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プロローグ[はじまりの終わり。]
???Side
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「…|やってくれたな……ッ⁉」
銀髪碧眼、精悍な面立ちの美丈夫は貫頭衣を身に纏っている。手にした酒坏を足下に捕らえられ転がされた不敵な笑い声を響かせる青年…否、堕ちた神はそれでも何が可笑しいのかケタケタと不気味な笑みを挙げている…。
「ゲハハハハッ!!それがどうしたと言うのだ!?あの娘も所詮は下賤な人間に過ぎないではないかッ!
それを、え?!何だ‼聖女等と…ッ!!!
私は何一つ間違って等ない!!
寧ろ下賤な木偶人形に斯様な称号なんぞくれよって…ッ!!
私は神として何一つ間違ってなど居らん!!
あんな木偶人形如きに〝世界〟など救えるものか……ッ。
私は私は||||」
「もう良い。黙れ……堕ちた神は我等が同朋とは認めない」
以降の青年|||青髪の元神、今この時点で神としての権能も資格も何もかもを消される。
「…次の秩序神スカアハは決めてあったな?ブリュンヒルデ」
傍らに立つ金髪翠眼の四翼天使、座天使は略式の立礼をしてから話し始める。
「はい、既に次の秩序神の下へ《権能》も力の全ても移動されました。主様の読み通り…かと」
座天使ブリュンヒルデ。
四翼の純白の翼にアルテミスの弓を背に装備した美貌の天使が〝主〟とするのはその背にある“アルテミスの弓”を授けた狩りの名手にして女性の処女性と純潔の象徴、美と狩りの女神||アルテミスだ。
「……そうか…それは不幸中の幸い、だな…。」
「そうですね、……この男はもう神ではない木偶人形。後は……そうですねぇ~~、神としての記憶は全て消去。その上でこの男が散々口にしていた“人間”に生まれ変わらせましょう、そうしましょう♬」
「…円卓会議で議案の一つに組み込もう。」
「やりました☆…この男、前から気に食わなかったのてすよ~。」
声を失い権能を取り上げられ力すらも見放した足下の元神は茫然自失としているがブリュンヒルデも銀髪の男||創世神ガレイアスも気にすることはなく依然足下に転ばされたまま捕らえられている“元神”を見下ろしたまま雑談に興じている。
白亜の空間…前後左右、上下も分からない狭間の空間。
何処にも存在せず、何処の影響も受けないこの場所はそれ故に神としての権能も力も||||剥がれる。
……影響を受けないのは創世神だからだ。そして傍らの座天使とその部下3名は❝写し身❞。未だ本体は天界に在るので無事なのだ。
|||||この狭間を《虚無の白亜》と言う。
作製者は創世神ガレイアス、当然影響等受けない。
此処に連れて来られた時点で生かすも殺すも作製者の指先一つ。
消滅する筈が消滅しないのは単に作製者だから。
「お前の罰は天界時間で1週間後に決める。精々反省することだな|||私の、引いては“世界”を救う聖女を私から盗んだ罰を甘んじて受けろ」
狭間は閉ざされた。
此処が再び《開く》時は天界時間で1週間|||地上時間で10億と1000年6ヶ月後。
山中葵は“聖女”の称号を与えられ異世界カレドディアスに聖女として派遣される筈だった。
“世界”が壊される前に…大切で大事な“世界”を《星》を壊される前に手を打つ存在…それを“堕ちた神”が盗んだのだ。
世界救済がそれに由って400年ズレた。
“ズレ”を修正する為に時空神が時を止め運命神が介入しようとした時には既に過去転生していた。
その魂全てが〝善性〟に偏っていたのが山中葵だった…だから選ばれたのだ。世界を救済する〝聖女〟に。
…日本で天寿を全うした後は転生の間で聖女として招く予定だったのだ。
それをたった一柱の愚行が台無しにした。
創世神たるガレイアスが許す筈がない、許されざる大罪。
・・・・・。
銀髪碧眼、精悍な面立ちの美丈夫は貫頭衣を身に纏っている。手にした酒坏を足下に捕らえられ転がされた不敵な笑い声を響かせる青年…否、堕ちた神はそれでも何が可笑しいのかケタケタと不気味な笑みを挙げている…。
「ゲハハハハッ!!それがどうしたと言うのだ!?あの娘も所詮は下賤な人間に過ぎないではないかッ!
