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第69話 ハーマン侯爵と、なし崩しと言う言葉
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侯爵邸内は立派で、手入れも行き届いていたが、古かった。
「仕方ないんだよ。当主が病気だからね。大規模な改修は出来ない」
リオが説明した。
「侯爵様はどんなご様子ですの?」
「調子がいいように見える時もあれば悪そうな時もある。あなたに会いたいと以前から言われていた」
具合の悪い侯爵には心から同情するが、この流れは何かしら。
「失礼します」
静かに、重々しい様子でリオがドアを開いた。部屋は広いようだったが、薄暗く、カーテンは閉め切られて、花の香りが苦しいくらいだった。
部屋の中央に大きな寝台が置かれていた。
侯爵の寝室なのだろう。
「ああ、リオ」
低い、小さい声が聞こえた。
「お加減はいかがでしょうか、侯爵」
リオが丁重に尋ねた。
「今日は……まあ、そんな話はいい」
「侯爵、以前からお話していた従妹のシエナを連れてまいりました」
侯爵が苦労して顔をこちらに向けたようだった。部屋が暗いので、それまで気がつかなかったが、一人の看護師のような中年の侍女が付いていて、侯爵の身動きを介助しているようだった。
立派な顔をした老人だった。今でも威厳たっぷりだった。
「そうか。婚約したのか」
「おかげさまで……」
「そうか。これで、安心して死ねる。大事に思ってくれる伴侶とのきずなは大事だ」
突然、侯爵はせき込んで、あわてた付き添いの女が背中をさすった。付き添いの侍女はリオをにらんだ。
「アッシュフォード子爵、侯爵様はあまり長くお話しできません」
「もちろん。もちろん、わかっています。今日はシエナを紹介しようと思って来ただけですから」
侯爵がシエナに手招きした。本当にぎごちない、指一本だけの動きだった。
それでも、そばに寄れという意味なのだということはわかった。
仕方がない。シエナは侯爵のベッドに近づいた。侯爵は目玉だけ動かしてシエナを見た。
「シエナ、しゃがんで」
リオが心配そうな声で言った。シエナはあわてて公爵の目の高さまで、かがんだ。
侯爵の目がじっとシエナの顔を見つめた。
唇の端がほんの僅か、上がったような気がした。
「いい子だ」
侯爵がつぶやいた。
「リオを頼んだよ」
そのまま彼は目をつぶってしまい、ぷりぷりした様子の侍女が彼ら二人を追い出した。
「ずいぶん、お疲れになりました。病人に無理は禁物です」
彼女は二人を部屋の外へ追い出した。
外は、明るい光が差していて、まるで別世界のようだった。
「リオ!」
シエナは我に返った。
「どういうこと?」
婚約したですって?
「結婚相手が決まれば安心だと、侯爵が言い続けてきたのだ。侯爵は愛妻家で数年前、夫人に先立たれて以来、具合が悪くなってしまわれた」
「そ、それは、お気の毒ですけれど、私があなたの婚約者ではないでしょう?」
「シエナ」
リオはいつになく真剣にシエナの顔を見つめた。
ちょっとドキッとした。
リオはとにかく顔だけはいい。昔はかわいらしかったが、今はきりりと斜めに線を描く眉と大きなはっきりとした目と目の周りに黒い縁取りを形成しているまつげ、高くて筋の通った鼻、どこか肉感的な感じを与える唇があり、その口元は何の表情を浮かべていないときもほのかに上がっていて微笑んでいるような不思議な印象を与える。
これは……イライザ嬢でなくても目を付けるだろう。
騎士らしい、厚い胸板と、上背。
「そう言うことにしておいて欲しいんだ。少なくともこの屋敷にいる間だけは。何しろ、いつ何時、悪化するかわからない。安心させてあげたいのだ。婚約者が出来たと安心しているんだ」
「でも、リオ、私、いつまでここにいたらいいのかしら? とにかく一度、ブライトン公爵家に戻って……」
「何を言っているんだ。いくらブライトン家とは言え、侍女だなんてとんでもない。これまでのことは、お友達の家に遊びに行っていたということで済ませたい」
私、完全に侍女でしたし、ブライトン家の侍女たちもシエナのことを頼りにしていた。したがって、実は仕事がたんまり残っている。すごく気がかりだ。
シエナはそう言った。
「何もしなくていい。ブライトン家には星の数ほど侍女がいる。母上の侍女を回してもらうことだって、可能なんだ。心配は要らないと思う」
「でも……」
「実はコーンウォール夫人には責められていてね。僕はこの件では、ずいぶん叱られている」
リオは照れたように笑った。
「とりあえず、事情を話しておこう。そうだな、四阿に行こう。誰にも聞かれないしちょうどよい。今は、伯母のご自慢のバラ園が見頃なんだ。伯母も喜ぶだろう」
バラ園をたくさんの人に見てもらって喜ぶのか、この顛末について喜ぶのか。
「嫌だなあ。自慢のバラ園は出来るだけ多くの人に見てもらいたいと思っているに違いないけど、まずハーマン侯爵の気に入るかどうかが一番の心配事だと思うよ」
リオは片腕を差し出した。シエナは渋々腕に取りすがった。
完全にリオのペースだ。
なんだかもやもやしたが、頃合いを見計らっていたのか、執事も様子を見に来て、一言二言リオと言葉を交わし、ほっとした様子で、ようございましたとか言うのである。
「旦那様のお眼鏡にかなったようで、何よりでございます」
「かなわなくても僕は構わないよ」
「お戯れを。旦那様がシエナ様を婚約者として認めてくださったのなら、それが一番でございます」
えッ? そう言う試験だったの?
リオは上機嫌だった。執事に向かって言った。
「四阿にお茶の用意をしてくれ。シエナも連日のことで疲れていると思うので、甘い物でも用意して欲しい」
「かしこまりました」
ニコリと微笑んで執事は下がっていき、リオは厚かましくも、こっちだよとか言ってシエナを引きずって行った
「仕方ないんだよ。当主が病気だからね。大規模な改修は出来ない」
リオが説明した。
「侯爵様はどんなご様子ですの?」
「調子がいいように見える時もあれば悪そうな時もある。あなたに会いたいと以前から言われていた」
具合の悪い侯爵には心から同情するが、この流れは何かしら。
「失礼します」
静かに、重々しい様子でリオがドアを開いた。部屋は広いようだったが、薄暗く、カーテンは閉め切られて、花の香りが苦しいくらいだった。
部屋の中央に大きな寝台が置かれていた。
侯爵の寝室なのだろう。
「ああ、リオ」
低い、小さい声が聞こえた。
「お加減はいかがでしょうか、侯爵」
リオが丁重に尋ねた。
「今日は……まあ、そんな話はいい」
「侯爵、以前からお話していた従妹のシエナを連れてまいりました」
侯爵が苦労して顔をこちらに向けたようだった。部屋が暗いので、それまで気がつかなかったが、一人の看護師のような中年の侍女が付いていて、侯爵の身動きを介助しているようだった。
立派な顔をした老人だった。今でも威厳たっぷりだった。
「そうか。婚約したのか」
「おかげさまで……」
「そうか。これで、安心して死ねる。大事に思ってくれる伴侶とのきずなは大事だ」
突然、侯爵はせき込んで、あわてた付き添いの女が背中をさすった。付き添いの侍女はリオをにらんだ。
「アッシュフォード子爵、侯爵様はあまり長くお話しできません」
「もちろん。もちろん、わかっています。今日はシエナを紹介しようと思って来ただけですから」
侯爵がシエナに手招きした。本当にぎごちない、指一本だけの動きだった。
それでも、そばに寄れという意味なのだということはわかった。
仕方がない。シエナは侯爵のベッドに近づいた。侯爵は目玉だけ動かしてシエナを見た。
「シエナ、しゃがんで」
リオが心配そうな声で言った。シエナはあわてて公爵の目の高さまで、かがんだ。
侯爵の目がじっとシエナの顔を見つめた。
唇の端がほんの僅か、上がったような気がした。
「いい子だ」
侯爵がつぶやいた。
「リオを頼んだよ」
そのまま彼は目をつぶってしまい、ぷりぷりした様子の侍女が彼ら二人を追い出した。
「ずいぶん、お疲れになりました。病人に無理は禁物です」
彼女は二人を部屋の外へ追い出した。
外は、明るい光が差していて、まるで別世界のようだった。
「リオ!」
シエナは我に返った。
「どういうこと?」
婚約したですって?
