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09.風紀委員長は断固として抗議する
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その放送が流れたのは、うららかな昼休みに、突然であった。
『生徒会執行部から発表する。
今年の新入生オリエンテーションは、予定を変更して
新入生を逃げ手とした、鬼ごっこを開催する。
詳細は追って報告するが、逃げ切った新入生、一番多く掴まえた鬼には生徒会へ何でも要求出来る権利を与える。
また、今年に入って学園に入った編入生も、新入生と同じく逃げ手とする』
幹春がその放送を聞いたのは、風紀委員室でだった。
しばしの間、放送の意味を理解するのに時間を要した。それ位に、衝撃的で意味の分からない放送だった。
そしてようやく理解してまず思ったのは、
「オリエンテーションまであと10日を切ってるんだぞ!?
既に準備もほぼ完了しているのに、何考えてんだあのバ会長は!!!」
◇◇◇◇◇◇
そのまま生徒会室への抗議に行くと言う幹春に、後に続くと言う後輩達を止め、日下部が代表して同行した。多人数で行っても、話は大きくなるばかりで進まないというのは、幹春も分かる。
「あ、ミキティも来たんだ」
「日下部も一緒か」
決して走る事はせずに、しかし足早に怒気を隠さずにやってきた生徒会室の前で、放送委員長の右佐美と広報委員長の左川と鉢合わせる。
広報委員会は学内の行事事を取り仕切る委員会であるし、放送委員会はその行事の進行を主な仕事としている。こうして生徒会室前にいるという事は、幹春達とほぼ同じ理由であろう。
「ちょっと待ってください。右佐美、あなたいつから東海林の事をそんな呼び名で呼ぶようになったんですか?」
さっそく生徒会室に突撃だと思いきや、日下部からそんな質問が上がる。
今はそんな場合じゃないだろうと思う幹春をよそに、右佐美は不自然なほどに笑顔だ。
その内心は「ファ――――www美人風紀副委員長の生嫉妬www美人の嫉妬顔超萌えるwww呼び名位でそんな嫉妬するwwwwww」なのだが、もちろんそれを口に出す事はしない。後で彼女と上総にLINEしなきゃと思ってるくらいだ。最近この3人でグループラインも作った。
「えーと、ちょっと前。それがどうかした?」
「あんまりふざけた呼び名で呼ばないでください」
「ミキティはいいよって言ってたよ?てゆーか何で日下部に言われなきゃなんないの?」
「…風紀の威厳が落ちるからです」
「呼び名ひとつで落ちないって」
「だから何で!俺が参加するんだよ!!!」
右佐美的には楽しい会話は、部屋の中からの怒声で中断された。
声に反応する様に、幹春が勢い良く部屋を開けると、そこには予想通り、生徒会の面々に対峙する転校生、中央直人の姿があった。
1つ予想外だったのは、中央の他に同じ2年の学級委員である縦野と赤毛の一匹狼、長谷もいた事くらいだ。
「何ですか、ノックもせずに」
「え、あっ!日下部さん!」
幹春達を見て、中の問答も一時休戦したようで、執務机に座る新北の隣に立つ西条が、眉を顰め、中央は日下部のみしか見えていない様だった。
「って、あぁ!お前はいつかの変態!!」
と思ったらそうでも無い様で、変態と呼ばれる心当たりが全く無い幹春が後ろを振り返ると、左川が目を細めて「人聞きの悪い」と笑っていた。なるほど変態。
「何でお前がココにいるんだよ!」
「広報委員長ですから」
中央と絡む気が無い幹春は、それを無視して真っ直ぐ新北の元へ進む。
「さっきの放送はどういう事だ」
「どういうって、そのまんまだが?」
対する新北は、尊大な態度を崩さない。
「オリエンテーションまでもう10日を切っているんだぞ。それを他に相談もせずに、内容を変えるとは、どういう了見だと聞いているんだ」
「そーそー、ミキティの言う通りだよ。
困るんだよね、そういうの急にされると」
「ショージの言う通りでさ、行事事に関しては、主体は広報なんだから、せめて一言言ってくんない?」
幹春の追及に、右佐美、左川と続くが、そこに横やりが入った。
「ブハッ!!ミキティって誰!?もしかしてその風紀委員長!?
