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シスターユリコとボーナスステージ 中編

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 神との話し合いが終わって城に帰ってきたわけだが、俺の帰宅を待っていたシスターユリコは小さな子供のような屈託のない笑顔で俺を出迎えてくれた。昨夜とは違って顔にも生気が宿っていて手足もちゃんとした人間のモノのように見えている。どうやら神はちゃんと約束を守ってくれたようだ。それにしても、シスターユリコが着ているドレスはどこにあったのだろうか。この城にはあのようなドレスは用意していないと思うし、シスターユリコは手ぶらだったと思うのだが、少しだけその事が気になったりもしていた。

「魔王アスモさん、聞いてくださいよ。二時間くらい前から急に手足の感覚が戻ってきたって思ってたんですけど、それだけじゃないんです。体も急に痒くなってきちゃってお風呂に入っちゃいました。ここの魔物さん達って親切なんですね。お風呂の位置を教えてくれたりしたんですけど、その後にご飯まで用意してくれていたんです。お腹空いちゃって仕方ないんですけど、魔王アスモさんの事を待ってた方がいいかなって思って待ってたら、魔物さんたちが冷める前に食べちゃってくれって言ってきたんです。私は本当は魔王アスモさんの帰りを待っていたかったんですけど、魔物さんたちも私が食べないと悲しそうな顔をしてたし、食べないと悪いんだろうなって思って先に食べちゃいました。魔王アスモさんもこれからご飯食べますか?」
「いや、ご飯は食べなくても平気かな。神の所で食べてきたから」
「ええ、神様から出されたものを食べちゃったんですか。アレを食べて平気なんですか?」
「平気なんですかって言われてもな。特に変わったことは無いけど、良くなかったかな?」
「これは聞いた話なんですけど、神から出されたものを口にするという事は服従を誓うって意味に取られるらしくて、神の眷属になるって意味らしいですよ。でも、魔王アスモさんからはあの神の力を感じないんですよね。不思議です」
「さすがに俺があいつの眷属にあるとかは無いでしょ。料理だってお詫びの印だって出されたものだしな。一通り説得してお前の呪いを解いてもらう事になったんだけど、完璧に人間に戻すのは時間がかかるって言ってたよ。そこは申し訳ないと思うけど、我慢してくれよ」
「全然問題無いですよ。今だってゾンビになる前の感覚を取り戻せているし、逆に人間になれたんだって新鮮な気持ちですもん。完璧に元に戻れたって思うんですけど、時間がかかるってどういうことですか?」
「嘘か本当かわからないけれど、二日ごとに人間に戻ったりゾンビになったりするらしいぞ。ゾンビになってる時間が少しずつ短くなっていって、最終的には人間に戻れるみたいなんだが、どれくらいでちゃんとした人間に戻れるかは不明らしいんだ。お前の気持ち次第でそれが変るとも言っていたな」
「気持ち次第って、私はいつだって人間に戻りたいですよ。今のまま物に触れても感触をちゃんと味わえる人間がいいですし、五感だってちゃんとある人間の方がいいですもん。ゾンビの時って正直に言うと飢餓感しかないと思うんですよね。でも、そこで何かを食べてしまったら取り返しがつかなくなっちゃうんじゃないかなって思って何も食べられなかったんですけどね」
「別にそんな事は気にしなくてもいいだろ。お腹が空いたら何か食べればいいし、食べたくないんだったら食べなきゃいいだけだもんな。年頃の女の子ってダイエットとかして食べないこともあるんだろうし」
「私も若いころはダイエットとかしてましたけど、ゾンビになるくらいだったら食べてた方がマシだって思いますよ。中学とか高校の時に無理にダイエットしてたこともあったんですけど、ゾンビみたいにならないで良かったなって今は思いますもん」
「へえ、中学とか高校の時にダイエットしてたんだ。って事は、お前も俺と同じでこっちの世界に転生してきたのか」
「そうですよ。私も昔は勇者とかやってましたけど、何でも自分で責任を持たないといけないってプレッシャーに押しつぶされてしまいまして。気付いた時にはシスターとしてこっちの世界に来てました。神聖魔法も使えないシスターだったんでゾンビになっちゃったと思うんですけど、そもそも私はシスターとして何もしてないですからね。ただの新米シスターで駆け出しのひよっこだったんです。だからこそ神にそそのかされたりもしてましたし、騙されてゾンビになったりもしてたんです。って、こんな話をいつまでしてもしょうがないですよね。ご飯を食べないんだったらお風呂にしましょうか。さっき私が入っちゃったんですけど、一緒に入って綺麗に洗ってあげましょうか?」
「そうだな。たまには人に洗ってもらう事にしようかな」