それを、え?!何だ‼聖女等と…ッ!!!
私は何一つ間違って等ない!!
寧ろ下賤な木偶人形に斯様な称号なんぞくれよって…ッ!!
私は神として何一つ間違ってなど居らん!!
あんな木偶人形如きに〝世界〟など救えるものか……ッ。
私は私は||||」
「もう良い。黙れ……堕ちた神は我等が同朋とは認めない」
以降の青年|||青髪の元神、今この時点で神としての権能も資格も何もかもを消される。
「…次の秩序神スカアハは決めてあったな?ブリュンヒルデ」
傍らに立つ金髪翠眼の四翼天使、座天使は略式の立礼をしてから話し始める。
「はい、既に次の秩序神の下へ《権能》も力の全ても移動されました。主様の読み通り…かと」
座天使ブリュンヒルデ。
四翼の純白の翼にアルテミスの弓を背に装備した美貌の天使が〝主〟とするのはその背にある“アルテミスの弓”を授けた狩りの名手にして女性の処女性と純潔の象徴、美と狩りの女神||アルテミスだ。
「……そうか…それは不幸中の幸い、だな…。」
「そうですね、……この男はもう神ではない木偶人形。後は……そうですねぇ~~、神としての記憶は全て消去。その上でこの男が散々口にしていた“人間”に生まれ変わらせましょう、そうしましょう♬」
「…円卓会議で議案の一つに組み込もう。」
「やりました☆…この男、前から気に食わなかったのてすよ~。」
声を失い権能を取り上げられ力すらも見放した足下の元神は茫然自失としているがブリュンヒルデも銀髪の男||創世神ガレイアスも気にすることはなく依然足下に転ばされたまま捕らえられている“元神”を見下ろしたまま雑談に興じている。
白亜の空間…前後左右、上下も分からない狭間の空間。
何処にも存在せず、何処の影響も受けないこの場所はそれ故に神としての権能も力も||||剥がれる。
……影響を受けないのは創世神だからだ。そして傍らの座天使とその部下3名は❝写し身❞。未だ本体は天界に在るので無事なのだ。
|||||この狭間を《虚無の白亜》と言う。
作製者は創世神ガレイアス、当然影響等受けない。
此処に連れて来られた時点で生かすも殺すも作製者の指先一つ。
消滅する筈が消滅しないのは単に作製者だから。
「お前の罰は天界時間で1週間後に決める。精々反省することだな|||私の、引いては“世界”を救う聖女を私から盗んだ罰を甘んじて受けろ」
狭間は閉ざされた。
此処が再び《開く》時は天界時間で1週間|||地上時間で10億と1000年6ヶ月後。
山中葵は“聖女”の称号を与えられ異世界カレドディアスに聖女として派遣される筈だった。
“世界”が壊される前に…大切で大事な“世界”を《星》を壊される前に手を打つ存在…それを“堕ちた神”が盗んだのだ。
世界救済がそれに由って400年ズレた。
“ズレ”を修正する為に時空神が時を止め運命神が介入しようとした時には既に過去転生していた。
その魂全てが〝善性〟に偏っていたのが山中葵だった…だから選ばれたのだ。世界を救済する〝聖女〟に。
…日本で天寿を全うした後は転生の間で聖女として招く予定だったのだ。
それをたった一柱の愚行が台無しにした。
創世神たるガレイアスが許す筈がない、許されざる大罪。
・・・・・。
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