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第二部

最終話 天才科学者と元ヤン 感想戦

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「元ヤンって聞いてたんだけど、全然ヤンキーじゃないじゃない。あれのどこが元ヤンなのよ。そもそも、あの世界にヤンキーなんているの?」
「どの世界にだってヤンキーはいるだろ。三賛斎月夜姫はヤンキーじゃないと思うけどな」
「え、でも、元ヤンって言ってたじゃない。ヤンキーじゃないのに元ヤンってどういうことなの?」
「それについてはだな。三賛斎月夜姫の場合は元ヤンキーじゃなくて、元ヤンデル女で元ヤンなんだ。俺はそう聞いているぜ」
「何それ。そんな元ヤンなんて聞いたことないわよ。あんたが作った言葉じゃないでしょうね」
「そんなことするわけないだろ。俺が新しいモノを作ることが出来るような男じゃないって知ってるくせによ」
「それもそうね。私もあんたも何かを作ることって出来ないもんね。アスモ様はなんであんな女の事を気にかけてたのかしら?」
「さあな。何かあいつの性癖に刺さるものでもあったんじゃないか。いろんな女を相手にしてきたあいつは自分でも何が好きなのかわかってないみたいだしな。そもそも、あいつには嫌いなタイプとかないだろうし。お前を相手にした時からどんな女でも大丈夫になったんだろうよ」
「ちょっと、それってどういう意味よ。絶対に私の事をバカにしてる言い方よね。ちょっと失礼すぎると思うんだけど」
「違う違う。お前が不細工だとかそういう意味で言ったんじゃないって。サキュバスの相手をした男ってのは相手に求めるハードルが低くなってどんな奴でも拒まなくなるって事はお前も理解しているよな。サキュバスとやった男はヤリチンになって俺みたいなインキュバスとやった女はヤリマンになるってだけの話だよ」
「それは知ってるけどさ、絶対にそれ以外の意味でも何か言おうとしてたんじゃない。私の事をバカにしようとしているとしか思えないんだけどな」
「そんなはずないだろ。俺もお前も相手の望む理想の姿になれるんだから不細工なはずないんだって。本当のお前の姿なんてお前自身でも覚えてないだろ。今だって魔王アスモのためにその姿になってるんだもんな」
「それは言わないでよ。アスモ様に会った時のためにこの姿を維持してるんだけど、結構気に入ってたりするんだよ。今が私の本当の姿なんじゃないかって思っちゃうくらいだしね。って、そんな事よりも、三賛斎月夜姫の話に戻りましょ」
「そうだったな。三賛斎月夜姫は紐畔亭羊仗を妄信する結構危ない奴だな。紐畔亭羊仗だけじゃなくて三賛斎青海青梅や三賛斎カルナの事もかなり信頼しているみたいだぞ。その二人から聞かされたことで魔王アスモの事が気になってたみたいだけど、最初は魔王アスモとやることなんて考えていなかったみたいだな。そもそも、三賛斎月夜姫は死ぬまで純潔を守ろうと心に固く誓っていたみたいだぜ」
「それっぽい感じはするけどさ、その割にはいろいろと詳しそうだったと思うんだけど。結構遊んでそうに思えたのはなんでだろ?」
「まあ、それには理由があるんだ。三賛斎月夜姫は男性経験自体はないけど紐畔亭羊仗が作ったオモチャで自慰行為をするという日課があるんだよ。それについてもいろいろと深い事情があるんだけど、一番の原因は紐畔亭羊仗が作った薬で執着心を抑える変わりに性欲が増してしまっているということがあげられるな。お前が飲んだらどうなるのか気になるところではあるけど、俺やお前がその薬を飲んだところで何の効果もなさそうってのが悲しいところではあるな」
「その薬とオモチャを作った紐畔亭羊仗が原因って事ね。でも、それだったとしてもあんなに積極的になるもんなのかしら。オモチャで楽しみまくっていたとしても実際に本物を見ると身構えたり警戒してしまったりしそうだとは思うんだけど」
「その点は魔王アスモのチンチンが悪いって事になるな。あいつは相手の望みを完璧にこなせるチンチンになるんだもんな。俺やお前と一緒で相手を満足させて快楽の底に沈めるためなんだけど、それはお前が一番よく知ってるよな」
「それ以上は何も言わない方がいいわよ。あんたにとっても面倒な話になると思うからね」
「そうだな。それよりも聞きたいんだけど、匂いを嗅ぐだけであんなに乱れてしまうもんなのか?」
「乱れてしまうと思うわよ。アスモ様ってメスの本能を刺激するフェロモンが出てると思うのよね。オチンチンから特にそれが出てると思うんだけど、それってどんな薬よりも危険で依存性が高いんじゃないかしら。この私でさえその魅力に逆らえないからね。他のサキュバスたちもアスモ様には手を出さないようにしてるって取り決めもあるし、男性のフェロモンに耐性がある私たちでも危ないのに普通の人間である三賛斎月夜姫はとても耐えられなかったでしょうね。自らの純潔を守り抜くという固い意志があったとしても、そんなもの簡単に壊してしまうくらいアスモ様の魅力って凄いモノだったのよ。もちろん、それだけじゃなくてアスモ様のオチンチンも凄いってのがあるんだけどね」
「魔王アスモのチンチンの型を取ってたくらいだもんな。でも、本物を知ってしまった今、あの女は偽物のオモチャで満足出来るんだろうか」
「さあ、どうなんでしょうね。でも、三賛斎月夜姫は紐畔亭羊仗が作ってくれたって事で満足するんじゃないか。それくらいあの女は紐畔亭羊仗の事を信頼しているからな」
「それともう一つ気になってたんだけど、三賛斎月夜姫って名前に姫って入ってるのはどこかのお姫様だってことなの?」
「俺もよく知らないけど、本物の姫なんかじゃなくて姫に憧れているとかでつけられたんじゃないか。俺には紐畔亭羊仗の名付けのセンスが理解出来ないからな」
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