57 / 68
危険な兄と妹編
ジェニファーさんと俺の部屋で
しおりを挟む
天気予報の精度というのはここまで凄いのかと思ってしまうほど時間通りに雨が降っていた。起きてから外を見た時は雨なんて降りそうもないなと思っていたのだが、朝食をとりおえた頃には本格的な雨が降り注いでいたのだ。なんとなく休みの日に天気が悪いと申し訳ない気持ちになるのだが、飛鳥君の家の手伝いをしに行けないというのも関係しているのかもしれない。
食事の時間は平日も休日も変わらないのだが、平日に比べて休日は朝ご飯を食べに来る人がそこまで多くないのだ。綾乃は当然のようにまだ寝ているのだが、今日は珍しくフランソワーズさん達三人も食堂にやってくることは無かった。
「今日って人少ないですね。雨だからゆっくりしたいんですかね?」
「そうかもしれないね。僕も用事さえなければもう少し寝ていたかったんだけどね」
「伸一さんもそんな風に思うことあるんですね。ちょっと意外かも」
「意外なことなんて無いよ。僕も許されることなら綾乃みたいにいつまでも寝ていたいんだけどさ、色々あってそう言うわけにもいかないんだよね。将浩君はそんな風に思ったりしないのかな?」
「俺はあんまり寝たいなって思わないですね。起きてる方が楽しいこと多いですからね」
「確かにな。僕も寝ている時の事はあまり覚えていないけど、こうして起きている時の方が楽しい事多いような気もするよ。じゃあ、僕は先に失礼するよ」
伸一さんはそう言い残して食堂から去っていったのだが、朝食をとりおえている俺が食堂に残っている理由なんて特にないのだ。それでも、何となくもう少しここに居た方がいいのかなと思いつつも、いつもより人の少ない食堂にいつまでも居座るのも変な気がして俺は自分の部屋に戻ることにしたのだ。
休日の日中に家にいるのは久しぶりだったので部屋の掃除をしてみようと思って掃除機を借りに行ったのだが、掃除ならやりますよと言ってジェニファーさんが一緒について来てしまったのだ。
別に見られて困るようなものは無いので問題はないのだが、何となく人にやってもらうという事には抵抗があった。
「俺の部屋なんで掃除くらい自分でやりますよ」
「そんな事は気にしないでください。私は神谷家のメイドですから掃除くらいなんてことないです」
「そうは言っても俺が借りてる部屋なんでやっぱり俺がやりますって」
「将浩さんが借りてる部屋と言いましても、ここは神谷家の所有物なので私が掃除する必要があると思うのです」
「でも、俺達はお金を払って借りているわけではないので自分たちでやった方がいいと思うんですけど」
「確かにそう言った考えもあると思いますが、私達メイドは家の事を任されてお給料を頂いているので仕事を他の人に押し付けてしまうと怒られてしまうのです」
「俺は黙ってるからいいですって。何だったらジェニファーさんが俺の部屋で漫画でも読んでる間にパパっとやっちゃいますから。たまにはゆっくりしてていいと思いますよ」
「あ、そういう事ですか。そうですよね。将浩さんも年頃の男の子ですし、見られたくないものがいくつかあったりしますよね。そうでしたそうでした。伸一さんにはそう言ったものが無かったので気付きませんでしたが、将浩さんはそういうの好きそうですもんね」
「そういうのって何ですか。別に俺は見られて困るものなんて無いですけど」
「大丈夫ですよ。私はそういうのを見ても誰にも言いませんから。私は言いませんからね」
ジェニファーさんは持っていたはたきで高いところの埃を落としながらキョロキョロと辺りを見回しているのだが、俺の部屋の中に見られて困るようなモノなんてあるはずがないのだ。
あったとしてもそんなにわかりやすいところには隠したりしないと思う。
「あれ、本当にそういうのって持ってないんですね。ちょっとがっかりです」
「だから、そういうのは無いって言ったじゃないですか」
「ないと言ってもあるのが男の子ってものだと思うんですけどね。もしかして、自分で描いた絵で満足しているとかですか?」
「そんな絵は描いた事ないです。変なこと言わないでください」
「そんな絵ってどんなですかね。どんな絵を想像したのか私に教えてもらってもいいですか?」
