113 / 116
26 鏡の中の聖女
4 前世からの繋がり
しおりを挟む 火曜日の朝。
慧一は早めに家を出て、会社の駐車場で峰子を待つことにした。
電話やメールより、直接会って話がしたい。
会社は明日から夏季休業に入る。彼女をデートに誘って、その時に話してもいいのだが、一日でも早く伝えたかった。
峰子は普段、慧一より十五分ほど早く出勤している。今朝も、いつもと同じ時間に彼女は現れた。
慧一は駐車場前の坂道に立ち、歩いてくる彼女をじっと見つめた。
お下げに眼鏡。白いブラウスと紺のタイトスカート。真面目な会社員として、隙のない通勤スタイルだ。
峰子はまだ慧一に気付かない。
トートバッグの持ち手をぎゅっと握りしめ、俯きかげんで歩く彼女は、どこか緊張しているように見える。
かなり近付いてきたところで、峰子が顔を上げた。坂道で待つ慧一を見つけると、たちまち笑顔になる。
「慧一さん、おはようございます!」
元気よく挨拶し、駆け寄ってくる。さっきとは打って変わって、明るい印象だ。
「そんなに慌てるなよ。転ぶぞ」
思わず微笑み、慧一も彼女のほうへと歩き出した。
「体調はよさそうだな」
「はい。あの、絶好調です」
峰子はガッツポーズを作った。ユーモラスな仕草に慧一は目を細め、彼女の顔をあらためて見つめる。
今日も唇が紅い。
よく見ると、メイクもいつもより丁寧にほどこされていた。
慧一は反射的に若い営業マンを思い出すが、すぐに打ち消す。
二人は並んで歩き出した。
「今朝は早いんですね」
「ああ。君に言っておきたいことがあって、待ってたんだ」
「私に?」
峰子が不思議そうな顔で、慧一を見上げる。
「あのな、峰子」
「はい」
「俺、転勤するかもしれん」
「え……」
峰子のパンプスが止まった。
「遠くですか」
「うん」
少し時間が早いと、出勤してくる社員もまばらである。今、ここは二人きりの坂道だった。
静かな空気を震わせ、峰子が訊ねる。
「国内、ですよね」
「……いや」
慧一はイギリス工場の所在地を教えた。
峰子は声を上げそうになったのか、口元を抑える。
「まだ本決まりじゃないけど、多分、行くことになると思う。状況が変わらない限り」
駐車場から会社の正門まで、徒歩五分。
こんな短い距離で伝えるのは、無理があったかな。
慧一は少し後悔するが、こうなっては仕方ない。かえって自分に発破をかけることが出来て幸いだ。と、ポジティブに考える。
立ちすくむ峰子に一歩近付き、昨夜からずっと考えていた言葉を口にした。
「一緒に来ないか」
「……」
彼女は驚きのあまり、ものも言えずに固まっている。瞬きもせず、彼女の周りだけ時が止まったかのよう。
予想を上回る反応だった。
「よく考えて、返事をしてくれ。待ってるから」
慧一は峰子の肩に手を置いてから、先に歩き出した。
正門に着くまでの途中、何度か振り向こうと思った。
だが出来なかった。
峰子がどんな表情でいるのか、確認するのが怖い。昨夜はあれほど意気込んで、この申し込みを計画したのに、いざとなると自信がなくなる。
あんな反応をされると、自分の思いどおりに事を運ぶなど、とても無理な話ではないかと、怯んでしまう。
しかし、慧一は考える。
あんな峰子だから俺は好きになったのだ。惚れてしまったのだ。
もうあとは彼女の判断に任せるしかない。どんな答えでも受け入れよう。
慧一は心を決めると、真っ直ぐに前を向いて門を潜った。
◇ ◇ ◇
峰子はいつのまにか更衣室にいた。
自分のロッカーの前でぼんやり考えている。
(私は、両親……特に母親に対して、一度だけ自分の意思を通した。高校卒業後は就職するという進路選択。学校という枠が苦しくて、中学の頃から、早く外に出て働こうと思っていたから)
念願かなって勤めることが出来たこの会社は、峰子にとって大切な居場所である。そして、就職して最も幸運に思ったのは、滝口慧一と出会えたことだ。
親の言うなりに進学していたら、彼との接点は失われ、一生彼を知らずに過ごしただろう。そんな恐ろしくて悲しい人生、想像したくもない。
ぼんやりと制服に着替え、更衣室を出た。
組合事務所のカウンター内にある自分の席に、無意識に座った。いつもの流れ、いつもどおりの動作。
