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06.病気…とは?
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今日も馬術部に向かいたいものだが、まだ筋肉痛だしジャージ入手を優先させようと、放課後はサロンでお茶しませんとか言ってた瑠璃子ちゃんと千里ちゃんの誘いを断って運転手さんに頼んでショッピングモールにやって来た。
二度に渡り嘔吐して筋肉痛ではあるものの、いたって元気な俺は意気揚々と上下セットのジャージを2セットとジョギングシューズ、Tシャツや短パンも購入した。
支払いは全てカードだ!
何とお嬢様はプラチナカードをお持ちで、この中に入っているのは全ておこづかいで好きに使って良いそうだ。お金持ちってすごいな!
俺が高校生の時は、バイト代は全て親父の借金返済にあてていて、月のこづかいは3000円でした!まぁ弁当持参だったんで、どうにかやっていけたけど。
一応無駄遣いは控えようとは思うけど、ついつい3枚1000円のTシャツセットを買ってしまった。だって柄も気に入ったから……部屋着にしよう。
あと何か買う物あるかなと、せっかくショッピングモールに来たのだからブラブラする事にした。
お嬢様には護衛が付いたりするのかと思ったけど、さすがにそこまででは無かった。
でもスマホと鞄にGPSが付いてるらしい。
ついでに防犯グッズもいくつか持たされていた。
改めて思うが、お金持ちって大変だ。
そう言えば一応国立大を出た俺だが、高校時代は既に10年近く前の話だし、子葉学園の授業は結構難しかった。さすが良家の子息が通うだけはあるってもんだ。
俺が忘れっぽいとか、そういう事ではない。はずだ。
何か参考書でも買おうかなと大型本屋に入って物色をする。
そういや彩華って進路とかどうするんだろう?2年の秋ってもう大体決まってるよな?
なんて考えながら歩いていたら、参考書コーナーからいつの間にか資格取得コーナーになっていた。
生前は母が看護師だったおかげで俺達家族は路頭に迷わずに済んだと思う。
その影響か、俺は『資格は正義』と思っている。
俺自身も高校大学時代に色んな資格を取りまくった。
学生時代だと色々支援してもらえたりなんかするんだよな。参考書も図書館にあったり、卒業生のを回されたりするし。
実際バイトでも就職しても資格持ちは重宝された。バイト時代なんて露骨に時給が上がったしな。
今生でも何か資格は取っておくに越した事はないだろう。彩華が何を目指していたにせよ、無駄にはならまい。
でも参考書は学校か図書館にある可能性が高いから買わないけどな!
結局、スポーツショップ以外でお金を使う事はなかった。
いざ使って良いと言われても、なかなか思いつかないものだ。
生前お金があったら何がしたかったかなと考えてもみたが……思い浮かぶのは、母と妹の笑顔だけだった。
(俺一人で使っても意味無いよなぁ…………)
死んでしまったものは仕方ないし、ボーナスステージまであってラッキー位の意識だが、ふとした時にやっぱり思い出してしまう。
暗くなっても何の得もない。
ここは気分をスッキリさせるためにも、買ったばかりのジョギングシューズで家まで走って帰ろうかな!
モヤモヤした時は運動するに限る!
そう思って運転手さんに連絡を取ろうとスマホを取り出してみるも
「…………あれ?」
何だろう、視界がぼやけてよく見えない。
目をパチパチさせたり擦ったりすると、少しハッキリした。
彩華って目が悪かったっけ?
そう思った時、グラッと頭が揺れる感じがして、足がふらついた。
「わっ!……ぶねぇな」
「…………え?」
確実に倒れると思っていた体が、温かい物にがっしりと受け止められた。
目が回った時の様な、脳みそが揺れている気持ち悪さの中、何とか視線を上げると、そこにはぼやけた同級生の顔があった。
「ひがし……さと…………さん」
「今何か『さん』が遅くなかったか?」
憮然と答えたのは、確かに俺の……彩華の隣の席の庶民くん:東里だった。
「本当に人呼ばなくて良いのかよ?」
ショッピングモール内に設けられているベンチで横になっている俺に、東里が立ったまま尋ねる。
「うん……大丈夫…………です」
こんな状態で運転手さんを呼ぶと、そのまま病院直行だろう。
彩華が持病を持っている可能性も考えたが、多分違う。
「……んだよ、何か調子狂うな……」
東里がぼやいているが、構ってる余裕はなかった。
まだ少し眩暈がする。
全身の倦怠感、眩暈、下痢、食欲不振…………嘔吐。
さっきの本屋に並んでいた本と、母親の部屋にあった医学の本を思い出す。
これは…………【拒食症】だ。
◇◇◇
拒食症はダイエットをしている女性なんかが陥りやすい現象だと思われているが、実際は摂食障害という立派な病気だ。
無理なダイエットを繰り返したり、何かほかに心身的要因があったりして、食事が上手く出来なくなる。
食事を拒否し始めると、それだけ脳にも体にも栄養が届かなくなり、どんどん正常な判断が出来なくなり、そして精神も参り体も弱る。
彩華は胃が小さいので食べられないんじゃない。
食べられなくなったから、胃が小さくなったのだ。
でも良かった!
拒食症からの脱出はまずは気分を向上させて前向きになる事があるが、これが難しい。栄養不足の脳では気持ちは沈む一方だからだ。
しかし今彩華の中にいるのは、俺だ!
気分を浮上させる必要もなく、改善に全力を尽くせる!
何てラッキーなんだ!
まずは食べやすい食事で、少しずつ量を増やしていく事にしよう。
美味しい穀物や肉が食べられないのは惜しいが、今は食べても吐いちゃうからな。
きちんとリハビリをして、おいしいご飯をおなかいっぱい食べれるようになるぜ!
早速俺は、自己分析した消化に良い食事のメニューを書き出し、厨房に向かった。
相変わらず、コックの人達は俺が現れた事に驚いていたが、一番偉いと思わしき壮年のコック長にノートを見せてお願いをした。
「そうですか……お嬢さんはこれを抱えてらしたんですね…………」
コック長は俺が渡したノートを読み、目頭を押さえた。
おそらく彩華は今まで、彼らが作った料理をほとんど口にしなかったのだろう。
「わたくしが思う簡単なメニューばかりですので、あなた達の方でも色々考えてくださると助かります」
栄養士の資格を持ってるとはいえ、家庭料理レベルの俺よりもプロの方が色々作れるだろうと思って言ったら、3人ともグッと顔に力が入った。
「まかせてください!お嬢さんが食べられる、旨いもん沢山作りますよ!」
「お願いしますね!」
いやっほー!
リハビリ食でもプロが作ってくれるなら美味い物食べられるぜ!!
「…………夕食はそれだけなんですか?」
俺の前に置かれた皿に、我が弟の視線が止まる。
「ちょっとおなかの調子が悪いんです」
そう答えて卵と梅の入った雑炊を食べながらふと思う。
そういえばコイツ俺の弟なんだよな。
妹はいたけど、弟がいるのは初めてだ。
今更だが弟がいる生活というのもワクワクするもんだ。
今朝も一緒にジョギング出来たし、妹とは出来なかった触れ合いが沢山出来そうだ。
これはいっちょ交流を深めてみよう。
共通の話題……話題……えーと…………あ、
「玲音はあの子の事が好きなんですか?」
「ぶはっ!!」
弟はコーンポタージュスープで虹を作った。
突然の事態にも、給仕のメイドさんは何の動揺もなく迅速にふきんを用意し、1枚は玲音に、もう1枚は机に、ポタージュスープの掛かった料理も素早く片付けていく。
あ、まだ食べれるのにもったいない。
「ななななな……!」
俺がメイドさん達の仕事ぶりに見惚れていると、玲音は真っ赤な顔で体を震わせていた。
「何なんですか、いきなり!!
ぼ、僕が先輩の事を……だなんてっ、そんな事あなたに関係な……っ」
言いかけて、止まる。
関係なくはないだろう。
弟が鹿乃ちゃんと結婚したら、鹿乃ちゃんは俺の妹になるのだから。
「僕が……先輩の事を好きだと言ったら…………何をするつもりなんですか?」
できうる限りの低い声で問いかけてくる玲音の顔は、絶賛メイドさんに拭かれていた。
生まれながらのお坊ちゃんともなると、世話される事に慣れているのかな。周りもそれが当たり前みたいな顔してるから、俺一人違和感に戸惑ってしまう。笑ってはいけない選手権かな。
「何って……オススメのデートスポット教えたりとか?」
「アンタから教わった場所なんて、絶対に行きませんよ」
言うや否や、食事も食べ終わってないのに玲音は立ち上がった。
「先輩にこれ以上何かしたら…………許しませんからね」
思い切り睨み付けて、食堂から出て行ってしまった。
一人残された食堂で俺は、あっ、と気付いた。
(今俺彩華だったわ!!
同性の兄弟初めてだとか思ってぐいぐい行き過ぎた~!!)
妹の初恋にも口出しして散々怒られてしばらく無視されたのを思い出す。
(あ~~異性の兄姉に恋愛について突っ込まれるのは、そりゃ嫌だわ~。
失敗失敗!)
明日は一緒にジョギングしてくれないかな~と思いつつ、俺は腹筋は30回に留めて、背筋と腕立て伏せをそれぞれ30回やって寝た。
(そう言えば、彩華の拒食症の原因って何だったんだろう?)
二度に渡り嘔吐して筋肉痛ではあるものの、いたって元気な俺は意気揚々と上下セットのジャージを2セットとジョギングシューズ、Tシャツや短パンも購入した。
支払いは全てカードだ!
何とお嬢様はプラチナカードをお持ちで、この中に入っているのは全ておこづかいで好きに使って良いそうだ。お金持ちってすごいな!
俺が高校生の時は、バイト代は全て親父の借金返済にあてていて、月のこづかいは3000円でした!まぁ弁当持参だったんで、どうにかやっていけたけど。
一応無駄遣いは控えようとは思うけど、ついつい3枚1000円のTシャツセットを買ってしまった。だって柄も気に入ったから……部屋着にしよう。
あと何か買う物あるかなと、せっかくショッピングモールに来たのだからブラブラする事にした。
お嬢様には護衛が付いたりするのかと思ったけど、さすがにそこまででは無かった。
でもスマホと鞄にGPSが付いてるらしい。
ついでに防犯グッズもいくつか持たされていた。
改めて思うが、お金持ちって大変だ。
そう言えば一応国立大を出た俺だが、高校時代は既に10年近く前の話だし、子葉学園の授業は結構難しかった。さすが良家の子息が通うだけはあるってもんだ。
俺が忘れっぽいとか、そういう事ではない。はずだ。
何か参考書でも買おうかなと大型本屋に入って物色をする。
そういや彩華って進路とかどうするんだろう?2年の秋ってもう大体決まってるよな?
なんて考えながら歩いていたら、参考書コーナーからいつの間にか資格取得コーナーになっていた。
生前は母が看護師だったおかげで俺達家族は路頭に迷わずに済んだと思う。
その影響か、俺は『資格は正義』と思っている。
俺自身も高校大学時代に色んな資格を取りまくった。
学生時代だと色々支援してもらえたりなんかするんだよな。参考書も図書館にあったり、卒業生のを回されたりするし。
実際バイトでも就職しても資格持ちは重宝された。バイト時代なんて露骨に時給が上がったしな。
今生でも何か資格は取っておくに越した事はないだろう。彩華が何を目指していたにせよ、無駄にはならまい。
でも参考書は学校か図書館にある可能性が高いから買わないけどな!
結局、スポーツショップ以外でお金を使う事はなかった。
いざ使って良いと言われても、なかなか思いつかないものだ。
生前お金があったら何がしたかったかなと考えてもみたが……思い浮かぶのは、母と妹の笑顔だけだった。
(俺一人で使っても意味無いよなぁ…………)
死んでしまったものは仕方ないし、ボーナスステージまであってラッキー位の意識だが、ふとした時にやっぱり思い出してしまう。
暗くなっても何の得もない。
ここは気分をスッキリさせるためにも、買ったばかりのジョギングシューズで家まで走って帰ろうかな!
モヤモヤした時は運動するに限る!
そう思って運転手さんに連絡を取ろうとスマホを取り出してみるも
「…………あれ?」
何だろう、視界がぼやけてよく見えない。
目をパチパチさせたり擦ったりすると、少しハッキリした。
彩華って目が悪かったっけ?
そう思った時、グラッと頭が揺れる感じがして、足がふらついた。
「わっ!……ぶねぇな」
「…………え?」
確実に倒れると思っていた体が、温かい物にがっしりと受け止められた。
目が回った時の様な、脳みそが揺れている気持ち悪さの中、何とか視線を上げると、そこにはぼやけた同級生の顔があった。
「ひがし……さと…………さん」
「今何か『さん』が遅くなかったか?」
憮然と答えたのは、確かに俺の……彩華の隣の席の庶民くん:東里だった。
「本当に人呼ばなくて良いのかよ?」
ショッピングモール内に設けられているベンチで横になっている俺に、東里が立ったまま尋ねる。
「うん……大丈夫…………です」
こんな状態で運転手さんを呼ぶと、そのまま病院直行だろう。
彩華が持病を持っている可能性も考えたが、多分違う。
「……んだよ、何か調子狂うな……」
東里がぼやいているが、構ってる余裕はなかった。
まだ少し眩暈がする。
全身の倦怠感、眩暈、下痢、食欲不振…………嘔吐。
さっきの本屋に並んでいた本と、母親の部屋にあった医学の本を思い出す。
これは…………【拒食症】だ。
◇◇◇
拒食症はダイエットをしている女性なんかが陥りやすい現象だと思われているが、実際は摂食障害という立派な病気だ。
無理なダイエットを繰り返したり、何かほかに心身的要因があったりして、食事が上手く出来なくなる。
食事を拒否し始めると、それだけ脳にも体にも栄養が届かなくなり、どんどん正常な判断が出来なくなり、そして精神も参り体も弱る。
彩華は胃が小さいので食べられないんじゃない。
食べられなくなったから、胃が小さくなったのだ。
でも良かった!