 俺がそう言うと、シスターユリコは驚いた表情を見せていた。先程の食事の誘いと同じように断ると思っていたようなのだが、俺はお腹が満たされていたから食事を断っただけであって、風呂には入りたいと思っていた。別に一人で入っても二人で入っても変わりはしないのだが、せっかく誘ってくれたんだから二人で入っても問題はないだろう。
 別にここでシスターユリコが一緒に入るのは冗談だと言えばそこで終わる問題だったのだが、シスターユリコはお風呂に向かう俺の後を黙ってついて来ていた。
 風呂と言ってもこの城に風呂を必要とするような魔物がいないのでほぼ人間専用となっている。使用するのは俺のもとにやってくる女たちがメインであるし、時々リラックスしたい俺が使うくらいなのだ。お風呂というものは神聖な面も持ち合わせているようで魔物たちはあまり寄り付こうとしないのだ。お風呂に続く長い廊下の入口に数体の魔物が見張って入るのだが、何かあったとしても中まで入ってくることは無いのだ。俺に何かあったとしても魔物ではどうすることも出来ないという事もあるのだが、魔物のほとんどが温かい水辺を嫌っているという事もあったりするのだ。

「あの、さっき気付いたんですけど、魔王アスモさんってエッチの時にオモチャとかたくさん使ったりするんですか?」
「使うって言うか、俺の能力で相手に一番合っているオモチャを作り出すってのがあるからソレで使う事が多いかな」
「そうなんですね。私はそう言うの使った事ないから、優しくしてくださいね」
「大丈夫だよ。俺はそんな時は優しいからさ」

 シスターユリコは緊張した面持ちで身に纏っていた布を脱いでいた。ドレスでもきているのかと思っていたのだが、それはドレスではなくその辺にあった綺麗な一枚布を器用に身に纏っていたのだ。

「着るものはそれしかなかったのか?」
「ゾンビの時に着ていた修道服はあるんですけど、アレってちょっと死臭がするんですよね。ゾンビの時は気にならなかったんですけど、今になるとちょっとあの匂いは厳しいなって思ってまして。でも、安心してください。さっきお風呂に入った時に念入りに洗ったんで死臭はしないはずです。そもそも、私は今生きてますからね」
「確かにな。石鹸とは違ういい匂いがしてるような気がするもんな」
「もう、そんな恥ずかしいこと言わないでくださいよ。さ、魔王アスモさんも脱いでください。お風呂に入るのにそんな格好じゃダメですからね」

 俺のシャツはシスターユリコの手で脱がされはしたのだが、履いていたズボンに関しては自分で脱いでいた。俺はてっきりシスターユリコが脱がせてくれるのかと思っていたのだが、俺のシャツを畳んだ後にシスターユリコは浴室へと消えてしまったのだ。
 湯気の立ち込める浴室内は当然のように視界も悪いのだが、それでも俺は簡単にシスターユリコの姿を見付けることが出来た。シスターユリコは恥ずかしそうにスレンダーな体を隠してはいるのだが、手足も細いのでその全てを隠すことは出来なかった。

「ゾンビになる前ってもうちょっと太ってたんですけど、何も食べない時期が続いてたから痩せちゃったみたいですよ。でも、ガリガリってわけでもないですし、男性的にはどうですかね?」
「ゾンビの時みたいに強く握ったら折れそうな感じじゃないから良いと思うよ。でも、シスターユリコがどれくらい太っていたのかは気になるかもな」
「もう、太ってた時の話はしないでください。それと、シスターユリコじゃなくてユリコって呼んでください」

 シスターユリコは俺の手を取って自分の胸を触らせてきた。その胸は手のひらから少しだけこぼれる大きさではあったのだが、俺の手が触れた瞬間にシスターユリコの体がビクッとなっていた。俺の手が触れたという事もあるのだろうが、久々に五感が戻ったという事もあっていつもよりも感度が高かったのかもしれない。俺がシスターユリコの乳首をつまむとその場に力なくしゃがみこんでしまった。
 シスターユリコは息を途切れさせながらも俺にもたれかかると、まだ小さい状態の俺のモノを小さな口で包み込んだ。シスターユリコはその小さな口の中で舌を小刻みに動かして俺のモノを刺激してきたのだ。俺はその刺激に素直に反応してムクムクとモノを大きくさせていったのだが、次第に大きくなっていく俺のモノはシスターユリコの口には大きすぎたようで、シスターユリコは俺のモノから口を離してしまった。

「魔王アスモさんのって大きすぎますよ。私の口が小さいってのもあるかもしれないですけど、こんなに大きいと入りきれないですって。でも、もっと綺麗にしてあげますからね。たくさん綺麗にしないといけないですもんね」

 俺のモノを丹念に舐めまわすシスタークレアはとても聖職者だとは信じられないような淫靡な顔をしていた。ゾンビとして過ごしていた時間がどれだけ長かったのかはわからないが、ゾンビとして過ごした時間を取り戻すかのように生に執着しているようにも見えた。生ではなく性なのかもしれないが、そんな事はどうでもいい話だろう。

「それにしても、あの神が魔王アスモさんの話を聞くとは思ってませんでした」
「俺の話くらい誰でも聞いてくれるさ」
「でも、あんなに傲慢な神が魔王と会うってのも意外ですもん」
「別に意外でもないと思うよ。俺がわざわざ会いに行ったんだし」
「そうなんですね。でも、どうやってあの神を説得したんですか?」
「普通に話しに行ってちょっと力を示したってだけかな。でもさ、こんなつまらない話はやめよう」
「そうですね。もしかして、魔王アスモさんってこうやって舐めているところを見下ろすのって好きだったりします?」
「どうしてそう思うの?」
「だって、さっきまでと違って、こうして目が合ってると、ここがビクビクってなって気持ちよさそうにしてるんですよ。目を見て舐められるの好きなんですね」

 俺はその言葉を聞いて思わず目を逸らしてしまったのだが、シスターユリコはそんな俺をずっと見つめていた。気になって視線を戻した時にシスターユリコは嬉しそうにほほ笑むと、俺の目を見たまま俺のモノの先っぽだけを咥えて舌を小刻みに動かしてきた。
 シスターユリコの舌の動きは俺のモノをイカせようと本気で動いているのだが、その視線は冷たく勝手に行くことを許さないというようにも見えていた。俺はその視線に耐えられずにイキそうになっていたのだが、俺の体は自分一人だけイクことを許してはくれなかった。
 それでも、シスターユリコは俺のモノを刺激し続けてくれたのだ。湯船に浸かっている間も俺のモノを掴んで離そうとはしなかったし、俺の体を綺麗に洗ってくれている時も俺のモノから離れようとはしなかった。
 シスターユリコの性に対する執着心の強さは誰よりも強いと感じたまま、俺は特別監禁室へとシスターユリコを案内するのだった。

 俺は人間であるうちにシスターユリコを満足させられるか不安になってしまっていたのだ。ほんの少しだけではあるのだが。
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