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第3章 ディオーネとの出会い
第17話 地下の実験室
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エクシリア達は、馬車で無事にエリーゼとカノンを屋敷まで送り届けた。
道中、勇治はほぼ無言だった。
宮廷までの帰り道
「エクシリアさんは、魔法は使えるの?」
勇治が聞いた。
「私、全く魔法が使えないのよね。せめて魔法が使えると戦いも楽になるんでしょうけど」
エクシリアは遠くを見つめながら話した。
「おーい、エクシリア~」
振り返ると、ジョエルが走って向かってきた。
「団長、今まで何してたんですか!?王都に魔物の大群が押し寄せて来たんですよ!」
エクシリアは、顔を真っ赤にして怒っている。
「守備隊の武器と防具の買い付けに手間取ってしまってな~、魔物の大群程度なら、ラインハルト王子とディオーネ様がいれば倒せただろう?」
ジョエルは飄々とした表情をしている。
「それでエクシリア、その隣にいる男の子は?」
「彼は勇治です。あの唯様の弟です」
エクシリアがそう言うと、勇治は軽く会釈をした。
「えっ?どういう事だ?」
ジョエルは驚いてる。
エクシリアは、今までの経緯を説明した。
「そうか……勇治、俺はエゾシリア王国守備隊団長のジョエルだ。よろしくな」
と言いながら、勇治が所持している剣に向かって
「父上殿、まさか唯の父上に会うとは思ってもみませんでした。さらに母上殿と妹も、この世界に来るとは…」
とジョエルは頭を下げた。
「健一と申します。唯達がお世話になったそうで。勇治はまだまだ弱いので、更なる特訓お願いします」
「分かりました!しかし、彼はまだ子供だ。自分よりエクシリアの方がある意味適任でしょう。エクシリアが強くしてくれると思います」
と笑いながら言った。
三人は話しながら、宮廷に向かった。
一方
ディオーネと瑠依とリクとクウは、シャルル19世に謁見し報告していた。
「此度の魔物の殲滅ご苦労であった。ゆっくり休息を取ってくれ」
国王は二人を労った。
ディオーネは、国王に詰める。
「陛下、宰相はどこに行っていたのでしょうか?この国の存亡をかけた戦の時に」
声は張り上げる度に国王の机の上でディオーネの爆乳は大きく跳ねる。
シャルル19世も、爆乳に合わせて目も上下に動いた。
「ウム…地下の実験室に籠っていて分からなかったと言っていた。ワシからもキツく言っておいたから、そう息巻くでない」
国王は大きくため息をついた。
瑠依は、二人の会話を聞いて苦笑いしている。
(ディオーネ様、国王相手にも強気なのね)
「瑠依よ、此度の戦、ケルベロスが活躍してくれたと聞いた。報酬として金貨100枚をつかわす。ダンジョンで魔石を手に入れたなら更に報酬を考えておく。今後もディオーネと共にこの国の為に尽くしてくれ」
「はい、頑張ります!」
瑠依はお金が貰えると思いテンションを1.5倍上げて返事した。
ディオーネが王室から出ようとして、思い出したかのように振り返り国王に
「陛下、ルシアン様は少しは強くなったのでしょうか?ラインハルト様が出国される今、この国を守る為私とジョエルはダンジョンに行く事が出来なくなりました。ダンジョンに行けるのは、エクシリアだけです。せめてルシアン様は、自分を守るだけの力がないと」
と言った。
「ルシアンの事は、ジョエルに頼んだ。ジョエルが稽古をつければ少しはマシになるであろう」
「分かりました。それでは失礼します」
とディオーネ達は王室から出た。
道中、勇治はほぼ無言だった。
宮廷までの帰り道
「エクシリアさんは、魔法は使えるの?」
勇治が聞いた。
「私、全く魔法が使えないのよね。せめて魔法が使えると戦いも楽になるんでしょうけど」
エクシリアは遠くを見つめながら話した。
「おーい、エクシリア~」
振り返ると、ジョエルが走って向かってきた。
「団長、今まで何してたんですか!?王都に魔物の大群が押し寄せて来たんですよ!」
エクシリアは、顔を真っ赤にして怒っている。
「守備隊の武器と防具の買い付けに手間取ってしまってな~、魔物の大群程度なら、ラインハルト王子とディオーネ様がいれば倒せただろう?」
ジョエルは飄々とした表情をしている。
「それでエクシリア、その隣にいる男の子は?」
「彼は勇治です。あの唯様の弟です」
エクシリアがそう言うと、勇治は軽く会釈をした。
「えっ?どういう事だ?」
ジョエルは驚いてる。
エクシリアは、今までの経緯を説明した。
「そうか……勇治、俺はエゾシリア王国守備隊団長のジョエルだ。よろしくな」
と言いながら、勇治が所持している剣に向かって
「父上殿、まさか唯の父上に会うとは思ってもみませんでした。さらに母上殿と妹も、この世界に来るとは…」
とジョエルは頭を下げた。
「健一と申します。唯達がお世話になったそうで。勇治はまだまだ弱いので、更なる特訓お願いします」
「分かりました!しかし、彼はまだ子供だ。自分よりエクシリアの方がある意味適任でしょう。エクシリアが強くしてくれると思います」
と笑いながら言った。
三人は話しながら、宮廷に向かった。
一方
ディオーネと瑠依とリクとクウは、シャルル19世に謁見し報告していた。
「此度の魔物の殲滅ご苦労であった。ゆっくり休息を取ってくれ」
国王は二人を労った。
ディオーネは、国王に詰める。
「陛下、宰相はどこに行っていたのでしょうか?この国の存亡をかけた戦の時に」
声は張り上げる度に国王の机の上でディオーネの爆乳は大きく跳ねる。
シャルル19世も、爆乳に合わせて目も上下に動いた。
「ウム…地下の実験室に籠っていて分からなかったと言っていた。ワシからもキツく言っておいたから、そう息巻くでない」
国王は大きくため息をついた。
瑠依は、二人の会話を聞いて苦笑いしている。
(ディオーネ様、国王相手にも強気なのね)
「瑠依よ、此度の戦、ケルベロスが活躍してくれたと聞いた。報酬として金貨100枚をつかわす。ダンジョンで魔石を手に入れたなら更に報酬を考えておく。今後もディオーネと共にこの国の為に尽くしてくれ」
「はい、頑張ります!」
瑠依はお金が貰えると思いテンションを1.5倍上げて返事した。
ディオーネが王室から出ようとして、思い出したかのように振り返り国王に
「陛下、ルシアン様は少しは強くなったのでしょうか?ラインハルト様が出国される今、この国を守る為私とジョエルはダンジョンに行く事が出来なくなりました。ダンジョンに行けるのは、エクシリアだけです。せめてルシアン様は、自分を守るだけの力がないと」
と言った。
「ルシアンの事は、ジョエルに頼んだ。ジョエルが稽古をつければ少しはマシになるであろう」
「分かりました。それでは失礼します」
とディオーネ達は王室から出た。
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