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BACK TO THE OCEAN Chapter4
第23章 フォースネットワーク【3】
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「……よし、保存完了。それじゃあ引き続き、駐屯地の見取り図を探してみるよ」
「ああ、よろしく頼むよ」
それからマンハットは再び、先程のようにキーボードとマウスを黙って操作し始める。
とりあえずこれで、ターゲットプラスアルファ関連の情報は手に入った。
あとは侵入ルートの情報さえ確保したらパーフェクトなのだが、しかしこの施設に忍び込んでから結構時間が経っている。いつここの警備が戻って来てもおかしくない状況であるため、僕は入口のドアに身を寄せ、僅かに扉を開いて外の様子を確認してみる。
すると外からは、様々な人の声や物音が、遠くから僅かながらに聞こえてくるが、しかし近場ではまったく物音もせず、人の気配も無いので、どうやらまだ、工事現場の事故処理は終わっていないようだ……しかしだからといって、安易に安心することはできないな。
そうやって静かに、僕が外の状況を探っていると、施設内の風景を見て回ることに飽きたのだろうか、ライフ・ゼロが僕の元へと歩み寄って来た。
「外の様子はどうだ? 大丈夫そうか?」
「まあ今のところは……だけど時間的に、見張りがいつ戻って来てもおかしくはない。そんなに長居はしない方が良さそうだ」
「そうか……ところでうぬは、我がどうしてこれだけ新しい物に興味があるのか、その理由を知りたくはないか?」
「えっ?」
イキナリ何を言い出すのかと思いきや、全然全く興味の無い話題をライフ・ゼロは僕に振ってきた。
しかし当の本人はすごく聞いて欲しそうな顔をしているので、ここで拒否して険悪な感じになるのも嫌だし、まあ暇潰し程度に聞いてみることにした。
「どういう理由なんだ?」
「キッキッ! いや実はな、まだ我が魔物共の頂点に立っておった頃、ある場所を攻め落とそうと、人間の街に向けて兵を送ったのだ。当時の我らは破竹の勢いで侵略を進めておったから、調子に乗った我も、多少その時は慢心をしておったのだ」
「ふうん……」
昔のライフ・ゼロの姿を見たことが無いから分からないが、しかし今のコイツは、間違い無く慢心の塊みたいなやつだと、僕は思ってるけれど……。
「誰が慢心の塊だ! 誰が!」
「うわっ! しーっ! 声が外に漏れちまうだろ!」
僕の考えてることを読み取って、ライフ・ゼロは大声を上げたのだが、しかしそれを透かさず、僕は右の人差し指を口元で立てて、制してみせた。
「む……ううう……」
すると、すぐに静かになったライフ・ゼロだったが、しかし腑に落ちないような表情をし、睨むように僕の顔を注視してきた。
「それで? 兵を送ってどうなったんだ?」
いつまでも恨めしい視線を浴び続けるのも気分が悪いので、僕はライフ・ゼロに、話の先を述べるよう促す。
まあ……途中まで話を聞いて、少し興味も出てきたし。
「フン……当時の我は勢いに身を任せ、特に策を打ち立てることも無く、魔物の中規模部隊を人間の住む街へと送ったのだ。その街はそんなに大きな都市でも無かったし、我らはむしろ、その先にある王国の中央都市を陥落することを目指していたから、そこは通過点の一つに過ぎなかったのだ」
「なるほど」
「しかし部隊を向かわせたその翌日、約五百ほど居たはずの魔物の部隊は、およそ数十人となって撤退してきたのだ。一体何が起こったのかと、その生き残った魔物に訊くと、魔物は、今までに見たことの無い兵器で一網打尽にされたと言ったのだ」
「見たことの無い兵器? でも数百年前の兵器っていったら、剣とか槍とか、あと銃器もあったかもしれないけど、その時の銃器といえば、自動式拳銃じゃなくて、ラッパ銃とか、マスケット銃とかしか無かっただろ?」
「うむ……当時の我もそう思っておった。しかしそうではなかったのだ。その街の住人は、全員ではないがルーナの持っている物と同じ、魔拳銃なるものを何丁か携えておったのだ」
「ルーナの……ハーミット・レッドか!?」