てゆーかショージとミキティって、まんまアレじゃん!夫婦じゃん!!」
ブハハハハと大笑いする、中央だ。
中央の笑っている意味の分からない幹春は、ただ不快気に眉を顰めるだけだが、執行部からはクスクスという小さな笑いが出ていて、右佐美と左川も「言われてみれば」なんて言っている。ただ1人、日下部は「ほら見なさい」と不満顔だ。風紀の威厳云々の話だろうか。
「え、アンタ意味分かんないの!?
お坊ちゃんってTV見ないの!?」
幹春がTVの情報に疎いのは、お坊ちゃんだからではなく、貧乏で家にTVも無かったからだ。
「そんな事はどうでも良い。
それより新北。質問に答えろ」
「ユーモアの欠片も無い朴念仁だな、相変わらず。
そんな事だから、くだらない年中行事をただ例年通りなぞるだけなんだ」
「…何だと」
新北が足を組む。
「新入生歓迎オリエンテーションが、毎年毎年同じ事の繰り返し。最近にいたっては、クイズのボードすら使い回しているだろう。そんな事で【役付】が行事を取り仕切ってるなんてよく言えるな」
確かにオリエンテーションの内容はここ数年同じであると聞いている。
しかし、新入生の学ぶべき事など、年が変わる事でそう変化する物ではない。
「つまらない、と言っているんだ」
「年中行事は、つまるつまらんの話じゃないだろう」
「お前は本当につまらない男だな」
フンッと鼻で笑われ、幹春の暗黒中学時代が一瞬フラッシュバックする。
「…東海林?」
ほんの一瞬体が硬直した幹春に、日下部から不審気な呼びかけが掛かったが、奥歯を噛みしめてやり過ごした。
(つまらなくて良い。平凡で、普通の高校生になる事を俺は目指したんだから)
「だからって、急すぎでしょ。
準備とかあるんだから、もっと前もって言ってよ」
主に当日の行事進行をする放送委員として、右佐美が抗議するが、新北はどこ吹く風だ。
「当日の進行にどれだけ準備がいると言うんだ。
内容は鬼ごっこなのだから、ルールを決めればこれといった準備もいらないしな」
「ん~、確かに面白いとは思うんだけどねぇ」
転校生含む新入生を捕まえる鬼ごっことか、モロ王道学園じゃないですか、ありがとうございます。と思いつつも、立場上一応詳細を聞きにくるついでに抗議をした右佐美だった。
「何だよぉ、せっかく俺が委員長になれて初のイベントだから色々ゲリラ的にやってやろうと考えてたのにな~」
左川は左川で、そんな不穏な事を言っているので、無視をする。
「冗談じゃない!鬼ごっこなんて子供じみた事…警備する方の身にもなれ!
新入生全員の警備をこの広い校内で、準備期間も無しにやれと言うのか!?」
範囲がどこまでか分からないが、新入生の数は90人。校庭で済む話じゃない。
おまけにまだ校内の事をよく知らない新入生が逃げ回るのだ。危険区域や、諸々の事情で立ち入り禁止とされている場所もある。わざとでなくても、それを踏み越える者も出てくるだろう。
その全てを風紀委員の、しかも新入生を抜いたわずか10名で整備しろと言うのか。
幹春は風紀委員長として、断固として抗議せねばいけなかった。
「では、やらなくて良いですよ」
「…え」
あっさりと、無感情に言い捨てられた西条の言葉に、幹春が今度こそ停止した。
「今回の行事は新北の思い付きとは言え、急ではありますからね。
ただの高校生の風紀委員には、荷が重いです。警備に関しては、私が手配しましょう」
淡々と、西条が言葉を繋げる。
「それなら文句は無いだろう?もちろん、それらを雇う金も生徒会で準備する」
「え、あ…」
二の句を続けれなくなった幹春に追い打ちをかける様に、中央がその輪に割り込んできた。
「そんなどうでもいい話より、こっちが重要だろ!?
