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アイドル編
第十一話 幽霊の目的
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アイドルの子は普通に勘違いをしていたようです。真白先生が何となく誤魔化しながら説明をしていたんですけど、そこに戻ってきた支配人さんが具体的に何をしていたのか説明してしまったのでアイドルの子は顔を真っ赤にしていなくなってしまいました。
「気を遣って説明してくれてありがとうございます。でも、あの子たちも子供じゃないんでそう言うことを大人はしているというのは知ってると思いますよ。知ってるだけだとは思いますけどね」
「そうだとは思いますけど、さすがに楓さんと何をしてたのかまでは言えないですよね。普通は言わないと思いますし」
「それと、明里ちゃんにはすぐにでもここから出て行って練習場でみんなと一緒にいてもらいたかったんですよ。真白先生は慣れてるから何とも思わなくなってるのかもしれないですけど、私には明里ちゃんが幽霊に囲まれているのを見ることに耐えられなくなっちゃったんです」
私も自分自身が幽霊なので他の幽霊を見てもなんとも思わないんですが、自分の友達が幽霊に囲まれているのを見たら助けたくなっちゃうかもしれないですよね。その囲まれている友達が幽霊に気付いていないのだとしたらなおさらですよね。
「ここに居る幽霊たちは他の部屋に行けないみたいですけど、何か理由があったりするんですか?」
『理由はわからないですけど、ここに居る幽霊さん達は舞台を見るために集まってきているみたいですね。そう言った目的があってやってきた幽霊というのは自由に出入りすることも出来なくなっちゃうんですよ。新しい目的が出来ればそれに向かうために出て行くこともあると思うんですけど、基本的にその目標を達成したとしても別の目標を立てることなんて出来ないんです。真白先生たち人間と違って幽霊というのはその行動一つ一つに制限が掛けられているのが普通でして、時々その制限を超えて自由に行動を出来る幽霊もいるみたいですよ。私の場合は真白先生の側にいるって制限があるので同じ空間にしかいれないのですが、それはわりと普通の事だったりするんですよ』
「ごめんなさい。何となく聞こえてきたんですけど、肝心な部分が理解出来ませんでした。真白先生と一緒にいる幽霊さんの姿は見えないし声もちゃんと聞き取れないんですけど、それも何か理由があるんですかね?」
私の姿が支配人さんに見えないのは何か理由があるのかもしれないですね。考えられることと言えば、私の存在が真白先生に近過ぎるがゆえにちゃんとした能力を持っている人じゃないと認識することは出来ないのかもしれないですね。
そんなわけで、真白先生が私の言った事を支配人さんに伝えてくれているのですが、支配人さんはその説明で納得は出来なかったみたいですね。私もちゃんと理解しているという事でもないので仕方のない事だと思うんですが、少しくらいは納得してくれてもいいんじゃないかなって思いますよね。
「つまり、この部屋にいる幽霊はアイドルの子たちのステージを見るために集まってきているって事なんですよね。ライブの時に結構人が多く入っても変に空間が出来てるなって思ってたのって、もしかしてここに居る幽霊たちに触れないように無意識のうちに避けてたって事なんですか?」
「まあ、そう言うことになるかな。姿は見えてなくて声も聞こえなかったとしても、何となく嫌な感じがして避けたくなる場所ってのはあると思うしね。人が多くいる場所でもなぜか誰も寄り付かない場所とかってあったりしないかな。そう言うところって、幽霊のたまり場になってるって事もあるからね」
真白先生はその他にも知っている事の一部を支配人さんに教えていた。そのほとんどが私が教えてあげたことになるんだけど、私と出会う前に経験したことも色々とあるみたいですね。そっちの知識はあまり役に立たないみたいですけど、リアリティのある感じで説得力はあるみたいです。今の支配人さんの状況に近い時の話みたいですから、支配人さん的にも共感しやすいって事なのかもしれないですね。