そう言いながら俺のすぐ隣にジェニファーさんは近付いてきた。綾乃もそうだが、ここに住んでいる女性はみんなほんのり甘いいい匂いがしていた。その匂いは好きだったのだが、動くと触れてしまうような位近くに寄られてしまうとドキドキの方が勝ってしまって匂いを楽しむことなんて出来なかった。
「どうしたんですか、そんなに赤くなっちゃって。もしかして、私の服の中を想像しちゃったんですか?」
「ち、違いますよ。そういうのは考えてないです。全然考えてないですって」
「そうなんですか。でも、こんなに近くにいるのにそういう事を考えていないってのは、逆に失礼なんじゃないですかね。私に魅力がないみたいな意味にとらえちゃいますよ」
「ジェニファーさんに魅力がないとかそういう事じゃなくて、お世話になってる人でそういう事を考えてないというか、そういう事です」
「私は別に将浩さんの事をお世話なんてしてないですけどね。あ、そういう意味ですか」
「そういう意味って、どういう意味ですか。やめてください近いですって」
じりじりと近寄られては俺も後ろに下がっていったのだが、とうとう俺は壁際まで追い詰められてしまった。ジェニファーさんは俺の逃げる方向をうまく誘導して部屋の隅に追い詰められてしまったのだが、右を見ても左を見ても抜け出せるような隙間は見つけられなかった。コーナーに追い詰められボクサーがどうやってこの状況を打開しているのか思い出してみたのだが、その為には相手に向かって攻撃をするしかないのではないだろうか。俺がジェニファーさんを殴ってでも逃げ出そうとは思わないが、そんな事をしてもあっさりとかわされて距離が近付く未来しか見えないのだ。
「そんなに逃げられるとショックなんですけど。そんなに私の事を避けたいですか?」
「そう言うわけじゃないんですけど。あんまりそうやって来られると困るというか」
「私に迫られても嬉しくないという事ですか?」
「嬉しいとか嬉しくないとかじゃなくて、困るってのが」
「別にいいですけど、じゃあ、私の事は別に見たいと思ってないって事でいいんですよね?」
「見たいとか見たくないとかじゃなくて」
「ハッキリ言ってくれたら見せてあげてもいいですよ。将浩さんは私がこのメイド服を脱いだところを見たいって思いますか?」
この質問は何を答えても不正解のような気がする。何かで見たことがあるのだが、こういった時の正解はただ一つ。沈黙だ。
「答えたくないって事ですか。そうだとは思ったんですが、何も答えてもらえないというのはショックですね。でも、それが将浩さんらしいと言えば将浩さんらしいですね」
俺はそれに対しても何も答えなかったのだが、ジェニファーさんは俺の事を潤んだ瞳で見つめつつも俺の逃げ道を完全にふさいだままであった。どうすれば逃げられるのかと思っていたのだが、この状況を切り抜ける方法は何も無さそうであった。俺から攻めることが出来れば話は別なのだろうが、そんな事は俺には出来なかったのだ。
「じゃあ、こうしましょう。私の肌を見せる代わりに将浩さんが脱ぐって事でどうですか?」
「え、どういうことですか?」
「どういう事もこういうことも無いです。将浩さんが私の肌を見たくないというのは分かったので、私が見たいものを見せてもらおうというだけです。ほら、私は見たいと言われた見せるつもりでしたので、将浩さんも私が見たいと言ってるんだから見せてくださいよ。ほら、男らしく脱いじゃっていいですから」
俺は部屋の隅に追い詰められていていつも以上に近い距離にいるジェニファーさんにドキドキしていたのだが、ジェニファーさんが俺のシャツに手をかけてめくろうとしているのを止めることが出来なかった。見られるのが恥ずかしいという思いと、このまま何が起こってしまうのだろうという思いが俺の中でぶつかり合っていたのだ。
前屈みになっているジェニファーさんの髪が俺の目の前にあるのだが、いつも感じている甘い匂いとは別の匂いが俺の思考を狂わせているのかもしれない。同じようないい匂いではあるのだが、近くで嗅ぐとどちらもほんのりと違っていたのだ。俺はどちらの匂いも好きだと感じていた。
