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第5章
最終話 カヤサキ・ツバキ
しおりを挟む────朝。
いつもと変わらぬ通学路を茅崎 椿は1人で歩く。
朝から大きな声をあげ道の真ん中を堂々と歩く男子数名。
そんな男子らを横目に小声で話す女子数名。
この光景も見飽きるくらいこの道を通ってきただろう。
などと1人で考えていると突然背後から肩を叩かれた。
叩かれた肩とは逆方向に振り向くとこれまた見飽きるほど見た顔が待っていた。
「あれ...引っかからなかった...」
少ししょんぼりした顔の青髪の男。
海守 宙。
「...さすがにもう引っかからねぇよ。」
それを苦笑いで返す椿。
「あ、時間大丈夫?そろそろ急がないと...」
「よっしゃ宙。学校までダッシュするか?」
「おっ!決着付けないとね!!」
2人はカバンをぎゅっと握りしめ走り出した。
龍都から九神龍が消えて1年が経っていた。
今日は椿たちの卒業式。
宙はあの後レイストン邸での仕事は辞め、再び実家で暮らし始めた。
ガイアも同じくレイストン邸を去ったが、
どこに行ったのかは定かではない。
現在、レイストン邸には紗由里と椿が2人だ。
傍から見れば恋人同士だが、あくまでも姉と弟である。
戦力を失ったものの、ミルヘス陣営からの支援は未だに続いている。
それは、当主メルト・ミルヘスの厚意によるものだ。
「これからも支援は続けていくよ。だけど...椿くんも紗由里ちゃんも、ちゃんと働いて自分のことは自分で出来るようになること!」
メルトの言葉に従い、
宙は大学進学にしたが、
椿は高校卒業後は就職を選択した。
紗由里は未だ外で働くことに抵抗があり、家事に励んでいる。
たまに屋敷には椿と同じく就職を選択した紗由美も遊びに来る。
と、言っても主に紗由里の家事の手伝いをしているのだ。
「おい、B組の奴らー。記念写真取るぞー。」
「ほら、椿もうちょっとそっち寄って!」
「暑苦しい...」
「...それじゃあ撮りますよー!」
────校庭にシャッターの音が響いた。
『DRAGONS』完結。
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