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本編
出発の時
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前夜祭で盛大に見送りの言葉を受け取り、三巳達は旅立ちの朝を迎えました。
「昨日の花火凄かったね」
「うん。夜空に弾ける花がキラキラドーン!て、心臓に響いて。まだドキドキしてる」
入り口では三巳達の他、見送りに来た三巳の両親にロキ医師やロダの家族。それにロウ村長とお友達が別れを惜しんで語り合っています。
三巳も昨日の花火に興奮した一人です。
地球の花火は危険の為に発射場所での観覧は出来ません。けれど魔法で放つ花火はその心配が無いので、生まれる前から初めて特等席で観る事が出来ました。
光と音がほぼ同時になる。それも特大の大音量で感じた花火に、三巳の目は童心に返ってキラキラ輝いていました。
「はわ~、はわ~。三巳まだ目の前ピカピカするんだよ」
目蓋を閉じなくても昨夜の光景がアリアリと浮かんできます。
「サラちゃんは昼間の花火も観たんだよな~。
いいな~三巳もそっちも観たい」
三巳の尻尾は興奮のあまりバッサバッサと風を起こす勢いで振られています。
「うむ。我もアレは好きよの」
美女母もお気に入りになって、本格的にこの村に住み着こうかと本気で思案しています。
「そうだねぇ。花火の光に照らされる愛しい人がとってもキレイで私も嬉しかったよ」
「!!クロっ!」
クロも同意し、けれど何故か花火より美女母を褒め称えたものだから、美女母は感無量になってメロメロになり、クロにギュムーっと抱き付きました。
「三巳の親御殿も仲睦まじくて良いな」
「おー。三巳も両親の仲が良くてとっても嬉しい」
絵面が二足歩行のニャンコに抱き付く美女の図です。その光景が微笑まし過ぎて一同はほんわかした気持ちになりました。
「さて。名残は惜しいけど直ぐに帰るつもりだしな。ソロソロ行こうか」
三巳が足を森に向ければいよいよ持って出発時間です。
リリもロダも家族と友達にハグをして、三巳の隣りに並び立ちます。互いに頷き合うと、振り返って村の一望を、そして見送りに来てくれたみんなに向いて。
「「「いってきます!」」」
『行ってくる!』
元気良く手を振って村を後にしました。
何時もの山へお出掛けと違い、今度のお出掛けは泊り掛け。それも恐らく年単位で帰って来れないでしょう。そう思うとリリもロダも進んでは振り返り、進んでは振り返り、村が見えなくなる迄その行為は続きました。
三巳は精神的大人を自負しているのでしませんでしたが、やっぱり長年住み着いた場所を長く離れる事に一抹の寂しさは込み上げています。尻尾は心持ちしょんもりし、最後まで村の音を聞こうと耳がピクピク動いていました。
「うーにゅぅ。これはいかんな。三巳もまだまだなんだよ」
「?何が?」
呟く三巳に反応したのはリリです。村も見えなくなって今は進むべき道を真っ直ぐ見据えています。
「リリもしっかり前を見てるしな。年長者としてしっかりせねばと思ったんだよ」
三巳は眉をキリリとさせて大真面目に答えます。
「ふふふ。三巳はいつも頼りになってるわ。
むしろ今は旅の仲間なのだもの。私も頼りにして欲しいわ」
リリが三巳と手を繋いで言いました。
「そうだね。これがパーティーメンバーとかいうやつでしょ。なら遠慮は無しで行こうよ」
ロダもリリと手を繋ぎたそうにしましたが、結局勇気が足らず出来ませんでした。
代わりにロダは幼い頃に三巳が良く語ってくれた冒険譚を思い出して言いました。
ロダも男の子です。これから始まる冒険の旅にワクワクが隠せません。
『そうだぞ。おれ強くなったからいっぱい役に立つ!』
ネルビーが元気いっぱいに舌をヘッヘッと出して興奮しています。
『リリと遠出久し振りだ』
どうやらネルビーにとって今回の旅は、ちょっと遠距離のお散歩気分の様です。楽し気にブンブン振る尻尾はいつにも増して元気いっぱいです。
