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離島編
第二十二話 鳥島にあったはずのモノ
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鳥島に再びやってきた私たちは以前とは少しだけ変わっている鳥島の様子に驚いてしまいました。
無数に並んでいる鳥居を抜けた先にあるのは八基の鳥居が何かを守るように並んでいた場所ではなく、少しだけ壊れかけている小さな建物でした。
「この前来た時って、こんな建物無かったですよね?」
「うん、ここにあったのは鳥居だったと思うけど」
「鳥島には他に道はないですし、高いところもここしかないですからね。なんで前に来た時と違う場所に居るんでしょう?」
私たちが以前この島にやってきた時は確かにこの場所に鳥居が女性を守るように建っていました。ですが、今は同じ場所に来ているはずなのにそこにあるのは亀島の人達が言っているように鳥居ではなくお社があるだけなんです。お社の中の様子は外からでも見ることが出来るのですが、中には少しくすんでいる丸い鏡が祀られているだけで誰もいません。人が何人かは入れるスペースはあるのですが、誰もいないですし人がいた形跡なんかもありませんでした。
『あの時の女の人ってどこに行ったんですかね?』
「さあ、どこに行ったんだろうね。それにさ、この前と違って話し声が凄く聞こえるんだけど、ヒナミには何か見えてたりする?」
『話し声ですか。私には何も聞こえないですけど、真白先生と忍ちゃん以外に誰もいないと思いますけど』
「僕も二人の声以外は聞こえませんけど。鵜崎先生とヒナミさん以外に誰もいないですよね?」
「じゃあ、俺だけに聞こえる謎の声って事かな。昨日の夜もたくさん飲まされちゃったから二日酔いにでもなってるのかな」
真白先生と一緒に亀島に滞在するようになってもう一週間以上経っているのだけれど、毎晩のように宴会が行われていたのだ。最初はお酒を断わっていた真白先生ではあったんですけど、三日目くらいから漁師の人達に付き合うような形でお酒を飲むことになってしまっていまして、昨日の晩も遅い時間までお酒を飲んでいたようです。
漁師の人達はそんなに飲んでいないように見えたんですけど、真白先生はみんなを相手に順番に飲んでいたのでかなりの量を飲むことになっていたようでした。
この島の様子が前と変わったことに関係あるとは思えないのですが、真白先生と忍ちゃんは結局エッチを最後まですることも出来なかったんです。あの後も何度かエッチをするタイミングはあったのですけど、どれだけ前戯をしても真白先生のモノは忍ちゃんには入らなかったのです。
「あの、今日の夜はあんまり飲み過ぎないようにして欲しい菜って思うんですけど、鵜崎先生は勧められたら断れないですよね?」
「そうかもね。島の人たちはみんないい人だから断りづらいんだよね。断ったら断わったで角が立つと思うしな」
「でも、たくさん飲んじゃったら今日みたいに昼過ぎまで寝ちゃいますもんね。それに、お酒が残ってると鵜崎先生のオチンチンも元気じゃなくなっちゃうみたいですし」
「それは申し訳ないと思うけど、そうなっちゃうみたいなんだよね。普段はそんな事ないんだけどね」
「最初にお願いした時に無理をしてでもオチンチンを入れてもらえばよかったですよね。僕は痛みに強いんだって思ってたんですけど、真白先生のオチンチンが大きすぎて先っぽも入らなかったですもん。今日も起きてから自分でちょっとだけしてみたんですけど、指でも一本しか無理だったんですよね。このままだったら僕は鵜崎先生とエッチ出来ないままになっちゃいそうですよね」
「たくさん舐めても無理そうだったしね。こればっかりはすぐにどうこう出来る問題でもないと思うしさ、気長に待ってみるのも大事なのかもね」
「でも、鵜崎先生だっていつまでもここに居るわけじゃないですからね。この鳥島にいるかもしれない幽霊の調査が終わったら帰ってしまって事ですし、その前に僕は鵜崎先生と最後までエッチをしたいなって思いますよ」
「それは俺も同じ気持ちだけどさ、いつまでもこの島の事を見てるだけってわけにもいかないからね。ご飯も寝るところも用意してもらっちゃってるし、ちゃんと解決したいなっては思ってるからな。でもさ、二人とも本当に何も聞こえないの?」
「僕には聞こえないですけど。やっぱり真白先生の精液を飲むだけじゃヒナミさんしか見えないって事なんですかね?」
『そんなことは無いと思いますよ。他の人は真白先生のを飲んで幽霊が見えるようになってましたし。私にも幽霊がいるってのは感じないですからね。鳥島にも感じないんですけど、亀島にも幽霊の存在が一切感じられないんですよ。どんな場所だって幽霊がいた痕跡くらいあるものなんですけど、なぜかこの辺はそう言ったものを感じることが無いんですよ』
幽霊の私に見えない幽霊がいるとしても不思議ではないのだけれど、見えないとしてもそこに幽霊がいた痕跡くらいは見付けられると思うのだ。そう言ったものを全く残さずに行動する幽霊もいるとは思うのだけれど、一週間以上も隠れてしまっていたらこの世からいなくなってしまうんじゃないかなって思います。だって、一週間以上も隠れていて平気だって事はこの世にもう未練が無いって事だと思いますからね。未練がないんだったら、成仏しちゃうんじゃないかって思いますから。
「二人にも聞こえないんだったら空耳ってやつなのかな。でもさ、何で最初に来た時と今で島の頂上がこんなにも変わってしまうんだろうね。前に来た時はどうして鳥居に囲まれた女の人がいたんだろうな」
何か違和感があると思ってたんですが、真白先生って私以外の幽霊さんは見えなかったと思うんですよね。でも、鳥居の中にいた女の人の事は見えていたって事なんですかね。前に鳥居の中を一緒に見た時は見えていたなんて言ってなかったと思うんですけど、それはどういう事なんでしょうか。
『ちょっと気になったんですが、真白先生は鳥居の中の女の人を見たって事ですか?』
「鳥居の中にいた女の人は直接は見てないよ。前に来た時は見えてはいなんだけど、その後に夢の中で見たような気もしてるんだよね。夢の中の話だから現実ではないと思うんだけど、俺って普段は夢を見たりしないから妙にリアルでさ。ここでヒナミと忍ちゃんが見た女の人なのかなって思うんだよな」
『でも、真白先生って幽霊は私以外見えないですよね。それって、夢の中だと違うって事なんでしょうか』
「さあ、どうなんだろうな。でも、今も何人かの話声は聞こえているんだよね」
真白先生が夢で見た女の人と私たちがここで見た女の人が同一人物なのかはわかりませんし、真白先生にだけ聞こえる話声が何なのかはわかりませんが、私たちがここにやってきて解明しなくてはいけないことが増えてしまったような気がしています。
滞在期間が延びてしまうと思うのですが、そうなると真白先生と忍ちゃんが最後までエッチをするチャンスが多くなってしまうような気もしてるんですよね。最後までしてもしなくても毎朝忍ちゃんが口で真白先生を気持ち良くしているところを見てるのですよね。最後までエッチをしてるのを見ても見なくても変らないような気もするんですけど、出来ることならあまり見たくはないなって思っちゃうんですよね。
無数に並んでいる鳥居を抜けた先にあるのは八基の鳥居が何かを守るように並んでいた場所ではなく、少しだけ壊れかけている小さな建物でした。
「この前来た時って、こんな建物無かったですよね?」
「うん、ここにあったのは鳥居だったと思うけど」
「鳥島には他に道はないですし、高いところもここしかないですからね。なんで前に来た時と違う場所に居るんでしょう?」
私たちが以前この島にやってきた時は確かにこの場所に鳥居が女性を守るように建っていました。ですが、今は同じ場所に来ているはずなのにそこにあるのは亀島の人達が言っているように鳥居ではなくお社があるだけなんです。お社の中の様子は外からでも見ることが出来るのですが、中には少しくすんでいる丸い鏡が祀られているだけで誰もいません。人が何人かは入れるスペースはあるのですが、誰もいないですし人がいた形跡なんかもありませんでした。
『あの時の女の人ってどこに行ったんですかね?』
「さあ、どこに行ったんだろうね。それにさ、この前と違って話し声が凄く聞こえるんだけど、ヒナミには何か見えてたりする?」
『話し声ですか。私には何も聞こえないですけど、真白先生と忍ちゃん以外に誰もいないと思いますけど』
「僕も二人の声以外は聞こえませんけど。鵜崎先生とヒナミさん以外に誰もいないですよね?」
「じゃあ、俺だけに聞こえる謎の声って事かな。昨日の夜もたくさん飲まされちゃったから二日酔いにでもなってるのかな」
真白先生と一緒に亀島に滞在するようになってもう一週間以上経っているのだけれど、毎晩のように宴会が行われていたのだ。最初はお酒を断わっていた真白先生ではあったんですけど、三日目くらいから漁師の人達に付き合うような形でお酒を飲むことになってしまっていまして、昨日の晩も遅い時間までお酒を飲んでいたようです。
漁師の人達はそんなに飲んでいないように見えたんですけど、真白先生はみんなを相手に順番に飲んでいたのでかなりの量を飲むことになっていたようでした。
この島の様子が前と変わったことに関係あるとは思えないのですが、真白先生と忍ちゃんは結局エッチを最後まですることも出来なかったんです。あの後も何度かエッチをするタイミングはあったのですけど、どれだけ前戯をしても真白先生のモノは忍ちゃんには入らなかったのです。
