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妖精と人間編
妖精と人間 第一話
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「つまり、妖精王とやらを復活させるためには子供の力が必要だというのだな。それも、一人二人ではなく出来るだけ多くの子供の協力が必要だというのか。その妖精王とやらを復活させるとどういった事が起こるのかな。それ次第ではこのフェリスランドの国民にも協力を仰ぐ必要があると思うのだが、一体どんなメリットがあるというのかね?」
「それなんですがね。国王陛下は妖精の泉の近くに死人使いの森と言うものがあるのはご存じでしょうか?」
「直接この目で見たことは無いが、そこに死人の森と呼ばれておる立ち入ることを禁じられた森があるという事は知っておるぞ。それがどうかしたのか」
「ご存じでしたら話は早い。妖精の泉のすぐ近くに死人使いの森があるというのは理由がございまして、死人使いの森に住む異形の者は妖精の力を使い世界を支配しようとしているのです。恐ろしいことに、奴はその名の通り死体を自由に操ることが出来るのです。亡くなった者が再び動き出しているという現象に遭遇したものはおりませんでしょうか。もしも、そのような場面に出くわしたものがいたのでしたら、それは死人使いの者の仕業に間違いありません」
「して、その者はどのような身なりをしているのだ?」
「それがですね。その死人使い本人を目撃したものは誰もおらぬのです。死んだ人間のみならず、魔獣や妖精の死体まで使っているという話でして、それも妖精王の復活を阻止するために行っているそうなのです」
「そうか、急に魔獣の存在が消えたのはその死人使いのせいだったのか。我が国の兵士には行方のしれぬ者もおるのだが、ひょっとするとその死人使いの仕業かもしれぬのだな。しかし、その者を探し出すのは困難だと思うのだが、何か良い手はないだろうか?」
「国王陛下。恐れながら申し上げます。我が家で世話をしている旅の者なのですが、その力は誰よりも強く、魔法を防ぐ不思議な装飾品も所持しておりますので、その死人使いの捜索の人員としてお使いいただくというのはどうでしょうか」
「うむ。ドンポ卿がそこまで申すのなら、余はドンポ卿を信じて全てを任せようぞ。お主は何か他に情報を持ってはおらぬのか?」
「そうですね。これは私も直接行って確かめたわけではないのですが、死人の森の中に入ることが出来るようになったそうです。以前は死人の森に一歩でも足を踏み入れると原因不明の倦怠感に襲われていたようなのですが、つい先日失踪した子供を探していた母親が知らぬ間に死人の森に迷い込んでしまったのです。ですが、その母親は何事もなく死人の森から生還したそうです。魔法使いではない一般人だったそうですが、死人の森の呪いはもう解けているのではないかと噂になっているのです。半日もあれば確かめてくることも出来ると思うのですが、私にはそれを行う勇気を持ち合わせておりませんので申し訳ございませんが噂程度の話だとお聞き流しいただいても結構でございます」
「死人の森の呪いが解けているとするのならば、行方不明になって久しい子供たちの居場所がわかるかもしれないな。よし、先遣隊を死人の森へと送り情報が正しいのか確かめてくることにしよう。ドンポ卿もそれでよいな?」
「はい。私もそれでよいと思います。我が孫娘は死人使いにとらわれているかもしれませんし、先遣隊が戻り次第佐藤みさきに出向いてもらう事にしますよ。何せ、この佐藤みさきは私の孫娘がいなくなった原因を作った張本人ですからな。最後まで目を離さずに見守っていればリツがいなくなることは無かったんですがね」
「ドンポ卿も辛い思いをしているのだ。だが、そなたの申すことが真実であれば、その問題の解決に近付くものであろう。それでだ、そなたはいったい何の目的でそのような事を我々に教えてくれるのだ?」
「私には子供はおりませんが、仲間の子供も行方不明になっておりまして、その子供たちを救う手段がこちらにはあるのではないかと噂がありまして。その噂が真実かただの噂なのか確かめたいと思ってこちらに伺ったのです。普通の人とは比べ物にならないくらい強くて、魔獣を素手で倒すことの出来る方がいると聞いておりました。それが佐藤みさき様だとは存じ上げませんでしたが、確かに言われてみれば私どもの誰よりも強そうな感じが隠しきれていませんね。そこでです、正直に申し上げますと、私の仲間の子供はもうこの世にはいないと思っています。おそらく、死人使いの手に寄っての事だとは思いますが、死人使いはその名の通り死人を使って悪さをしていると思うのですが、それとは対極の存在である妖精王の力を借りれば子供たちも戻ってくるのではないかと思うのです。うまく行くかはわかりませんが、いなくなった子供たちのためにも妖精王を復活させて死人使いの悪事を防ぎ、いなくなった子供たちを呼び戻してもらいたいのです」