『!そうだっ。おれな、リリ探してる間いっぱいリリと食べたいの集めて来たんだ。それでな、おれすっかり忘れてたけど獣の神に預けててな、出る前に返してくれたんだ』
その時丁度美女母と親娘の戯れをしていた三巳は、その量の多さにビックリしたのを思い出しました。リリを思って旅をして来たんだとじんわりとして、美女母に其れ等を代わりに託されて二つ返事で受け入れていました。
三巳の尻尾収納は今、自分で用意した分とネルビーの分でいっぱいです。
「あら、それはとっても楽しみね!」
リリも花が咲いた様に笑い、嬉しそうに両手を合わせました。
忘れてた事には誰もツッコミを入れません。目の前の事に夢中になると他を忘れるタイプだと、すっかり学んでいました。
「お。篩いの森に着いたぞ」
山をズンズカくだって、大きな川を渡り、お日様が天辺に来る頃には村のある山をグルリと囲む山の麓へ着きました。
「ここから先は資格の無い者達は進めない森だよね」
「ああ、ロダはこの先は初めてか」
ロダは頷きワクワクと目を輝かせます。
「この先は何があるかわからない。だから子供だけで行ってはダメだって言われてたから」
「そっか~。私もここに来た時の事よく覚えてなくて……」
ワクワクしている隣で、リリは辛かった事だけは良く覚えていたので悲しい顔をしました。
ロダはそれを見てハッとします。
「大丈夫だよ!リリは僕が守るから!」
「はわっ、あ、ありがとうっ」
ロダはリリの手を両手で握り込み、力強く鼓舞しました。
リリは時折見るロダの男らしさに、顔を紅く染めてハニカミました。
「三巳。いない方が良いのかな?」
なんとも甘酸っぱいシチュに、三巳はニマニマ横目で呟きます。
『大丈夫だぞ。おれがいる。
それにリリを守るのはおれだ。三巳も守ってやるぞっ』
ネルビーは三巳の脇に顔を潜り込ませると、顔をペロペロ舐めて強いオスとしての自分を誇示しました。
獣神の三巳を脅かせるものなどそうそう有りはしません。けれど気持ちが嬉しい三巳は、良い様に舐められながらお返しにとフカフカの毛並みを撫でました。
「ありがとな」
気持ちの良いモフみに、三巳は顔を埋めてお礼を言いました。
「昨日の花火凄かったね」
「うん。夜空に弾ける花がキラキラドーン!て、心臓に響いて。まだドキドキしてる」
入り口では三巳達の他、見送りに来た三巳の両親にロキ医師やロダの家族。それにロウ村長とお友達が別れを惜しんで語り合っています。
三巳も昨日の花火に興奮した一人です。
地球の花火は危険の為に発射場所での観覧は出来ません。けれど魔法で放つ花火はその心配が無いので、生まれる前から初めて特等席で観る事が出来ました。
光と音がほぼ同時になる。それも特大の大音量で感じた花火に、三巳の目は童心に返ってキラキラ輝いていました。
「はわ~、はわ~。三巳まだ目の前ピカピカするんだよ」
目蓋を閉じなくても昨夜の光景がアリアリと浮かんできます。
「サラちゃんは昼間の花火も観たんだよな~。
いいな~三巳もそっちも観たい」
三巳の尻尾は興奮のあまりバッサバッサと風を起こす勢いで振られています。
「うむ。我もアレは好きよの」
美女母もお気に入りになって、本格的にこの村に住み着こうかと本気で思案しています。
「そうだねぇ。花火の光に照らされる愛しい人がとってもキレイで私も嬉しかったよ」
「!!クロっ!」
クロも同意し、けれど何故か花火より美女母を褒め称えたものだから、美女母は感無量になってメロメロになり、クロにギュムーっと抱き付きました。
「三巳の親御殿も仲睦まじくて良いな」
「おー。三巳も両親の仲が良くてとっても嬉しい」
絵面が二足歩行のニャンコに抱き付く美女の図です。その光景が微笑まし過ぎて一同はほんわかした気持ちになりました。
「さて。名残は惜しいけど直ぐに帰るつもりだしな。ソロソロ行こうか」
三巳が足を森に向ければいよいよ持って出発時間です。
リリもロダも家族と友達にハグをして、三巳の隣りに並び立ちます。互いに頷き合うと、振り返って村の一望を、そして見送りに来てくれたみんなに向いて。
