異世界最強職「管理人」の旅 ~〈生ける調味料〉娘を弟子にしました~

綾瀬文蔵

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第6話 一鍋入魂

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 おれは少々派手にやりすぎたようだ。
 城門を入ってきた者、出て行こうとしている者が皆、足を止めておれたちを見ていた。

 おれの周囲には、傭兵たちが気を失って転がっている。
 足元には「八月軒」の肥満体がのびている。

 城門を警護している兵士たちも、どうしたものかという顔で、こちらを見ていた。

 私闘ならば、口をはさむことはない、放っておこう。
 だが、あそこに倒れているのは町の名士、「八月軒」の主人じゃないか?
 えー、どうすりゃいいんだよ?

 そんな顔をおれに向けている。

 こんなときは、さっさとその場を立ち去るに限る。
 おれはエラを促して歩き出そうとしたが、振り返るとわが弟子の姿はなかった。

 あれ?
 まさか、このわずかなスキに、あの〈生ける調味料リヴィングシーズニング〉は誰かにさらわれた?

 チャリン、チャリン。

 何だ?
 おれはキョロキョロとあたりを見回した。

 あ、いました、いました。
 鉄のカブトを逆さに持って、ハーフエルフは見物の間を回っていた。
 彼女が手にしたカブトへ見物たちが、チャリン、チャリン、と銅貨を投げ込んでいた。

 あんなカブトをどこから持ってきたんだろう、と思ったら、のびている傭兵の一人から奪い取ったようだ。
 傭兵の一人がハゲ散らかした頭を風にさらしている。
 かわいそうに。
 あいつはハゲ隠しでカブトをかぶっていたのに。
 うちの弟子ったら容赦がない。

「皆さま、ごらんになりました? わが師匠のあざやかな手並み! 八人の屈強な傭兵たちを、息をのむ間もなく、バッタバッタとなぎ倒したところ! これぞ天下無双をうたわれた武芸者ヨーゼフ・キーファーでございます。おうちに帰られたらご家族の方、また、お仕事場では同僚の方に、今日キーファーを見た、とんでもない強さであった、とお話しいただければ幸甚でございます。キーファーは今後とも一層の精進に励む所存でございますので、今の手わざに感心された方はぜひ、こちらにお心づけをお願いいたします」

 何やってんだ、あいつ?
 誰だよ、天下無双のヨーゼフ・キーファーって?

 ん? ヨーゼフ・キーファー?
 あ、おれじゃねえか。
 さっき、そう決めたんだった。

「おい、エラ! 何してんだ、おまえ?」
「決まってるじゃないですか、師匠。見物料を徴収してるんですよ。こんなスゴイの、タダで見せてどうするんです!」

 なぜかおれが叱られた。
 エラが駆け戻ってきた。カブトの中をおれに見せてくる。三分の一くらい銅貨がたまっている。
 一週間分の宿代くらいにはなりそうだ。

 エラは得意げに、おれを見上げた。
 ほめてほしそうだ。

 いやあ、金ならいくらでもひねり出せるんだって。
 とはいえ、そんなことは教えられない。
 まいったなあ。

 おれはため息をついて、しかたなくエラの頭を撫でた。

「ね、この弟子はなかなか役に立つでしょう? コネチだけではないのです」
「そうだな。だが、今はとにかく先を急がないと」

 おれはエラが集めた金を、その場でひねり出した財布に入れて彼女に持たせた。

「この金はおまえが持っておけ」
「いいんですか?」

「おまえが稼いだ金だからな。おれはただ、こいつらをブン殴っただけだ」
「えへへへ、じゃ、遠慮なくいただきまーす。結構、儲かるんですね。予想以上です。こんなことなら二年もパンを捏ねてるんじゃなかった。そうだ、師匠、いいこと思いつきましたよ。これから道々、強そうなやつを見つけたら、端からブン殴って行きましょうよ。そのたびにこれぐらい稼げれば、あっという間に鋳掛屋なんかやめられますよ」

「怖いこと言うなあ。おまえみたいのを野に放っちゃいけなかったかもしれない。ずっと地下室に閉じ込めておいた方が、世の中は平和だな」

 おれたちは怯えと称賛の入り混じった視線を浴びながら、城門を通り抜けようとした。

「いずこへ参られるご予定か、キーファー殿?」

 城門の警護兵がおれの前に立ちふさがった。
 何だ、捕まえるつもりか、と思ったが、どうも口調がおかしい。
 キーファー殿?
 鋳掛屋を呼ぶ言い方じゃない。

「あの、こちらの鍋はたいがい直してしましましたので、今度は隣の町へ河岸を変えようと思いまして……」
「これはこれは、身分を隠しての修行旅でございますな。いやいや、さきほどのあれを見せてしまってはもう、隠せるものではございませんよ。天下に名だたる武芸者でいらっしゃるキーファー殿を、黙ってこの門を通らせたとあっては、私が上司に叱られてしまいます」
「はあ?」

