86 / 149
BACK TO THE OCEAN Chapter1
第14章 新たなる地を目指して【1】
しおりを挟む
荒野の地を、僕はバイクに乗って走っていた。
時間としては昼下がりといったところか、太陽が頭上でさんさんと輝いており、空は青々として雲も少なく、まさにツーリングにはうってつけの気候であった。
ついこの前までの僕は、バイクに乗る際、ルーナの腰にしがみ付いているのがやっとで、運転なんてとてもできるような状態では無かったのだけど、しかしルーナからの、射撃の時と同じように、鬼のようなバイク教習を受けたことにより、一週間後にはこうして、ツーリングに出れるほどのものになったのだ。
そう……あれから一週間以上が経った。
国を捨てたものの、しかし僕達には、次に向かうべき場所というところがどこにも無かった。
何の当ても無く、世界を彷徨うという方法もあったにはあったのだが、しかし僕達の活動というのは、今の人々にとってはあまり好まれるようなものでは無いため、もし世界を歩いたとしても、日陰をコソコソと歩くような、そんなストレスマッハな旅路を辿ることになるため、それは断念した。(特にルーナが嫌がっていた)
だから今僕達は、僕達が次へ向かうべき場所を見つけるための、情報を集めている。
情報を収集するなら、大都市であるマグナブラは欠かせないのだが、しかし僕はあの国で今、やってもいない王殺しの罪で、絶賛指名手配を受けている最中だ。
そのため、あっちにはマジスターとルーナが行っており、僕は荒野に点々と僅かに存在する休憩所やバイクや車の燃料を補給する、エネルギースタンドを回って、情報を細々と集めていた。
「キッキッ! 良い天気だなぁ~」
そんな呑気なことを言って、のんびり悠長に後部座席に座っているのは、かつての魔王ライフ・ゼロだった。
サイドミラーからちらっと見ると、ライフ・ゼロはぶかぶかのヘルメットの後頭部に両手を組んで、メットからはみ出た、限りなく白に近い紫色の髪は、風に靡いていた。
「お気楽なこと言ってんな……はぁ……また何も収穫無しだよ。またルーナに何してたんだって、チクチク文句言われちゃうよ……」
「キッキッ、うぬは相変わらず、ルーナの尻に敷かれとるな」
「尻にってどういうことだよ……マジスターもだいぶ前に、そんなこと僕に言ってきたけど」
「ようは言われるがままにされておる、ということだ。うぬはルーナの理不尽な言い分にも、黙って頭を縦に振っておるからな」
「ああ、そういうことか……いや、僕だって反抗したい時はあるんだよ? だけどさぁ、抗っても抗っても、あっちが折れないんだよ。だから先に僕が疲れちゃって……それが分かってるから、最近はもう最初からイエスマンになってるんだよ」
「キッキッキッ、奴隷根性丸出しだのう!」
「うるさいなぁ……」
キッキキッキと爽快に笑うライフ・ゼロ。
まったく……せっかく気持ちよく風を切ってバイクで走っていたというのに、台無しだよ……。
しばらく気を落としながら走っていると、荒野の真ん中にひっそりと建っている、ゾフィさんの経営する宿が見えてきて、僕の両肩は更に重くなってしまう。
これで何かしらの収穫があれば、意気揚々、鼻高々と二人の前に姿を現せれるものの、毎回のように僕は一文無しで戻ってしまうので、もう帰るのも気まずいんだよなぁ……。
家出する子供の気持ちが分かるよ。
「あっ……!」
宿の端にある、いつもバイクを駐車しておく場所。そこにルーナが立っているのを、僕は目視で確認した。
しかも両腕を組んで、見事な仁王立ちで、僕のバイクのエンジン音を聞きつけたのか、ずっとこっちの方を向いてくる。
完全にターゲットは、僕だった。
「最悪だ……」
「キッキッ……これはもう、腹をくくるしかないな」
「……僕の灰は、埋めずに海に撒いてくれ」
「そんな面倒なことは、我はせん」
「チェッ……冷たいやつ」
そんな冗談を言いつつ、それでもルーナのお小言を聞く覚悟をキッチリとつけ、僕はバイクの停車位置にしっかりと停車させた。
すると先程から僕の動向を窺っていたルーナが、バイクが停車するのを確認すると、ずかずかとこちらに向かって歩み寄ってきた。
ああ……今回は一体、どんなお小言を言われ続けるのか……。
「あ……あはは……ルーナただいま」
僕はヘルメットを脱ぎ、目一杯の苦笑いでルーナに挨拶する。
「……アンタ、上手くなったわね」
「へっ?」
ルーナは無愛想な表情でありながら、第一声がそれだったので、僕は呆気にとられてしまった。
「だから、バイクの運転が上手くなったわねって言ってるのよ」
「あ……ああっ! まっ、まあね! あれだけ特訓したんだし、これもルーナのお蔭だよ! あっはっはっ!」
「……わざとらしいわね」
ルーナは眉をしかめて、それから溜息を一つ吐いた。
「まあいいわ。それより早く部屋に行くわよ。重要な話があるわ」
「重要な話?」
「ええ、わたし達の次に向かう場所が見つかったかもしれないわ」
「そうか……よし! 分かった!」
どうやら僕は坊主だったが、ルーナ達の方はとんでもない大物を釣り上げたようだな。
この一週間、まともに活動という活動を起こすことはできなかったが、ついに解禁される時が来たのか。
「そういえば、そっちはどうだった?」
「へっ?」
「情報。そっちはどうだった?」
「えっ……あ~……」
クソッ! このまま僕の報告はしれっとやり過ごそうと、そんな完璧な流れを作ろうとしたのに……。
ルーナはいつも僕の悪巧みに自然と気づくから、騙すことはおろか、誤魔化すこともまともにできない。
「ゴメン……僕の方は特に何も無かった」
だから僕は下手な嘘を吐くという選択肢を取らずに、素直にルーナに打ち明けた。
どうせ嘘を吐いたところで、すぐばれちゃうのが落ちだし、そうなると無駄にルーナの怒りを買うことなるということは、いくら僕でも学習済みだ。
「また坊主だったってわけね、まったく……でもまあ、今回はこっちが大漁だから、無駄な情報が入らなくて良かったかもしれないわね」
「そ……そうかもしれないな! 不純物が入り混じらなくてよかったよかった!」
「だ・け・ど! たった一つたりとも情報を持ち帰れないようじゃ、諜報能力があるとは到底言えないわね! 確かにわたしより、アンタの方が条件が不利なのは分かってるけど、でもわたしだってレジスタンスにいた頃、マグナブラに行かずとも他の場所から、情報の一つや二つ持ち帰ってたわよ?」
あーあ始まっちゃったよ……ルーナのお小言が。
僕は教えられるのはいいんだけど、こういう説教染みたのは嫌いなんだよなぁ、昔から。
射撃訓練といい、バイクの乗車訓練といい、ルーナはすっかり僕の教官だからな。そういう訓練が始まって以来、ルーナは僕に説教をすることが、日に日に増してきたような気がする。
あっでも、僕のことを叱るのは、その前から変わっちゃいないような気もするけど……。
時間としては昼下がりといったところか、太陽が頭上でさんさんと輝いており、空は青々として雲も少なく、まさにツーリングにはうってつけの気候であった。
ついこの前までの僕は、バイクに乗る際、ルーナの腰にしがみ付いているのがやっとで、運転なんてとてもできるような状態では無かったのだけど、しかしルーナからの、射撃の時と同じように、鬼のようなバイク教習を受けたことにより、一週間後にはこうして、ツーリングに出れるほどのものになったのだ。
そう……あれから一週間以上が経った。
国を捨てたものの、しかし僕達には、次に向かうべき場所というところがどこにも無かった。
何の当ても無く、世界を彷徨うという方法もあったにはあったのだが、しかし僕達の活動というのは、今の人々にとってはあまり好まれるようなものでは無いため、もし世界を歩いたとしても、日陰をコソコソと歩くような、そんなストレスマッハな旅路を辿ることになるため、それは断念した。(特にルーナが嫌がっていた)
だから今僕達は、僕達が次へ向かうべき場所を見つけるための、情報を集めている。
情報を収集するなら、大都市であるマグナブラは欠かせないのだが、しかし僕はあの国で今、やってもいない王殺しの罪で、絶賛指名手配を受けている最中だ。
そのため、あっちにはマジスターとルーナが行っており、僕は荒野に点々と僅かに存在する休憩所やバイクや車の燃料を補給する、エネルギースタンドを回って、情報を細々と集めていた。
「キッキッ! 良い天気だなぁ~」
そんな呑気なことを言って、のんびり悠長に後部座席に座っているのは、かつての魔王ライフ・ゼロだった。
サイドミラーからちらっと見ると、ライフ・ゼロはぶかぶかのヘルメットの後頭部に両手を組んで、メットからはみ出た、限りなく白に近い紫色の髪は、風に靡いていた。
「お気楽なこと言ってんな……はぁ……また何も収穫無しだよ。またルーナに何してたんだって、チクチク文句言われちゃうよ……」
「キッキッ、うぬは相変わらず、ルーナの尻に敷かれとるな」
「尻にってどういうことだよ……マジスターもだいぶ前に、そんなこと僕に言ってきたけど」
「ようは言われるがままにされておる、ということだ。うぬはルーナの理不尽な言い分にも、黙って頭を縦に振っておるからな」
「ああ、そういうことか……いや、僕だって反抗したい時はあるんだよ? だけどさぁ、抗っても抗っても、あっちが折れないんだよ。だから先に僕が疲れちゃって……それが分かってるから、最近はもう最初からイエスマンになってるんだよ」
「キッキッキッ、奴隷根性丸出しだのう!」
「うるさいなぁ……」
キッキキッキと爽快に笑うライフ・ゼロ。
まったく……せっかく気持ちよく風を切ってバイクで走っていたというのに、台無しだよ……。
しばらく気を落としながら走っていると、荒野の真ん中にひっそりと建っている、ゾフィさんの経営する宿が見えてきて、僕の両肩は更に重くなってしまう。
これで何かしらの収穫があれば、意気揚々、鼻高々と二人の前に姿を現せれるものの、毎回のように僕は一文無しで戻ってしまうので、もう帰るのも気まずいんだよなぁ……。
家出する子供の気持ちが分かるよ。
「あっ……!」
宿の端にある、いつもバイクを駐車しておく場所。そこにルーナが立っているのを、僕は目視で確認した。
しかも両腕を組んで、見事な仁王立ちで、僕のバイクのエンジン音を聞きつけたのか、ずっとこっちの方を向いてくる。
完全にターゲットは、僕だった。
「最悪だ……」
「キッキッ……これはもう、腹をくくるしかないな」
「……僕の灰は、埋めずに海に撒いてくれ」
「そんな面倒なことは、我はせん」
「チェッ……冷たいやつ」
そんな冗談を言いつつ、それでもルーナのお小言を聞く覚悟をキッチリとつけ、僕はバイクの停車位置にしっかりと停車させた。
すると先程から僕の動向を窺っていたルーナが、バイクが停車するのを確認すると、ずかずかとこちらに向かって歩み寄ってきた。
ああ……今回は一体、どんなお小言を言われ続けるのか……。
「あ……あはは……ルーナただいま」
僕はヘルメットを脱ぎ、目一杯の苦笑いでルーナに挨拶する。
「……アンタ、上手くなったわね」
「へっ?」
ルーナは無愛想な表情でありながら、第一声がそれだったので、僕は呆気にとられてしまった。
「だから、バイクの運転が上手くなったわねって言ってるのよ」
「あ……ああっ! まっ、まあね! あれだけ特訓したんだし、これもルーナのお蔭だよ! あっはっはっ!」
「……わざとらしいわね」
ルーナは眉をしかめて、それから溜息を一つ吐いた。
「まあいいわ。それより早く部屋に行くわよ。重要な話があるわ」
「重要な話?」
「ええ、わたし達の次に向かう場所が見つかったかもしれないわ」
「そうか……よし! 分かった!」
どうやら僕は坊主だったが、ルーナ達の方はとんでもない大物を釣り上げたようだな。
この一週間、まともに活動という活動を起こすことはできなかったが、ついに解禁される時が来たのか。
「そういえば、そっちはどうだった?」
「へっ?」
「情報。そっちはどうだった?」
「えっ……あ~……」
クソッ! このまま僕の報告はしれっとやり過ごそうと、そんな完璧な流れを作ろうとしたのに……。
ルーナはいつも僕の悪巧みに自然と気づくから、騙すことはおろか、誤魔化すこともまともにできない。
「ゴメン……僕の方は特に何も無かった」
だから僕は下手な嘘を吐くという選択肢を取らずに、素直にルーナに打ち明けた。
どうせ嘘を吐いたところで、すぐばれちゃうのが落ちだし、そうなると無駄にルーナの怒りを買うことなるということは、いくら僕でも学習済みだ。
「また坊主だったってわけね、まったく……でもまあ、今回はこっちが大漁だから、無駄な情報が入らなくて良かったかもしれないわね」
「そ……そうかもしれないな! 不純物が入り混じらなくてよかったよかった!」
「だ・け・ど! たった一つたりとも情報を持ち帰れないようじゃ、諜報能力があるとは到底言えないわね! 確かにわたしより、アンタの方が条件が不利なのは分かってるけど、でもわたしだってレジスタンスにいた頃、マグナブラに行かずとも他の場所から、情報の一つや二つ持ち帰ってたわよ?」
あーあ始まっちゃったよ……ルーナのお小言が。
僕は教えられるのはいいんだけど、こういう説教染みたのは嫌いなんだよなぁ、昔から。
射撃訓練といい、バイクの乗車訓練といい、ルーナはすっかり僕の教官だからな。そういう訓練が始まって以来、ルーナは僕に説教をすることが、日に日に増してきたような気がする。
あっでも、僕のことを叱るのは、その前から変わっちゃいないような気もするけど……。
0
お気に入りに追加
29
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
【完結】魔力・魔法が無いと家族に虐げられてきた俺は殺して殺して強くなります
ルナ
ファンタジー
「見てくれ父上!俺の立派な炎魔法!」
「お母様、私の氷魔法。綺麗でしょ?」
「僕らのも見てくださいよ〜」
「ほら、鮮やかな風と雷の調和です」
『それに比べて"キョウ・お兄さん"は…』
代々から強い魔力の血筋だと恐れられていたクライス家の五兄弟。
兄と姉、そして二人の弟は立派な魔道士になれたというのに、次男のキョウだけは魔法が一切使えなかった。
家族に蔑まれる毎日
与えられるストレスとプレッシャー
そして遂に…
「これが…俺の…能力…素晴らしい!」
悲劇を生んだあの日。
俺は力を理解した。
9/12作品名それっぽく変更
前作品名『亡骸からの餞戦士』
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる