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第二話
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いつも遊びに来ている近所の幸代さんと、いつものように居間でテレビをつけてお茶を飲んでいると「ところで有紀ちゃんフリーマーケットに出す物何かない」と聞かれました。
「何でもいいのよ、いらない物なんでも出せばいいの、使わないタオルとか、コップとか、何でも売れるから」と言われて、全然使っていないブランド物のタオルを奧から出してきました。
結婚するとき旦那の叔母がお祝いに買ってくれたんですが、ずっと使わないままになっていました。
「あ、これならすぐ売れるわよ800円でどう」と言われてちょっと安すぎる気がしましたが、もう古いものなのでお金になるならいいかと思いました。
「売れたらお金もってくるわね」と言って幸代さんはブランド物のタオルを持っていきました。
フリーマーケットの当日に朝幸代さんから電話があって、「ちょっとフリーマーケットの売り子手伝ってくれない、一人だとさ、トイレにもいけないじゃない、友達頼んどいたんだけど急に用事できちゃったの」と言われました。
私もせっかくのブランド物のタオルが売れないと困るので渋谷の代々木公園まで行くことにしました。
会場は広い公園いっぱいに、小さなスペースが区切られていて、幸代さんの店も中央の混雑した場所にありました。
朝方は人通りもほとんどなくて、これで売れるのかしらと思っていましたが、昼過ぎから大変な混雑になって、あっという間に半分くらいの商品は売れてしまいました。
「そろそろお昼ご飯を食べたほうがいい時間だと思うけど」と私が言うと、何か買ってきてと頼まれました。
その辺に露天でもでていないかと探してみましたが、どこを見てもフリーマーケットの店ばかりで食べ物の店はありませんでした。
あちこち歩いて、とうとう入り口近くに来て、私はフリーマーケットの事務局に食べ物屋はでていないかと聞いてみました。
すると「フリーマーケットは食べ物屋はでていないから、お弁当を用意ししてきたほうがいいよ、買いに行くならこの先に交差点わたるとファーストキッチンがあるから」と教えられました。
私は時間がかかると思いましたが他にしょうがないのでファーストキッチンでお昼に食べるものを買いました。
店に戻って幸代さんと交代で店番をしながらお昼を食べ終わると急に幸代さんが苦しそうな顔になり、食べたものを店裏に吐いてしまいました。
私はさっきファーストキッチンの向かいに大きな病院があったのを思いでして店番を隣の男の子に頼んで幸代さんを病院まで連れて行きました。
お医者さんの話しでは「食べてすぐ吐くのは、食中毒ではないので、たぶん過労でしょう」
「昨日全然寝てないというので、点滴しときますね、しばらく休めば元気になるでしょう」との事でした。
私はベッドの脇でずっと幸代さんが点滴している様子を見守っていました。
「ごめんなさいね、昨日ね、いろいろと準備があって、品物に値段ね付けしてたから全然寝てないの」と言いながら、幸代さんは疲れ切った様子ですぐに寝入り始めました。
ようやく夕方になって幸代さんが起きると、私達はさっきのフリーマーケットの場所に行きました。
もう店は残らず片づけられて、人通りもほとんどありませんでした。
私達が店を出していた場所にいってみると、そこには何もなく道路に紙が貼り付けてありました。
そこには「荷物は私達がかたづけました、連絡を下さい」と携帯の番号が書いてありました。
どうやら隣の男の子達が、気を利かせて後かたづけをしてくれたようでした。
私はすぐに携帯で電話をして、幸代さんの住所を教えて、荷物を届けてもらうことにしました。
私は幸代さんと一緒にフリーマーケットの会場の公園から歩いて渋谷でまでて、地下鉄に乗りました。
乗り換え駅で乗り換えたあと数駅すぎると、幸代さんのマンションのある駅で降りました。
幸代さんは元気がない様子で、「ごめんなさいね、迷惑ばっかかけちゃって」と私に何度も言いました。
マンションの前に来ると、フリーマーケットの会場で見かけた車が止まっていました。
もう荷物を届けに来てくれた車が先についていたようで、男の子が数人こっちを見ながらなにか話しているのが見えました。
幸代さんが部屋のドアを開けると、「どこに運びましょうか」と男の子が言ってくれました。
せっかくだから運んでもらったほうがいいと思ったようで、幸代さんは寝室の方に運ぶように頼んでいました。
男の子は外にいる他の男の子にも声をかけて、さっそく荷物を寝室に運び始めました。
それほど多い荷物でもないので何度か往復すればすぐに荷物は片づきました。
幸代さんは家について少しは元気がでたようでお茶の支度を始めました。
私はすることがなく、かといって何もしないでいる訳にもいかないので、荷物を開けて寝室のクロゼットにしまおうとしました。
男の子が荷物を持って寝室に入ってくると、「どこに置きましょうか」と私に聞きました。
私が「どっか、その辺に置いてくれますか」とひとまず答えると、男の子の視線が寝室のベッドの上で止まりました。
なにかしらと思って男の子の視線をたどると、ベッドの上には幸代さんが朝脱いだネグリジェが載っていました。
ピンク色のフリルの一杯ついたネグリジェはお色気たっぷりで男の子には刺激が強すぎるようでした。
男の子は荷物を置くと私を押し倒してきました。
欲望の儀式が始まる予感が、私の身体を襲いました。
しだいに激しさを増す欲望には抵抗する気力もなくなるほどの荒々しさがありました。
激しい渦の流れに私の体は飲み込まれ、体ごと深く沈み込んで浮き上がる望みもなくなりました。
信じられない感触が私の体中に広がると許しを請うことさえできなくなりました。