 もう一人、警護兵が現れた。そいつは手に、高そうな羊皮紙と羽ペンを持っていた。

「ほら、キーファー殿、こちらをご覧いただけますかな」

 警護兵は城門の壁を指差した。
 兵士が言う方を見ると、石を積んだ壁を平らに磨いて、そこに何枚も羊皮紙が貼り付けてあった。
 古いのも新しいのもあるが、どれにも大きく人の署名が記されていた。

「これらはすべて、当地を訪れた有名人に書いていただいたものでございます。古くは常勝将軍クローゼから、最近では赤毛の英雄王アベル三世王様。歌姫ビルギットのもございます。変わったところでは、しゃべる牝牛セリアなんてのも。ここにぜひ天下無双のキーファー殿の一枚も飾らせていただきたいのです。よろしくお願いいたします」

「へー、スゴイじゃないですか、師匠。ここに名前を残せば、史上最も有名な鋳掛屋ですよ」

 エラが隣でピョンピョンはねた。
 興奮の仕方として「はねる」のはべつに変じゃない。
 ただ、エラの場合、はねるたびに、煙幕でも張ろうとしているみたいに、小麦粉が舞い散るのである。

「お弟子さんもこうおっしゃっていますし、天下に名だたる武芸者のキーファー先生の署名がいただけないとあっては、この町の名折れでございますよ」

 何言ってんだ、である。
 天下に名だたる武芸者ヨーゼフ・キーファーなんて存在しない。

 名前を決めたこと自体、ついさっき。
 キーファー君が人を殴ったのは今が初めてだ。
 エラがそれっぽいことを言うから、警護兵の方も「一応、有名人らしいし、もらっておいて損はないんじゃね?」的に近寄ってきただけである。

「いえいえ、ただの鋳掛屋でございますので」

 と通り抜けようとすると、警護兵がおれの袖をつかんで引き止めた。
 それでも強引に進もうとしたら、低スペック脳を誇るわが弟子が腰にしがみついてきた。

「チャンスですよ、師匠。これを逃す手はないですよ」

 いったい何のチャンスだよ?

 警護兵は、おれが腕を振ると、すぐに袖を離した。
 しつこくつかんでおれを怒らせてはまずいと思ったのだろう。

 しかし、エラは何度ふりほどこうとしても、しつこく腕を離さなかった。
 前へ進めば、そのままずるずると引きずられてくる。
 このまま国境まで引きずって行くわけにもいかない。

「わかったよ。書けばいいんだろ、書けば」

 それを聞いて、警護兵がとんできた。

「ああ、これはこれは。誠にありがとうございます。ささ、こちらへ。こちらのテーブルでお書きください」

 おれは無理やりテーブルにつかされ、手に羽ペンを握らされた。
 しかたがないので、サササッとサインした。

   ヨーゼフ・キーファー

 生まれて初めて書く名前だ。ずいぶんとヘタクソだった。

「ありがとうございます。ただ、一つだけお願いさせていただきたいことがございまして……」
「何です、兵隊さん? 名前は書いたじゃありませんか」

「はあ、お名前に何か一言書き添えていただきますと、また一段とその方らしさが出ると申しますか、何と言いますか――」

 壁の署名を見ると、たしかにみんな、一言書き添えてあった。

「愛こそすべて。グース大司教」
「龍昇飛天 ユング将軍」
「一ギルを笑う者は一ギルに泣く。 毛皮商トドロフ」

「はあ、なるほどねえ……」

「師匠も何かカッコいいのを、バチッと決めてくださいよ」

 カッコいいのねえ……。
 管理人の心得って何だっけ?
 管理マニュアルの表紙には「すべてはオーナー様のために」と書いてあるが、アレだっけ?
 なんか違うような気がする。

 それにおれは今、鋳掛屋なのだ。
 エラのせいでカン違いされているが武芸者などではない。
 断じてない!
 
 が、状況は複雑だった。
 今のおれを厳密に言うなら、「鋳掛屋のふりをしている武芸者と勘違いされている鋳掛屋のふりをしている管理人」だった。

 ブレては良くない。
 ここで日和って「武芸者」なんてことにしてしまうと、きっと後から面倒なことになるに違いないんだ。
 つまり、ここは「鋳掛屋」で押し通すべきだろう。