「真白先生にもそういう時期があったなんて意外でした。私もこれから色々と経験していくと真白先生みたいに見えるようになっちゃうんですかね。その為には、支配人室でしたような事だけじゃなくてもっと大人な事をしないといけないのかもしれないですね。私もみんなのために何か出来るようになれるんでしたら、真白先生と社長で結んだ契約とは別に個人的にするのだって全然かまわないですよ」
「繰り返しやることで幽霊がよりハッキリ見えるようになるのかもしれないけど、そうなったらそうなったで大変かもしれないですよ。見えるようになったスイッチを切り替えて普段は見えないようにするという事も必要になりますからね。それは私が教えられるようなものでもないですし、本格的に修行をする必要があると思いますよ」
「さすがにそこまでする必要はないと思うんですけど、見えないようにする事ってそんなに重要な事なんですか?」
「一番重要ですね。今までは見ることも感じることも無かった存在を直接見て感じるようになるというのは自分で考えているよりもストレスが強いものだったりするんですよ。どんなに精神が強靭な人でも常に幽霊を見続けるという事は何物にも代えがたいストレス減になると思うんですよね。家にいてもお風呂に入っていてもベッドに入っていても恋人と一緒に過ごしていても、常に何かしらの幽霊が見えてしまうという事ですからね。自分は大丈夫だと思っていた人も、自信満々に大丈夫だと言っていた人も、みんな三日ともたなかったですからね」
「そう言う話を聞くとちょっと怖くなっちゃいますよね。でも、今日の仕事が終わったらどれくらい凄いことになるのか教えてもらいたいです。幽霊がどれくらい見えるようになるのかという事だけじゃなくて、真白先生がどんなことを私にしてくれるのか興味があったりしますからね」
ずっと嫌な予感はしてたんですけど、やっぱりこの支配人さんは真白先生の事で味を締めちゃったみたいですね。それは仕方ないことだって思うんですけど、さっき先生のを飲んだばかりだというのに、ちょっと贅沢すぎるとは思うんですよね。
私が真白先生に触れることが出来てさえいれば私も毎日のように真白先生にお願いしてるのかもしれないですけど、だからと言って一日二回も求めるってのは違うんじゃないですかね。真白先生もまんざらでもなさそうな顔しちゃってるんですけど、そう言うのを見せつけられる私の気持ちも考えてほしいですよね。
「気を遣って説明してくれてありがとうございます。でも、あの子たちも子供じゃないんでそう言うことを大人はしているというのは知ってると思いますよ。知ってるだけだとは思いますけどね」
「そうだとは思いますけど、さすがに楓さんと何をしてたのかまでは言えないですよね。普通は言わないと思いますし」
「それと、明里ちゃんにはすぐにでもここから出て行って練習場でみんなと一緒にいてもらいたかったんですよ。真白先生は慣れてるから何とも思わなくなってるのかもしれないですけど、私には明里ちゃんが幽霊に囲まれているのを見ることに耐えられなくなっちゃったんです」
私も自分自身が幽霊なので他の幽霊を見てもなんとも思わないんですが、自分の友達が幽霊に囲まれているのを見たら助けたくなっちゃうかもしれないですよね。その囲まれている友達が幽霊に気付いていないのだとしたらなおさらですよね。
「ここに居る幽霊たちは他の部屋に行けないみたいですけど、何か理由があったりするんですか?」
『理由はわからないですけど、ここに居る幽霊さん達は舞台を見るために集まってきているみたいですね。そう言った目的があってやってきた幽霊というのは自由に出入りすることも出来なくなっちゃうんですよ。新しい目的が出来ればそれに向かうために出て行くこともあると思うんですけど、基本的にその目標を達成したとしても別の目標を立てることなんて出来ないんです。真白先生たち人間と違って幽霊というのはその行動一つ一つに制限が掛けられているのが普通でして、時々その制限を超えて自由に行動を出来る幽霊もいるみたいですよ。私の場合は真白先生の側にいるって制限があるので同じ空間にしかいれないのですが、それはわりと普通の事だったりするんですよ』
「ごめんなさい。何となく聞こえてきたんですけど、肝心な部分が理解出来ませんでした。真白先生と一緒にいる幽霊さんの姿は見えないし声もちゃんと聞き取れないんですけど、それも何か理由があるんですかね?」
私の姿が支配人さんに見えないのは何か理由があるのかもしれないですね。考えられることと言えば、私の存在が真白先生に近過ぎるがゆえにちゃんとした能力を持っている人じゃないと認識することは出来ないのかもしれないですね。
そんなわけで、真白先生が私の言った事を支配人さんに伝えてくれているのですが、支配人さんはその説明で納得は出来なかったみたいですね。私もちゃんと理解しているという事でもないので仕方のない事だと思うんですが、少しくらいは納得してくれてもいいんじゃないかなって思いますよね。
「つまり、この部屋にいる幽霊はアイドルの子たちのステージを見るために集まってきているって事なんですよね。ライブの時に結構人が多く入っても変に空間が出来てるなって思ってたのって、もしかしてここに居る幽霊たちに触れないように無意識のうちに避けてたって事なんですか?」
「まあ、そう言うことになるかな。姿は見えてなくて声も聞こえなかったとしても、何となく嫌な感じがして避けたくなる場所ってのはあると思うしね。人が多くいる場所でもなぜか誰も寄り付かない場所とかってあったりしないかな。そう言うところって、幽霊のたまり場になってるって事もあるからね」
真白先生はその他にも知っている事の一部を支配人さんに教えていた。そのほとんどが私が教えてあげたことになるんだけど、私と出会う前に経験したことも色々とあるみたいですね。そっちの知識はあまり役に立たないみたいですけど、リアリティのある感じで説得力はあるみたいです。今の支配人さんの状況に近い時の話みたいですから、支配人さん的にも共感しやすいって事なのかもしれないですね。
「真白先生にもそういう時期があったなんて意外でした。私もこれから色々と経験していくと真白先生みたいに見えるようになっちゃうんですかね。その為には、支配人室でしたような事だけじゃなくてもっと大人な事をしないといけないのかもしれないですね。私もみんなのために何か出来るようになれるんでしたら、真白先生と社長で結んだ契約とは別に個人的にするのだって全然かまわないですよ」
「繰り返しやることで幽霊がよりハッキリ見えるようになるのかもしれないけど、そうなったらそうなったで大変かもしれないですよ。見えるようになったスイッチを切り替えて普段は見えないようにするという事も必要になりますからね。それは私が教えられるようなものでもないですし、本格的に修行をする必要があると思いますよ」
「さすがにそこまでする必要はないと思うんですけど、見えないようにする事ってそんなに重要な事なんですか?」
「一番重要ですね。今までは見ることも感じることも無かった存在を直接見て感じるようになるというのは自分で考えているよりもストレスが強いものだったりするんですよ。どんなに精神が強靭な人でも常に幽霊を見続けるという事は何物にも代えがたいストレス減になると思うんですよね。家にいてもお風呂に入っていてもベッドに入っていても恋人と一緒に過ごしていても、常に何かしらの幽霊が見えてしまうという事ですからね。自分は大丈夫だと思っていた人も、自信満々に大丈夫だと言っていた人も、みんな三日ともたなかったですからね」
「そう言う話を聞くとちょっと怖くなっちゃいますよね。でも、今日の仕事が終わったらどれくらい凄いことになるのか教えてもらいたいです。幽霊がどれくらい見えるようになるのかという事だけじゃなくて、真白先生がどんなことを私にしてくれるのか興味があったりしますからね」
ずっと嫌な予感はしてたんですけど、やっぱりこの支配人さんは真白先生の事で味を締めちゃったみたいですね。それは仕方ないことだって思うんですけど、さっき先生のを飲んだばかりだというのに、ちょっと贅沢すぎるとは思うんですよね。
私が真白先生に触れることが出来てさえいれば私も毎日のように真白先生にお願いしてるのかもしれないですけど、だからと言って一日二回も求めるってのは違うんじゃないですかね。真白先生もまんざらでもなさそうな顔しちゃってるんですけど、そう言うのを見せつけられる私の気持ちも考えてほしいですよね。
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