「あの、今日の夜はあんまり飲み過ぎないようにして欲しい菜って思うんですけど、鵜崎先生は勧められたら断れないですよね?」
「そうかもね。島の人たちはみんないい人だから断りづらいんだよね。断ったら断わったで角が立つと思うしな」
「でも、たくさん飲んじゃったら今日みたいに昼過ぎまで寝ちゃいますもんね。それに、お酒が残ってると鵜崎先生のオチンチンも元気じゃなくなっちゃうみたいですし」
「それは申し訳ないと思うけど、そうなっちゃうみたいなんだよね。普段はそんな事ないんだけどね」
「最初にお願いした時に無理をしてでもオチンチンを入れてもらえばよかったですよね。僕は痛みに強いんだって思ってたんですけど、真白先生のオチンチンが大きすぎて先っぽも入らなかったですもん。今日も起きてから自分でちょっとだけしてみたんですけど、指でも一本しか無理だったんですよね。このままだったら僕は鵜崎先生とエッチ出来ないままになっちゃいそうですよね」
「たくさん舐めても無理そうだったしね。こればっかりはすぐにどうこう出来る問題でもないと思うしさ、気長に待ってみるのも大事なのかもね」
「でも、鵜崎先生だっていつまでもここに居るわけじゃないですからね。この鳥島にいるかもしれない幽霊の調査が終わったら帰ってしまって事ですし、その前に僕は鵜崎先生と最後までエッチをしたいなって思いますよ」
「それは俺も同じ気持ちだけどさ、いつまでもこの島の事を見てるだけってわけにもいかないからね。ご飯も寝るところも用意してもらっちゃってるし、ちゃんと解決したいなっては思ってるからな。でもさ、二人とも本当に何も聞こえないの?」
「僕には聞こえないですけど。やっぱり真白先生の精液を飲むだけじゃヒナミさんしか見えないって事なんですかね?」
『そんなことは無いと思いますよ。他の人は真白先生のを飲んで幽霊が見えるようになってましたし。私にも幽霊がいるってのは感じないですからね。鳥島にも感じないんですけど、亀島にも幽霊の存在が一切感じられないんですよ。どんな場所だって幽霊がいた痕跡くらいあるものなんですけど、なぜかこの辺はそう言ったものを感じることが無いんですよ』
幽霊の私に見えない幽霊がいるとしても不思議ではないのだけれど、見えないとしてもそこに幽霊がいた痕跡くらいは見付けられると思うのだ。そう言ったものを全く残さずに行動する幽霊もいるとは思うのだけれど、一週間以上も隠れてしまっていたらこの世からいなくなってしまうんじゃないかなって思います。だって、一週間以上も隠れていて平気だって事はこの世にもう未練が無いって事だと思いますからね。未練がないんだったら、成仏しちゃうんじゃないかって思いますから。
「二人にも聞こえないんだったら空耳ってやつなのかな。でもさ、何で最初に来た時と今で島の頂上がこんなにも変わってしまうんだろうね。前に来た時はどうして鳥居に囲まれた女の人がいたんだろうな」
何か違和感があると思ってたんですが、真白先生って私以外の幽霊さんは見えなかったと思うんですよね。でも、鳥居の中にいた女の人の事は見えていたって事なんですかね。前に鳥居の中を一緒に見た時は見えていたなんて言ってなかったと思うんですけど、それはどういう事なんでしょうか。
『ちょっと気になったんですが、真白先生は鳥居の中の女の人を見たって事ですか?』
「鳥居の中にいた女の人は直接は見てないよ。前に来た時は見えてはいなんだけど、その後に夢の中で見たような気もしてるんだよね。夢の中の話だから現実ではないと思うんだけど、俺って普段は夢を見たりしないから妙にリアルでさ。ここでヒナミと忍ちゃんが見た女の人なのかなって思うんだよな」
『でも、真白先生って幽霊は私以外見えないですよね。それって、夢の中だと違うって事なんでしょうか』
「さあ、どうなんだろうな。でも、今も何人かの話声は聞こえているんだよね」
真白先生が夢で見た女の人と私たちがここで見た女の人が同一人物なのかはわかりませんし、真白先生にだけ聞こえる話声が何なのかはわかりませんが、私たちがここにやってきて解明しなくてはいけないことが増えてしまったような気がしています。
滞在期間が延びてしまうと思うのですが、そうなると真白先生と忍ちゃんが最後までエッチをするチャンスが多くなってしまうような気もしてるんですよね。最後までしてもしなくても毎朝忍ちゃんが口で真白先生を気持ち良くしているところを見てるのですよね。最後までエッチをしてるのを見ても見なくても変らないような気もするんですけど、出来ることならあまり見たくはないなって思っちゃうんですよね。
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