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本編
こうして一人また一人と移民する
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「やっふー♪今日も遊びに来たんだよ!」
今日も今日とて全力パワー満開の三巳が元気いっぱいやって来ました。
場所は勿論ジョナサン達のいる茶席です。
「ふっ。ふっふっふっ。ははははは!悪いな小娘!今日からはお前とは遊ばん!」
しかしいつもは逃げ腰のジョナサンが胸を張って上から目線で偉そうに言いました。
これには三巳も周りの人達も目を大きく開けます。
「な、何だ?どうしたお前。いつになく強気じゃねぇか」
「ジョナジョナ?だって暇だろ?三巳と遊ぶんだよ?」
仲間にどよめきが走り、三巳はドサクサであだ名呼びを始めました。
何だかんだ言いながらも、いつも全力で遊んでくれるジョナサンが三巳は大好きです。
そのジョナサンが一緒に遊んでくれない。三巳はそんな事実を信じる事が出来ません。きっと何か病気に違いないと近寄り体調の心配までしだします。
「ふん。甘いな小娘。今日から俺は働きに出る!」
どどーんと指を突きつけ、見事なステップで後退するジョナサンに、仲間達が一斉に、
「「「おおー!?」」」
と驚愕の声を上げました。
三巳は目をパチクリさせてジョナサンを見つめます。
ふふんと鼻息荒い姿に本気の心を見出し、三巳はショボンと耳と尻尾を垂らしました。
「それじゃあ仕方ないんだよ。お休みの日には遊んでなー」
悲しみに手をモジモジさせて、上目遣いでおねだりは忘れません。
「う゛」
一応最強の神とはいえ、最近すっかり慣れした親しんだ近所の女の子の悲しそうな上目遣い。しかもモフモフがショゲショゲです。破壊力は抜群てした。
ジョナサンは後退り、嫌だ。もう懲り懲りだ。と思いながらも、
「た、たまにだからな!?」
と捨て台詞を吐いて颯爽と去って行きました。
それに残された仲間達は、
「「「あ!狡い!」」」
と嘆きと嫉妬の声を張り上げます。
三巳は約束してくれた事に嬉しくなり、パァっと顔を輝かせて大きく手を振り見送りました。
「きっとだぞー!」
そしてニコヤカに残された人達に向き直ります。
「「「う゛」」」
逃げ越しの大の大人の男達vs軽やかなスキップで近寄る三巳。
「それじゃあガスター達は三巳と遊ぼう♪」
「「「ぎゃ―――――す!!」」」
そして上がる悲鳴。
ジョナサンの一番の友達ガスターの腕を掴み、三巳は意気揚々と森へと駆け行くのでした。
そして次の日。
「うにゅ?誰もいない」
茶席には人っ子一人いませんでした。
気配を探ってみると、いつものメンバーは散り散りに街の中にいるようです。
小首を傾げながらもかくれんぼ気分で会いに行くと、昨日のメンバーは一人残らず全員仕事を始めていました。
「ふははははっ!仕事さえしていれば手も足も出まい!」
ジョナサンの例に倣って、ついうっかりリファラの民として移民を決定付けた瞬間でした。
「うーにゅ。遊び相手がいなくなったんだよ」
そして事の重大性に何一つ気付く事のない三巳は、ただただ寂しそうに垂らした尻尾で地面を掃くのでした。
今日も今日とて全力パワー満開の三巳が元気いっぱいやって来ました。
場所は勿論ジョナサン達のいる茶席です。
「ふっ。ふっふっふっ。ははははは!悪いな小娘!今日からはお前とは遊ばん!」
しかしいつもは逃げ腰のジョナサンが胸を張って上から目線で偉そうに言いました。
これには三巳も周りの人達も目を大きく開けます。
「な、何だ?どうしたお前。いつになく強気じゃねぇか」
「ジョナジョナ?だって暇だろ?三巳と遊ぶんだよ?」
仲間にどよめきが走り、三巳はドサクサであだ名呼びを始めました。
何だかんだ言いながらも、いつも全力で遊んでくれるジョナサンが三巳は大好きです。
そのジョナサンが一緒に遊んでくれない。三巳はそんな事実を信じる事が出来ません。きっと何か病気に違いないと近寄り体調の心配までしだします。
「ふん。甘いな小娘。今日から俺は働きに出る!」
どどーんと指を突きつけ、見事なステップで後退するジョナサンに、仲間達が一斉に、
「「「おおー!?」」」
と驚愕の声を上げました。
三巳は目をパチクリさせてジョナサンを見つめます。
ふふんと鼻息荒い姿に本気の心を見出し、三巳はショボンと耳と尻尾を垂らしました。
「それじゃあ仕方ないんだよ。お休みの日には遊んでなー」
悲しみに手をモジモジさせて、上目遣いでおねだりは忘れません。
「う゛」
一応最強の神とはいえ、最近すっかり慣れした親しんだ近所の女の子の悲しそうな上目遣い。しかもモフモフがショゲショゲです。破壊力は抜群てした。
ジョナサンは後退り、嫌だ。もう懲り懲りだ。と思いながらも、
「た、たまにだからな!?」
と捨て台詞を吐いて颯爽と去って行きました。
それに残された仲間達は、
「「「あ!狡い!」」」
と嘆きと嫉妬の声を張り上げます。
三巳は約束してくれた事に嬉しくなり、パァっと顔を輝かせて大きく手を振り見送りました。
「きっとだぞー!」
そしてニコヤカに残された人達に向き直ります。
「「「う゛」」」
逃げ越しの大の大人の男達vs軽やかなスキップで近寄る三巳。
「それじゃあガスター達は三巳と遊ぼう♪」
「「「ぎゃ―――――す!!」」」
そして上がる悲鳴。
ジョナサンの一番の友達ガスターの腕を掴み、三巳は意気揚々と森へと駆け行くのでした。
そして次の日。
「うにゅ?誰もいない」
茶席には人っ子一人いませんでした。
気配を探ってみると、いつものメンバーは散り散りに街の中にいるようです。
小首を傾げながらもかくれんぼ気分で会いに行くと、昨日のメンバーは一人残らず全員仕事を始めていました。
「ふははははっ!仕事さえしていれば手も足も出まい!」
ジョナサンの例に倣って、ついうっかりリファラの民として移民を決定付けた瞬間でした。
「うーにゅ。遊び相手がいなくなったんだよ」
そして事の重大性に何一つ気付く事のない三巳は、ただただ寂しそうに垂らした尻尾で地面を掃くのでした。
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