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第三十三話
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礼子さんから電話がかかってきて、一緒にテレビに出ないかと誘われました。
大学の時のコーラス部の友達の直美さんが文学賞を取ったので、大学時代の親友としてテレビ番組に出て欲しいということでした。
私は特に親友というほどでもなかったのですが、直美さんは性格が内気なせいか大学のときも親しい人もあまりいなかったようです。
せっかく文学賞を取ったことだしテレビ番組だからともかく人数を集めたいということでした。
出演料はでないんだけど、記念品くらいはでると言われて、旦那に一応相談してみましたが、「別にでたいなら出てみれば」と素っ気ない返事でした。
当日はテレビ局のスタジオで礼子さんで待ち合わせしました。
「ところで直美さんの受賞作読んだわよね」と礼子さんに言われて私はびっくりしました。
「まだ読んでないの、じゃあ今読んでね、まだ時間あるから」と言われて礼子さんは私に本を渡してくれました。
私はあわてて大急ぎで読み始めましたが、大学時代のクラブの様子とかがいろいろと書いてありました。
どうも私も話しのなかに登場して、主人公の親友になっているのでびっくりしました。まだ半分も読み終わらない内にリハーサルの時間になりました。
直美さんは時間ぎりぎりにスタジオに来ると、かなり興奮気味で大学の時とはすっかり様子が違っていました。
番組が始まると、司会者の話題は大部分がエッチな話題でした。
昼間収録するので、真面目な番組とばかり思っていたのですが、放送は深夜であまりまともな番組ではないようでした。
番組の収録も終わったあと帰ろうとすると、ディレクターらしい人に呼び止められました。
どうも次の番組に出演する女優さんが遅れてるので代わりに二人に出て欲しいということの様でした。
私も礼子さんも女優さんの代わりになっかなるはずはないと思いましたが、女優と言ってもAV女優で、誰も顔なんか分からないから適当に後ろに並んでればいいだけだからと言われました。
礼子さんは「すっごい、またテレビに出られるの」と大はしゃぎなので、仕方なく一緒に収録に出ることにしました。
スタジオに案内されると、収録の準備をしている最中で係の人がセットの位置を直したり照明のチェックをしたりと忙しく動いていました。
私と礼子さんは正面のゲスト席の後のひな壇に座って適当に大声で笑ったり手を叩いたりしてればいいと言われました。
番組が始まると緊張していた雰囲気でセットに座っていたアナウンサーやゲストのタレントさんが一斉に笑顔を作ったので私は見ていてびっくりしました。
タレントさんが言い間違えるたびに何度か取り直しをして番組の収録はずいぶんと時間がかかりました。
ようやく収録も済んで、スタジオを出ようとすると、スーツを着た女性に呼び止められました。
名刺を渡されると、今日来ることになっていたAV女優のマネージャーの様でした。
「今日はごめんなさいね、わざわざ、手伝ってもらって、食事でも一緒にどうかしら、お腹空いてるでしょう」と誘われて私達はテレビ局の近くのレストランに入りました。
食事もだいたい終わる頃「今日はほんとうにどうもありがとうございました」と礼を言われたので、帰ろうとすると「実はね今日はこのあと撮影の予定があってね、どうしても、今日中に撮影して明日は編集に回さないといけないの。ねお願いこのあとちょっとでいいから撮影につき合ってくれないかしら」
「ねね、人妻ナンパシリーズって知ってるでしょう、内でだしてるシリーズ物なんだけどね、街角で人妻が声をかけられてナンパされちゃうのね」
「もちろん、声をかけられてついてくる人妻なんかいないからね、エッチ場面は別にとってあるから」
「あとは、シロートの女の子に声をかけて、ラブホテルまで一緒に入る場面がどうしても、今日撮影しないといけないのよ、ねね、手伝ってくれるわよね」と言われて、礼子さんはすっかり乗り気になっていました。
レストランの前に立っていると、小型のビデオカメラ構えた男の子を連れて、二人組の男優さんが声を掛けてきました。
「ねね、奥さん、今日これから遊ばないか、楽しい思いさせてやるぜ」と声を掛けてくると、礼子さんは「最近旦那とは全然なのよ、もう体が我慢できないの」と思いつきで返事を返しました。
私も「内もそうなの、旦那はあっちのほうは全然だめだから、もう困っちゃって」と調子合わせました。
「じゃ、この近くだから」と言われて裏通りに入ると、ラブホテルの看板が見えました。
もうここまで来れば撮影は終わりだと思っていたのですが、男の子達は平気な顔をして部屋に入っていきました。
礼子さんも一緒に中に入るので、私もあわてて部屋に入りました。
部屋の中はガラス張りで、回り一面に私達の姿が映っていました。
「じゃあ、始めようぜ」と男の一人が言うと突然礼子さんをベッドに押し倒してきました。
私はあわてて逃げだそうとしましたが、すぐに両足を捕まれベッドに放り出されました。
私の身体を襲う欲望は、嵐のような激しさでした。
これが運命の決めた時だとあきらめの気持ちは、やがてあふれ出る泉を呼び起こしました。
竜巻のような激しい勢いで吹き抜ける嵐の中では、もう逃げることもできませんでした。
信じられない感触が私の体中に広がると許しを請うことさえできなくなりました。
時計の針が止まると、永遠の時間が私の体を支配していました。
天高くまで舞い上がった私の身体は、燃えあがったまま宙をさまよい続けました。