「「「いってきます!」」」
『行ってくる!』
元気良く手を振って村を後にしました。
何時もの山へお出掛けと違い、今度のお出掛けは泊り掛け。それも恐らく年単位で帰って来れないでしょう。そう思うとリリもロダも進んでは振り返り、進んでは振り返り、村が見えなくなる迄その行為は続きました。
三巳は精神的大人を自負しているのでしませんでしたが、やっぱり長年住み着いた場所を長く離れる事に一抹の寂しさは込み上げています。尻尾は心持ちしょんもりし、最後まで村の音を聞こうと耳がピクピク動いていました。
「うーにゅぅ。これはいかんな。三巳もまだまだなんだよ」
「?何が?」
呟く三巳に反応したのはリリです。村も見えなくなって今は進むべき道を真っ直ぐ見据えています。
「リリもしっかり前を見てるしな。年長者としてしっかりせねばと思ったんだよ」
三巳は眉をキリリとさせて大真面目に答えます。
「ふふふ。三巳はいつも頼りになってるわ。
むしろ今は旅の仲間なのだもの。私も頼りにして欲しいわ」
リリが三巳と手を繋いで言いました。
「そうだね。これがパーティーメンバーとかいうやつでしょ。なら遠慮は無しで行こうよ」
ロダもリリと手を繋ぎたそうにしましたが、結局勇気が足らず出来ませんでした。
代わりにロダは幼い頃に三巳が良く語ってくれた冒険譚を思い出して言いました。
ロダも男の子です。これから始まる冒険の旅にワクワクが隠せません。
『そうだぞ。おれ強くなったからいっぱい役に立つ!』
ネルビーが元気いっぱいに舌をヘッヘッと出して興奮しています。
『リリと遠出久し振りだ』
どうやらネルビーにとって今回の旅は、ちょっと遠距離のお散歩気分の様です。楽し気にブンブン振る尻尾はいつにも増して元気いっぱいです。
『!そうだっ。おれな、リリ探してる間いっぱいリリと食べたいの集めて来たんだ。それでな、おれすっかり忘れてたけど獣の神に預けててな、出る前に返してくれたんだ』
その時丁度美女母と親娘の戯れをしていた三巳は、その量の多さにビックリしたのを思い出しました。リリを思って旅をして来たんだとじんわりとして、美女母に其れ等を代わりに託されて二つ返事で受け入れていました。
三巳の尻尾収納は今、自分で用意した分とネルビーの分でいっぱいです。
「あら、それはとっても楽しみね!」
リリも花が咲いた様に笑い、嬉しそうに両手を合わせました。
忘れてた事には誰もツッコミを入れません。目の前の事に夢中になると他を忘れるタイプだと、すっかり学んでいました。
「お。篩いの森に着いたぞ」
山をズンズカくだって、大きな川を渡り、お日様が天辺に来る頃には村のある山をグルリと囲む山の麓へ着きました。
「ここから先は資格の無い者達は進めない森だよね」
「ああ、ロダはこの先は初めてか」
ロダは頷きワクワクと目を輝かせます。
「この先は何があるかわからない。だから子供だけで行ってはダメだって言われてたから」
「そっか~。私もここに来た時の事よく覚えてなくて……」
ワクワクしている隣で、リリは辛かった事だけは良く覚えていたので悲しい顔をしました。
ロダはそれを見てハッとします。
「大丈夫だよ!リリは僕が守るから!」
「はわっ、あ、ありがとうっ」
ロダはリリの手を両手で握り込み、力強く鼓舞しました。
リリは時折見るロダの男らしさに、顔を紅く染めてハニカミました。
「三巳。いない方が良いのかな?」
なんとも甘酸っぱいシチュに、三巳はニマニマ横目で呟きます。
『大丈夫だぞ。おれがいる。
それにリリを守るのはおれだ。三巳も守ってやるぞっ』
ネルビーは三巳の脇に顔を潜り込ませると、顔をペロペロ舐めて強いオスとしての自分を誇示しました。
獣神の三巳を脅かせるものなどそうそう有りはしません。けれど気持ちが嬉しい三巳は、良い様に舐められながらお返しにとフカフカの毛並みを撫でました。
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