何で俺もそれに参加しなきゃいけないんだよ!!」
「学園に慣れていない生徒、という意味では、新入生よりも日の浅いあなたも当て嵌まるでしょう?」
「だからって…!」
「そんな危険なイベントに直をやれるわけないだろ!」
「どうしてもって言うんなら、俺達も出ます」
2年生達の抗議を遠くに聞きながら、幹春は呆然と立ち尽くした。
『生徒会執行部から発表する。
今年の新入生オリエンテーションは、予定を変更して
新入生を逃げ手とした、鬼ごっこを開催する。
詳細は追って報告するが、逃げ切った新入生、一番多く掴まえた鬼には生徒会へ何でも要求出来る権利を与える。
また、今年に入って学園に入った編入生も、新入生と同じく逃げ手とする』
幹春がその放送を聞いたのは、風紀委員室でだった。
しばしの間、放送の意味を理解するのに時間を要した。それ位に、衝撃的で意味の分からない放送だった。
そしてようやく理解してまず思ったのは、
「オリエンテーションまであと10日を切ってるんだぞ!?
既に準備もほぼ完了しているのに、何考えてんだあのバ会長は!!!」
◇◇◇◇◇◇
そのまま生徒会室への抗議に行くと言う幹春に、後に続くと言う後輩達を止め、日下部が代表して同行した。多人数で行っても、話は大きくなるばかりで進まないというのは、幹春も分かる。
「あ、ミキティも来たんだ」
「日下部も一緒か」
決して走る事はせずに、しかし足早に怒気を隠さずにやってきた生徒会室の前で、放送委員長の右佐美と広報委員長の左川と鉢合わせる。
広報委員会は学内の行事事を取り仕切る委員会であるし、放送委員会はその行事の進行を主な仕事としている。こうして生徒会室前にいるという事は、幹春達とほぼ同じ理由であろう。
「ちょっと待ってください。右佐美、あなたいつから東海林の事をそんな呼び名で呼ぶようになったんですか?」
さっそく生徒会室に突撃だと思いきや、日下部からそんな質問が上がる。
今はそんな場合じゃないだろうと思う幹春をよそに、右佐美は不自然なほどに笑顔だ。
その内心は「ファ――――www美人風紀副委員長の生嫉妬www美人の嫉妬顔超萌えるwww呼び名位でそんな嫉妬するwwwwww」なのだが、もちろんそれを口に出す事はしない。後で彼女と上総にLINEしなきゃと思ってるくらいだ。最近この3人でグループラインも作った。
「えーと、ちょっと前。それがどうかした?」
「あんまりふざけた呼び名で呼ばないでください」
「ミキティはいいよって言ってたよ?てゆーか何で日下部に言われなきゃなんないの?」
「…風紀の威厳が落ちるからです」
「呼び名ひとつで落ちないって」
「だから何で!俺が参加するんだよ!!!」
右佐美的には楽しい会話は、部屋の中からの怒声で中断された。
声に反応する様に、幹春が勢い良く部屋を開けると、そこには予想通り、生徒会の面々に対峙する転校生、中央直人の姿があった。
1つ予想外だったのは、中央の他に同じ2年の学級委員である縦野と赤毛の一匹狼、長谷もいた事くらいだ。
「何ですか、ノックもせずに」
「え、あっ!日下部さん!」
幹春達を見て、中の問答も一時休戦したようで、執務机に座る新北の隣に立つ西条が、眉を顰め、中央は日下部のみしか見えていない様だった。
「って、あぁ!お前はいつかの変態!!」
と思ったらそうでも無い様で、変態と呼ばれる心当たりが全く無い幹春が後ろを振り返ると、左川が目を細めて「人聞きの悪い」と笑っていた。なるほど変態。
「何でお前がココにいるんだよ!」
「広報委員長ですから」
中央と絡む気が無い幹春は、それを無視して真っ直ぐ新北の元へ進む。
「さっきの放送はどういう事だ」
「どういうって、そのまんまだが?」
対する新北は、尊大な態度を崩さない。
「オリエンテーションまでもう10日を切っているんだぞ。それを他に相談もせずに、内容を変えるとは、どういう了見だと聞いているんだ」
「そーそー、ミキティの言う通りだよ。
困るんだよね、そういうの急にされると」
「ショージの言う通りでさ、行事事に関しては、主体は広報なんだから、せめて一言言ってくんない?」
幹春の追及に、右佐美、左川と続くが、そこに横やりが入った。
「ブハッ!!ミキティって誰!?もしかしてその風紀委員長!?