男は私の身体を一撃で貫き通すと、最後の望みを打ち砕きました。
大学の時のコーラス部の友達の直美さんが文学賞を取ったので、大学時代の親友としてテレビ番組に出て欲しいということでした。
私は特に親友というほどでもなかったのですが、直美さんは性格が内気なせいか大学のときも親しい人もあまりいなかったようです。
せっかく文学賞を取ったことだしテレビ番組だからともかく人数を集めたいということでした。
出演料はでないんだけど、記念品くらいはでると言われて、旦那に一応相談してみましたが、「別にでたいなら出てみれば」と素っ気ない返事でした。
当日はテレビ局のスタジオで礼子さんで待ち合わせしました。
「ところで直美さんの受賞作読んだわよね」と礼子さんに言われて私はびっくりしました。
「まだ読んでないの、じゃあ今読んでね、まだ時間あるから」と言われて礼子さんは私に本を渡してくれました。
私はあわてて大急ぎで読み始めましたが、大学時代のクラブの様子とかがいろいろと書いてありました。
どうも私も話しのなかに登場して、主人公の親友になっているのでびっくりしました。まだ半分も読み終わらない内にリハーサルの時間になりました。
直美さんは時間ぎりぎりにスタジオに来ると、かなり興奮気味で大学の時とはすっかり様子が違っていました。
番組が始まると、司会者の話題は大部分がエッチな話題でした。
昼間収録するので、真面目な番組とばかり思っていたのですが、放送は深夜であまりまともな番組ではないようでした。
番組の収録も終わったあと帰ろうとすると、ディレクターらしい人に呼び止められました。
どうも次の番組に出演する女優さんが遅れてるので代わりに二人に出て欲しいということの様でした。
私も礼子さんも女優さんの代わりになっかなるはずはないと思いましたが、女優と言ってもAV女優で、誰も顔なんか分からないから適当に後ろに並んでればいいだけだからと言われました。
礼子さんは「すっごい、またテレビに出られるの」と大はしゃぎなので、仕方なく一緒に収録に出ることにしました。
スタジオに案内されると、収録の準備をしている最中で係の人がセットの位置を直したり照明のチェックをしたりと忙しく動いていました。
私と礼子さんは正面のゲスト席の後のひな壇に座って適当に大声で笑ったり手を叩いたりしてればいいと言われました。
番組が始まると緊張していた雰囲気でセットに座っていたアナウンサーやゲストのタレントさんが一斉に笑顔を作ったので私は見ていてびっくりしました。
タレントさんが言い間違えるたびに何度か取り直しをして番組の収録はずいぶんと時間がかかりました。
ようやく収録も済んで、スタジオを出ようとすると、スーツを着た女性に呼び止められました。
名刺を渡されると、今日来ることになっていたAV女優のマネージャーの様でした。
「今日はごめんなさいね、わざわざ、手伝ってもらって、食事でも一緒にどうかしら、お腹空いてるでしょう」と誘われて私達はテレビ局の近くのレストランに入りました。
食事もだいたい終わる頃「今日はほんとうにどうもありがとうございました」と礼を言われたので、帰ろうとすると「実はね今日はこのあと撮影の予定があってね、どうしても、今日中に撮影して明日は編集に回さないといけないの。ねお願いこのあとちょっとでいいから撮影につき合ってくれないかしら」
「ねね、人妻ナンパシリーズって知ってるでしょう、内でだしてるシリーズ物なんだけどね、街角で人妻が声をかけられてナンパされちゃうのね」
「もちろん、声をかけられてついてくる人妻なんかいないからね、エッチ場面は別にとってあるから」
「あとは、シロートの女の子に声をかけて、ラブホテルまで一緒に入る場面がどうしても、今日撮影しないといけないのよ、ねね、手伝ってくれるわよね」と言われて、礼子さんはすっかり乗り気になっていました。
レストランの前に立っていると、小型のビデオカメラ構えた男の子を連れて、二人組の男優さんが声を掛けてきました。
「ねね、奥さん、今日これから遊ばないか、楽しい思いさせてやるぜ」と声を掛けてくると、礼子さんは「最近旦那とは全然なのよ、もう体が我慢できないの」と思いつきで返事を返しました。
私も「内もそうなの、旦那はあっちのほうは全然だめだから、もう困っちゃって」と調子合わせました。
「じゃ、この近くだから」と言われて裏通りに入ると、ラブホテルの看板が見えました。
もうここまで来れば撮影は終わりだと思っていたのですが、男の子達は平気な顔をして部屋に入っていきました。
礼子さんも一緒に中に入るので、私もあわてて部屋に入りました。
部屋の中はガラス張りで、回り一面に私達の姿が映っていました。
「じゃあ、始めようぜ」と男の一人が言うと突然礼子さんをベッドに押し倒してきました。
私はあわてて逃げだそうとしましたが、すぐに両足を捕まれベッドに放り出されました。
私の身体を襲う欲望は、嵐のような激しさでした。
これが運命の決めた時だとあきらめの気持ちは、やがてあふれ出る泉を呼び起こしました。
竜巻のような激しい勢いで吹き抜ける嵐の中では、もう逃げることもできませんでした。
信じられない感触が私の体中に広がると許しを請うことさえできなくなりました。
時計の針が止まると、永遠の時間が私の体を支配していました。
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男は私の身体を一撃で貫き通すと、最後の望みを打ち砕きました。
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