取りました。
真琴さんも同じくらのお金をもらっていたので、やはりこれでいいのだと納得しました。
「それでいくら使ったの今日」と真琴さんに聞かれて「最初の千円だけ」答えると、真琴さんは酷くびっりした様子で「私は4万使って、戻ってきたの3万5千円だけど、あのた初めてだからついてたのね」と呆れた顔をしていました。



 数日たって、高校の同窓会に出て二次会で遅くなりタクシーで帰りました。
タクシーの運転手にこの前のパチスロの話しをすると「奥さんそれはついてたね、やっぱ最初はだれでも運がいいみたいだね」
「内の会社の運転手なんかも、暇なときあそこでパチスロするんだが、みんな負けて悔しがってるよ」と言います。
「タクシーは、客が来るのは電車が終わった深夜だからね、昼間は暇なんだ、」と言われてそういえばタクシーの運転手らしい人もいたような気がしましたか。
「人妻でも夢中になる女がよくいてね、それで負けて金がなくなると、他の客に体売るそうだよ」
「この間もね、内の会社の事務所に夜来て、4、5人相手にフェ××オしていったよ」と言われてびっくりしました。
「事務所は昼間はいろいろ人がいるけど、深夜は休憩に来ている運転手だけだし、仮眠用のベッドもあるしね、ちょうど都合がいいってわけさ、運転手もいつも何人かは休憩中だから」と言われてもしかしてこの話しは真琴さんの事かもしれないと心配になってきました。



 しばらくして真琴さんが遊びに来たとき、「ねえ最近パチスロやってる」と試しにきいてみました。
「そうね、毎日じゃないけど」と答えが返ってきたので、「負けてお金がなくなると、身体を売って穴埋めする人妻がいるんだってホントかしら」と聞いてみました。
すると「そんなのあるわけないじゃないの」と言って笑い出しました。
たしかにこの間のタクシーの運転手の話しは作り話に違いないと思って私は安心しました。
「今日暇でしょう、やりにいこうよ、パチスロ」と言われて、私は真琴さんと一緒にまたパチスロに行きました。
二度目のパチスロは要領は覚えたのですがすぐにお金がなくなりました。
「パチスロはね、負けたら負けた分つぎ込んで勝つまでやるのよ」と真琴さんに言われて私は真琴さんにお金を借りながら夕方までパチスロをやり続けました。
しかし、負け続けてお金は返って来ませんでした。
真琴さんは「お金はあとでいいから、気にしなくていいのよ勝ったとき返してくれればいいから」と言われて、私はどうせ次はまとめて勝つからと気にもしませんでした。
翌日も誘われてまた負けました。
真琴さんからの借金もかなりの額になりとてもすぐには返せそうにありませんでした。
旦那に相談するわけにもいかず、私はすっかりどうしていいのか分からなくなりました。



 真琴さんが、またパチスロに誘いにきました。
私が「もう絶対パチスロはしませんから」と断ると「じゃあ、いままでの借金どうすんのよ、パチスロやんなき返せないでしょう」と怖い声で怒鳴られました。
私はもう絶対パチスロはやらないと、頑固に断りました。
すると、「ねえお金は返してもらわないとこまるのよ、よかったらいいアルバイト紹介するけど、どうそれともお金は旦那に返してもらいましょうか」と言われて私は話しを聞くことにしました。
「あなたさ、裏本て知ってる、知らないでしょうけどね、セックスしてるとこ丸見えの写真集なのよ」
「それに出ればそこそこの金になるのよ」
「もっともあなたみたいな不細工な女は普通の裏本じゃあ売れないからね」
「縛られて、吊されて、ローソク垂らされて、そんで鞭でバシバシ打たれてね」
「そのくらいやんなきゃ金にはならないのよ、なにしろあんたは不細工な女だから」と強く言われましたが私にはそんな事はできないと断りました。
すると「明日までに金を作らないと、旦那に返してもらうからね」と捨てぜりふを言って帰って行きました。
私は何とかお金をつくらなければいけないと思い、またパチスロに行きました。
しかし、いくらお金をつぎ込んでも負け続けました。
夜遅くなって、ちょうどこの間のタクシーの運転手らしい男の人が私の隣に座ってパチスロを始めました。
私はもうこれしかないと思い、「あの明日までにお金がいるんですが、なんとかできませんか」と聞いてみました。
「明日までか、それでいくらいるの」と聞かれて、「30万です」と答えました。
「で、身体で払ってもらえるのかな、一人3万で10人でどうだ、これからすぐだ」と言われて私は「お願いします、」と言うしかありませんでした。
運転手と一緒にタクシーに乗ると、タクシーはすぐに走り出しました。
いったいどこに連れて行かれるのだろうと心配な気持ちで心臓が破けそうな気持ちでした。
連れて行かれたのはタクシーの会社の事務所の裏にある運転手の控え室でした。
部屋の中には簡易ベッドが置いてあり、数人の運転手がテレビを付けながら麻雀をしていました。
男の体臭が部屋にこもって、その上煙草の煙が一杯で息が出来ないくらいでした。
「この女一人3万で輪姦されたいんだってよ」と運転手が言うと私はすぐ簡易ベッドに仰向けに押し倒されました。
「順番決めてからだぜ、順番を」と誰かが言う声が聞こえて私は気が遠くなって行きました。
真夜中の嵐の中の小舟のように、私の体は波の間に真っ逆さまに落ちていきました。
時間が止まったまま、征服の杭が私の体をもてあそび続けました。
繰り返される律動は、やがて稲妻にかわり私の体を引き裂きました。
繰り返される欲望の儀式は、繰り返すたびに私を快楽の底に沈めていきました。
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