(何も考えなくても、この場所に、当然のようにたどり着くことが出来る。これが私の安定した日常。さっきまでずっと幸せで、いつまでもこの生活が続くと思っていたのに……)
大切な居場所と、大好きな人。
その二つが離れ離れになるなんて、峰子の考えにまるでなかった。
峰子はデスクに置かれた広報誌を、何となく開いた。ある社員がハネムーンに出かけたという記事に目が留まる。
若い男女が幸せそうに寄り添っている。
背景は外国の風景。
遠い、海の向こうの国……
峰子は海外旅行をしたことが無い。でも、いつか行ってみたいと思う。世界中の博物館や図書館を巡りたいという夢がある。
――そんな一人旅が夢です。
朝礼でのスピーチを思い出す。あの時は、本当にそう思っていた。
一人旅が気楽で、望ましいと。
でも、今は……
峰子は広報誌を閉じると、デスクに突っ伏した。
そろそろ朝の掃除を始めなければ。でも、体が動かない。
頭の中は、あの人のことでいっぱいだ。このところずっとそう。何をしていても、あの人のことが頭に浮かぶ。胸を締め付ける。
ついさっきも、坂道で私を待つ彼を見つけた時の、嬉しさ、幸せな気持ち。
あの人に伝わっただろうか。
一緒に来ないか――
耳に心地よい温かな声。
峰子は顔を上げる。泣きそうだった。
どうして「はい」と言えないのだろう。
自分の意気地のなさに、彼女は再びくじけて顔を伏せてしまった。
慧一は早めに家を出て、会社の駐車場で峰子を待つことにした。
電話やメールより、直接会って話がしたい。
会社は明日から夏季休業に入る。彼女をデートに誘って、その時に話してもいいのだが、一日でも早く伝えたかった。
峰子は普段、慧一より十五分ほど早く出勤している。今朝も、いつもと同じ時間に彼女は現れた。
慧一は駐車場前の坂道に立ち、歩いてくる彼女をじっと見つめた。
お下げに眼鏡。白いブラウスと紺のタイトスカート。真面目な会社員として、隙のない通勤スタイルだ。
峰子はまだ慧一に気付かない。
トートバッグの持ち手をぎゅっと握りしめ、俯きかげんで歩く彼女は、どこか緊張しているように見える。
かなり近付いてきたところで、峰子が顔を上げた。坂道で待つ慧一を見つけると、たちまち笑顔になる。
「慧一さん、おはようございます!」
元気よく挨拶し、駆け寄ってくる。さっきとは打って変わって、明るい印象だ。
「そんなに慌てるなよ。転ぶぞ」
思わず微笑み、慧一も彼女のほうへと歩き出した。
「体調はよさそうだな」
「はい。あの、絶好調です」
峰子はガッツポーズを作った。ユーモラスな仕草に慧一は目を細め、彼女の顔をあらためて見つめる。
今日も唇が紅い。
よく見ると、メイクもいつもより丁寧にほどこされていた。
慧一は反射的に若い営業マンを思い出すが、すぐに打ち消す。
二人は並んで歩き出した。
「今朝は早いんですね」
「ああ。君に言っておきたいことがあって、待ってたんだ」
「私に?」
峰子が不思議そうな顔で、慧一を見上げる。
「あのな、峰子」
「はい」
「俺、転勤するかもしれん」
「え……」
峰子のパンプスが止まった。
「遠くですか」
「うん」
少し時間が早いと、出勤してくる社員もまばらである。今、ここは二人きりの坂道だった。
静かな空気を震わせ、峰子が訊ねる。
「国内、ですよね」
「……いや」
慧一はイギリス工場の所在地を教えた。
峰子は声を上げそうになったのか、口元を抑える。
「まだ本決まりじゃないけど、多分、行くことになると思う。状況が変わらない限り」
駐車場から会社の正門まで、徒歩五分。
こんな短い距離で伝えるのは、無理があったかな。
慧一は少し後悔するが、こうなっては仕方ない。かえって自分に発破をかけることが出来て幸いだ。と、ポジティブに考える。
立ちすくむ峰子に一歩近付き、昨夜からずっと考えていた言葉を口にした。
「一緒に来ないか」
「……」
彼女は驚きのあまり、ものも言えずに固まっている。瞬きもせず、彼女の周りだけ時が止まったかのよう。
予想を上回る反応だった。
「よく考えて、返事をしてくれ。待ってるから」
慧一は峰子の肩に手を置いてから、先に歩き出した。
正門に着くまでの途中、何度か振り向こうと思った。
だが出来なかった。
峰子がどんな表情でいるのか、確認するのが怖い。昨夜はあれほど意気込んで、この申し込みを計画したのに、いざとなると自信がなくなる。
