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アイドル編
第十四話 真白先生の前まで連れていかれた私が見たモノ
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お風呂場に閉じこもっていようと思っていたのに、私は楓さんに無理やり寝室まで連れていかれてしまった。
『ちょっと待ってください。なんで私に触ることが出来るんですか?』
「なんでって言われても知らないわよ。見えるんだから触ることだってできるでしょ」
『でも、私からは楓さんに触れることが出来ないんですけど』
「そんなのどうでもいいって。今からヒナミさんも一緒にこれからの事を考えるのよ。真白先生とヒナミさんの力でどうにかしてもらうからね」
真白先生が出来ることは幽霊の声を聴くことと私の姿を見ることだけだし、私が出来ることなんて普通の人が普通の人に出来ることと変わらないんだよね。今までも幽霊に対して説得をしてみたり真白先生にどんな状況か説明する事しか出来ていないのに。
でも、楓さんが私に触れることが出来るという事は、あの場所にいる幽霊さん達を無理やり外に連れ出すことも出来るんじゃないかな。私以外の幽霊に触ることが出来るのだとしたら、それも不可能じゃないかもね。
「驚いた。楓さんはヒナミに触れることが出来るんだ」
「そんなに驚くような事なんですか。ここに居るのがわかってるんだから手を伸ばせば触れますよね?」
「そう言うことでもないんだよな。俺はヒナミと出会ってから何回か触ってみようと試したこともあるんだけど、何度やっても触ることは出来なかったんだ。ほら、今もこうして触ろうとしてもすり抜けちゃうでしょ」
真白先生は私に向かって腕を伸ばしてきたんだけど、その腕は何のためらいもなく私の胸をめがけて真っすぐに伸びてきていた。
『え、急に何ですか』
「ちょっと真白先生、いきなり胸とかないですよ」
私と同じタイミングで楓さんも反応していたのだけれど、真白先生はそれがどうしたとでもいうような表情で私たちの事を見ていた。
「ほらね。こんな風にすり抜けちゃうんだよ。触りたくても触れないって事なんだ」
「それって、真白先生はヒナミさんのオッパイを触りたいって事ですか?」
「そう言うわけではないけど、物の例えというもので」
「物の例えでオッパイに触ろうとしないでください。ほら、ヒナミさんも困ってるじゃないですか」
『確かに驚きましたけど、私としては真白先生に触ってもらっても平気ですよ。平気というか、触って貰ったらどんな感じになるのか気になったりしますけど。ねえ、真白先生に触られるのって他の人に触られるのと何か違うんですか?』
真白先生とエッチをしている人を多く見てきたけど、みんな演技をしているようには見えないんだよね。本当に気持ちよさそうに声を出しているように見えるんだけど、他の人と真白先生でどんな違いがあるのか気になってたので聞いてみたんだけど、楓さんは真白先生に誘っているような視線を送って答えてくれなかった。
「違いって言われても、私もそんなに経験あるわけじゃないんで」
『でも、他の人にも触られたことってあるんですよね。その時もあんな風に大きい声を出してたりしたんですか?』
「そんな風に聞かれても困っちゃうな。そうだったような気もするけど、真白先生の触り方は私の事を思って触ってくれているような気がするんだよね。それがわかるから他の人より気持ちいいって感じるのかも。何となくだけど」
『真白先生は優しいですからね。幽霊になった私の事も無理やり成仏させようとしたりしないで私が悔いなく旅立てるように力を尽くしてくれてますからね』
幽霊である私が真白先生と一緒にいることは鵜崎家の他の人にとってかなり特異なことであるというのは私にもわかっている。今の状況を普通に考えると私が真白先生に憑りついていると思われても仕方ないだろう。そんな私を問答無用で成仏させるような事も出来ると思うんだけど、なぜか真白先生は私の事を無理やり成仏させようとはしなかった
真白先生だけではなく、鵜崎家の女性の人達も私と真白先生のこの不思議な関係を見守ってくれているのだ。その事がわかるエピソードとして、私を見た他の幽霊が真白先生に救いを求めて近付いてきていたことがあったのだけれど、その幽霊は真白先生の妹である紗雪さんの力によって成仏させられていたのである。
『これからもう一回エッチな事するんですよね?』
「それは真白先生次第かな。でも、その前に確かめたいことがあるんだけど、試させてもらうね」
その言葉を聞いた真白先生はさっきまで私がいたお風呂場に行ってしまった。何を試すのだろうと思って見ていると、私の肩を掴んだ楓さんの顔が目の前まで迫ってきていた。
「私は昔から霊感ってものが無かったんで幽霊って言うのも心霊現象って言うのも信じていなかったんだけど、こうして実際に見てみると信じないわけにはいかないよね。それに、ヒナミさんみたいに悪い幽霊じゃないってのは運がいいわ」
そう言いながら私は楓さんに抱きしめられたのだけれど、幽霊になってからこうして誰かに抱きしめられたのは初めてのような気がする。私は幽霊なので心臓なんてないんだけど、胸の奥が熱くなっているような気もしていた。
「それでね、確かめたいことって言うのは。ヒナミさんに触れるって事は、ヒナミさんがきている服も脱がせることが出来るのかなって事なんだよね」
私がきている服を脱がせる?
この人は何を言っているんだろう。私の服を脱がせようとしているから真白先生をお風呂場に行かせたって事?