「ほら、私が脱がせてあげますから手をあげてくださいね。抵抗してもいいですけど、そうなると粗っぽくなっちゃうかもしれないですよ。将浩さんはそっちの方が好きですか?」
俺の目を真っすぐに見てそう言ってきたジェニファーさんと目を合わすことが出来なかったのだが、俺はそれにも答えることが出来なかった。
ただ、抵抗はせずにジェニファーさんのいう事を素直に聞く事だけしか出来なかったのだ。
食事の時間は平日も休日も変わらないのだが、平日に比べて休日は朝ご飯を食べに来る人がそこまで多くないのだ。綾乃は当然のようにまだ寝ているのだが、今日は珍しくフランソワーズさん達三人も食堂にやってくることは無かった。
「今日って人少ないですね。雨だからゆっくりしたいんですかね?」
「そうかもしれないね。僕も用事さえなければもう少し寝ていたかったんだけどね」
「伸一さんもそんな風に思うことあるんですね。ちょっと意外かも」
「意外なことなんて無いよ。僕も許されることなら綾乃みたいにいつまでも寝ていたいんだけどさ、色々あってそう言うわけにもいかないんだよね。将浩君はそんな風に思ったりしないのかな?」
「俺はあんまり寝たいなって思わないですね。起きてる方が楽しいこと多いですからね」
「確かにな。僕も寝ている時の事はあまり覚えていないけど、こうして起きている時の方が楽しい事多いような気もするよ。じゃあ、僕は先に失礼するよ」
伸一さんはそう言い残して食堂から去っていったのだが、朝食をとりおえている俺が食堂に残っている理由なんて特にないのだ。それでも、何となくもう少しここに居た方がいいのかなと思いつつも、いつもより人の少ない食堂にいつまでも居座るのも変な気がして俺は自分の部屋に戻ることにしたのだ。
休日の日中に家にいるのは久しぶりだったので部屋の掃除をしてみようと思って掃除機を借りに行ったのだが、掃除ならやりますよと言ってジェニファーさんが一緒について来てしまったのだ。
別に見られて困るようなものは無いので問題はないのだが、何となく人にやってもらうという事には抵抗があった。
「俺の部屋なんで掃除くらい自分でやりますよ」
「そんな事は気にしないでください。私は神谷家のメイドですから掃除くらいなんてことないです」
「そうは言っても俺が借りてる部屋なんでやっぱり俺がやりますって」
「将浩さんが借りてる部屋と言いましても、ここは神谷家の所有物なので私が掃除する必要があると思うのです」
「でも、俺達はお金を払って借りているわけではないので自分たちでやった方がいいと思うんですけど」
「確かにそう言った考えもあると思いますが、私達メイドは家の事を任されてお給料を頂いているので仕事を他の人に押し付けてしまうと怒られてしまうのです」
「俺は黙ってるからいいですって。何だったらジェニファーさんが俺の部屋で漫画でも読んでる間にパパっとやっちゃいますから。たまにはゆっくりしてていいと思いますよ」
「あ、そういう事ですか。そうですよね。将浩さんも年頃の男の子ですし、見られたくないものがいくつかあったりしますよね。そうでしたそうでした。伸一さんにはそう言ったものが無かったので気付きませんでしたが、将浩さんはそういうの好きそうですもんね」
「そういうのって何ですか。別に俺は見られて困るものなんて無いですけど」
「大丈夫ですよ。私はそういうのを見ても誰にも言いませんから。私は言いませんからね」
ジェニファーさんは持っていたはたきで高いところの埃を落としながらキョロキョロと辺りを見回しているのだが、俺の部屋の中に見られて困るようなモノなんてあるはずがないのだ。
あったとしてもそんなにわかりやすいところには隠したりしないと思う。
「あれ、本当にそういうのって持ってないんですね。ちょっとがっかりです」
「だから、そういうのは無いって言ったじゃないですか」
「ないと言ってもあるのが男の子ってものだと思うんですけどね。もしかして、自分で描いた絵で満足しているとかですか?」
「そんな絵は描いた事ないです。変なこと言わないでください」
「そんな絵ってどんなですかね。どんな絵を想像したのか私に教えてもらってもいいですか?」
