お見合い結婚が嫌なので子作り始めました。

天野 奏

文字の大きさ
上 下
20 / 104

19.指でイカされて、仕返し

しおりを挟む
「あぁぁああん!!あぁ…っ…ああ…っ…………」

  はしたなく口を開け、必死に息を吸い、彼をギュッと抱き寄せ、快感の波を受け止める。

  ビクッ、ビクッと、動きを止めた彼の指を、今度はまるでナカへナカへと引き込もうとするかのように身体が脈打つのが分かる。

  こんなの、初めて……

「…もうイけるようになるとか、キスの時も思ったけど感じやすいな」

「ん……!」

  指が引き抜かれる喪失感が、またキュンと身体を反応させた。

  既にクタッと身体の力が抜けてしまった私は、彼の濡れた指をジッと見つめた。

「はぁ…はぁ…はぁ……」

  あんなに、濡れて…

  さっきのが、イクってこと…

  この人に、今、教えられたの…

  初めて会った、この人に……


「…まぁ、これで次からは……っ」

  なんとか手を伸ばして、彼の身体を引き寄せ、胸に押しつけるように抱き締めた。

  平静を装ってはいるものの、彼もまた先程指を動かしてた分心臓がドクドクと音を上げている。

  肌に張り付く汗も、私の分だけじゃない。

「……何?」

  なんとなく棘のある声。
  でも、それを無視して、私は行動に出た。

「はぁ…はぁ……仕返し、です…」

  額にキスを落とし、反射的に顔を上げる彼の唇に、自分からキスをした。


  静かに瞼を閉じて、一度、触れるだけのキス。


  ……そのはずが、一瞬動きを止めた彼に、逆に押し込まれるようにして枕に押し戻され、深いキスに変わった。

「んんっ!んっ!っぷはぁっ!はっ!さ、澤田さん…?」

「もういい。あと俺のこと澤田って呼ぶな。シンにしろ」

「シン…さん?っあ!」

  足を割るように彼が隙間を埋めたと思いきや、また秘部に何かが押し付けられている。

  でもさっきとは違う。 
  両手は私の手を抑えている。

「さんはいらない。
もう止めないから。
それと…」

  やめない、とはどういう…?

  なんて言葉にする前に、いつの間にか外れていたらしい彼の手がソレを誘導し、既に位置を確定させていた。

「っ…あっ!」

  私の耐えるような表情が気に入ったのか、彼はまたフッと口角を上げて笑った。

  私にはそれが、悪魔のように見えて、嫌な汗が額を流れた。

は、指なんかじゃ比にならないから」


  その時、私は見えていなかった。

  彼がどんな気持ちで、私に触れているか。

  その心の内側を。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

今日の授業は保健体育

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。 その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。 ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々

yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...