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勇者サクラと花の神のボーナスステージ 前編

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 勇者サクラが意識を完全に失うくらいに責め続けた結果、草の神がどこかへ消えてしまった。一応足止めをしていただけなので草の神がいなくなったところで何の問題ものないのだが、サクラの木に関する手掛かりが無くなってしまったのは嬉しくない事実ではあった。

「草の神がいなくなったんでやってきたんだけど、勇者ちゃんが気絶したままなんだね。それにしても、魔王ちゃんの指の動きとか腰使いとか凄かったけど、そういうのってどこかで見て学んだの?」
「誰かに学んだって事もないけど、いつの間にかそういう風に動かせるようになってたかも。って、いきなり現れたお前は何者だ?」
「あたしはね、花の神だよ。よろしくね。さっきまで魔王ちゃんが相手をしていた草の神はあたしの先輩にあたるんだけど、あいつってただ神になった時期があたしより三那由他だけ早かったってだけで偉そうにしてたんだよね。あんな目に遭ってちょっとあたしは嬉しかったりするんだ。ありがとうね。あ、聞かれる前に先に応えるけど、あたしはサクラの木に関しては何も出来ることは無いからね。花の神って言っても、木に咲く花は専門外だからね。大きく育つ木だろうが、低くしか育たない木だろうが、あたしにとっては担当が別だからどうすることも出来ないのよ。ごめんね」
「じゃあ、あんたにも用はないからさっさと帰って次のやつに変わってもらえるかな」
「そうしたいのはやまやまなんだけどさ、気軽にやってきちゃってなんだけどさ、あたしもここから自由に戻ることなんて出来ないんだよね。勇者ちゃんが目を覚ましてくれたらそのきっかけを作ることも出来ると思うんだけどさ、今の状況じゃちょっと難しいかな。それに、こっちまでやってきたのに魔王ちゃんのテクニックを味合わないで帰るなんて来た意味ないよね。とりあえず、あたしの事も気持ちよくしてよ。出来るでしょ?」
「やろうと思えばできるけど、それを俺がやるメリットってないよね」
「こういうのはさ、メリットとかデメリットとかではなくてさ、気持ちが大事だと思うな。だからさ、あたしの事も気持ちよくしてよ」
「なんで俺がそこまでしなくちゃいけないんだよ。理由も無いでしょ?」
「そう言われたら何も返せないけどさ、あたしだって気持ち良くなってみたいんだもん。神になってからそういうのって全然なくなったし、私に穴があるうちにやってほしいんだけど、それも無理かな?」
「無理ではないけどさ、この短時間で二人連続で相手をするのって結構無理だと思うんだよね」
「諦めないで最後まで頑張って欲しいな。きっとそこで寝ている勇者もあたしと同じ考えだと思うんだけどな」
「それを言うのはお前ではないと思うんだけどな」

 花の神は俺の周りを衛星のようにグルグルと回っていたのだけれど、俺が手を出さないというのを理解してからはグルグルと回るのではなく、俺の体を何度も何度もしつこいくらい繰り返してきていたのだ。それでも、俺が花の神に手を出さないのには理由があった。
 花の神は俺の顔をじっと見つめて何か新しい作戦を考えているように見えた。俺は花の神の相手をしてあげるのが面倒なだけで、それ以外には断る理由もなかったりするのだ。逆に考えれば、断らない理由はたくさんあるのだ。

 俺は少しだけ悩んだ末に、花の神の相手をしてあげることにしたのだ。草の神には出来なかったことを花の神には出来そうだという事もあって、俺は重い腰を上げたのだ。

「わかったよ。相手をしてあげることにするよ。でも、あんまり期待し過ぎないでね」
「草の神のを見ててわかってるからさ。魔王ちゃんの耐性が神相手だと無効になるんだもんね。そうなるんだったらさ、あたしはあんまり魔王ちゃんの事を責めないで受け身になってた方が良かったりするのかな?」
「別に責めてくれてもいいけど、そうなったらさっさと終わるだけだからね。ちなみに、お前はどんなプレイが好きなんだ?」
「どんなプレイが好きかと聞かれてもな、あたしはごく普通のが好きだと思うよ。神になったのもここ数年って感じだし、ごく普通のやつが一番好きだとは思うよ」

 花の神がどんなものを望んでいるのかわからないのだが、そんなものは俺の力でいくらでも調べることが出来るのだ。俺はいつものように右手に花の神の好きそうなオモチャを呼び出したのだが、そこに現れたのはどこからどう見てもマッサージ器なのだ。おそらく、日本で一番有名なマッサージ器だとは思うのだが、あまりにも普通過ぎるものが出てきたので俺は驚きを隠せなかった。

「あ、電マか。使い方がいまいちよくわからないから気持ちいいと思えないんだけど、これって本当に気持ちいいの?」
「みんな気持ちよさそうにはしているけど、お前は気持ち良くないって事なのか?」
「そうだね。なんでかわからないけど、あたしはあんまり気持ち良くないんだよね。気持ち良くなりそうかもって思っててもさ、それ以上にくすぐったくなってきて無理になるんだ。それってどうしたらいいかな?」
「さあ、俺はそれに関しては素人だからどうすることも出来ないな。せめて、ここで気持ち良くなってもらえることを祈るだけだな」
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