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プロローグ
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あれは忘れもしない、2019年11月の事。
私が仕事から帰ってくると、夫のカズくんが呻きながら布団にくるまっていた。
「大丈夫?!」
私はそう言ってカズくんの腰をさすりながら囁いた。
「いてぇ・・・」
カズくんは、よほど痛いのだろう。お腹を抱えて、七転八倒をしている。
カズくんは、ここ数日腹痛を訴えては、近隣の病院に行っていたが、どこでも『原因不明』と言われ。またすぐに痛みが治るため、様子を見る様に言われていた。
しかし、この様子は明らかに様子を見ると言うレベルではなかった。
私は、車のエンジンをかける。
そして、苦しむカズくんをなんとかして立たせて、車に乗り込ませると、救急外来のやっている総合病院へと車を走らせた。
総合病院では、緊急で採血と腹部CTが取られた。
そして消化器内科の医師から、『大腸憩室炎と言う病名を告げられる。
「今すぐ入院が必要です」
医者からそう言われて、驚いたのもあったが、私はホッとした。
何しろ、今まで病気の原因も分からなかったのが、分かった事もあった。それ以上に入院する事でこれ以上カズくんが苦しまなくて済む・・・。
カズくんも同様だったのだろう。笑みを浮かべていた。
入院をした後、医師からの話では、とりあえず炎症を抑えるための内科的治療を始めると説明を受けた。
絶食と点滴、抗生剤の治療だ。
「すぐよくなるさぁ、しばらく家に1人にしちまうな。悪い。」
カズくんは、笑顔でそう私に話しかけた。
2人とも、入院した事で安堵していたこともあり、簡単に話を終えると、私は病院を後にした。
しかし。
ここは、まだ話の始まりでしかなかった。
私が仕事から帰ってくると、夫のカズくんが呻きながら布団にくるまっていた。
「大丈夫?!」
私はそう言ってカズくんの腰をさすりながら囁いた。
「いてぇ・・・」
カズくんは、よほど痛いのだろう。お腹を抱えて、七転八倒をしている。
カズくんは、ここ数日腹痛を訴えては、近隣の病院に行っていたが、どこでも『原因不明』と言われ。またすぐに痛みが治るため、様子を見る様に言われていた。
しかし、この様子は明らかに様子を見ると言うレベルではなかった。
私は、車のエンジンをかける。
そして、苦しむカズくんをなんとかして立たせて、車に乗り込ませると、救急外来のやっている総合病院へと車を走らせた。
総合病院では、緊急で採血と腹部CTが取られた。
そして消化器内科の医師から、『大腸憩室炎と言う病名を告げられる。
「今すぐ入院が必要です」
医者からそう言われて、驚いたのもあったが、私はホッとした。
何しろ、今まで病気の原因も分からなかったのが、分かった事もあった。それ以上に入院する事でこれ以上カズくんが苦しまなくて済む・・・。
カズくんも同様だったのだろう。笑みを浮かべていた。
入院をした後、医師からの話では、とりあえず炎症を抑えるための内科的治療を始めると説明を受けた。
絶食と点滴、抗生剤の治療だ。
「すぐよくなるさぁ、しばらく家に1人にしちまうな。悪い。」
カズくんは、笑顔でそう私に話しかけた。
2人とも、入院した事で安堵していたこともあり、簡単に話を終えると、私は病院を後にした。
しかし。
ここは、まだ話の始まりでしかなかった。
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