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第1章
10話 神龍 地龍 滅龍
しおりを挟む「よぉ婆さん。滅龍がいるってのはほんとか」
威嚇するような目つきでそう言った男に対して
「どこからそんなこと聞いたのか、と質問したところで答えはせんじゃろうな。じゃがお主をここから先通すわけにはいかんの。」
その光景を見ていたサユリと椿はそっと身を隠した。
「地龍の遣い...ガイア様よ。」
「あいつの狙いは俺か...まーた面倒なことになったもんだ。」
「地龍は九神龍の序列では3位、対して神龍は1位、どっちが勝つかどうかは今はまだ分からないわ。」
「1位だから最強ってことでもないのか。」
「そうね。たとえ婆様でも油断してしまったら負けることだってあるわ。それと...婆様の体力がガイア様を押し切るまで持つかどうか。」
「さっきからガイア様って呼んでるけどそんなに偉い人なのか?」
「九神龍の遣いである以上身分は婆様と同じもの。悔しいけどそう呼んでるわ。」
そんな会話をしていると再び破壊音が聞こえてきたため、ガイアに気づかれないようにそっと覗いてみた。
「おいおい婆さんよぉ。おめぇ年のせいで弱くなってんじゃねぇか??」
「年老いたことは承知しておるが能力は劣っていないと思うがな」
そんな会話をしつつも2人の技がぶつかり合う。
ココは右手を前に突き出し、先ほど椿に使ったものとは比べものにならないほどの数のクリスタルを発生させ、それをガイアへ目掛けて一気に放つ。
「え、もしかしてさっき俺あんなの当てられたの」
「少し静かにしてなさい。」
一方のガイアはロビーの床に右手をつき、目を閉じると、
「ゴライア。」
そう呟くとココのクリスタルを全て塞ぐように地面がせり上がった。
そしてそれだけで止まることはなくココを追うように次々と地面がせり上がり、いくつもの岩の柱が作り上げられていく。
しかしココも怯むことなく技を繰り出す。
「クリアザ!!イベルザ!!」
再び発生した大量のクリスタルがガイアを囲む。しかしガイアは動揺することなく
「アロイアァァ!!」
と拳を握りしめて叫ぶ。
またしても自分へ迫り来るクリスタルを破壊する岩の柱を立てる。
戦況は変わらないように見えたが、年老いたココの体力は刻一刻と削られていった。
「サユリ...これやべぇんじゃないか?」
「見てたらそれくらいわかるわ。私の治癒能力もここからじゃ届かない...」
「...なら。」
椿は覚悟を決めてそう言った。
「行くか?戦いに。」
「ふざけたことを言わないで!!たとえあなたは滅龍の力を持っていてもまだ未熟じゃない!!」
つい大声で言ってしまった。
「んぁ?滅龍ダァ?おい、上にいるんならよぉ、降りてきやがれ。」
まずい...サユリは一瞬で悟った。
そして隣にいる椿と別の所へ避難しようとしたその時。
「椿!!」
椿はサユリの制止を振り切って階段を降りていく。
「......もう、どうにでもなれ!!」
ロビーへ続く扉を開く。
「俺が滅龍の遣い......茅崎 椿だ!!」
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