「なるほど。そなたの申し出はよく理解した。だが、それが真実かどうか確かめてから行動しても遅くはないだろう。そなたの信じる噂が本当の話であるという証拠はあるのかな?」
「いいえ。そのような証拠はございませんが、この国以外でも多くの子供がいなくなっているというのは事実であります。その原因が何なのかはわかりませんが、おそらく死人使いが何か企んでいるというのは間違いないです。プラトリア国で行方不明になった子供の一人が何かの奇跡で戻ってきたのですが、その子供は魔獣や死体に囲まれていたと証言しておりました。その子供の描いた絵には仮面をつけた一人の男と多くの魔獣や死体が写し出されていたそうです。その子は何かの偶然で助かったのかもしれませんが、死人使いの操る魔獣や人間の死体は子供をエネルギーとして利用しているという話もあるので、一歩間違えていればその子もこの世にはいなかったのかもしれません」
「だがな、そのような子供の証言と絵だけではまだ信じるには証拠が少ないと思うのだが」
「陛下。事態は一刻を争うのですよ。こうして答えの出ない議論を続けていても何の解決にもなりません。今すぐ我々に軍を動かす指揮権を与えてください。その者が言っていることがただの噂でしたらそれで済む話ですが、真実だとしたらこうしている間にも行方不明になっている子供が犠牲になっているのかもしれないのですよ。無能なあなたは何も考えずに私達に指揮権を渡して事態の解決を祈っていてください。いいですか、あなたは先代国王とは違って何の権力も与えられていない形だけの国王なのです。形だけの国王なんですから、我々に黙って従っていればいいのです。あなたの代わりはいくらでもいるのですよ」
「ああ、すまなかった。よし、ドンポ卿にこの度の作戦の指揮権を全て譲渡する。これより先は全てドンポ卿の指示に従って行動するようにと全部隊に通達するように。余はドンポ卿の申す通りに皆の無事を祈ることにする」
「私の中ではあなたのいう事が真実であって欲しいという気持ちと、真実であってたまるかと言う気持ちでせめぎ合っています。ですが、他にいなくなった孫娘の消息を掴む手掛かりが無いのも事実。今はあなたを信じて行動いたしますが、それが狂言だった時は佐藤みさきの力を使ってあなたを葬るかもしれませんからね」
はあ、私が目を話している間にリツがいなくなったのは事実だけど、そんなに私をこき使わないで欲しいな。それに、あの森に行くのってなんだか気がひけちゃうのよね。何となく、あの雰囲気は好きじゃないんだよな。
そんな事を考えていたら、ドンポ卿に怒鳴られてしまったので大人しく準備をして死人の森へと向かうことにしよう。
あの森にまー君がいるかもしれないけど、なるべく邪魔が入らないといいな。
「それなんですがね。国王陛下は妖精の泉の近くに死人使いの森と言うものがあるのはご存じでしょうか?」
「直接この目で見たことは無いが、そこに死人の森と呼ばれておる立ち入ることを禁じられた森があるという事は知っておるぞ。それがどうかしたのか」
「ご存じでしたら話は早い。妖精の泉のすぐ近くに死人使いの森があるというのは理由がございまして、死人使いの森に住む異形の者は妖精の力を使い世界を支配しようとしているのです。恐ろしいことに、奴はその名の通り死体を自由に操ることが出来るのです。亡くなった者が再び動き出しているという現象に遭遇したものはおりませんでしょうか。もしも、そのような場面に出くわしたものがいたのでしたら、それは死人使いの者の仕業に間違いありません」
「して、その者はどのような身なりをしているのだ?」
「それがですね。その死人使い本人を目撃したものは誰もおらぬのです。死んだ人間のみならず、魔獣や妖精の死体まで使っているという話でして、それも妖精王の復活を阻止するために行っているそうなのです」
「そうか、急に魔獣の存在が消えたのはその死人使いのせいだったのか。我が国の兵士には行方のしれぬ者もおるのだが、ひょっとするとその死人使いの仕業かもしれぬのだな。しかし、その者を探し出すのは困難だと思うのだが、何か良い手はないだろうか?」
「国王陛下。恐れながら申し上げます。我が家で世話をしている旅の者なのですが、その力は誰よりも強く、魔法を防ぐ不思議な装飾品も所持しておりますので、その死人使いの捜索の人員としてお使いいただくというのはどうでしょうか」
「うむ。ドンポ卿がそこまで申すのなら、余はドンポ卿を信じて全てを任せようぞ。お主は何か他に情報を持ってはおらぬのか?」
「そうですね。これは私も直接行って確かめたわけではないのですが、死人の森の中に入ることが出来るようになったそうです。以前は死人の森に一歩でも足を踏み入れると原因不明の倦怠感に襲われていたようなのですが、つい先日失踪した子供を探していた母親が知らぬ間に死人の森に迷い込んでしまったのです。ですが、その母親は何事もなく死人の森から生還したそうです。魔法使いではない一般人だったそうですが、死人の森の呪いはもう解けているのではないかと噂になっているのです。半日もあれば確かめてくることも出来ると思うのですが、私にはそれを行う勇気を持ち合わせておりませんので申し訳ございませんが噂程度の話だとお聞き流しいただいても結構でございます」
「死人の森の呪いが解けているとするのならば、行方不明になって久しい子供たちの居場所がわかるかもしれないな。よし、先遣隊を死人の森へと送り情報が正しいのか確かめてくることにしよう。ドンポ卿もそれでよいな?」
「はい。私もそれでよいと思います。我が孫娘は死人使いにとらわれているかもしれませんし、先遣隊が戻り次第佐藤みさきに出向いてもらう事にしますよ。何せ、この佐藤みさきは私の孫娘がいなくなった原因を作った張本人ですからな。最後まで目を離さずに見守っていればリツがいなくなることは無かったんですがね」
「ドンポ卿も辛い思いをしているのだ。だが、そなたの申すことが真実であれば、その問題の解決に近付くものであろう。それでだ、そなたはいったい何の目的でそのような事を我々に教えてくれるのだ?」
「私には子供はおりませんが、仲間の子供も行方不明になっておりまして、その子供たちを救う手段がこちらにはあるのではないかと噂がありまして。その噂が真実かただの噂なのか確かめたいと思ってこちらに伺ったのです。普通の人とは比べ物にならないくらい強くて、魔獣を素手で倒すことの出来る方がいると聞いておりました。それが佐藤みさき様だとは存じ上げませんでしたが、確かに言われてみれば私どもの誰よりも強そうな感じが隠しきれていませんね。そこでです、正直に申し上げますと、私の仲間の子供はもうこの世にはいないと思っています。おそらく、死人使いの手に寄っての事だとは思いますが、死人使いはその名の通り死人を使って悪さをしていると思うのですが、それとは対極の存在である妖精王の力を借りれば子供たちも戻ってくるのではないかと思うのです。うまく行くかはわかりませんが、いなくなった子供たちのためにも妖精王を復活させて死人使いの悪事を防ぎ、いなくなった子供たちを呼び戻してもらいたいのです」
「なるほど。そなたの申し出はよく理解した。だが、それが真実かどうか確かめてから行動しても遅くはないだろう。そなたの信じる噂が本当の話であるという証拠はあるのかな?」
「いいえ。そのような証拠はございませんが、この国以外でも多くの子供がいなくなっているというのは事実であります。その原因が何なのかはわかりませんが、おそらく死人使いが何か企んでいるというのは間違いないです。プラトリア国で行方不明になった子供の一人が何かの奇跡で戻ってきたのですが、その子供は魔獣や死体に囲まれていたと証言しておりました。その子供の描いた絵には仮面をつけた一人の男と多くの魔獣や死体が写し出されていたそうです。その子は何かの偶然で助かったのかもしれませんが、死人使いの操る魔獣や人間の死体は子供をエネルギーとして利用しているという話もあるので、一歩間違えていればその子もこの世にはいなかったのかもしれません」
「だがな、そのような子供の証言と絵だけではまだ信じるには証拠が少ないと思うのだが」
「陛下。事態は一刻を争うのですよ。こうして答えの出ない議論を続けていても何の解決にもなりません。今すぐ我々に軍を動かす指揮権を与えてください。その者が言っていることがただの噂でしたらそれで済む話ですが、真実だとしたらこうしている間にも行方不明になっている子供が犠牲になっているのかもしれないのですよ。無能なあなたは何も考えずに私達に指揮権を渡して事態の解決を祈っていてください。いいですか、あなたは先代国王とは違って何の権力も与えられていない形だけの国王なのです。形だけの国王なんですから、我々に黙って従っていればいいのです。あなたの代わりはいくらでもいるのですよ」
「ああ、すまなかった。よし、ドンポ卿にこの度の作戦の指揮権を全て譲渡する。これより先は全てドンポ卿の指示に従って行動するようにと全部隊に通達するように。余はドンポ卿の申す通りに皆の無事を祈ることにする」
「私の中ではあなたのいう事が真実であって欲しいという気持ちと、真実であってたまるかと言う気持ちでせめぎ合っています。ですが、他にいなくなった孫娘の消息を掴む手掛かりが無いのも事実。今はあなたを信じて行動いたしますが、それが狂言だった時は佐藤みさきの力を使ってあなたを葬るかもしれませんからね」
はあ、私が目を話している間にリツがいなくなったのは事実だけど、そんなに私をこき使わないで欲しいな。それに、あの森に行くのってなんだか気がひけちゃうのよね。何となく、あの雰囲気は好きじゃないんだよな。
そんな事を考えていたら、ドンポ卿に怒鳴られてしまったので大人しく準備をして死人の森へと向かうことにしよう。
あの森にまー君がいるかもしれないけど、なるべく邪魔が入らないといいな。
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