 おれは鋳掛屋らしい一言を残すことにした。

   一鍋入魂 ヨーゼフ・キーファー

「?」
 右にいた警護兵が、羊皮紙を覗き込んで首をかしげた。

「?」
 左にいた警護兵は、おれの一言を見るなり、顎を撫でて天井を見上げた。

「深ーい! 深いです、師匠! 感動しました!」
 エラは素っ頓狂な声をあげた。
 彼女は目に星を浮かべて身体を震わせていた。どうやら本気で感動しているらしい。

 たちまち右の警護兵が同調する。
「うむ、なかなかに深いですな」

 左のも合わせてくるからおそろしい。
「これほど含蓄のあるお言葉をいただけるとは!」

 もしかしたら、オツムが弱いのはわが弟子ばかりではなく、この町の住民は全員そうなのかもしれないと心配になってきた。

 とにかく、これでどうにかおれは解放された。
 警護兵たちは上機嫌で、おれたちを城外へ見送ってくれた。

 門外には丘陵地帯が広がっていた。
 遠くに黒い森が見える。その先に山地がある。
 オトランのダーゲンは、その山を越えた向こうだ。

 ここから国境まで急がなくてはならない。
 先を急ぐ旅だということもあるが、「八月軒」の主人はきっとこれくらいではあきらめないに違いないからだ。
 あの店の今までの繁盛は、全部とは言わないまでも、大部分がエラの特殊能力によるものだったのだ。
 それがなくなってしまったら、せっかく積み上げてきた評判も地に落ちるだろう。店は廃業まで追い込まれてもおかしくない。

 あの主人は全財産をはたいても、強力な追手をかけてくるだろう。
 まずは国境までが勝負になるはず。
 さすがに隣国に入ってしまえば、「八月軒」も自由には動けなくなる。

 おれは足を速めた。エラも粉を撒き散らかしながらついてくる。

 そのおれたちをパカパカと追ってくる馬の足音があった。
 追手としちゃ、いくらなんでも早すぎるだろ?
「八月軒」はまだ城門のところでオネンネしてるのに――と振り返ると、おれたちを追いかけているのはロバだった。
 ロバの背中には小太りの中年男が乗っかっている。

「ちょっと! ちょっと! お待ちくだされ」
 男はロバの背中から振り落とされそうになりながら追いかけてきた。

 嫌な予感しかしない。
 もちろん、標準装備能力の範囲内で走っても、男を振り切ることは簡単だ。
 エラを担いだって逃げ切れるだろう。

 だが、そんな常人離れしたところを、エラに見せるわけにはいかないのだ。

 おれはあきらめて、足を止めた。

「何ですかね、師匠?」
「どうせ、ロクでもない話だよ」
「あら、投げやりですねー。もっとポジティブにいきましょうよ」
「ヤダよ。おまえみたいにお気楽になりたくないよ」
「いいじゃないですか。めんどくさかったら、またブン殴っちゃえばいいんですよ」

 そんなことを話しているうちに、ロバの男はおれたちに追いついた。転げ落ちるようにロバから降りてきた。

「あいや、しばらく、しばらくぅー。トン!トトン!トントン!」

 何だろう。本当にめんどくさそうだ。ブン殴って逃げちゃおうかな……。

「おもしろーい。オジサン、もう一回やって」
 エラは手を打って、喜んでいた。

「お、面白かったかい、お嬢ちゃん。もう一回だね、大サービスだよ。ウォッホン! あいや、しばらく、しばらくぅー。トン!トトン!トントン!」

「おもしろーい、もいっかい、もいっかい!」

「お嬢ちゃんも通だねえ。よおーし、オジサン、もう一回がんばっちゃおうかなア。あいや、しばらく、しばらくぅー。トン!トトン!トントン!」

「おもしろーい――」
「おいおい、いいかげんにしなさいよ。こういう人をのせると際限がないんだから」エラを説教すると、おれはロバの男へ向き直った。「あなたもいい大人なんだから、こんな子どもにつきあってどうするんです?」

「いやー、これは面目ない」
 ロバの男は頭を掻いた。人なつこい笑顔。まあ、悪い人間ではなさそうだ。

「キーファー殿、しばしお待ちくだされ。わが殿が貴殿に茶を一杯馳走したいと申しておる。いかがでござろう、招待をお受けいただけるかな?」

「へー、お茶の招待だって。受けましょうよ、師匠。面白そうですよ」

「嫌だよ。急いでるんだからさ。おまえ、自分が追われているって自覚がないだろ?」
「へ?」

 おいおい、本当に自覚がなかったのか!

「すみません。お誘いいただいて大変ありがたいんですが、先を急いでおりますんで失礼させていただきます。またどこかで見かけましたら誘ってやっておくんなさい」

 おれはロバ男に頭を下げて、また歩き出した。

「先を急がれる旅とは存ぜず、これは申し訳ないことでござった。今日の泊りはノイヴィートでござろうか? それでは、そこまでご一緒させていただくというのはどうかな?」

 ロバ男はロバの手綱を取って、おれと肩を並べて歩き出した。
 エラはロバの首を撫でながら歩いていた。ちらちらとロバ男の方をうかがっている。きっとロバに乗せてもらいたいのだろう。
 おまえは幼児か?

「まあ、それはかまいませんが――お殿様はどちらに?」

「うむ。ほら、あそこに。じきに追いつきますぞ」

 ロバ男が指差した方を振り返ると、灰色の痩せ馬が近づいてくるのが見えた。
 痩せ馬にまたがっているのは、総身を大鎧で包んだ騎士だった。
 近づいてくるにつれて、ガチャガチャと金属のぶつかり合う音が聞こえてきた。

 おれは呆れかえった。
 こんな陽射しの中、あんな物を着込んでいるのは正気の沙汰じゃない。
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