そう言いながら俺のすぐ隣にジェニファーさんは近付いてきた。綾乃もそうだが、ここに住んでいる女性はみんなほんのり甘いいい匂いがしていた。その匂いは好きだったのだが、動くと触れてしまうような位近くに寄られてしまうとドキドキの方が勝ってしまって匂いを楽しむことなんて出来なかった。
「どうしたんですか、そんなに赤くなっちゃって。もしかして、私の服の中を想像しちゃったんですか?」
「ち、違いますよ。そういうのは考えてないです。全然考えてないですって」
「そうなんですか。でも、こんなに近くにいるのにそういう事を考えていないってのは、逆に失礼なんじゃないですかね。私に魅力がないみたいな意味にとらえちゃいますよ」
「ジェニファーさんに魅力がないとかそういう事じゃなくて、お世話になってる人でそういう事を考えてないというか、そういう事です」
「私は別に将浩さんの事をお世話なんてしてないですけどね。あ、そういう意味ですか」
「そういう意味って、どういう意味ですか。やめてください近いですって」
じりじりと近寄られては俺も後ろに下がっていったのだが、とうとう俺は壁際まで追い詰められてしまった。ジェニファーさんは俺の逃げる方向をうまく誘導して部屋の隅に追い詰められてしまったのだが、右を見ても左を見ても抜け出せるような隙間は見つけられなかった。コーナーに追い詰められボクサーがどうやってこの状況を打開しているのか思い出してみたのだが、その為には相手に向かって攻撃をするしかないのではないだろうか。俺がジェニファーさんを殴ってでも逃げ出そうとは思わないが、そんな事をしてもあっさりとかわされて距離が近付く未来しか見えないのだ。
「そんなに逃げられるとショックなんですけど。そんなに私の事を避けたいですか?」
「そう言うわけじゃないんですけど。あんまりそうやって来られると困るというか」
「私に迫られても嬉しくないという事ですか?」
「嬉しいとか嬉しくないとかじゃなくて、困るってのが」
「別にいいですけど、じゃあ、私の事は別に見たいと思ってないって事でいいんですよね?」
「見たいとか見たくないとかじゃなくて」
「ハッキリ言ってくれたら見せてあげてもいいですよ。将浩さんは私がこのメイド服を脱いだところを見たいって思いますか?」
この質問は何を答えても不正解のような気がする。何かで見たことがあるのだが、こういった時の正解はただ一つ。沈黙だ。
「答えたくないって事ですか。そうだとは思ったんですが、何も答えてもらえないというのはショックですね。でも、それが将浩さんらしいと言えば将浩さんらしいですね」
俺はそれに対しても何も答えなかったのだが、ジェニファーさんは俺の事を潤んだ瞳で見つめつつも俺の逃げ道を完全にふさいだままであった。どうすれば逃げられるのかと思っていたのだが、この状況を切り抜ける方法は何も無さそうであった。俺から攻めることが出来れば話は別なのだろうが、そんな事は俺には出来なかったのだ。
「じゃあ、こうしましょう。私の肌を見せる代わりに将浩さんが脱ぐって事でどうですか?」
「え、どういうことですか?」
「どういう事もこういうことも無いです。将浩さんが私の肌を見たくないというのは分かったので、私が見たいものを見せてもらおうというだけです。ほら、私は見たいと言われた見せるつもりでしたので、将浩さんも私が見たいと言ってるんだから見せてくださいよ。ほら、男らしく脱いじゃっていいですから」
俺は部屋の隅に追い詰められていていつも以上に近い距離にいるジェニファーさんにドキドキしていたのだが、ジェニファーさんが俺のシャツに手をかけてめくろうとしているのを止めることが出来なかった。見られるのが恥ずかしいという思いと、このまま何が起こってしまうのだろうという思いが俺の中でぶつかり合っていたのだ。
前屈みになっているジェニファーさんの髪が俺の目の前にあるのだが、いつも感じている甘い匂いとは別の匂いが俺の思考を狂わせているのかもしれない。同じようないい匂いではあるのだが、近くで嗅ぐとどちらもほんのりと違っていたのだ。俺はどちらの匂いも好きだと感じていた。