このままずっと続くのなら、私はもう征服者に従うしかないと覚悟しました。
男は私の身体を一撃で貫き通すと、最後の望みを遂げました。
「何でもいいのよ、いらない物なんでも出せばいいの、使わないタオルとか、コップとか、何でも売れるから」と言われて、全然使っていないブランド物のタオルを奧から出してきました。
結婚するとき旦那の叔母がお祝いに買ってくれたんですが、ずっと使わないままになっていました。
「あ、これならすぐ売れるわよ800円でどう」と言われてちょっと安すぎる気がしましたが、もう古いものなのでお金になるならいいかと思いました。
「売れたらお金もってくるわね」と言って幸代さんはブランド物のタオルを持っていきました。
フリーマーケットの当日に朝幸代さんから電話があって、「ちょっとフリーマーケットの売り子手伝ってくれない、一人だとさ、トイレにもいけないじゃない、友達頼んどいたんだけど急に用事できちゃったの」と言われました。
私もせっかくのブランド物のタオルが売れないと困るので渋谷の代々木公園まで行くことにしました。
会場は広い公園いっぱいに、小さなスペースが区切られていて、幸代さんの店も中央の混雑した場所にありました。
朝方は人通りもほとんどなくて、これで売れるのかしらと思っていましたが、昼過ぎから大変な混雑になって、あっという間に半分くらいの商品は売れてしまいました。
「そろそろお昼ご飯を食べたほうがいい時間だと思うけど」と私が言うと、何か買ってきてと頼まれました。
その辺に露天でもでていないかと探してみましたが、どこを見てもフリーマーケットの店ばかりで食べ物の店はありませんでした。
あちこち歩いて、とうとう入り口近くに来て、私はフリーマーケットの事務局に食べ物屋はでていないかと聞いてみました。
すると「フリーマーケットは食べ物屋はでていないから、お弁当を用意ししてきたほうがいいよ、買いに行くならこの先に交差点わたるとファーストキッチンがあるから」と教えられました。
私は時間がかかると思いましたが他にしょうがないのでファーストキッチンでお昼に食べるものを買いました。
店に戻って幸代さんと交代で店番をしながらお昼を食べ終わると急に幸代さんが苦しそうな顔になり、食べたものを店裏に吐いてしまいました。
私はさっきファーストキッチンの向かいに大きな病院があったのを思いでして店番を隣の男の子に頼んで幸代さんを病院まで連れて行きました。
お医者さんの話しでは「食べてすぐ吐くのは、食中毒ではないので、たぶん過労でしょう」
「昨日全然寝てないというので、点滴しときますね、しばらく休めば元気になるでしょう」との事でした。
私はベッドの脇でずっと幸代さんが点滴している様子を見守っていました。
「ごめんなさいね、昨日ね、いろいろと準備があって、品物に値段ね付けしてたから全然寝てないの」と言いながら、幸代さんは疲れ切った様子ですぐに寝入り始めました。
ようやく夕方になって幸代さんが起きると、私達はさっきのフリーマーケットの場所に行きました。
もう店は残らず片づけられて、人通りもほとんどありませんでした。
私達が店を出していた場所にいってみると、そこには何もなく道路に紙が貼り付けてありました。
そこには「荷物は私達がかたづけました、連絡を下さい」と携帯の番号が書いてありました。
どうやら隣の男の子達が、気を利かせて後かたづけをしてくれたようでした。
私はすぐに携帯で電話をして、幸代さんの住所を教えて、荷物を届けてもらうことにしました。
私は幸代さんと一緒にフリーマーケットの会場の公園から歩いて渋谷でまでて、地下鉄に乗りました。
乗り換え駅で乗り換えたあと数駅すぎると、幸代さんのマンションのある駅で降りました。
幸代さんは元気がない様子で、「ごめんなさいね、迷惑ばっかかけちゃって」と私に何度も言いました。
マンションの前に来ると、フリーマーケットの会場で見かけた車が止まっていました。
もう荷物を届けに来てくれた車が先についていたようで、男の子が数人こっちを見ながらなにか話しているのが見えました。
幸代さんが部屋のドアを開けると、「どこに運びましょうか」と男の子が言ってくれました。
せっかくだから運んでもらったほうがいいと思ったようで、幸代さんは寝室の方に運ぶように頼んでいました。
男の子は外にいる他の男の子にも声をかけて、さっそく荷物を寝室に運び始めました。
それほど多い荷物でもないので何度か往復すればすぐに荷物は片づきました。
幸代さんは家について少しは元気がでたようでお茶の支度を始めました。
私はすることがなく、かといって何もしないでいる訳にもいかないので、荷物を開けて寝室のクロゼットにしまおうとしました。
男の子が荷物を持って寝室に入ってくると、「どこに置きましょうか」と私に聞きました。
私が「どっか、その辺に置いてくれますか」とひとまず答えると、男の子の視線が寝室のベッドの上で止まりました。
なにかしらと思って男の子の視線をたどると、ベッドの上には幸代さんが朝脱いだネグリジェが載っていました。
ピンク色のフリルの一杯ついたネグリジェはお色気たっぷりで男の子には刺激が強すぎるようでした。
男の子は荷物を置くと私を押し倒してきました。
欲望の儀式が始まる予感が、私の身体を襲いました。
しだいに激しさを増す欲望には抵抗する気力もなくなるほどの荒々しさがありました。
激しい渦の流れに私の体は飲み込まれ、体ごと深く沈み込んで浮き上がる望みもなくなりました。
信じられない感触が私の体中に広がると許しを請うことさえできなくなりました。
このままずっと続くのなら、私はもう征服者に従うしかないと覚悟しました。
男は私の身体を一撃で貫き通すと、最後の望みを遂げました。
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