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密着! ウォータースライダー!!
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汗だくになりながら浮き輪を持って階段を上ること数分、トシヤ達はウォータースライダーのスタート地点にたどり着いた。さあ、いよいよお楽しみの時間の始まりだ!
「こんにちはー! 二名様ですね、どうぞー」
元気の良いスタッフがトシヤが運んできた浮き輪を受け取り、傾斜の緩いスタート地点に固定するとトシヤとハルカに乗る様に促した。それを受けてハルカは迷う事無く二つ空いている穴の前の方の穴にお尻を入れた。そうなるとトシヤは必然的に後ろの穴に尻を入れることになる。もちろん浮き輪には振り落とされないように握る為の持ち手が付いているので後ろからハルカに抱き着く訳では無い。しかし、スタッフの言葉がトシヤを戸惑わせた。
「じゃあ、後ろの方、前の方の腋の下に足を入れて下さい」
前に座っているハルカは女の子らしく足を閉じている(と言うかハルカは足を開くのが恥ずかしいから前に座ったのだ)。対して後ろに座るトシヤは前にハルカが居るので必然的に足を開くことになる。もちろんトシヤは男なので足を開くことについては全く抵抗など全く無い。だがしかし、広げた足をハルカの腋に入れるなんて考えたことも無かった。
「トシヤ君、早く早く~」
無邪気な顔で催促するハルカにトシヤは腹を決め、後ろの穴に尻を収め、持ち手を握り、足をハルカの腋の下に向けて伸ばした。そしてトシヤの足が後ろから伸びてきたのを確認したハルカもスタートに備えて持ち手をしっかりと握った。すると必然的にハルカはトシヤの足を両腋に抱える形になる。
「ふわ……」
ハルカの柔らかい腕が足に触れ、トシヤの口から小さな吐息が漏れた。そう、トシヤは女の子の脇の下のに触れる機会なんて生まれてこの方一度たりとも恵まれたことが無かったのだ。だが、残念なことにトシヤは初めて味わう感触に酔いしれてはいられなかった。
「じゃあ、行きますよー」
トシヤとハルカの体制が整ったことを確認したスタッフがゴムボートを押し出し、スタートさせたのだ。二人を乗せたゴムボートはコースの傾斜がキツくなった途端、一気に加速した。
「うぐっ」
「きゃーっ!!」
トシヤが思わず息を詰まらせたのに対し、ハルカは声を上げた。もちろんハルカの上げたのは悲鳴では無く、歓喜の声だ。
コースの急斜面を重力に引かれて加速し、滑り降りるのはロードバイクのダウンヒルと似た様な感覚だ。だが、決定的に違う点が一つある。それはロードバイクにはブレーキが付いているのでスピードのコントロールが出来るが、ゴムボートにはブレーキなど付いていないので重力に引かれるままにどんどん加速するという事だ。
もちろんロードバイクでスピードがコントロール不能になれば危険な事この上ないが、ウォータースライダーでスピードがコントロール出来無いのは当たり前……と言うよりウォータースライダーは加速に身を任せて楽しむものだ。
そしてスピード感と共にウォータースライダーの楽しいポイントとしてカーブがある。ロードバイクではカーブの手前でしっかりスピードを落として安全に走行しないといけないが、ウォータースライダーだとスピードを落とすどころか寧ろ加速し続けたままカーブに突っ込むのだ。言って見れば禁断の感覚……これが楽しくないワケが無い。
ハルカは普段は味わう事の出来無い感覚に大はしゃぎだが、トシヤはと言えばハルカの後ろで少しばかり困った状況に陥ってしまっていた。
「こんにちはー! 二名様ですね、どうぞー」
元気の良いスタッフがトシヤが運んできた浮き輪を受け取り、傾斜の緩いスタート地点に固定するとトシヤとハルカに乗る様に促した。それを受けてハルカは迷う事無く二つ空いている穴の前の方の穴にお尻を入れた。そうなるとトシヤは必然的に後ろの穴に尻を入れることになる。もちろん浮き輪には振り落とされないように握る為の持ち手が付いているので後ろからハルカに抱き着く訳では無い。しかし、スタッフの言葉がトシヤを戸惑わせた。
「じゃあ、後ろの方、前の方の腋の下に足を入れて下さい」
前に座っているハルカは女の子らしく足を閉じている(と言うかハルカは足を開くのが恥ずかしいから前に座ったのだ)。対して後ろに座るトシヤは前にハルカが居るので必然的に足を開くことになる。もちろんトシヤは男なので足を開くことについては全く抵抗など全く無い。だがしかし、広げた足をハルカの腋に入れるなんて考えたことも無かった。
「トシヤ君、早く早く~」
無邪気な顔で催促するハルカにトシヤは腹を決め、後ろの穴に尻を収め、持ち手を握り、足をハルカの腋の下に向けて伸ばした。そしてトシヤの足が後ろから伸びてきたのを確認したハルカもスタートに備えて持ち手をしっかりと握った。すると必然的にハルカはトシヤの足を両腋に抱える形になる。
「ふわ……」
ハルカの柔らかい腕が足に触れ、トシヤの口から小さな吐息が漏れた。そう、トシヤは女の子の脇の下のに触れる機会なんて生まれてこの方一度たりとも恵まれたことが無かったのだ。だが、残念なことにトシヤは初めて味わう感触に酔いしれてはいられなかった。
「じゃあ、行きますよー」
トシヤとハルカの体制が整ったことを確認したスタッフがゴムボートを押し出し、スタートさせたのだ。二人を乗せたゴムボートはコースの傾斜がキツくなった途端、一気に加速した。
「うぐっ」
「きゃーっ!!」
トシヤが思わず息を詰まらせたのに対し、ハルカは声を上げた。もちろんハルカの上げたのは悲鳴では無く、歓喜の声だ。
コースの急斜面を重力に引かれて加速し、滑り降りるのはロードバイクのダウンヒルと似た様な感覚だ。だが、決定的に違う点が一つある。それはロードバイクにはブレーキが付いているのでスピードのコントロールが出来るが、ゴムボートにはブレーキなど付いていないので重力に引かれるままにどんどん加速するという事だ。
もちろんロードバイクでスピードがコントロール不能になれば危険な事この上ないが、ウォータースライダーでスピードがコントロール出来無いのは当たり前……と言うよりウォータースライダーは加速に身を任せて楽しむものだ。
そしてスピード感と共にウォータースライダーの楽しいポイントとしてカーブがある。ロードバイクではカーブの手前でしっかりスピードを落として安全に走行しないといけないが、ウォータースライダーだとスピードを落とすどころか寧ろ加速し続けたままカーブに突っ込むのだ。言って見れば禁断の感覚……これが楽しくないワケが無い。
ハルカは普段は味わう事の出来無い感覚に大はしゃぎだが、トシヤはと言えばハルカの後ろで少しばかり困った状況に陥ってしまっていた。
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