「ほら、私が脱がせてあげますから手をあげてくださいね。抵抗してもいいですけど、そうなると粗っぽくなっちゃうかもしれないですよ。将浩さんはそっちの方が好きですか?」
俺の目を真っすぐに見てそう言ってきたジェニファーさんと目を合わすことが出来なかったのだが、俺はそれにも答えることが出来なかった。
ただ、抵抗はせずにジェニファーさんのいう事を素直に聞く事だけしか出来なかったのだ。
0
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
つくもむすめは公務員-法律違反は見逃して♡-
halsan
キャラ文芸
超限界集落の村役場に一人務める木野虚(キノコ)玄墨(ゲンボク)は、ある夏の日に、宇宙から飛来した地球外生命体を股間に受けてしまった。
その結果、彼は地球外生命体が惑星を支配するための「胞子力エネルギー」を三つ目の「きんたま」として宿してしまう。
その能力は「無から有」
最初に現れたのは、ゲンボク愛用のお人形さんから生まれた「アリス」
さあ限界集落から発信だ!
令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました
フルーツパフェ
大衆娯楽
とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。
曰く、全校生徒はパンツを履くこと。
生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?
史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
校長先生の話が長い、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
学校によっては、毎週聞かされることになる校長先生の挨拶。
学校で一番多忙なはずのトップの話はなぜこんなにも長いのか。
とあるテレビ番組で関連書籍が取り上げられたが、実はそれが理由ではなかった。
寒々とした体育館で長時間体育座りをさせられるのはなぜ?
なぜ女子だけが前列に集められるのか?
そこには生徒が知りえることのない深い闇があった。
新年を迎え各地で始業式が始まるこの季節。
あなたの学校でも、実際に起きていることかもしれない。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
元禿の下級妃、花の園と言われる後宮で花の手入れを行います
猫石
キャラ文芸
イレイシェン国の後宮『四節の苑』に、一人の下級妃が入内した。
名はメイ コウシュン。
現在『主上様』が持てる妃の席は満席にもかかわらず、彼女の入内がかなったのは、彼女の噂を聞きつけた主上様が彼女に興味を持ち、初めて自分から後宮入りを願ったというのがその理由だった。
色とりどり、形も様々な大輪の花たちが、その美を競う女の園に現われた下級妃は、後宮にある大きな池の浮島の、金鳳花の花に囲まれた小さな小さな四阿のような庵を与えられ、四季の女たちはそれを厳しく見張ると言う日が始まった。
そんな中、庵の中の少女は鍵のかかった箪笥を撫でてながら遠い目をして呟いた。
「あ~ぁ、とんだ貧乏くじ、ひいちゃったなぁ……」
⚠️注意書き⚠️
☆このお話は完全フィクションです、創作です、妄想の作り話です。現実世界と混同せず、あぁ、ファンタジーだもんな、と、念頭に置いてお読みください。あらすじは滅茶苦茶冒頭部分だけです。
☆作者の趣味嗜好作品です。イラッとしたり、ムカッとしたりした時には、そっと別の素敵な作家さんの作品を検索してお読みください。(自己防衛大事!)
☆中華風の後宮の様相を呈していますが、様々な世界・様式の後宮&花街(遊郭)設定もりもりです。史実、資料と違う! など突込みは不要です。
☆誤字脱字、誤変換が多いのは、作者のせいです。頑張って音読してチェックして!頑張ってますが、ごめんなさい、許してください。
☆ゆるっふわっ設定です。
☆小説家になろう様にも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる