春を尋ねて 春を見ず

今村千尋、二十歳と、ひと回り歳の離れた恋人、後藤龍一。二人は龍一のアパートで暮らす仲だが、その関係は不安定なものだった。
 千尋を手元に置きながら千尋とは別の伴侶を持つ龍一。その存在を知りながら、棄てられないよう、龍一に言われるまま他の男に身体を開く千尋。そんなある日、龍一が突然姿を消す。
龍一の不在を埋めるように現れたのは、千尋が住んでいるアパートの大家、岡本芳春だった。芳春との出会いで千尋の生活は一変する。
 
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