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第四十九話
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大学の後輩の結婚式に呼ばれて旦那と一緒に出かけることになりました。
私が色々と服を選んでいると、待っている旦那が不機嫌になってきました。
早くしないといけないと思うと気分が焦ってなかなか服が決まりませんでした。
これ以上遅れると式に間に合わないというぎりぎりでようやく卒業式の謝恩会で着たグレーのスーツにすることにしました。
靴もどうするかいろいろ迷ったのですが、旦那の機嫌が悪くなると困るので、黒のブーツにしました。
一昔前の流行遅れのブーツは底が厚くてかかとも高く、歩くとアヒルのようなよちよち歩きしかできませんでした。
式場はずいぶんと立派なホテルで、ホテルの中の教会で式が始まりました。
天井が高くて、ステンドグラスも立派で私の時よりもずっと素敵な教会でした。
私はこんな教会で式を挙げたかったと思いましたが、旦那も私の気持ちが分かった様子で、「俺たちの時も、ここにすればよかったな」と言ってくれました。
披露宴はホテルの会場で私達の時の倍くらいはある広い会場で料理も豪華でした。
花嫁さんも何度もお色直しを繰り返して、まるで芸能人の結婚式のようでした。
余興の出し物も終わって、ようやく式も終わって私はホットしました。
最後に引き出物を渡されましたが、大きな包みで持って帰るのが大変だと思いました。
披露宴には旦那の友達も何人か来ていて、一緒に飲みに誘われたようでした。
私もいっしょにつき合わないといけないのかと思いましたが「今日は遅くなるから、お前は先に帰ってたほうがいい」となんとなく邪魔にしている様子でした。
私はひとまず先に帰れるのでほっとしました。
「これ、持って帰ってくれないか」と旦那に引き出物を渡されて、私はやっかいな物を受け取ってしまったと思いました。
ブーツが歩きにくくて引き出物を持って歩くのはとても大変でした。
地下鉄の階段を上がっていくとブーツのかかとが高いのがじゃまになって、歩きにくくて困りました。
学生の頃はよくこんな靴を履いていたのねと自分でも感心してきました。
地下鉄の駅の出口から暗い夜道を歩き始めて、最初の角をまがったとき、歩道の縁で足を踏み外しました。
ブーツのかかとが横に倒れて、くるぶしがガクッとするのが分かりました。
私はそのまま歩道に座り込んで動けなくなりました。
いったいどうしようかとしばらく動けないで座り込んでいると、ちょうど目の前でタクシーが止まって誰か客が降りてきました。
私はちょうどいいと思って片手をあげて精一杯大きな声をだしました。
タクシーの運転手は私に気が付くと、車を私のすぐ横までつけてくれました。
「どうしたんです、病院まで運びましょうか」と聞かれて、私は「だいじょぶですから家まで運んでくれませんかと頼みました。
運転手は私の身体を後ろから抱え上げると車のシートに乗せてくれました。
車がしばらく走ると着いたのはラブホテルでした。
中に入ると部屋の真ん中に大きなダブルベッドがおいてありました。
ふんわりと柔らかそうなベッドの上には、薄紫色のレース模様のシーツがかけられていました。
部屋全体が紫色の照明で薄暗くてらされていました。
欲望の儀式が始まる予感が、私の身体を襲いました。
私の身体を包み込んだ欲望の渦は、すぐには激しくならずに、私の感触を楽しんでいるようでした。
許されない喜びの深い淵に私の体は沈み込んで戻ることができなくなりました。
激しい渦の流れに私の体は飲み込まれ、体ごと深く沈み込んで浮き上がる望みもなくなりました。
子宮からあふれる潮の流れがつま先から頭のてっぺんまでを奔流となって走り抜けていきました。
意志を失った人形の体を女の宿命が支配し続けました。
男が刻む律動は最後の時が近いことを私の子宮に告げると、震えながら奧までしっかり届いてきました。
廃墟となって燃え落ちた私の身体に、男は所有者の杭を誇らしげに打ち込み続けました。
私が色々と服を選んでいると、待っている旦那が不機嫌になってきました。
早くしないといけないと思うと気分が焦ってなかなか服が決まりませんでした。
これ以上遅れると式に間に合わないというぎりぎりでようやく卒業式の謝恩会で着たグレーのスーツにすることにしました。
靴もどうするかいろいろ迷ったのですが、旦那の機嫌が悪くなると困るので、黒のブーツにしました。
一昔前の流行遅れのブーツは底が厚くてかかとも高く、歩くとアヒルのようなよちよち歩きしかできませんでした。
式場はずいぶんと立派なホテルで、ホテルの中の教会で式が始まりました。
天井が高くて、ステンドグラスも立派で私の時よりもずっと素敵な教会でした。
私はこんな教会で式を挙げたかったと思いましたが、旦那も私の気持ちが分かった様子で、「俺たちの時も、ここにすればよかったな」と言ってくれました。
披露宴はホテルの会場で私達の時の倍くらいはある広い会場で料理も豪華でした。
花嫁さんも何度もお色直しを繰り返して、まるで芸能人の結婚式のようでした。
余興の出し物も終わって、ようやく式も終わって私はホットしました。
最後に引き出物を渡されましたが、大きな包みで持って帰るのが大変だと思いました。
披露宴には旦那の友達も何人か来ていて、一緒に飲みに誘われたようでした。
私もいっしょにつき合わないといけないのかと思いましたが「今日は遅くなるから、お前は先に帰ってたほうがいい」となんとなく邪魔にしている様子でした。
私はひとまず先に帰れるのでほっとしました。
「これ、持って帰ってくれないか」と旦那に引き出物を渡されて、私はやっかいな物を受け取ってしまったと思いました。
ブーツが歩きにくくて引き出物を持って歩くのはとても大変でした。
地下鉄の階段を上がっていくとブーツのかかとが高いのがじゃまになって、歩きにくくて困りました。
学生の頃はよくこんな靴を履いていたのねと自分でも感心してきました。
地下鉄の駅の出口から暗い夜道を歩き始めて、最初の角をまがったとき、歩道の縁で足を踏み外しました。
ブーツのかかとが横に倒れて、くるぶしがガクッとするのが分かりました。
私はそのまま歩道に座り込んで動けなくなりました。
いったいどうしようかとしばらく動けないで座り込んでいると、ちょうど目の前でタクシーが止まって誰か客が降りてきました。
私はちょうどいいと思って片手をあげて精一杯大きな声をだしました。
タクシーの運転手は私に気が付くと、車を私のすぐ横までつけてくれました。
「どうしたんです、病院まで運びましょうか」と聞かれて、私は「だいじょぶですから家まで運んでくれませんかと頼みました。
運転手は私の身体を後ろから抱え上げると車のシートに乗せてくれました。
車がしばらく走ると着いたのはラブホテルでした。
中に入ると部屋の真ん中に大きなダブルベッドがおいてありました。
ふんわりと柔らかそうなベッドの上には、薄紫色のレース模様のシーツがかけられていました。
部屋全体が紫色の照明で薄暗くてらされていました。
欲望の儀式が始まる予感が、私の身体を襲いました。
私の身体を包み込んだ欲望の渦は、すぐには激しくならずに、私の感触を楽しんでいるようでした。
許されない喜びの深い淵に私の体は沈み込んで戻ることができなくなりました。
激しい渦の流れに私の体は飲み込まれ、体ごと深く沈み込んで浮き上がる望みもなくなりました。
子宮からあふれる潮の流れがつま先から頭のてっぺんまでを奔流となって走り抜けていきました。
意志を失った人形の体を女の宿命が支配し続けました。
男が刻む律動は最後の時が近いことを私の子宮に告げると、震えながら奧までしっかり届いてきました。
廃墟となって燃え落ちた私の身体に、男は所有者の杭を誇らしげに打ち込み続けました。
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