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第72話 助けたかったんだよ
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リリアスとシエナを助けたかったんだとアマンダ夫人は言った。
と言うのは、大商会のラッフルズ家にとって、リーズ伯爵の借金は決して多額ではなかったからだ。
夫のエドワードは愛する妻の実家が苦境に立っているなら、それを助けないような人でなしではなかった。
「その慰謝料とかいうやつだって、いくらなのかわかんないけど、相場から言えば大したことないはずだってエドワードは言うんだよ。エドワードって、リリアスの旦那なんだけどさ」
婚約破棄の慰謝料とやらの正確な額は、シエナも知らない。
「伯爵家が没落するのは勝手だけど、シエナのことを考えると居ても立っても居られないってリリアスが泣くんだよ」
シエナは黙っていた。姉の思いが胸に迫る。歳が離れていたので、あまり長く一緒ではなかったが、いつでも可愛がってくれていた。
「私はシエナの友達だから、シエナがどうやって暮らしてたか知ってたけど、アルフレッドが止めるんさ、言っちゃダメだって。リリアスがまた泣くって。そしたら、エドワードも悲しむ。でも、私たち、そんな辛いことばっかりじゃなかったもん。いい友達だったよね、私ら。楽しい思い出ばっかりだよ」
シエナはうんうんとうなずいた。
アマンダ嬢のことは、たとえ勉強がサッパリで、マナーがまるでなってなくたって、そんなこと全然気にならない。
「イライザだって、すっごく面白い子だったよ!」
「今じゃ有名人なのよ! しかも公爵令嬢のお気に入りなの!」
「またまた。話を逸らすな」
リオの指導が入る。
「要するに、リーズ家の借金を肩代わりしても、何にもならないって言われたんだ。一度、社交界から追い出されちまったリリアス様は戻れない。だったら、ムダ金だって」
シエナは当然の結果を見抜いて、手を出さなかった合理性を理解した。その通りだ。
それでも助けたかったとアマンダは言う。
「だけど、別に社交界に戻らなくたって大したことないんだよ。どうせエドワード義兄さんは平民だから、嫁さんの家系なんか詮索されないしね。体が弱くて、亭主が嫉妬深いで済む話だもん」
「どこにも行けないなんて、お姉さまがかわいそうだわ!」
シエナはまた叫んでしまった。
庭師たちはリオの鋭い視線を浴びて、すでに全員移動していたので、今度は誰の注目も集めないですんだ。
アマンダは紅茶を盛大にガブ飲みした。
「かわいそうなんだよ! だけどさ、社交界って、別にいらないよね」
シエナは一瞬、キョトンとしたが、次の瞬間、笑い出した。
「そうね。いらないわ」
「大事な家族と、ほんのぽっちりいい友達がいればいいんだよ。家の仕事だってあるし、子どももいるんだ。泣いてる暇なんかないよ!」
「ええっ?」
シエナは嬉しそうに今度こそ叫んだ。
「リリアスには子どもがいるの? じゃあ、私、おばさんなのね!」
「そうなんだよ! これも言っとかなくちゃと思ってさー」
「ラッフルズ夫人、本題に戻って」
リオが言った。
「あ、ごめん、ごめん。でも、リリアスはシエナのことだけは気にしてて、アルフレッドは、ジョージとの婚約破棄の話を黙っとけって言うんだよ。リリアスが気に病むだろうって。エドワード義兄さんは、ほとぼりがさめたら、シエナの一人や二人、どうにかしてやるってリリアスに保証してたよ。でも、実際にどうすんのか、私たちには正直わかんなかったよ。て言うのは、貴族社会に疎いからね」
さっきの紅茶の飲み方について、一言言った方がいいのか悩み中のシエナはうなずいた。
貴族社会には、しきたりやルールがある。
アマンダの紅茶の飲み方が許されないように。
紅茶なんか好きに飲めばいいのに、ルールがあって、縛られる。もしさっきのアレをどこかのパーティでやったら、永久に物笑いだろう。
「だけど、イライザがいたんだよね。あの子は貴族社会の中を難なく生きてる。そのイライザが今ならいけるって言うんだ」
今ならいける?シエナは怪訝な顔をしたが、横のリオはうなずいた。
「僕のところにもイライザ嬢から手紙が来た。今ならいけるってね」
リオが何やら紙を取り出した。
「なんだか知らないけど、連絡くれたんだよ、シエナに会いにいけって」
