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01 小説の始まりと出会い
4 騎士団長弟は優しい?2
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「魔女には稀に、前世の記憶を持って生まれる者がいることは、ローラント様もご存知でしょう? 私がそれなんです」
リズも生まれた瞬間から、前世の記憶を持っていた。成長とともに前世の記憶もはっきりと思い出せるようになり、今では必要な情報は全て把握している。
「ならば逃げる必要もなかったでしょう。あなた様は、誰もが羨む結婚をするのですから」
「どの人生でも同じ人と結婚するのは、もう飽きました。たまには、違う人生を歩んでみたかったんです」
それを冗談と受け取った様子のローラントは「王太子殿下の愛がご負担になった時は、いつでもお呼びください」と片目を閉じる。
「あら。それなら今からでも、逃がしてくれませんか?」
「残念ながら、ここでは無理ですね。俺にも準備がありますから」
「まるで、逃亡についてきてくれるような口ぶりですね」
「聖女様には、従者の一人も必要でしょう。まずはメルヒオール殿を乗りこなせるよう、練習からお願いします」
ローラントはそれから、村の魔女達との別れをする時間を与えてくれた。
皆、リズが王太子妃になると聞いて喜んでくれたが、リズの胸はちくりと痛む。
なぜならリズ自身は、王太子妃になどなれないことを知っているから。
前世のリズは、日本人の大学生だった。その時に読んでいたのが、この世界を舞台にした小説『鏡の中の聖女』。
ドルレーツ王国建国時に活躍した聖女と大魔術師は、互いに愛し合い来世でも結ばれることを願った。
大魔術師は、何度でもドルレーツ王国の王太子に生まれ変わり、聖女の生まれ変わりを見つけ出すと約束する。
そして、互いに前世の伴侶であることを証明するために、『前世を映す鏡』を作った。
二人は何度も出会い、鏡を使って前世の伴侶だと証明し、何世にも渡り愛を育むというストーリーだ。
小説のヒロインに転生したのだと知った時のリズは、幸せな未来が待っていることに胸を躍らせたが、それも一瞬だけのこと。
すぐに自分の現状に気がつき、絶望へと変わった。
なぜならリズの前世は『王太子の伴侶』ではなく、『日本人』なのだから。
お告げもあったとおり、リズの魂は聖女だ。しかし、日本人として生きた記憶があるので、王太子と結婚していたのはその前、前前世とでも呼ぶべきか。
『前世を映す鏡』は文字通り、前世しか映せないことはすでに調べてある。いくら王太子と、何世にも渡り愛し合ってきた仲だとしても、前世で出会っていないのだから、前世を映す鏡には映らない。
そうなった場合、リズはどうなってしまうのか。聖女の名を騙った悪い魔女だと、人々は思うだろう。
罪を犯した魔女の末路は、『火あぶり』と決まっている。
きっと『悪魔の力を使ってお告げを捻じ曲げ、王太子をたぶらかした』などという罪が着せられるのだろう。魔女にそんな力はないというのに。
火あぶりの刑だけは避けたい。そう切に願ったリズは、母とともにこれまで情報を集めて準備を進めてきた。
けれど今日になって、元々身体の弱い母は、魔力の減少期の影響で体調を崩してしまった。奇しくもリズは、小説と同じように薬作りに専念しなければならなかったのだ。
母は、ストーリーが始まる前に逃げることを提案していたが、騎士達が到着した時にリズがいないと、仲間が隠したと思われてしまう。魔女は常に言いがかりをつけられては罰せられるので、皆を巻き込むことだけはしたくない。リズが一人で逃げ出すところを騎士団に見せなければならなかったが、残念ながら逃亡計画は失敗に終わってしまった。
結局、物語の強制力には抗えないのかもしれないと、リズは不安になり始める。
(けれど、騎士団長との出会いは大きく変わったわ。影の薄かったローラントとも、少し仲良くなれたし)
いくら小説の中とはいえ、不自然な形でストーリーどおりには進まないのかもしれない。
ならば、できることはまだまだあるはずだ。
魔女達との挨拶を終えたリズは、そのままローラントに抱えられて、馬車へと乗せられた。メルヒオールもあとに続いて、穂先でジャンプして馬車へ乗り込む。
それを確認したローラントは「それでは宮殿へ到着するまで、しばしご辛抱ください」と言って馬車の扉を閉めようとしたので、リズは尋ねた。
「ローラント様は、一緒に乗らないのですか?」
「残念ですが、俺は事後処理をしなければなりませんので、宮殿までの護衛は副団長がおこないます」
普通は、娘一人を迎えに行き宮殿まで護衛する任務に『事後処理』などという作業は発生しないだろう。
リズが罠を仕掛けたせいで、余計な仕事が増えてしまったようだ。
「あの……、罠を仕掛けてごめんなさい。私も必死だったもので……」
リズが仕掛けた罠は、命の危険があるほどのものではない。悪霊っぽい人形が木の陰から飛び出してきたり、潰すとくしゃみが止まらなくなる実が道にばら撒かれていたり、害はないが触りたくない虫が頭上から降ってきたりと、危険は少ないが嫌になる罠ばかりだった。
負傷者は出ていないはずだが、相当に騎士団をイラつかせたことだろう。
「お気になさらず。皆も、良い訓練となったことでしょう」
嫌がらせを何時間も受け続けたのだから、文句の一つも言える立場だが、ローラントはリズを責めるつもりはないらしい。
「ローラント様は、優しいんですね」
「リズ様は聖女の魂をお持ちですから、当然です。それに、いずれはリズ様の従者となるかもしれませんしね」
(ローラントは本気で、私を逃がしてくれるつもりなのかな……)
リズも生まれた瞬間から、前世の記憶を持っていた。成長とともに前世の記憶もはっきりと思い出せるようになり、今では必要な情報は全て把握している。
「ならば逃げる必要もなかったでしょう。あなた様は、誰もが羨む結婚をするのですから」
「どの人生でも同じ人と結婚するのは、もう飽きました。たまには、違う人生を歩んでみたかったんです」
それを冗談と受け取った様子のローラントは「王太子殿下の愛がご負担になった時は、いつでもお呼びください」と片目を閉じる。
「あら。それなら今からでも、逃がしてくれませんか?」
「残念ながら、ここでは無理ですね。俺にも準備がありますから」
「まるで、逃亡についてきてくれるような口ぶりですね」
「聖女様には、従者の一人も必要でしょう。まずはメルヒオール殿を乗りこなせるよう、練習からお願いします」
ローラントはそれから、村の魔女達との別れをする時間を与えてくれた。
皆、リズが王太子妃になると聞いて喜んでくれたが、リズの胸はちくりと痛む。
なぜならリズ自身は、王太子妃になどなれないことを知っているから。
前世のリズは、日本人の大学生だった。その時に読んでいたのが、この世界を舞台にした小説『鏡の中の聖女』。
ドルレーツ王国建国時に活躍した聖女と大魔術師は、互いに愛し合い来世でも結ばれることを願った。
大魔術師は、何度でもドルレーツ王国の王太子に生まれ変わり、聖女の生まれ変わりを見つけ出すと約束する。
そして、互いに前世の伴侶であることを証明するために、『前世を映す鏡』を作った。
二人は何度も出会い、鏡を使って前世の伴侶だと証明し、何世にも渡り愛を育むというストーリーだ。
小説のヒロインに転生したのだと知った時のリズは、幸せな未来が待っていることに胸を躍らせたが、それも一瞬だけのこと。
すぐに自分の現状に気がつき、絶望へと変わった。
なぜならリズの前世は『王太子の伴侶』ではなく、『日本人』なのだから。
お告げもあったとおり、リズの魂は聖女だ。しかし、日本人として生きた記憶があるので、王太子と結婚していたのはその前、前前世とでも呼ぶべきか。
『前世を映す鏡』は文字通り、前世しか映せないことはすでに調べてある。いくら王太子と、何世にも渡り愛し合ってきた仲だとしても、前世で出会っていないのだから、前世を映す鏡には映らない。
そうなった場合、リズはどうなってしまうのか。聖女の名を騙った悪い魔女だと、人々は思うだろう。
罪を犯した魔女の末路は、『火あぶり』と決まっている。
きっと『悪魔の力を使ってお告げを捻じ曲げ、王太子をたぶらかした』などという罪が着せられるのだろう。魔女にそんな力はないというのに。
火あぶりの刑だけは避けたい。そう切に願ったリズは、母とともにこれまで情報を集めて準備を進めてきた。
けれど今日になって、元々身体の弱い母は、魔力の減少期の影響で体調を崩してしまった。奇しくもリズは、小説と同じように薬作りに専念しなければならなかったのだ。
母は、ストーリーが始まる前に逃げることを提案していたが、騎士達が到着した時にリズがいないと、仲間が隠したと思われてしまう。魔女は常に言いがかりをつけられては罰せられるので、皆を巻き込むことだけはしたくない。リズが一人で逃げ出すところを騎士団に見せなければならなかったが、残念ながら逃亡計画は失敗に終わってしまった。
結局、物語の強制力には抗えないのかもしれないと、リズは不安になり始める。
(けれど、騎士団長との出会いは大きく変わったわ。影の薄かったローラントとも、少し仲良くなれたし)
いくら小説の中とはいえ、不自然な形でストーリーどおりには進まないのかもしれない。
ならば、できることはまだまだあるはずだ。
魔女達との挨拶を終えたリズは、そのままローラントに抱えられて、馬車へと乗せられた。メルヒオールもあとに続いて、穂先でジャンプして馬車へ乗り込む。
それを確認したローラントは「それでは宮殿へ到着するまで、しばしご辛抱ください」と言って馬車の扉を閉めようとしたので、リズは尋ねた。
「ローラント様は、一緒に乗らないのですか?」
「残念ですが、俺は事後処理をしなければなりませんので、宮殿までの護衛は副団長がおこないます」
普通は、娘一人を迎えに行き宮殿まで護衛する任務に『事後処理』などという作業は発生しないだろう。
リズが罠を仕掛けたせいで、余計な仕事が増えてしまったようだ。
「あの……、罠を仕掛けてごめんなさい。私も必死だったもので……」
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負傷者は出ていないはずだが、相当に騎士団をイラつかせたことだろう。
「お気になさらず。皆も、良い訓練となったことでしょう」
嫌がらせを何時間も受け続けたのだから、文句の一つも言える立場だが、ローラントはリズを責めるつもりはないらしい。
「ローラント様は、優しいんですね」
「リズ様は聖女の魂をお持ちですから、当然です。それに、いずれはリズ様の従者となるかもしれませんしね」
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