【完結】令嬢はされるがままに

asami

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第三十七話

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 休みの日に旦那が珍しく朝早く起きると買い物に行ってくると言って出て行こうとしました。
私が「なに買ってくるの」と聞いてみると、「あ、車買ってくる」と返事が返ってきました。
私は車を買うというのでびっくりしましたが、旦那の機嫌を悪くするといけないと思い、何も言いませんでした。
旦那は、「昼には帰るけど昼飯は食べてくる」と言って出て行きました。
昼頃、いつもの和恵さんが遊びに来ると「ところで旦那さん、まだ寝てるの」と聞かれました。
「旦那なら、車買いにいったの」と答えると、「あ、どんな車買うの、もう決めたの」と問いつめられました。
「いつも旦那が決めてるから」と私が言うと、「そんなのだめよ、私この近所の車の販売店の人知ってるから言っておくわね、すごい親切だしいろいろ相談に乗ってくれるから」と言ってくれました。
旦那が帰って来てから、一応話した方がいいと思って、「車買うなら一応、予算もあるから私にも一言相談してね」と言ってみると、「あ、今日買ってきたのはプラモデルだぜ、お前もなにか好きな車あれば買ってきてやるけど」言われました。
私はプラモデルの車と言われて、和恵さんに余計なことを言ってしまったと後悔しました。



 翌日、旦那を会社に送り出した後ドアのチャイムがなりました。
見慣れない男性は近所の車の販売店の係長さんでした。
和恵さんに紹介されて、車の話しをしにきたと言われました。
私は旦那はプラモデルの車を買ってきたとは言えなかったので、一応居間に上がってもらって、いろいろと話しを聞きました。
旦那に見せるようにとカタログをいろいろ貰いました。
夜になって旦那が会社から帰ってきて、居間に置いてある車のカタログを見ると、「ずいぶんと気が利くじゃないか」と言われました。
なんでも、プラモデルに塗る色の参考になるらしくて旦那は大喜びでカタログを見ていました。
翌日また販売店の男が来ると、「旦那さんとは、ご相談していただけましたか」と聞かれて「ええまあ、」と適当に答えました。
すると「今日は是非お勧めしたい車があって、奥様に試乗していただきたいんです、きっと気に入られますよ、いやもう私が保証します、旦那さんも一目で気に入っていただけます」
と調子よく話しを向けられました。
私はこれはちょっと断れそうにないと思い、車の試乗はすることにしました。
男と家を出ると、マンションの前に高級な車が置いてありました。
まさかこの車のはずはないと思っていると、男はその車のドアを開けました。
私は助手席に載せられて、ドライブに行くことになりました。
車は小道しばらく走ると大きな通りを進み、高速道路に乗りました。
男がアクセルを踏むと車はぐいぐいと速度を上げて他の車を追い抜いて走り続けました。
「どうです、この加速、この車はすごいんですよ、まだもっと早く走れるんですよ」
と言われて私は怖くなって、「そんなに急がなくていいです、ゆっくりで」と言うと、「そうですかゆっくりの方がいいですか、どこかでゆっくりしましょうか」と言い出しました。
私はそんなつもりではないと言おうとしましたが、男は勝手になにか思いこんだようで急に車の速度を落とすと高速道路から降りて山道に入っていきました。
峠にさしかかると急に視界が開けて深い谷間が見え、左右には絶壁のような山が立ち並んでいました。
「どうです綺麗でしょう、いや奥さんにはぴったりだ、綺麗な奥さんに綺麗な景色」
「ところで、最近旦那との仲は、コンピューターの仕事なさってるんでしょう」
「旦那がコンピュータの仕事してると、セックスレスになることが多いみたいでね」
「奥さんの所はどうですか」と言い出すので、やっぱりと思いました。
これは、不倫のお誘いに間違いないようでした。
車は峠をすぎると細い山道を登り始めました。
左右にはラブホテルがたくさん並んでいました。
誘われたら、相手をしてもいいかなと思いながら私は男が切り出すのを待ちました。
すると、「どうです、ちょっと一休みしていきませんか」とやっぱりお誘いの言葉が来ました。
「そうですね、はい、おまかせします」と私が返事をすると、車はラブホテルの一つに入っていきました。
部屋の中はかなり広くて、ベッドは信じられないほどの大きなダブルベッドがおいてありました。
私の身体を襲う欲望は、嵐のような激しさでした。
男の欲望は、楽しみを先に延ばしたいかのように、私の身体ををじらしながら開いてきました。
しだいに激しさを増す欲望には抵抗する気力もなくなるほどの荒々しさがありました。
これが運命の決めた時だとあきらめの気持ちは、やがてあふれ出る泉を呼び起こしました。
私の体は空高く放り上げられたまま、落ちることを許されずに回り続けました。
子宮からあふれる潮の流れがつま先から頭のてっぺんまでを奔流となって走り抜けていきました。
天高くまで舞い上がった私の身体は、果てしない空を昇り続けました。
男は私の身体を征服すると私の身体は永遠の時に震え続けました。
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