拒食症からの脱出はまずは気分を向上させて前向きになる事があるが、これが難しい。栄養不足の脳では気持ちは沈む一方だからだ。
しかし今彩華の中にいるのは、俺だ!
気分を浮上させる必要もなく、改善に全力を尽くせる!
何てラッキーなんだ!
まずは食べやすい食事で、少しずつ量を増やしていく事にしよう。
美味しい穀物や肉が食べられないのは惜しいが、今は食べても吐いちゃうからな。
きちんとリハビリをして、おいしいご飯をおなかいっぱい食べれるようになるぜ!
早速俺は、自己分析した消化に良い食事のメニューを書き出し、厨房に向かった。
相変わらず、コックの人達は俺が現れた事に驚いていたが、一番偉いと思わしき壮年のコック長にノートを見せてお願いをした。
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コック長は俺が渡したノートを読み、目頭を押さえた。
おそらく彩華は今まで、彼らが作った料理をほとんど口にしなかったのだろう。
「わたくしが思う簡単なメニューばかりですので、あなた達の方でも色々考えてくださると助かります」
栄養士の資格を持ってるとはいえ、家庭料理レベルの俺よりもプロの方が色々作れるだろうと思って言ったら、3人ともグッと顔に力が入った。
「まかせてください!お嬢さんが食べられる、旨いもん沢山作りますよ!」
「お願いしますね!」
いやっほー!
リハビリ食でもプロが作ってくれるなら美味い物食べられるぜ!!
「…………夕食はそれだけなんですか?」
俺の前に置かれた皿に、我が弟の視線が止まる。
「ちょっとおなかの調子が悪いんです」
そう答えて卵と梅の入った雑炊を食べながらふと思う。
そういえばコイツ俺の弟なんだよな。
妹はいたけど、弟がいるのは初めてだ。
今更だが弟がいる生活というのもワクワクするもんだ。
今朝も一緒にジョギング出来たし、妹とは出来なかった触れ合いが沢山出来そうだ。
これはいっちょ交流を深めてみよう。
共通の話題……話題……えーと…………あ、
「玲音はあの子の事が好きなんですか?」
「ぶはっ!!」
弟はコーンポタージュスープで虹を作った。
突然の事態にも、給仕のメイドさんは何の動揺もなく迅速にふきんを用意し、1枚は玲音に、もう1枚は机に、ポタージュスープの掛かった料理も素早く片付けていく。
あ、まだ食べれるのにもったいない。
「ななななな……!」
俺がメイドさん達の仕事ぶりに見惚れていると、玲音は真っ赤な顔で体を震わせていた。
「何なんですか、いきなり!!
ぼ、僕が先輩の事を……だなんてっ、そんな事あなたに関係な……っ」
言いかけて、止まる。
関係なくはないだろう。
弟が鹿乃ちゃんと結婚したら、鹿乃ちゃんは俺の妹になるのだから。
「僕が……先輩の事を好きだと言ったら…………何をするつもりなんですか?」
できうる限りの低い声で問いかけてくる玲音の顔は、絶賛メイドさんに拭かれていた。
生まれながらのお坊ちゃんともなると、世話される事に慣れているのかな。周りもそれが当たり前みたいな顔してるから、俺一人違和感に戸惑ってしまう。笑ってはいけない選手権かな。
「何って……オススメのデートスポット教えたりとか?」
「アンタから教わった場所なんて、絶対に行きませんよ」
言うや否や、食事も食べ終わってないのに玲音は立ち上がった。
「先輩にこれ以上何かしたら…………許しませんからね」
思い切り睨み付けて、食堂から出て行ってしまった。
一人残された食堂で俺は、あっ、と気付いた。
(今俺彩華だったわ!!
同性の兄弟初めてだとか思ってぐいぐい行き過ぎた~!!)
妹の初恋にも口出しして散々怒られてしばらく無視されたのを思い出す。
(あ~~異性の兄姉に恋愛について突っ込まれるのは、そりゃ嫌だわ~。
失敗失敗!)
明日は一緒にジョギングしてくれないかな~と思いつつ、俺は腹筋は30回に留めて、背筋と腕立て伏せをそれぞれ30回やって寝た。
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