「結婚相手が決まれば安心だと、侯爵が言い続けてきたのだ。侯爵は愛妻家で数年前、夫人に先立たれて以来、具合が悪くなってしまわれた」
「そ、それは、お気の毒ですけれど、私があなたの婚約者ではないでしょう?」
「シエナ」
リオはいつになく真剣にシエナの顔を見つめた。
ちょっとドキッとした。
リオはとにかく顔だけはいい。昔はかわいらしかったが、今はきりりと斜めに線を描く眉と大きなはっきりとした目と目の周りに黒い縁取りを形成しているまつげ、高くて筋の通った鼻、どこか肉感的な感じを与える唇があり、その口元は何の表情を浮かべていないときもほのかに上がっていて微笑んでいるような不思議な印象を与える。
これは……イライザ嬢でなくても目を付けるだろう。
騎士らしい、厚い胸板と、上背。
「そう言うことにしておいて欲しいんだ。少なくともこの屋敷にいる間だけは。何しろ、いつ何時、悪化するかわからない。安心させてあげたいのだ。婚約者が出来たと安心しているんだ」
「でも、リオ、私、いつまでここにいたらいいのかしら? とにかく一度、ブライトン公爵家に戻って……」
「何を言っているんだ。いくらブライトン家とは言え、侍女だなんてとんでもない。これまでのことは、お友達の家に遊びに行っていたということで済ませたい」
私、完全に侍女でしたし、ブライトン家の侍女たちもシエナのことを頼りにしていた。したがって、実は仕事がたんまり残っている。すごく気がかりだ。
シエナはそう言った。
「何もしなくていい。ブライトン家には星の数ほど侍女がいる。母上の侍女を回してもらうことだって、可能なんだ。心配は要らないと思う」
「でも……」
「実はコーンウォール夫人には責められていてね。僕はこの件では、ずいぶん叱られている」
リオは照れたように笑った。
「とりあえず、事情を話しておこう。そうだな、四阿に行こう。誰にも聞かれないしちょうどよい。今は、伯母のご自慢のバラ園が見頃なんだ。伯母も喜ぶだろう」
バラ園をたくさんの人に見てもらって喜ぶのか、この顛末について喜ぶのか。
「嫌だなあ。自慢のバラ園は出来るだけ多くの人に見てもらいたいと思っているに違いないけど、まずハーマン侯爵の気に入るかどうかが一番の心配事だと思うよ」
リオは片腕を差し出した。シエナは渋々腕に取りすがった。
完全にリオのペースだ。
なんだかもやもやしたが、頃合いを見計らっていたのか、執事も様子を見に来て、一言二言リオと言葉を交わし、ほっとした様子で、ようございましたとか言うのである。
「旦那様のお眼鏡にかなったようで、何よりでございます」
「かなわなくても僕は構わないよ」
「お戯れを。旦那様がシエナ様を婚約者として認めてくださったのなら、それが一番でございます」
えッ? そう言う試験だったの?
リオは上機嫌だった。執事に向かって言った。
「四阿にお茶の用意をしてくれ。シエナも連日のことで疲れていると思うので、甘い物でも用意して欲しい」
「かしこまりました」
ニコリと微笑んで執事は下がっていき、リオは厚かましくも、こっちだよとか言ってシエナを引きずって行った
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