あんな反応をされると、自分の思いどおりに事を運ぶなど、とても無理な話ではないかと、怯んでしまう。
しかし、慧一は考える。
あんな峰子だから俺は好きになったのだ。惚れてしまったのだ。
もうあとは彼女の判断に任せるしかない。どんな答えでも受け入れよう。
慧一は心を決めると、真っ直ぐに前を向いて門を潜った。
◇ ◇ ◇
峰子はいつのまにか更衣室にいた。
自分のロッカーの前でぼんやり考えている。
(私は、両親……特に母親に対して、一度だけ自分の意思を通した。高校卒業後は就職するという進路選択。学校という枠が苦しくて、中学の頃から、早く外に出て働こうと思っていたから)
念願かなって勤めることが出来たこの会社は、峰子にとって大切な居場所である。そして、就職して最も幸運に思ったのは、滝口慧一と出会えたことだ。
親の言うなりに進学していたら、彼との接点は失われ、一生彼を知らずに過ごしただろう。そんな恐ろしくて悲しい人生、想像したくもない。
ぼんやりと制服に着替え、更衣室を出た。
組合事務所のカウンター内にある自分の席に、無意識に座った。いつもの流れ、いつもどおりの動作。
(何も考えなくても、この場所に、当然のようにたどり着くことが出来る。これが私の安定した日常。さっきまでずっと幸せで、いつまでもこの生活が続くと思っていたのに……)
大切な居場所と、大好きな人。
その二つが離れ離れになるなんて、峰子の考えにまるでなかった。
峰子はデスクに置かれた広報誌を、何となく開いた。ある社員がハネムーンに出かけたという記事に目が留まる。
若い男女が幸せそうに寄り添っている。
背景は外国の風景。
遠い、海の向こうの国……
峰子は海外旅行をしたことが無い。でも、いつか行ってみたいと思う。世界中の博物館や図書館を巡りたいという夢がある。
――そんな一人旅が夢です。
朝礼でのスピーチを思い出す。あの時は、本当にそう思っていた。
一人旅が気楽で、望ましいと。
でも、今は……
峰子は広報誌を閉じると、デスクに突っ伏した。
そろそろ朝の掃除を始めなければ。でも、体が動かない。
頭の中は、あの人のことでいっぱいだ。このところずっとそう。何をしていても、あの人のことが頭に浮かぶ。胸を締め付ける。
ついさっきも、坂道で私を待つ彼を見つけた時の、嬉しさ、幸せな気持ち。
あの人に伝わっただろうか。
一緒に来ないか――
耳に心地よい温かな声。
峰子は顔を上げる。泣きそうだった。
どうして「はい」と言えないのだろう。
自分の意気地のなさに、彼女は再びくじけて顔を伏せてしまった。
10
お気に入りに追加
486
あなたにおすすめの小説
愛されたくて悪役令嬢になりました ~前世も今もあなただけです~
miyoko
恋愛
前世で大地震に巻き込まれて、本当はおじいちゃんと一緒に天国へ行くはずだった真理。そこに天国でお仕事中?という色々と規格外の真理のおばあちゃんが現れて、真理は、おばあちゃんから素敵な恋をしてねとチャンスをもらうことに。その場所がなんと、両親が作った乙女ゲームの世界!そこには真理の大好きなアーサー様がいるのだけど、モブキャラのアーサー様の情報は少なくて、いつも悪役令嬢のそばにいるってことしか分からない。そこであえて悪役令嬢に転生することにした真理ことマリーは、十五年間そのことをすっかり忘れて悪役令嬢まっしぐら?前世では体が不自由だったせいか……健康な体を手に入れたマリー(真理)はカエルを捕まえたり、令嬢らしからぬ一面もあって……。明日はデビュタントなのに……。いい加減、思い出しなさい!しびれを切らしたおばあちゃんが・思い出させてくれたけど、間に合うのかしら……。
※初めての作品です。設定ゆるく、誤字脱字もあると思います。気にいっていただけたらポチッと投票頂けると嬉しいですm(_ _)m

モブはモブらしく生きたいのですっ!
このの
恋愛
公爵令嬢のローゼリアはある日前世の記憶を思い出す
そして自分は友人が好きだった乙女ゲームのたった一文しか出てこないモブだと知る!
「私は死にたくない!そして、ヒロインちゃんの恋愛を影から見ていたい!」
死亡フラグを無事折って、身分、容姿を隠し、学園に行こう!
そんなモブライフをするはずが…?
「あれ?攻略対象者の皆様、ナゼ私の所に?」
ご都合主義です。初めての投稿なので、修正バンバンします!
