【絶対、現世に帰るんだから!!】家族みんなで異世界転生したら、父と母が武器になったけど、現世に帰ったら人間に戻れるの?女神様!?(第1部)

鳩時計

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第3章 ディオーネとの出会い

第10話 エゾシリア王国守備隊部隊長 エクシリア

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 ディオーネ達は、エクシリアの部屋の前に着いた。

「エクシリア~、入るわよ~」
 そういうとディオーネは、扉を開けて部屋に入った。

 上半身裸のエクシリアが鏡に向かって立っていた。
「ディ、ディオーネ様!?」
 そういうとエクシリアは手元に置いていた衣服で胸を隠した。

 瑠依はエクシリアの肩にあった傷痕が目に入った。

「いいもの見ました」
 勇治は合掌しながらお辞儀している。

「エクシリア、宮廷の付近でグールが出現してエリーゼとカノンが襲われたわ!」
 ディオーネは、エクシリアの裸など目もくれずエクシリアの近くまで寄った。

「えっ!?エリーゼとカノンが…」
 エクシリアは顔が真っ青になっている。

「執事はやられたけど、エリーゼとカノンは私達が助けたわよ。今、私の部屋で休んでもらっているわ」

「あ~、良かった~」
 そう言いながら、エクシリアは両手で顔を覆った。

「今まで魔物が近くまで、やってくる事がなったのに…嫌な予感がするのよ。エクシリア」

「そうですね、ディオーネ様。何かの前兆かもしれないですね…」
 そう言いながら、エクシリアは服を着た。

「後でエリーゼとカノンに会ってあげて。それと、この少年を訓練…いや特訓させて欲しいの」
 ディオーネはそう言って、今までの2人の事を話した。

「瑠依、エリーゼとカノンを助けてくれてありがとう…あの2人は私よりかなり年下だけど、身寄りのいない私にとってあの2人は大事な仲間であり、友人であり、家族なの…。本当にありがとう」
 そういうとエクシリアは頭を下げた。

「いえいえ!私は何も。助けてくれたのはケルベロスです」
 瑠依は、横に座っているリクを抱き上げた。

「ケルベロス?ケルベロスってあのケルベロス?どう見ても普通の犬しか…」
 エクシリアは、リクをマジマジと見ている。

「エクシリア、本当よ。瑠依が召喚する事でケルベロスに変化するのよ」
 ディオーネもそう言いながらリクを見た。

「召喚士!?召喚士なんてこの国にいないのに。瑠依、あなたほんと凄いわね~」
 エクシリアは瑠依を見ながら、感心している。

「召喚士は隣の国、サーガレスト女王国にしかいないと言われているの。そりゃあ、召喚士の呪文なんてこの国では誰もわからないもの。ましてや、瑠依は無詠唱で召喚出来るのは本当に凄い事よ」
 ディオーネが珍しく熱く語ってる。

「お姉ちゃんのおかげですからー」
 と、瑠依は少し照れながら言った。

「それで私に特訓してって、勇治はどのくらい強いの?」
 エクシリアは勇治を見ながら言った。

「剣士補佐の付き人のマネージャーの助手の秘書です」
 何故か瑠依が答えた。

「瑠依ねぇ、違うから…」
 勇治は肩を落とした。

 エクシリアは一抹の不安を覚えるのであった。
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