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次章へ続くための道
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試練の七番勝負はマーちゃん中尉の一勝六敗という結果に終わってしまった。
数字だけを見ると大きく負け越しているという事がわかるのだが、最後のハゲワシ兵長との試合を見たものであればマーちゃん中尉が負け越しているという事実を信じることが出来ないだろう。最後の一戦だけはマーちゃん中尉が圧倒していたのだ。
「うまなちゃんが戻ってきたらマーちゃんが強くなっちゃったことをどう思うんだろうね。マーちゃんにはずっと弱いままでいてもらいたかったんだけど、それはそれで問題あるもんね。私もあんまり強いマーちゃんは見たいと思わないんだよね。あ、もしかしたらなんだけど、今なら私よりも強いんじゃないかって思ってたりするのかな?」
イザー二等兵の問いに即答出来なかったことは勝てるという自信があるという証拠なのかもしれない。ハゲワシ兵長との戦いで見せたときのように『うまな式魔法術』を使える者にもダメージを与えることが出来るように『うまな式魔法術』を使えばいいだけの話だろう。そんな考えがあったからこそ、マーちゃん中尉は即答出来なかったのだ。
「そんなに自信満々だとは思わなかったな。私と戦っても勝てるなんて思う程自惚れてるんだ。自信を持つのはいいことだと思うよ。マーちゃんは誰にもマネ出来ないものを持っているし、それを手に入れるために凄い努力をしたのは知っているよ。でも、それにちょっとアレンジが加わったくらいでボクに勝てるって本気で思ってるのってさ、ちょっと笑えないかも」
「別にそういう意味じゃないし。イザーちゃんは何か勘違いしてるって」
「勘違いって何かな。マーちゃんがボクに勝てるってことかな。それは勘違いだってボクも思うけど、マーちゃんは本当はどう思ってるのかな。ボクに教えてほしいな。いっそのこと、今からマーちゃんが勝てるって思ってる方法をボクで試してほしいんだけど。それくらい出来るよね?」
いつも優しいイザー二等兵ではあるが、この時ばかりは獲物を見つけた肉食獣のようにも見えていた。隣にいた妖精マリモ子が気付かれないように少しずつ距離をあけているのだが、それに気付いたイザー二等兵は何も気づいていないふりをしつつ妖精マリモ子に向かって笑顔を見せていた。
「だからさ、俺はそんな事を考えてるわけじゃないって。それに、イザーちゃんの魔法は俺に効かないんだから試すも何も無いよ。そんな事したってこの前みたいになるだけだって」
「ふーん、そうなのかな。この前と違ってマーちゃんは自信あるみたいに見えるんだけど。今もなんか余裕あるみたいに見えるし。それって、本当はボクに勝てるって思ってるってことだよね。別にマーちゃんがどう思おうが勝手だと思うんだけどさ、勘違いするのは良くないと思うんだ。だから、その勘違いをボクが今から正してあげるよ。その方が今後のためにもいいと思うんだよね」
変にスイッチが入ってしまったイザー二等兵を止めるためにはその流れに乗るしかないと思った妖精マリモ子であった。彼女は二人の問題が解決するのも重要だとは思っているのだが、この二人の戦いを目の前で見て見たいという思いもあったのだ。そんな理由もあって、妖精マリモ子は二人が戦うための舞台を整えることにしたのだ。
誰にも邪魔されず本気で戦う二人の姿を見ることが出来る舞台を作ることにしたのだ。
「急遽決まりましたマーちゃん中尉とイザー二等兵の模擬戦です。本日開催予定でした入隊希望試験は後日に延期となりましたので日程のご確認は公式サイトでご確認お願いします。ところで、マーちゃん中尉とイザー二等兵が戦うことになった現場にマリモ子さんもいらっしゃったそうなのですが、いったいどういった経緯で二人が戦うことになったのでしょうか」
「そうですね。私が見ていた限りでは、前回のハゲワシ兵長戦で自信をつけたマーちゃんが自信を持ちすぎてしまったがためにイザーちゃんの事をイラつかせてしまったからという理由ですね。マーちゃん自身はそんなつもりではなかったと言っていたのですけど、私から見てもあの時のマーちゃんはイザーちゃんの事をいつでも倒せるみたいな感じで見ていましたね」