感想めっちゃ募集中です!
他の作品も是非見てね!
捨てた騎士と拾った魔術師
吉野屋
恋愛
貴族の庶子であるミリアムは、前世持ちである。冷遇されていたが政略でおっさん貴族の後妻落ちになる事を懸念して逃げ出した。実家では隠していたが、魔力にギフトと生活能力はあるので、王都に行き暮らす。優しくて美しい夫も出来て幸せな生活をしていたが、夫の兄の死で伯爵家を継いだ夫に捨てられてしまう。その後、王都に来る前に出会った男(その時は鳥だった)に再会して国を左右する陰謀に巻き込まれていく。

ヒロイン気質がゼロなので攻略はお断りします! ~塩対応しているのに何で好感度が上がるんですか?!~
浅海 景
恋愛
幼い頃に誘拐されたことがきっかけで、サーシャは自分の前世を思い出す。その知識によりこの世界が乙女ゲームの舞台で、自分がヒロイン役である可能性に思い至ってしまう。貴族のしきたりなんて面倒くさいし、侍女として働くほうがよっぽど楽しいと思うサーシャは平穏な未来を手にいれるため、攻略対象たちと距離を取ろうとするのだが、彼らは何故かサーシャに興味を持ち関わろうとしてくるのだ。
「これってゲームの強制力?!」
周囲の人間関係をハッピーエンドに収めつつ、普通の生活を手に入れようとするヒロイン気質ゼロのサーシャが奮闘する物語。
※2024.8.4 おまけ②とおまけ③を追加しました。

神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!
カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。
前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。
全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!

【完結】人生2回目の少女は、年上騎士団長から逃げられない
櫻野くるみ
恋愛
伯爵家の長女、エミリアは前世の記憶を持つ転生者だった。
手のかからない赤ちゃんとして可愛がられたが、前世の記憶を活かし類稀なる才能を見せ、まわりを驚かせていた。
大人びた子供だと思われていた5歳の時、18歳の騎士ダニエルと出会う。
成り行きで、父の死を悔やんでいる彼を慰めてみたら、うっかり気に入られてしまったようで?
歳の差13歳、未来の騎士団長候補は執着と溺愛が凄かった!
出世するたびにアプローチを繰り返す一途なダニエルと、年齢差を理由に断り続けながらも離れられないエミリア。
騎士団副団長になり、団長までもう少しのところで訪れる愛の試練。乗り越えたダニエルは、いよいよエミリアと結ばれる?
5歳で出会ってからエミリアが年頃になり、逃げられないまま騎士団長のお嫁さんになるお話。
ハッピーエンドです。
完結しています。
小説家になろう様にも投稿していて、そちらでは少し修正しています。

せっかく転生したのにモブにすらなれない……はずが溺愛ルートなんて信じられません
嘉月
恋愛
隣国の貴族令嬢である主人公は交換留学生としてやってきた学園でイケメン達と恋に落ちていく。
人気の乙女ゲーム「秘密のエルドラド」のメイン攻略キャラは王立学園の生徒会長にして王弟、氷の殿下こと、クライブ・フォン・ガウンデール。
転生したのはそのゲームの世界なのに……私はモブですらないらしい。
せめて学園の生徒1くらいにはなりたかったけど、どうしようもないので地に足つけてしっかり生きていくつもりです。
少しだけ改題しました。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。

クラヴィスの華〜BADエンドが確定している乙女ゲー世界のモブに転生した私が攻略対象から溺愛されているワケ〜
アルト
恋愛
たった一つのトゥルーエンドを除き、どの攻略ルートであってもBADエンドが確定している乙女ゲーム「クラヴィスの華」。
そのゲームの本編にて、攻略対象である王子殿下の婚約者であった公爵令嬢に主人公は転生をしてしまう。
とは言っても、王子殿下の婚約者とはいえ、「クラヴィスの華」では冒頭付近に婚約を破棄され、グラフィックは勿論、声すら割り当てられておらず、名前だけ登場するというモブの中のモブとも言えるご令嬢。
主人公は、己の不幸フラグを叩き折りつつ、BADエンドしかない未来を変えるべく頑張っていたのだが、何故か次第に雲行きが怪しくなって行き────?
「────婚約破棄? 何故俺がお前との婚約を破棄しなきゃいけないんだ? ああ、そうだ。この肩書きも煩わしいな。いっそもう式をあげてしまおうか。ああ、心配はいらない。必要な事は俺が全て────」
「…………(わ、私はどこで間違っちゃったんだろうか)」
これは、どうにかして己の悲惨な末路を変えたい主人公による生存戦略転生記である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる