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67.結婚してくれるの…?
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思ったことを思わず声に出して、ハッと顔を背けた。
なんてことを聞いているんだ私は!!
「忘れてください…!」
「するよ」
「え?」
「結奈に、その気があるなら」
声音には、一切の動揺も感じられなくて。
恐る恐る、彼の瞳に目を這わせる。
それだけでもドクドクと鼓動がうるさいのに、彼の瞳は揺れることなく私をまっすぐ見つめていた。
「じゃなかったら、中に出したりしない」
「それは…どういう…!」
「不満?」
「い、いいえ…!そういうことじゃ…!」
むしろ、こんな風に──1つ返事で、受け入れられていることに…
嬉しいと感じる自分がいることに、驚いてしまった。
「ならいい。
ちゃんと考えてるよ」
彼のそれはいつもの、無表情のはずなのに。
まっすぐ向けられた目が、逸らせなかった。
まるで決意を表すような……。
また、話の終わりを報せるように、唇が触れる。
「ん……シン……」
なんと、甘いキスだろう?
足の先まで響くように、ピクピクと感じてしまう。
彼のくれる安心感は、他の人もくれたりするのだろうか?
それとも、彼だけなのだろうか?
身を預けられる、というよりかは…
この優しさになら、この身を捧げてもいいと、どうしてか考えてしまう。
きっと、そのせいだ。
言葉を貰って、嬉しいと感じるのは。
嘘じゃないと、伝えてくれてる気がするからだ。
それを、信じたいと、思えてしまうからだ。
「……結奈」
「ん?」
「このまま服着ないならもう一回するけど」
「ん!?」
押し倒されて、ハッとする。
ちゃんと隠してたつもりだけども!
キスしてきたのはそっちなのですけども!
「き、着ます!ちょっと待って…っ!」
「今日はやたらと待てばかりだな。
俺は待てないって言ってんだけど」
「あっ…っ!
やん……シンっ……!」
首筋に顔を埋められて、キュンと子宮が跳ねる。
「……ホントに、誘うのが上手だよな」
「んっ…!」
耳の後ろを、チュッと吸われる。
「……言葉で拒む割に、俺を受け入れる準備が済んでる」
「あ……」
太ももを撫でられ、ソッと足を割られれば、すんなりとそれに従ってしまう。
それがあまりにも無意識で、思わず顔を逸らした。
「……わ、私だって…シンとの…その……す、好き…だから……」
ドキドキしながら、言葉を紡ぐ。
シンは特に何も返さなかった。
チラリと目をやると、いつもの澄まし顔で、言葉の変わりのように唇を一度重ねて、私の頭を撫でた。
「……シャワー浴びてきな」
途端に、カァーッと顔が熱くなる。
もしかして、私汚い!?
「う、うん!行ってきますっ!」
慌てて身体を起こし畳んで置かれていた着替えをガサッと抱えると、浴室へ逃げ込んだ。
少し違うけど…初めて、人に「好き」と伝えた、気がする。
こんなにも胸がドキドキする。
好きって、言われるのも、言うのも、こんなに胸が躍るものなんだ。
じゃあ…あの時好きだと言ったシンも…
今の私と同じように、ドキドキしていたのだろうか?
なんてことを聞いているんだ私は!!
「忘れてください…!」
「するよ」
「え?」
「結奈に、その気があるなら」
声音には、一切の動揺も感じられなくて。
恐る恐る、彼の瞳に目を這わせる。
それだけでもドクドクと鼓動がうるさいのに、彼の瞳は揺れることなく私をまっすぐ見つめていた。
「じゃなかったら、中に出したりしない」
「それは…どういう…!」
「不満?」
「い、いいえ…!そういうことじゃ…!」
むしろ、こんな風に──1つ返事で、受け入れられていることに…
嬉しいと感じる自分がいることに、驚いてしまった。
「ならいい。
ちゃんと考えてるよ」
彼のそれはいつもの、無表情のはずなのに。
まっすぐ向けられた目が、逸らせなかった。
まるで決意を表すような……。
また、話の終わりを報せるように、唇が触れる。
「ん……シン……」
なんと、甘いキスだろう?
足の先まで響くように、ピクピクと感じてしまう。
彼のくれる安心感は、他の人もくれたりするのだろうか?
それとも、彼だけなのだろうか?
身を預けられる、というよりかは…
この優しさになら、この身を捧げてもいいと、どうしてか考えてしまう。
きっと、そのせいだ。
言葉を貰って、嬉しいと感じるのは。
嘘じゃないと、伝えてくれてる気がするからだ。
それを、信じたいと、思えてしまうからだ。
「……結奈」
「ん?」
「このまま服着ないならもう一回するけど」
「ん!?」
押し倒されて、ハッとする。
ちゃんと隠してたつもりだけども!
キスしてきたのはそっちなのですけども!
「き、着ます!ちょっと待って…っ!」
「今日はやたらと待てばかりだな。
俺は待てないって言ってんだけど」
「あっ…っ!
やん……シンっ……!」
首筋に顔を埋められて、キュンと子宮が跳ねる。
「……ホントに、誘うのが上手だよな」
「んっ…!」
耳の後ろを、チュッと吸われる。
「……言葉で拒む割に、俺を受け入れる準備が済んでる」
「あ……」
太ももを撫でられ、ソッと足を割られれば、すんなりとそれに従ってしまう。
それがあまりにも無意識で、思わず顔を逸らした。
「……わ、私だって…シンとの…その……す、好き…だから……」
ドキドキしながら、言葉を紡ぐ。
シンは特に何も返さなかった。
チラリと目をやると、いつもの澄まし顔で、言葉の変わりのように唇を一度重ねて、私の頭を撫でた。
「……シャワー浴びてきな」
途端に、カァーッと顔が熱くなる。
もしかして、私汚い!?
「う、うん!行ってきますっ!」
慌てて身体を起こし畳んで置かれていた着替えをガサッと抱えると、浴室へ逃げ込んだ。
少し違うけど…初めて、人に「好き」と伝えた、気がする。
こんなにも胸がドキドキする。
好きって、言われるのも、言うのも、こんなに胸が躍るものなんだ。
じゃあ…あの時好きだと言ったシンも…
今の私と同じように、ドキドキしていたのだろうか?
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