てゆーかショージとミキティって、まんまアレじゃん!夫婦じゃん!!」
ブハハハハと大笑いする、中央だ。
中央の笑っている意味の分からない幹春は、ただ不快気に眉を顰めるだけだが、執行部からはクスクスという小さな笑いが出ていて、右佐美と左川も「言われてみれば」なんて言っている。ただ1人、日下部は「ほら見なさい」と不満顔だ。風紀の威厳云々の話だろうか。
「え、アンタ意味分かんないの!?
お坊ちゃんってTV見ないの!?」
幹春がTVの情報に疎いのは、お坊ちゃんだからではなく、貧乏で家にTVも無かったからだ。
「そんな事はどうでも良い。
それより新北。質問に答えろ」
「ユーモアの欠片も無い朴念仁だな、相変わらず。
そんな事だから、くだらない年中行事をただ例年通りなぞるだけなんだ」
「…何だと」
新北が足を組む。
「新入生歓迎オリエンテーションが、毎年毎年同じ事の繰り返し。最近にいたっては、クイズのボードすら使い回しているだろう。そんな事で【役付】が行事を取り仕切ってるなんてよく言えるな」
確かにオリエンテーションの内容はここ数年同じであると聞いている。
しかし、新入生の学ぶべき事など、年が変わる事でそう変化する物ではない。
「つまらない、と言っているんだ」
「年中行事は、つまるつまらんの話じゃないだろう」
「お前は本当につまらない男だな」
フンッと鼻で笑われ、幹春の暗黒中学時代が一瞬フラッシュバックする。
「…東海林?」
ほんの一瞬体が硬直した幹春に、日下部から不審気な呼びかけが掛かったが、奥歯を噛みしめてやり過ごした。
(つまらなくて良い。平凡で、普通の高校生になる事を俺は目指したんだから)
「だからって、急すぎでしょ。
準備とかあるんだから、もっと前もって言ってよ」
主に当日の行事進行をする放送委員として、右佐美が抗議するが、新北はどこ吹く風だ。
「当日の進行にどれだけ準備がいると言うんだ。
内容は鬼ごっこなのだから、ルールを決めればこれといった準備もいらないしな」
「ん~、確かに面白いとは思うんだけどねぇ」
転校生含む新入生を捕まえる鬼ごっことか、モロ王道学園じゃないですか、ありがとうございます。と思いつつも、立場上一応詳細を聞きにくるついでに抗議をした右佐美だった。
「何だよぉ、せっかく俺が委員長になれて初のイベントだから色々ゲリラ的にやってやろうと考えてたのにな~」
左川は左川で、そんな不穏な事を言っているので、無視をする。
「冗談じゃない!鬼ごっこなんて子供じみた事…警備する方の身にもなれ!
新入生全員の警備をこの広い校内で、準備期間も無しにやれと言うのか!?」
範囲がどこまでか分からないが、新入生の数は90人。校庭で済む話じゃない。
おまけにまだ校内の事をよく知らない新入生が逃げ回るのだ。危険区域や、諸々の事情で立ち入り禁止とされている場所もある。わざとでなくても、それを踏み越える者も出てくるだろう。
その全てを風紀委員の、しかも新入生を抜いたわずか10名で整備しろと言うのか。
幹春は風紀委員長として、断固として抗議せねばいけなかった。
「では、やらなくて良いですよ」
「…え」
あっさりと、無感情に言い捨てられた西条の言葉に、幹春が今度こそ停止した。
「今回の行事は新北の思い付きとは言え、急ではありますからね。
ただの高校生の風紀委員には、荷が重いです。警備に関しては、私が手配しましょう」
淡々と、西条が言葉を繋げる。
「それなら文句は無いだろう?もちろん、それらを雇う金も生徒会で準備する」
「え、あ…」
二の句を続けれなくなった幹春に追い打ちをかける様に、中央がその輪に割り込んできた。
「そんなどうでもいい話より、こっちが重要だろ!?
何で俺もそれに参加しなきゃいけないんだよ!!」
「学園に慣れていない生徒、という意味では、新入生よりも日の浅いあなたも当て嵌まるでしょう?」
「だからって…!」
「そんな危険なイベントに直をやれるわけないだろ!」
「どうしてもって言うんなら、俺達も出ます」
2年生達の抗議を遠くに聞きながら、幹春は呆然と立ち尽くした。
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