「そうだ。まあ、奴らが持っていたのはあんな赤くは無かったのだが……まあそれはいいとして、とにかく性能は同じだった。魔力を使い、巨大な爆発を起こす不思議な拳銃……それに魔物の部隊はやられてしまったのだ」
「そうか……そういえばルーナが最初、ハーミット・レッドのことを僕に教えてくれた時、それはオーパーツだって言ってたけど、本当にそうだったんだな……」
剣や槍、はたまたマスケット銃やラッパ銃が主流の時代に存在した回転式拳銃。
それは間違いなく、その時代にそぐわぬ物であり、オーパーツと言っても過言では無い代物だろう。
しかしオーパーツだと呼ばれる物の多くは、数多く残る物ではない。それこそ、その物が後世にまで膨大に残っていれば、それはその時代の既存技術ということになり、オーパーツだと呼ばれることは無くなってしまう。
魔拳銃が何故オーパーツと後世で呼ばれるようになったのか……それはもう、言わずとも明らかだろう。
「滅ぼした」
僕がその答えを出す前に、ライフ・ゼロがそう口に出してみせた。
まあ……そうだよな。そうならないと、歴史に残る産物となってしまうからな。
「その街を大部隊で一斉攻撃し、そこに住む人間を、男はおろか、女や子供、そして赤子まで、根こそぎ抹殺した……そしてその街で製造されておった、我らの脅威となった魔拳銃は、全て破棄したのだ」
「むごいことを……」
「脅威となる芽は全て摘み取る……それがその当時の、我のやり方だったからな。しかしどうやら、数点ほど魔拳銃は既に外部に流出しておったようで、ルーナの持っておるあの拳銃も、その流出した物の一つだろう。まさか数百年越しにその残滓を発見できるとは……皮肉なものだ」
ライフ・ゼロはそう言って、フンと鼻で笑ってみせた。
なるほど……つまりルーナの先祖は、その街がライフ・ゼロによって滅ぼされる以前に、魔拳銃であるハーミット・レッドを何らかの方法で手に入れ、そしてそれがずっと残り、数百年の時を経て、今ルーナが手にしているということか。
ルーナじゃないけど、歴史のロマンってやつを感じるな……。
「まあとにかく、それ以降人間の作った物は侮れんと関心が深まってな。それで今も我は、人間の作っている物に興味を持ち続けておるのだ」
「ふうん……なるほどね。痛い目を見た上での反省ってことだな」
「なんか引っかかる物言いだな、それ……」
「気にするな。反省できるだけ偉いってことだから」
「偉い……そうかそうか! 我は偉いか! キッキッキッ!!」
一時は険悪な顔つきをしてみせたライフ・ゼロだったが、しかしちょっと褒め言葉を付けてやると、すぐに上機嫌となり、いつもの癖のある笑い声を出してみせた。
今はこんな、少し褒めただけで喜ぶような、そんな単純な奴なのに、かつては冷酷無慈悲に一つの街を滅ぼし、そして世界を侵略したんだよなコイツ。
今のライフ・ゼロと昔のライフ・ゼロ……まるで別人だな。それはそれで、奴の本質が掴めなくて恐い気もするけど。
「これだ! コヨミ君、駐屯地の見取り図を見つけたよ!」
そんなライフ・ゼロの昔話を、敵地に侵入しているのにも関わらず、悠々と聞いていると、マンハットが突如、歓喜の声で僕にそう告げてきた。
「オッケー! じゃあそのデータをもらったら脱出しよう」
「分かった!」
返事をして、マンハットはデータを先程のように、レコードプレートに記録しているようだったのだが……。
「ういいいいい……疲れた疲れた……」
「まさかクレーンで上げてる鉄骨が落下するとはな……でも死傷者が出なかったのは幸いだったな」
外から二人の男の声が聞こえてきて、僕の背筋が瞬時に凍りつく。
おそらくそれは、隣に居たライフ・ゼロも同じだったようで、目ん玉を丸くして僕の方を見つめてきた。
「おいうぬ! これは……」
「ああ……マズいことになった……っ!」
どうやら工事現場の事故の処理が終わり、ここの見張りが帰ってきてしまったようだ。
このままではマズイ……ここに居た見張りの人数は二人だったので、戦って振り切ることもできなくはないが、しかし兵士が倒されたとなれば、その後、兵団は血眼になって犯人捜しを始めるだろう。
言わずもがな、警戒が強まることは確実……そうなってしまっては、その後に控えている留置場への潜入に、支障が出てしまう。
どうする……こんなところで足を取られるわけにはいかないのに……!
「ああ、よろしく頼むよ」
それからマンハットは再び、先程のようにキーボードとマウスを黙って操作し始める。
とりあえずこれで、ターゲットプラスアルファ関連の情報は手に入った。
あとは侵入ルートの情報さえ確保したらパーフェクトなのだが、しかしこの施設に忍び込んでから結構時間が経っている。いつここの警備が戻って来てもおかしくない状況であるため、僕は入口のドアに身を寄せ、僅かに扉を開いて外の様子を確認してみる。
すると外からは、様々な人の声や物音が、遠くから僅かながらに聞こえてくるが、しかし近場ではまったく物音もせず、人の気配も無いので、どうやらまだ、工事現場の事故処理は終わっていないようだ……しかしだからといって、安易に安心することはできないな。
そうやって静かに、僕が外の状況を探っていると、施設内の風景を見て回ることに飽きたのだろうか、ライフ・ゼロが僕の元へと歩み寄って来た。
「外の様子はどうだ? 大丈夫そうか?」
「まあ今のところは……だけど時間的に、見張りがいつ戻って来てもおかしくはない。そんなに長居はしない方が良さそうだ」
「そうか……ところでうぬは、我がどうしてこれだけ新しい物に興味があるのか、その理由を知りたくはないか?」
「えっ?」
イキナリ何を言い出すのかと思いきや、全然全く興味の無い話題をライフ・ゼロは僕に振ってきた。
しかし当の本人はすごく聞いて欲しそうな顔をしているので、ここで拒否して険悪な感じになるのも嫌だし、まあ暇潰し程度に聞いてみることにした。
「どういう理由なんだ?」
「キッキッ! いや実はな、まだ我が魔物共の頂点に立っておった頃、ある場所を攻め落とそうと、人間の街に向けて兵を送ったのだ。当時の我らは破竹の勢いで侵略を進めておったから、調子に乗った我も、多少その時は慢心をしておったのだ」
「ふうん……」
昔のライフ・ゼロの姿を見たことが無いから分からないが、しかし今のコイツは、間違い無く慢心の塊みたいなやつだと、僕は思ってるけれど……。
「誰が慢心の塊だ! 誰が!」
「うわっ! しーっ! 声が外に漏れちまうだろ!」
僕の考えてることを読み取って、ライフ・ゼロは大声を上げたのだが、しかしそれを透かさず、僕は右の人差し指を口元で立てて、制してみせた。
「む……ううう……」
すると、すぐに静かになったライフ・ゼロだったが、しかし腑に落ちないような表情をし、睨むように僕の顔を注視してきた。
「それで? 兵を送ってどうなったんだ?」
いつまでも恨めしい視線を浴び続けるのも気分が悪いので、僕はライフ・ゼロに、話の先を述べるよう促す。
まあ……途中まで話を聞いて、少し興味も出てきたし。
「フン……当時の我は勢いに身を任せ、特に策を打ち立てることも無く、魔物の中規模部隊を人間の住む街へと送ったのだ。その街はそんなに大きな都市でも無かったし、我らはむしろ、その先にある王国の中央都市を陥落することを目指していたから、そこは通過点の一つに過ぎなかったのだ」
「なるほど」
「しかし部隊を向かわせたその翌日、約五百ほど居たはずの魔物の部隊は、およそ数十人となって撤退してきたのだ。一体何が起こったのかと、その生き残った魔物に訊くと、魔物は、今までに見たことの無い兵器で一網打尽にされたと言ったのだ」
「見たことの無い兵器? でも数百年前の兵器っていったら、剣とか槍とか、あと銃器もあったかもしれないけど、その時の銃器といえば、自動式拳銃じゃなくて、ラッパ銃とか、マスケット銃とかしか無かっただろ?」
「うむ……当時の我もそう思っておった。しかしそうではなかったのだ。その街の住人は、全員ではないがルーナの持っている物と同じ、魔拳銃なるものを何丁か携えておったのだ」
「ルーナの……ハーミット・レッドか!?」
「そうだ。まあ、奴らが持っていたのはあんな赤くは無かったのだが……まあそれはいいとして、とにかく性能は同じだった。魔力を使い、巨大な爆発を起こす不思議な拳銃……それに魔物の部隊はやられてしまったのだ」
「そうか……そういえばルーナが最初、ハーミット・レッドのことを僕に教えてくれた時、それはオーパーツだって言ってたけど、本当にそうだったんだな……」
剣や槍、はたまたマスケット銃やラッパ銃が主流の時代に存在した回転式拳銃。
それは間違いなく、その時代にそぐわぬ物であり、オーパーツと言っても過言では無い代物だろう。
しかしオーパーツだと呼ばれる物の多くは、数多く残る物ではない。それこそ、その物が後世にまで膨大に残っていれば、それはその時代の既存技術ということになり、オーパーツだと呼ばれることは無くなってしまう。
魔拳銃が何故オーパーツと後世で呼ばれるようになったのか……それはもう、言わずとも明らかだろう。
「滅ぼした」
僕がその答えを出す前に、ライフ・ゼロがそう口に出してみせた。
まあ……そうだよな。そうならないと、歴史に残る産物となってしまうからな。
「その街を大部隊で一斉攻撃し、そこに住む人間を、男はおろか、女や子供、そして赤子まで、根こそぎ抹殺した……そしてその街で製造されておった、我らの脅威となった魔拳銃は、全て破棄したのだ」
「むごいことを……」
「脅威となる芽は全て摘み取る……それがその当時の、我のやり方だったからな。しかしどうやら、数点ほど魔拳銃は既に外部に流出しておったようで、ルーナの持っておるあの拳銃も、その流出した物の一つだろう。まさか数百年越しにその残滓を発見できるとは……皮肉なものだ」
ライフ・ゼロはそう言って、フンと鼻で笑ってみせた。
なるほど……つまりルーナの先祖は、その街がライフ・ゼロによって滅ぼされる以前に、魔拳銃であるハーミット・レッドを何らかの方法で手に入れ、そしてそれがずっと残り、数百年の時を経て、今ルーナが手にしているということか。
ルーナじゃないけど、歴史のロマンってやつを感じるな……。
「まあとにかく、それ以降人間の作った物は侮れんと関心が深まってな。それで今も我は、人間の作っている物に興味を持ち続けておるのだ」
「ふうん……なるほどね。痛い目を見た上での反省ってことだな」
「なんか引っかかる物言いだな、それ……」
「気にするな。反省できるだけ偉いってことだから」
「偉い……そうかそうか! 我は偉いか! キッキッキッ!!」
一時は険悪な顔つきをしてみせたライフ・ゼロだったが、しかしちょっと褒め言葉を付けてやると、すぐに上機嫌となり、いつもの癖のある笑い声を出してみせた。
今はこんな、少し褒めただけで喜ぶような、そんな単純な奴なのに、かつては冷酷無慈悲に一つの街を滅ぼし、そして世界を侵略したんだよなコイツ。
今のライフ・ゼロと昔のライフ・ゼロ……まるで別人だな。それはそれで、奴の本質が掴めなくて恐い気もするけど。
「これだ! コヨミ君、駐屯地の見取り図を見つけたよ!」
そんなライフ・ゼロの昔話を、敵地に侵入しているのにも関わらず、悠々と聞いていると、マンハットが突如、歓喜の声で僕にそう告げてきた。
「オッケー! じゃあそのデータをもらったら脱出しよう」
「分かった!」
返事をして、マンハットはデータを先程のように、レコードプレートに記録しているようだったのだが……。
「ういいいいい……疲れた疲れた……」
「まさかクレーンで上げてる鉄骨が落下するとはな……でも死傷者が出なかったのは幸いだったな」
外から二人の男の声が聞こえてきて、僕の背筋が瞬時に凍りつく。
おそらくそれは、隣に居たライフ・ゼロも同じだったようで、目ん玉を丸くして僕の方を見つめてきた。
「おいうぬ! これは……」
「ああ……マズいことになった……っ!」
どうやら工事現場の事故の処理が終わり、ここの見張りが帰ってきてしまったようだ。
このままではマズイ……ここに居た見張りの人数は二人だったので、戦って振り切ることもできなくはないが、しかし兵士が倒されたとなれば、その後、兵団は血眼になって犯人捜しを始めるだろう。
言わずもがな、警戒が強まることは確実……そうなってしまっては、その後に控えている留置場への潜入に、支障が出てしまう。
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