アマンダ嬢が言った。そして、リオとシエナに聞いた。
「今ならいけるって、どう言う意味なんだろ?」
「レイノルズ侯爵家は、今、息子のボリスの不敬罪で親子ともに拘束されている」
アマンダ嬢は黙ってリオの顔を見つめた。
黒い目が強い興味で生き生きと輝いていた。
「これまでリリアス嬢を悪者に仕立て上げていた侯爵親子は、息子のボリスが隣国の王太子殿下につかみかかったので、牢屋に入れられた。つかみかかった理由は、殿下がシエナと踊ったから。自分の婚約者に対して失礼だと言いだした」
「え? シエナはボリスの婚約者だったの? いつ決まったの?」
アマンダがびっくりしたように聞いた。リオが首を振った。
「リーズ伯爵が勝手に決めたことだ。いわばシエナを売ったんだ。リリアスの元の婚約者ボリスは、あの一件の前から評判が悪くて結婚できずにいた。今度は、ダンスパーティでシエナを見染めたらしい。都合の良いことに、リーズ家には借金がある。借金をまけてやるから、シエナを嫁によこせと談判したらしい」
シエナはうなだれた。アマンダは目をらんらんと輝かせている。
「人身売買みたいだよね」
リオはそれには答えずに言った。
「どうしてリリアス嬢が……失礼、エドワード・ラッフルズ夫人が社交界に戻れないかと言えばレイノルズ侯爵がいるからだ。彼らが許さない。なぜなら勝手に婚約破棄したリリアス夫人を悪者にしているからだ。それで素行の悪いボリスを守り、リーズ伯爵から賠償金を巻き上げている。許すと、リーズ伯爵を脅して金を取るネタがなくなる」
「そんなの……勝手に嫌な人間と結婚させようとしたやつが一番悪いに決まってるじゃないか。それと、そんなのに乗っかって、勝手しようとしたボリスとか言うやつが悪いんだ」
リオとシエナが目を瞬かせた。
その通りだ。
「立場の弱い娘や、自分より格下の家をいいように使っただけだよ、それ。自分勝手な人間ばっかりだ。人でなしだね!」
リオは少し微笑んで言った。
「今なら、社交界はレイノルズ家に批判的だと思うんだ。隣国の王太子殿下は歓迎すべき存在だ。隣国の王太子殿下に無礼を働くほど常識のない男と、無理やり婚約させられた令嬢には同情される余地があると思うんだ」
アマンダ夫人は、目をパチクリさせていたが、直ぐに叫んだ。
「世論の風ってことだね? 社交界を逆に使うんだね?」
「そうとも言うね」
リオは微笑んだ。
「レイノルズ家をめちゃくちゃにしてやるんだね?」
リオがうなずいた。
「レイノルズ家の評判を地に落とさないと、リリアス夫人は社交界に戻れない。夫人も子どもたちもだ」
シエナはうつむいたままだったが、リオの言葉に電気が走るような感覚を覚えた。
そうだ。リリアスのためだけじゃない。
「アマンダ夫人、あなたのところのエドワードとアルフレッドのラッフルズ兄弟に伝えて欲しい」
アマンダの目からキッと光が放たれた気がした。
「ラッフルズ家は大商会だ。いろいろな伝手があるだろうと思う。レイノルズ家の力を削ぐことに協力して欲しい。今、連中は牢獄の中だ」
「それでリオ、あなたにはどうするの?」
アマンダ夫人は尋ねた。
「今、僕は、リーズ伯爵のところに弁護士を行かせた。僕はシエナの従兄妹だ」
「え? 弟じゃなかったのかい?」
アマンダ夫人が驚いた。
「違うよ。リリアス夫人に聞いてみてくれたまえ。違うと言ってくれる。僕の両親が亡くなって、リーズ家に引き取られた時、リーズ伯爵は、僕から両親の財産を取り上げた。借金まみれだったはずだ。当時も今も」
アマンダ夫人は真剣にうなずいた。
「僕はリーズ伯爵から、僕の両親の財産を返してくれるよう要求するつもりなんだ」
「払えるわけないと思うけど」
アナンダ夫人が言った。リオはその言葉にうなずいた。
「一方で、伯爵にレイノルズ家からの婚約破棄に対する賠償金の額は不当だとたきつけるつもりだ。うちの息のかかった弁護士をつけてやって、返還を求めるよう働きかける。金がない伯爵は、レイノルズ侯爵が弱っていることが分かれば、乗ってくると思う」
「手伝うよ!」
アマンダ夫人が言った。
「僕は、これ以上シエナを伯爵に利用されたくない。リリアス嬢の悲劇も、本当の原因は伯爵だよ」
本当の原因はシエナの父だ。
その通りだ。
本当に娘がかわいかったら、目先の利益や名前に魅力を感じていても、娘の表情が気になった筈だのに。
と言うのは、大商会のラッフルズ家にとって、リーズ伯爵の借金は決して多額ではなかったからだ。
夫のエドワードは愛する妻の実家が苦境に立っているなら、それを助けないような人でなしではなかった。
「その慰謝料とかいうやつだって、いくらなのかわかんないけど、相場から言えば大したことないはずだってエドワードは言うんだよ。エドワードって、リリアスの旦那なんだけどさ」
婚約破棄の慰謝料とやらの正確な額は、シエナも知らない。
「伯爵家が没落するのは勝手だけど、シエナのことを考えると居ても立っても居られないってリリアスが泣くんだよ」
シエナは黙っていた。姉の思いが胸に迫る。歳が離れていたので、あまり長く一緒ではなかったが、いつでも可愛がってくれていた。
「私はシエナの友達だから、シエナがどうやって暮らしてたか知ってたけど、アルフレッドが止めるんさ、言っちゃダメだって。リリアスがまた泣くって。そしたら、エドワードも悲しむ。でも、私たち、そんな辛いことばっかりじゃなかったもん。いい友達だったよね、私ら。楽しい思い出ばっかりだよ」
シエナはうんうんとうなずいた。
アマンダ嬢のことは、たとえ勉強がサッパリで、マナーがまるでなってなくたって、そんなこと全然気にならない。
「イライザだって、すっごく面白い子だったよ!」
「今じゃ有名人なのよ! しかも公爵令嬢のお気に入りなの!」
「またまた。話を逸らすな」
リオの指導が入る。
「要するに、リーズ家の借金を肩代わりしても、何にもならないって言われたんだ。一度、社交界から追い出されちまったリリアス様は戻れない。だったら、ムダ金だって」
シエナは当然の結果を見抜いて、手を出さなかった合理性を理解した。その通りだ。
それでも助けたかったとアマンダは言う。
「だけど、別に社交界に戻らなくたって大したことないんだよ。どうせエドワード義兄さんは平民だから、嫁さんの家系なんか詮索されないしね。体が弱くて、亭主が嫉妬深いで済む話だもん」
「どこにも行けないなんて、お姉さまがかわいそうだわ!」
シエナはまた叫んでしまった。
庭師たちはリオの鋭い視線を浴びて、すでに全員移動していたので、今度は誰の注目も集めないですんだ。
アマンダは紅茶を盛大にガブ飲みした。
「かわいそうなんだよ! だけどさ、社交界って、別にいらないよね」
シエナは一瞬、キョトンとしたが、次の瞬間、笑い出した。
「そうね。いらないわ」
「大事な家族と、ほんのぽっちりいい友達がいればいいんだよ。家の仕事だってあるし、子どももいるんだ。泣いてる暇なんかないよ!」
「ええっ?」
シエナは嬉しそうに今度こそ叫んだ。
「リリアスには子どもがいるの? じゃあ、私、おばさんなのね!」
「そうなんだよ! これも言っとかなくちゃと思ってさー」
「ラッフルズ夫人、本題に戻って」
リオが言った。
「あ、ごめん、ごめん。でも、リリアスはシエナのことだけは気にしてて、アルフレッドは、ジョージとの婚約破棄の話を黙っとけって言うんだよ。リリアスが気に病むだろうって。エドワード義兄さんは、ほとぼりがさめたら、シエナの一人や二人、どうにかしてやるってリリアスに保証してたよ。でも、実際にどうすんのか、私たちには正直わかんなかったよ。て言うのは、貴族社会に疎いからね」
さっきの紅茶の飲み方について、一言言った方がいいのか悩み中のシエナはうなずいた。
貴族社会には、しきたりやルールがある。
アマンダの紅茶の飲み方が許されないように。
紅茶なんか好きに飲めばいいのに、ルールがあって、縛られる。もしさっきのアレをどこかのパーティでやったら、永久に物笑いだろう。
「だけど、イライザがいたんだよね。あの子は貴族社会の中を難なく生きてる。そのイライザが今ならいけるって言うんだ」
今ならいける?シエナは怪訝な顔をしたが、横のリオはうなずいた。
「僕のところにもイライザ嬢から手紙が来た。今ならいけるってね」
リオが何やら紙を取り出した。
「なんだか知らないけど、連絡くれたんだよ、シエナに会いにいけって」
アマンダ嬢が言った。そして、リオとシエナに聞いた。
「今ならいけるって、どう言う意味なんだろ?」
「レイノルズ侯爵家は、今、息子のボリスの不敬罪で親子ともに拘束されている」
アマンダ嬢は黙ってリオの顔を見つめた。
黒い目が強い興味で生き生きと輝いていた。
「これまでリリアス嬢を悪者に仕立て上げていた侯爵親子は、息子のボリスが隣国の王太子殿下につかみかかったので、牢屋に入れられた。つかみかかった理由は、殿下がシエナと踊ったから。自分の婚約者に対して失礼だと言いだした」
「え? シエナはボリスの婚約者だったの? いつ決まったの?」
アマンダがびっくりしたように聞いた。リオが首を振った。
「リーズ伯爵が勝手に決めたことだ。いわばシエナを売ったんだ。リリアスの元の婚約者ボリスは、あの一件の前から評判が悪くて結婚できずにいた。今度は、ダンスパーティでシエナを見染めたらしい。都合の良いことに、リーズ家には借金がある。借金をまけてやるから、シエナを嫁によこせと談判したらしい」
シエナはうなだれた。アマンダは目をらんらんと輝かせている。
「人身売買みたいだよね」
リオはそれには答えずに言った。
「どうしてリリアス嬢が……失礼、エドワード・ラッフルズ夫人が社交界に戻れないかと言えばレイノルズ侯爵がいるからだ。彼らが許さない。なぜなら勝手に婚約破棄したリリアス夫人を悪者にしているからだ。それで素行の悪いボリスを守り、リーズ伯爵から賠償金を巻き上げている。許すと、リーズ伯爵を脅して金を取るネタがなくなる」
「そんなの……勝手に嫌な人間と結婚させようとしたやつが一番悪いに決まってるじゃないか。それと、そんなのに乗っかって、勝手しようとしたボリスとか言うやつが悪いんだ」
リオとシエナが目を瞬かせた。
その通りだ。
「立場の弱い娘や、自分より格下の家をいいように使っただけだよ、それ。自分勝手な人間ばっかりだ。人でなしだね!」
リオは少し微笑んで言った。
「今なら、社交界はレイノルズ家に批判的だと思うんだ。隣国の王太子殿下は歓迎すべき存在だ。隣国の王太子殿下に無礼を働くほど常識のない男と、無理やり婚約させられた令嬢には同情される余地があると思うんだ」
アマンダ夫人は、目をパチクリさせていたが、直ぐに叫んだ。
「世論の風ってことだね? 社交界を逆に使うんだね?」
「そうとも言うね」
リオは微笑んだ。
「レイノルズ家をめちゃくちゃにしてやるんだね?」
リオがうなずいた。
「レイノルズ家の評判を地に落とさないと、リリアス夫人は社交界に戻れない。夫人も子どもたちもだ」
シエナはうつむいたままだったが、リオの言葉に電気が走るような感覚を覚えた。
そうだ。リリアスのためだけじゃない。
「アマンダ夫人、あなたのところのエドワードとアルフレッドのラッフルズ兄弟に伝えて欲しい」
アマンダの目からキッと光が放たれた気がした。
「ラッフルズ家は大商会だ。いろいろな伝手があるだろうと思う。レイノルズ家の力を削ぐことに協力して欲しい。今、連中は牢獄の中だ」
「それでリオ、あなたにはどうするの?」
アマンダ夫人は尋ねた。
「今、僕は、リーズ伯爵のところに弁護士を行かせた。僕はシエナの従兄妹だ」
「え? 弟じゃなかったのかい?」
アマンダ夫人が驚いた。
「違うよ。リリアス夫人に聞いてみてくれたまえ。違うと言ってくれる。僕の両親が亡くなって、リーズ家に引き取られた時、リーズ伯爵は、僕から両親の財産を取り上げた。借金まみれだったはずだ。当時も今も」
アマンダ夫人は真剣にうなずいた。
「僕はリーズ伯爵から、僕の両親の財産を返してくれるよう要求するつもりなんだ」
「払えるわけないと思うけど」
アナンダ夫人が言った。リオはその言葉にうなずいた。
「一方で、伯爵にレイノルズ家からの婚約破棄に対する賠償金の額は不当だとたきつけるつもりだ。うちの息のかかった弁護士をつけてやって、返還を求めるよう働きかける。金がない伯爵は、レイノルズ侯爵が弱っていることが分かれば、乗ってくると思う」
「手伝うよ!」
アマンダ夫人が言った。
「僕は、これ以上シエナを伯爵に利用されたくない。リリアス嬢の悲劇も、本当の原因は伯爵だよ」
本当の原因はシエナの父だ。
その通りだ。
本当に娘がかわいかったら、目先の利益や名前に魅力を感じていても、娘の表情が気になった筈だのに。
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◇画像はGirly Drop様からお借りしました
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