「私ね。ヒナミちゃんみたいな可愛い子って大好きなんだよね」
さっきまで優しく私を見守っていた楓さんの目はいつの間にか獲物を逃がさないハンターのような目に変わっていたのだった。
『ちょっと待ってください。なんで私に触ることが出来るんですか?』
「なんでって言われても知らないわよ。見えるんだから触ることだってできるでしょ」
『でも、私からは楓さんに触れることが出来ないんですけど』
「そんなのどうでもいいって。今からヒナミさんも一緒にこれからの事を考えるのよ。真白先生とヒナミさんの力でどうにかしてもらうからね」
真白先生が出来ることは幽霊の声を聴くことと私の姿を見ることだけだし、私が出来ることなんて普通の人が普通の人に出来ることと変わらないんだよね。今までも幽霊に対して説得をしてみたり真白先生にどんな状況か説明する事しか出来ていないのに。
でも、楓さんが私に触れることが出来るという事は、あの場所にいる幽霊さん達を無理やり外に連れ出すことも出来るんじゃないかな。私以外の幽霊に触ることが出来るのだとしたら、それも不可能じゃないかもね。
「驚いた。楓さんはヒナミに触れることが出来るんだ」
「そんなに驚くような事なんですか。ここに居るのがわかってるんだから手を伸ばせば触れますよね?」
「そう言うことでもないんだよな。俺はヒナミと出会ってから何回か触ってみようと試したこともあるんだけど、何度やっても触ることは出来なかったんだ。ほら、今もこうして触ろうとしてもすり抜けちゃうでしょ」
真白先生は私に向かって腕を伸ばしてきたんだけど、その腕は何のためらいもなく私の胸をめがけて真っすぐに伸びてきていた。
『え、急に何ですか』
「ちょっと真白先生、いきなり胸とかないですよ」
私と同じタイミングで楓さんも反応していたのだけれど、真白先生はそれがどうしたとでもいうような表情で私たちの事を見ていた。
「ほらね。こんな風にすり抜けちゃうんだよ。触りたくても触れないって事なんだ」
「それって、真白先生はヒナミさんのオッパイを触りたいって事ですか?」
「そう言うわけではないけど、物の例えというもので」
「物の例えでオッパイに触ろうとしないでください。ほら、ヒナミさんも困ってるじゃないですか」
『確かに驚きましたけど、私としては真白先生に触ってもらっても平気ですよ。平気というか、触って貰ったらどんな感じになるのか気になったりしますけど。ねえ、真白先生に触られるのって他の人に触られるのと何か違うんですか?』
真白先生とエッチをしている人を多く見てきたけど、みんな演技をしているようには見えないんだよね。本当に気持ちよさそうに声を出しているように見えるんだけど、他の人と真白先生でどんな違いがあるのか気になってたので聞いてみたんだけど、楓さんは真白先生に誘っているような視線を送って答えてくれなかった。
「違いって言われても、私もそんなに経験あるわけじゃないんで」
『でも、他の人にも触られたことってあるんですよね。その時もあんな風に大きい声を出してたりしたんですか?』
「そんな風に聞かれても困っちゃうな。そうだったような気もするけど、真白先生の触り方は私の事を思って触ってくれているような気がするんだよね。それがわかるから他の人より気持ちいいって感じるのかも。何となくだけど」
『真白先生は優しいですからね。幽霊になった私の事も無理やり成仏させようとしたりしないで私が悔いなく旅立てるように力を尽くしてくれてますからね』
幽霊である私が真白先生と一緒にいることは鵜崎家の他の人にとってかなり特異なことであるというのは私にもわかっている。今の状況を普通に考えると私が真白先生に憑りついていると思われても仕方ないだろう。そんな私を問答無用で成仏させるような事も出来ると思うんだけど、なぜか真白先生は私の事を無理やり成仏させようとはしなかった
真白先生だけではなく、鵜崎家の女性の人達も私と真白先生のこの不思議な関係を見守ってくれているのだ。その事がわかるエピソードとして、私を見た他の幽霊が真白先生に救いを求めて近付いてきていたことがあったのだけれど、その幽霊は真白先生の妹である紗雪さんの力によって成仏させられていたのである。
『これからもう一回エッチな事するんですよね?』
「それは真白先生次第かな。でも、その前に確かめたいことがあるんだけど、試させてもらうね」
その言葉を聞いた真白先生はさっきまで私がいたお風呂場に行ってしまった。何を試すのだろうと思って見ていると、私の肩を掴んだ楓さんの顔が目の前まで迫ってきていた。
「私は昔から霊感ってものが無かったんで幽霊って言うのも心霊現象って言うのも信じていなかったんだけど、こうして実際に見てみると信じないわけにはいかないよね。それに、ヒナミさんみたいに悪い幽霊じゃないってのは運がいいわ」
そう言いながら私は楓さんに抱きしめられたのだけれど、幽霊になってからこうして誰かに抱きしめられたのは初めてのような気がする。私は幽霊なので心臓なんてないんだけど、胸の奥が熱くなっているような気もしていた。
「それでね、確かめたいことって言うのは。ヒナミさんに触れるって事は、ヒナミさんがきている服も脱がせることが出来るのかなって事なんだよね」
私がきている服を脱がせる?
この人は何を言っているんだろう。私の服を脱がせようとしているから真白先生をお風呂場に行かせたって事?
「私ね。ヒナミちゃんみたいな可愛い子って大好きなんだよね」
さっきまで優しく私を見守っていた楓さんの目はいつの間にか獲物を逃がさないハンターのような目に変わっていたのだった。
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