「なるほど。そういった理由があったのですね。ちなみに、マリモ子さんはこの勝負はどちらが勝つと思いますか?」
妖精マリモ子は水城アナウンサーの問いかけに対してたっぷりと時間を使ってから答えていた。
「ハゲワシ兵長戦でマーちゃんは『うまな式魔法術』対策が完璧になって人間相手では負けないだろうと思ってるようなんですが、その程度ではイザーちゃんに勝てないと思いますね。確かにあの戦法は『うまな式魔法術』を使う相手にも有効だと思うんですが、マーちゃんが使えるような技術をイザーちゃんが会得していないはずもないんですよね。その点を考慮すると、マーちゃんは一方的にやられてしまうんじゃないでしょうか」
その後に始まった二人の試合を見ても妖精マリモ子の指摘したことが現実になっていた。マーちゃん中尉が見つけたと思っていた魔法技術は当然のようにイザー二等兵も使うことが出来ていた。そうなると、魔法技術も格闘技術も圧倒的に勝っているイザー二等兵のやりたい放題になってしまう。
「どうしたのかな。最初の威勢はどこかに置いて来ちゃったのかな。マーちゃんがそんなに泣きそうな顔しているのはどうしてなんだろう。始まる前はあんなに自信満々でボクの事を簡単に倒しちゃうって感じだったのに、今ではその妄想も立場が逆になっちゃってるね。ほら、そんなに困った顔してないでいつもみたいに優しく微笑みかけてくれていいんだよ」
両膝を地面につけているマーちゃん中尉は倒れないように手を伸ばして体を支えていた。しかし、その姿勢が良くないのかイザー二等兵がマーちゃん中尉の頭の上に足を置いて少しずつ力を入れているようだ。
何とか抵抗しようとする姿を見せるマーちゃん中尉ではあったが、どれほど抵抗しようとしても圧倒的な力の差があるためか少しずつマーちゃん中尉の頭と地面が近づいていったのだ。
ほぼ土下座のような形になっているマーちゃん中尉とその頭を足で踏みつけているイザー二等兵等異様な姿が世界中に配信されてしまっているのだ。イザー二等兵の小さな体でも魔法を正しく有効的に使用すると対格差も関係なしに相手を制圧することが出来るといういい見本となったのだ。
ちなみに、この試合の映像は対格差のある相手との戦い方の参考になるとのことで授業の教材として活用されることになってしまったのだった。
「ボクよりも強いって思ってたのにこんな姿になるなんてかわいそうだね。でも、今の状況を抜けだしたらボクに勝てるかもしれないよ。その可能性に賭けて本気で抵抗してくれてもいいんだからね。ほら、今でもボクに勝てるって思ってるんだったらちゃんと抵抗してくれなきゃだめだからね」
地面を掴むマーちゃん中尉の両手はこれ以上にないくらい力が入っているのが画面越しにも伝わってきた。しかし、それほど力を入れても魔力を込めてもイザー二等兵の細くて小さな足の力に勝てずにいたのだ。
「ほらほら、もう諦めちゃった方が良いんじゃないかな。諦めるのはマーちゃんの自由だけど、負けを認めるってことはちゃんと言葉に出して伝えなくちゃわからないからね。諦めずに最後まで戦うって気持ちがあるのかもしれないけど、勝てない相手にはさっさと負けを認めるのも強さだと思うよ」
嬉しそうにマーちゃん中尉の後頭部を足でぐりぐりと踏みつけるイザー二等兵は終始楽しそうにしていた。どんなに抵抗しても勝てないという事に気が付いたマーちゃん中尉は少しだけ顔を地面から離すと、聞き取れないくらいの早口で何かを伝えようとしていた。
「ごめん、マーちゃんが何言っているのか全然わからないよ。ほら、ボクに負けを認めるのが遅くなると他の人にも迷惑かかっちゃうかもよ」
必死に抵抗を続けるマーちゃん中尉とそれを足の裏だけで抑えつけるイザー二等兵。ある人にとっては天国のような光景でありある人にとっては地獄でしかない光景になっていた。
「ほらほら、素直に負けを認めてごめんなさいって言いなよ。いい大人なんだから子供相手でも自分の負けを認めることが出来るようになった方が良いと思うよ。ほら、早くボクにちゃんとごめんなさいって言いなよ」
世界中の人が見守る異様な光景はそれほど長い時間続かなかったのは不幸中の幸いなのかもしれない。
数字だけを見ると大きく負け越しているという事がわかるのだが、最後のハゲワシ兵長との試合を見たものであればマーちゃん中尉が負け越しているという事実を信じることが出来ないだろう。最後の一戦だけはマーちゃん中尉が圧倒していたのだ。
「うまなちゃんが戻ってきたらマーちゃんが強くなっちゃったことをどう思うんだろうね。マーちゃんにはずっと弱いままでいてもらいたかったんだけど、それはそれで問題あるもんね。私もあんまり強いマーちゃんは見たいと思わないんだよね。あ、もしかしたらなんだけど、今なら私よりも強いんじゃないかって思ってたりするのかな?」
イザー二等兵の問いに即答出来なかったことは勝てるという自信があるという証拠なのかもしれない。ハゲワシ兵長との戦いで見せたときのように『うまな式魔法術』を使える者にもダメージを与えることが出来るように『うまな式魔法術』を使えばいいだけの話だろう。そんな考えがあったからこそ、マーちゃん中尉は即答出来なかったのだ。
「そんなに自信満々だとは思わなかったな。私と戦っても勝てるなんて思う程自惚れてるんだ。自信を持つのはいいことだと思うよ。マーちゃんは誰にもマネ出来ないものを持っているし、それを手に入れるために凄い努力をしたのは知っているよ。でも、それにちょっとアレンジが加わったくらいでボクに勝てるって本気で思ってるのってさ、ちょっと笑えないかも」
「別にそういう意味じゃないし。イザーちゃんは何か勘違いしてるって」
「勘違いって何かな。マーちゃんがボクに勝てるってことかな。それは勘違いだってボクも思うけど、マーちゃんは本当はどう思ってるのかな。ボクに教えてほしいな。いっそのこと、今からマーちゃんが勝てるって思ってる方法をボクで試してほしいんだけど。それくらい出来るよね?」
いつも優しいイザー二等兵ではあるが、この時ばかりは獲物を見つけた肉食獣のようにも見えていた。隣にいた妖精マリモ子が気付かれないように少しずつ距離をあけているのだが、それに気付いたイザー二等兵は何も気づいていないふりをしつつ妖精マリモ子に向かって笑顔を見せていた。
「だからさ、俺はそんな事を考えてるわけじゃないって。それに、イザーちゃんの魔法は俺に効かないんだから試すも何も無いよ。そんな事したってこの前みたいになるだけだって」
「ふーん、そうなのかな。この前と違ってマーちゃんは自信あるみたいに見えるんだけど。今もなんか余裕あるみたいに見えるし。それって、本当はボクに勝てるって思ってるってことだよね。別にマーちゃんがどう思おうが勝手だと思うんだけどさ、勘違いするのは良くないと思うんだ。だから、その勘違いをボクが今から正してあげるよ。その方が今後のためにもいいと思うんだよね」
変にスイッチが入ってしまったイザー二等兵を止めるためにはその流れに乗るしかないと思った妖精マリモ子であった。彼女は二人の問題が解決するのも重要だとは思っているのだが、この二人の戦いを目の前で見て見たいという思いもあったのだ。そんな理由もあって、妖精マリモ子は二人が戦うための舞台を整えることにしたのだ。
誰にも邪魔されず本気で戦う二人の姿を見ることが出来る舞台を作ることにしたのだ。
「急遽決まりましたマーちゃん中尉とイザー二等兵の模擬戦です。本日開催予定でした入隊希望試験は後日に延期となりましたので日程のご確認は公式サイトでご確認お願いします。ところで、マーちゃん中尉とイザー二等兵が戦うことになった現場にマリモ子さんもいらっしゃったそうなのですが、いったいどういった経緯で二人が戦うことになったのでしょうか」
「そうですね。私が見ていた限りでは、前回のハゲワシ兵長戦で自信をつけたマーちゃんが自信を持ちすぎてしまったがためにイザーちゃんの事をイラつかせてしまったからという理由ですね。マーちゃん自身はそんなつもりではなかったと言っていたのですけど、私から見てもあの時のマーちゃんはイザーちゃんの事をいつでも倒せるみたいな感じで見ていましたね」
「なるほど。そういった理由があったのですね。ちなみに、マリモ子さんはこの勝負はどちらが勝つと思いますか?」
妖精マリモ子は水城アナウンサーの問いかけに対してたっぷりと時間を使ってから答えていた。
「ハゲワシ兵長戦でマーちゃんは『うまな式魔法術』対策が完璧になって人間相手では負けないだろうと思ってるようなんですが、その程度ではイザーちゃんに勝てないと思いますね。確かにあの戦法は『うまな式魔法術』を使う相手にも有効だと思うんですが、マーちゃんが使えるような技術をイザーちゃんが会得していないはずもないんですよね。その点を考慮すると、マーちゃんは一方的にやられてしまうんじゃないでしょうか」
その後に始まった二人の試合を見ても妖精マリモ子の指摘したことが現実になっていた。マーちゃん中尉が見つけたと思っていた魔法技術は当然のようにイザー二等兵も使うことが出来ていた。そうなると、魔法技術も格闘技術も圧倒的に勝っているイザー二等兵のやりたい放題になってしまう。
「どうしたのかな。最初の威勢はどこかに置いて来ちゃったのかな。マーちゃんがそんなに泣きそうな顔しているのはどうしてなんだろう。始まる前はあんなに自信満々でボクの事を簡単に倒しちゃうって感じだったのに、今ではその妄想も立場が逆になっちゃってるね。ほら、そんなに困った顔してないでいつもみたいに優しく微笑みかけてくれていいんだよ」
両膝を地面につけているマーちゃん中尉は倒れないように手を伸ばして体を支えていた。しかし、その姿勢が良くないのかイザー二等兵がマーちゃん中尉の頭の上に足を置いて少しずつ力を入れているようだ。
何とか抵抗しようとする姿を見せるマーちゃん中尉ではあったが、どれほど抵抗しようとしても圧倒的な力の差があるためか少しずつマーちゃん中尉の頭と地面が近づいていったのだ。
ほぼ土下座のような形になっているマーちゃん中尉とその頭を足で踏みつけているイザー二等兵等異様な姿が世界中に配信されてしまっているのだ。イザー二等兵の小さな体でも魔法を正しく有効的に使用すると対格差も関係なしに相手を制圧することが出来るといういい見本となったのだ。
ちなみに、この試合の映像は対格差のある相手との戦い方の参考になるとのことで授業の教材として活用されることになってしまったのだった。
「ボクよりも強いって思ってたのにこんな姿になるなんてかわいそうだね。でも、今の状況を抜けだしたらボクに勝てるかもしれないよ。その可能性に賭けて本気で抵抗してくれてもいいんだからね。ほら、今でもボクに勝てるって思ってるんだったらちゃんと抵抗してくれなきゃだめだからね」
地面を掴むマーちゃん中尉の両手はこれ以上にないくらい力が入っているのが画面越しにも伝わってきた。しかし、それほど力を入れても魔力を込めてもイザー二等兵の細くて小さな足の力に勝てずにいたのだ。
「ほらほら、もう諦めちゃった方が良いんじゃないかな。諦めるのはマーちゃんの自由だけど、負けを認めるってことはちゃんと言葉に出して伝えなくちゃわからないからね。諦めずに最後まで戦うって気持ちがあるのかもしれないけど、勝てない相手にはさっさと負けを認めるのも強さだと思うよ」
嬉しそうにマーちゃん中尉の後頭部を足でぐりぐりと踏みつけるイザー二等兵は終始楽しそうにしていた。どんなに抵抗しても勝てないという事に気が付いたマーちゃん中尉は少しだけ顔を地面から離すと、聞き取れないくらいの早口で何かを伝えようとしていた。
「ごめん、マーちゃんが何言っているのか全然わからないよ。ほら、ボクに負けを認めるのが遅くなると他の人にも迷惑かかっちゃうかもよ」
必死に抵抗を続けるマーちゃん中尉とそれを足の裏だけで抑えつけるイザー二等兵。ある人にとっては天国のような光景でありある人にとっては地獄でしかない光景になっていた。
「ほらほら、素直に負けを認めてごめんなさいって言いなよ。いい大人なんだから子供相手でも自分の負けを認めることが出来るようになった方が良いと思うよ。ほら、早くボクにちゃんとごめんなさいって言いなよ」
世界中の人が見守る異様な光景はそれほど長い時間続かなかったのは不幸中の幸いなのかもしれない。
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